世界一の運転を目指して〜Push the envelope〜 作:FurraN
アンダルシアのシェリー酒の産地として知られる地方に位置するスペインのヘレスサーキットは一周4.4km、コーナー数13、ストレート区間が短く、コーナーが続く、中低速テクニカルコースである。温暖な気候により、オフシーズンではテストサーキットとして良く多用されている。
1986年〜90年、94年、97年の7年間F1選手権に組み込まれていた。
今はテストで使用されている。ヘレスを制する者は選手権を制する、そのようなジンクスがある。
セナ、マンセル、プロスト、日向…この4名のみがヘレスでの優勝を手にしている…
コースレコードは日向俊郎の1:23.117 (1997年)
(まさか一段階飛ばしてこの世界に来るなんてな…ノブのお陰でもあるけれど…)
そう心の中でボヤくのは、RKM RF08のシートに収まっている平勝平太、そう"カペタ"である。
去年、今年とマカオを2連覇、更にはユーロF3第2位、マスターズF3優勝と"卵"としては半端ない成績である彼は、今ヘレスF1合同テストにいる。F1である。GP2ではなくF1である。
(マシンは…なんかイマイチ足りないなぁ…この子、あんまり喋らないなぁ…)
『周回数は現時点で95周、ベストラップは1分17秒213、3番手に付けている。マシンのパフォーマンス的に考えて、ここが限界か?』
そうエンジニアが聞いてくるので
「いえ、もう少し後ろを立てて下さい。まだまだ上げられます」
カペタの適応力は並大抵ではない。それを見込んでいる方が約1名、伝説のドライバー、日向俊郎である。
『カペタくん、楽しんでる?」
「え…あ!はい!とても楽しいです♪」
『プレッシャーを楽しみなさい』
「はい!」
(速さを魅せつけるしか無い…今まで通りに…)
バイザーを閉め、白いマシンがピットから出る…異様なオーラを放ちながら
カペタが走っている間、ヘレスのコース紹介をしよう
低速の1・2コーナーをクリアすると、緩やかに左カーブしながら坂を上る…
5コーナーの"シト・ポンス"を回り込むと下りのバックストレートに入る。バックストレートエンドにはタイトな"ドライサック"ヘアピンがある。97年のヨーロッパGPでタイトルを争うM.シューマッハとJ.ヴィルヌーブが接触して物議を醸したのは記憶に残るであろう…(その結果、日向がタイトルを掻っ攫う結果になったのだが)
コース後半区間はスピードを乗せた中速コーナーが連続する。ドネリーが重傷を負った11コーナーにはシケインが設置され、"アイルトン・セナ"と命名されている。
短い直線から飛び込む最終ヘアピンはオーバーテイクの勝負ポイントとなる。
ベルