アサルトリリィPARABELLUM 作:苗陽さんガチ恋勢
「女子校にお世話んなっててJKJCに囲まれておじ様と呼ばれる毎日? 何それ羨ましいんですけど死んでくれません? あ、死ぬ前にその子をオレに紹介してどうぞ?」
「すこぶる元気そうで何よりだよ……」
ベコ、と憤怒の表情でペットボトルを握り潰す江戸川に、俺は苦笑いで答える。
自分の置かれている状況を掻い摘んで話した結果がコレなのだが、まぁ、仕方ないか。
俺が江戸川の立場だったら、全く同じ事を言うだろうし。
「チクショウ……。オレは明日をも知れない中で必死こいて戦ってたのに、アンタだけリリィとイチャコラとかひでぇよぉ……なんて世界だ……」
「気持ちは分かるけど泣くなよ。わりかし苦労してんだぞ。手脚だって、もう残ってるのは左腕だけだ」
「は? いや、キチンと生えてるじゃ……」
訝る江戸川に、スーツを捲って右腕を外して見せる。
驚いたのだろう。目が大きく見開かれ、ややあって、深い溜め息が漏れ聞こえた。
「お互い、色々あったみたいっすなぁ」
「ああ。そろそろいいか?」
「もちろん。おかげで回復できましたぜ。ブーツ回収してきていいっすかね? ま、察するに、ここでやってる実験を潰しに来たってトコでしょうけども」
「その通りだ。初めは、お前が居るとは思いもしなかった」
「オレだって好きで居る訳じゃねぇっすよ……。あんま時間もない、話を詰めましょうや」
周辺の警戒をオットーさんに任せ、俺は旧友と瓦礫に差し向かいで腰掛ける。
話し合った内容を要約すると、以下の通りだ。
1.江戸川は防衛軍を不名誉除隊させられ、裏社会に引きずり込まれて違法CHARMの実験台になった。
2.甲州撤退戦で救助した少年が、同じく違法CHARMの使い手として囚われている。
3.俺達は先遣隊で、得られた情報を元に救出作戦が予定されている。同時に実験施設の完全破壊、情報の抹消も行われる。研究員の扱いに関しては不明。
4.違法CHARMは人間……マギ保有者に、ある強化処置を行ってから、なんらかの方法でマギクリスタルコアへとその特性を複写する事で作られるらしい。結果として被験体のマギ保有者は死亡する。
ただし、この情報は警備兵の話を盗み聞きしただけなので、どこまで正確かは分からない。
5.現存する違法CHARM「ナラナリ」は二機。うち一機は先の戦闘で破損した可能性がある。
6.コアの作製、CHARM本体の作製には、かなりの時間が掛かる模様。
7.「で、銀髪美少女のお名前は?」「教えるもんかよ」
最後のは冗談として(江戸川の顔つきは本気っぽかったが)、互いの事情はおおよそ把握できた。
加えて、彼の知る警備情報と、俺達が調べた情報を元に、より安全と思われる侵入経路も判明した。主要施設の場所も分かったので、戦果は上々だろう。
「どうにも違和感があるんすよ」
しかし、江戸川は何やら渋い顔で更に続ける。
「やってる事はエゲツねぇのに、細かい部分がお粗末というか、素人臭さが、ねぇ。モルモットのオレでも粗が分かるくらいっすから」
指摘されたのは、違法な研究施設としての在り方だった。
明らかに人道に反する研究をしていながら、警備体制が弱い。というか、気が抜けていると思えるのだそうだ。
言われるまでもなく、俺達も感じていた事である。
ほぼ確実にG.E.H.E.N.A.の息が掛かっていると言えど、公にされれば断罪は免れられず、関わった者は極刑も止むなしだろう。普通は厳重な警備が敷かれて当然。
だというのに、スパイとして訓練を受けた訳でもない俺が侵入できてしまった。サブスキルの恩恵があったとしても、不自然なのは否めない。
「防衛軍が主導しているっていうのは、確かか?」
「正しくはないっす。“元”防衛軍の人員が主導してる、ってのが正解っすよ。覚えてるっしょ? アンタのCHARM……アガートラームにやたら固執してた、あの女アーセナル」
「……マジか」
「マジマジ。混じりっ気なしの大マジ」
江戸川の口から、予想外の人物の存在を告げられ、思わず頭を抱えた。
防衛軍マギウス時代の話になるが、あの当時、俺はアガートラームのオマケとして扱われる場面も多く、その際たる例が、江戸川の言う女性研究員だった。
アガートラームの特異性の再現を謳い、事ある毎にデータを取ろうとしては、作戦行動の邪魔をしてきたアーセナルだ。あの頃から、人を人とも思わない言動をしていたが、とうとう外道に落ちたとは……。
ひょっとしたら、甲州撤退戦でのG.E.H.E.N.A.との取引を主導したのは、あの女だったり……?
しかしこうなると、ある種の“作為”も感じる。
「撒き餌、か」
「かも知れないのが怖いところっすな」
江戸川や、甲州撤退戦の少年。そして防衛軍時代の迷惑アーセナル。
今回の一件、あからさまに俺との関係者が多い。
そもそも、百合ヶ丘に江戸川の情報をもたらしたのは、一体誰だ。何が目的だ。なんの得がある。
もし、隠された意図があるのだとしたら……俺を誘き寄せるため?
昔の俺も、アガートラームのオマケとして珍しい存在ではあった。
しかし今となっては、ユニークスキルらしきモノに覚醒している、リリィ並みのスキラー数値のマギウス。G.E.H.E.N.A.なら、欲しがる可能性も高い。
そんな連中が、俺を釣り上げるためにあのアーセナルと組み、江戸川という餌を用意したのなら。
考え過ぎだと思いたいが、こんな任務に就いている最中なのだ。
あり得ないと切って捨てる方が危険だろう。
思わず俺も、渋い顔で唸ってしまう。
「ま、そういう反応も仕方ないでしょうけどさ。こっちは正直言って、来てくれて助かりましたわ。これで保険が出来ましたから」
「……何を考えてる?」
「いいや、今すぐにどうこうって訳じゃないんすよ。ただ、いざという時に、ね」
含みを持たせる江戸川に、嫌な予感を覚えた。
まるで、捨て鉢になっているような、一矢報いようとしているような。
有り体に言えば、死を覚悟している人間の顔に見えたのだ。
防衛軍時代に、嫌という程、見た顔だった。
「早まった事するなよ。内偵が済めば、すぐに戦力を集めて救出作戦が始まるはずだ。それまで大人しく……」
「残念ですが、そうもいかなさそうなんすよね。今朝仕入れたばかりのネタなんすけど、近々、新しい“材料”が運び込まれるそうで」
「材料、だと……?」
また、渋い顔をしてしまった。
ここで言う材料という単語が指すのは、もちろんCHARMに使われるエーテルメタルなどではないだろう。
恐らく違法CHARMのコアに使われるという、マギ保有者のこと。
(救出対象の数が合わない、という本隊からの情報とも合致します。おそらく、この施設のために搬送されたものかと)
しっかり話を聞いていたらしいオットーさんが、音もなくこちらに歩み寄り、耳元で囁く。
ロスヴァイセの本隊は現在、強化リリィの救出作戦を行っているようで、その進行状況は逐一、オットーさんに伝えられていた。優先任務とはこの事である。
江戸川の言っている事が事実で、仮にその材料が、救助されるべき強化リリィであったのなら。
「無視する訳にはいかんっしょ。新しいナラナリが作られるのはほぼ確実。オレが使わされてたのも、ダメになってるかも知れないし」
「……確かに」
「最悪、騒ぎを起こすだけの算段はあります。しかし、サポートが無けりゃ、単なる自殺行為。……どうするんすか?」
助けたい。いや、助ける。助けてみせる。
……と、即答できる人間は、どれだけ居るだろうか。
俺はもう、無闇矢鱈に正義感や博愛精神を振りかざせない程度には、草臥れている。
助けるために必要な人員。作戦物資。情報。
そして、一つの命のために、その何倍もの命を危険に晒す、覚悟が必要だ。
この点だけは、防衛軍のマギウスだった頃の方が簡単だった。何せ仕事だったのだから。
どんなにブツクサ言いつつも、仕事だからと理由をつけて、簡単に命を投げ出せた。
当然、死ぬのは嫌だったけれど、建前があるというのは、良くも悪くも楽だったのだ。
……いや。今でもそうかも知れない。
正直、危険に晒されるのが自分だけだったら、「どうにかする」と答えていただろうと思う。
だが、そうではない。
今の俺には、オットーさん、石上さんという仲間が居て。
百合ヶ丘にも、俺の帰りを待ってくれている(と思いたい)人が居る。
できる事といえば、この情報を持ち帰り、動いてくれるよう義父上などを説得するくらい。
もどかしさに歯噛みする俺を、しかし江戸川は肩を竦め、苦笑いで答えた。
「ま、オレ一人で逃げるのはゴメンだって話っすわ。どうせクズ共の邪魔すんなら、徹底的に叩けるチャンスを狙うべきだし。そもそも逃げられんですけど、今のままじゃ」
「……見えない首輪、とかか?」
「似たようなもんです。捻りが無いけど確実だ」
そう言って、江戸川は服の袖を捲る。無数の注射痕が痛々しい。
昔から、戦闘力を有する捕虜を留め置いたり、何かを無理強いしたい場合に行われる行為は、非道を極める。
物理的な暴力や首輪だけに収まらず、潜伏期間のある毒を飲ませ、その解毒薬を支給する事で、強引に従わせるという方法もあるのだ。
もっと単純に、麻薬漬けにする場合もあるだろうが、廃人を使えないだろうこの実験には相応しくない。やはり、なんらかの毒だと思われた。
また一つ、助けるためのハードルが高くなってしまった。
と、そんな時、オットーさんの身に着ける腕時計から、ごく僅かなアラームが鳴り響く。
「これ以上は危険かも知れません。撤退の準備を」
「分かった。……江戸川。とにかく、もう少しだけ待っててくれ。今はまだ動くべきじゃない」
「期待しないで待ってますよ。お早く逃げてくださいや。あ、そっちの子! 生きて帰れたらデートして!」
「……いいでしょう。お茶程度でしたら、お約束します」
「…………う、お、え? ぃ、言ってみるもんだな……。はは、こりゃあ楽しみだぁ!」
脈絡のない江戸川のお願いに、何故かオットーさんは頷いて返す。
目を丸くしつつ彼女を見るが、仕方なさそうに肩を竦めるだけ。
まぁ確かに、辛いだろう実験を耐えるにも、希望はあった方が良さそうだけど、おじさん心配ですよ……。こっそり着いて行こうかな……?
何はともあれ、俺達は江戸川に地上への出口を伝えてから、もう一つの出口(自分達が入って来た方)へと向かう。
人が歩いた痕跡を消しながらなので、少し時間は掛かったものの、迷わずに足を進める。
しばらくすれば、地下鉄の入り口のような階段の上で、日の光を背に石上さんが待っていた。
「おじ様、ロザリ──せ、先輩、こっちです!」
危うくオットーさんの名前を呼びかけた彼女だが、急に青い顔をして言い直す。多分、俺の背後でオットーさんが「ギロッ」としたのだろう。振り返る勇気はありません。
一応は敵地な訳だし、壁に耳あり障子に目あり。身元がバレないよう、警戒するに越したことはないのだ。
ちなみに、俺達がこの地下施設を発見できたのは、石上さんのファンタズムと、カレイドスコープの共鳴作用による結果である。
寝る前の日課となった瞑想中の俺に、反応が無くて心配した石上さんが触れ、その瞬間に石上さんのレアスキルが発動──暴発し、本来であれば使用者の周囲だけの限定的予知が、いわゆる超能力的な未来予知として発揮された。
この時に見た、地下施設・崩落・濡れ鼠な江戸川の姿、というイメージから、過去の地形データを調べ、それらしい施設を発見。様子見のために調査を……という経緯だ。
もはや気にしても仕方ないのだろうが、全くもって、“都合の良い力”である。
「もうこの出入り口は使えないな。気をつけたけど、足が着く可能性も捨て切れない」
「はい。念のため、潰しておいた方が良いでしょう」
「お手伝いします!」
言うが早いか、石上さんとオットーさんは手分けして、地下施設への入り口を迅速に、しかし可能な限り音を立てないよう破壊し始めた。天井を崩落させたり、入り口を藪で覆ったりだ。
二人が作業する間、今度は俺が周囲の警戒を務める。
ややあって、無理をしないと通れない程度まで入り口を潰した二人と、速やかにその場を離れた。
「最悪の場合、事前に接触できる機会は、今回が最初で最後になるやも知れませんね」
「ああ。いざとなったら、即興で合わせるしかないか」
「即興でって……救出作戦をですか? そんなこと不可能なんじゃ……」
「一緒に死線を潜り抜けた数は伊達じゃない。どうにかするさ。俺が救出に参加できるなら、だが」
「………………」
「……先輩?」
道中の森で、そんな風にオットーさんへと言ってみるが、返事は無い。
漂う緊張感は、敵を警戒しながら歩くからか、それとも……。
沈み始めた太陽の、ほんのりと赤い光が、木々の影を長く伸ばしていた。
マギウス達と別れた後、無事に地上へと帰還した江戸川は、早々に出くわした回収班に確保され、また輸送車に放り込まれた。
中には両手足を拘束されたあの少年も居たが、気を失っているようだったので、黙って椅子に座り込む。
(あーあ、オレもJKJCとイチャコラしてぇなぁー。幸せなキッスでもしてハッピーエンド迎えたいなぁー)
思い返すのはもちろん、久しぶりに再会したと思ったら、リア充にジョブチェンジしていた
この実験施設を監視している組織があるのは助かるが、それはそれとして、もう単純に羨ましかった。
どこのガーデンが世話しているのかまでは教えられなかったが、ガーデンとはそもそもが公的機関であるし、在籍するリリィは美少女揃いで有名。
そんな子達におじ様と呼んでもらえるなんて、世の男達が知ったら暴動が起こるだろう。割と真剣に。
どこでこんなに差がついたのかと、居もしない神に唾を吐きたくなる江戸川だった。
と、不意に、うつ伏せになっていた少年の体が身じろぎした。
「江戸川さん……。すみませんでした、俺……ごほ、ごほ……」
「ん、起きてたのか。謝んなよ。お前さんの攻撃力が無かったら、そもそも勝ててたか怪しいし? 怪我の功名ってやつよ」
やけに素直な少年へ、「だから気にすんな」とヒラヒラ手を振って返す。
本当なら枷を外してやりたいが、あいにく鍵は持っていないので、体の向きを横にし、せめて呼吸しやすい体勢にする。
「なぁ若人。お前さんは、これから自分がどうなると思う?」
知らず、江戸川は問いかけていた。
それは、口に出さないよう、我慢していた言葉だ。
少年の心が折れないよう、この先に待つ絶望から眼を背けさせるため、考えないようにしていた未来への希望。
旧友と助けを得られると知り、気が緩んだのだろう。
しかし、やはり少年の表情は暗く。
「どうにも、なりませんよ……。このまま、俺は実験機の部品として、消耗していくだけ、です」
「………………」
「でも……。それでも、いい……」
決して清潔とは言えない床を見つめ、独白する少年。
車の揺れのせいで、声はひどく震えている。
「俺の犠牲は、無駄にはならない……。ナラナリに使われた
「……うん? なぁ、今、なんか……」
「はい……?」
「…………なんでもない」
何故だか、少年の言葉に違和感を覚えた。
具体的に何とは言いづらいのだが、何か一瞬、少年が少年ではなくなったような……。
けれど、江戸川は自分も疲れているのだと、溜め息をつく。
(でもな。ヒュージが絶滅した後、俺達が培ったその力は、人間に向けられるぞ。必ず)
ヒュージの出現以来、世界中から戦争は消えたと言われている。
嘘っぱちだ。
どんな状況下でも、人間は人間同士での争いを止めない。
仲間だろうが、友人だろうが、恋人だろうが、親だろうが子だろうが、いざ憎いとなったら容赦なく殺し合う。
人類のために、文字通り命を懸けて戦う年若い
江戸川達を使って作り出される“力”は、間違いなく、人類に牙を剥く。
結果として人類が滅びたとしたら、ヒュージを絶滅できたとして、なんの意味があるのか。
この“力”は、どうしようもない、忌むべき“力”なのだ。
(無駄。無意味。無価値。この苦しみも、痛みも、きっと抹消される。存在してはならない。歴史の闇に、葬り去られるだけ……)
いつの間にか、江戸川自身も虚空を見つめ、そんな益体もない事を考えてしまっていた。
きっとこれも疲れのせいだと、また溜め息を。
重苦しい沈黙は、輸送車が実験施設へと辿り着くまで、そこに漂い続けた。
「二人だけで過ごす時間も、久しぶりな気がするね。夢結」
「はい。お姉様」
百合ヶ丘女学院。アールヴへイムのレギオンルームにて。
川添美鈴と白井夢結のシュッツエンゲルは、久方ぶりに二人きりの時間を過ごしていた。
他のメンバーも、各々に用事があるらしく、本当に二人きり。
部屋には夢結の淹れる紅茶の香りが広がって、黄昏時を穏やかに演出している。
「なんだか、不思議な気分です。おじ様が居ないだけなのに、学院全体が静かになったような……」
「そうかい? 今までも、“彼”と会わない日はあったと思うけれど」
「そうなんですが……。だからこそ、不思議だな……と。お姉様は違うのですか?」
百合ヶ丘に保護されて以来、学院内から一歩も外に出ることはなかった“彼”だが、数日前から学院を離れ、どこかに行っている。
出立前の挨拶で、「外出許可が出たから、個人的な用件を片付けてくる」と笑っていたものの、“夢結は”詳しい事を知らない。
毎日とは言わないまでも、二日と置かずに顔を合わせ、時には戦闘訓練もしていた相手を全く見かけないというのは、なんとも奇妙な心持ちだった。
「特に思う事はないよ。これが僕達のいつも通りだったはずだ」
「……お姉様?」
一方で、美鈴は全く気にしていない様子。
少なからず、“彼”と親交を深めていただろう「お姉様」にしては、冷たいというか……。
違う。あえて突き放すような言い方は、夢結に強い違和感をもたらす。
それに気付いていないのか、美鈴は静かにカップを置き、何気なく呟いた。
「もし、無かった事に出来たとしたら、どうする?」
「……え……」
「例え話さ。もしも仮に、“彼”と出会わず、けれど二人だけで、あの夜を乗り越え……」
──と、そこまで言っておきながら、急に黙り込む。
水を打ったような静寂が広がり、やがて、口にした本人の苦笑で破られる。
「すまない。何を言っているんだろうね、僕は。忘れてくれ」
「……嫌、です」
誤魔化そうとする美鈴に、夢結は珍しく、明確な拒否を返していた。
「無かった事になんて、したくありません。起きてしまった事は変えられません。それに、私は……おじ様にまだ、何も返せていない……」
ほとんど反射的に出てしまったその言葉は、今にも泣き出してしまいそうな、切実な想いが込められていて。
しばらく何も言えなかった美鈴も、ようやくシルトの気持ちに頷いた。
「……そうだね。そうだった。君は本当に優しい子だね、夢結。君が僕のシルトになってくれて、良かった」
「そ、そんな、私なんて……!」
微笑む美鈴。はにかむ夢結。
傍目には麗しく、優しい光景だった。
笑顔の裏で、ほんの僅かにすれ違い始めている感情さえ、見ようとしなければ。
あああああ! 水着リリィのむっちり太ももに挟まって窒息死したいいいいい!
よし、シリアス中和完了。
ラスバレで水着イベ、来ましたねー。当然、第一弾も第二弾も揃えましたよ。石三万個くらい砕きましたけど、満足ですぜ。
いつのまにか新潟奪還戦も連載始まってるし、楽しみ楽しみ。個人的にはファーヴニルのデザインが気になるところ。
進みが遅くて申し訳ないですけれど、ちまちま書き溜めてはいますので、どうか御勘弁を。
状況説明も終わったので、そろそろ事態が動き始めるかも……?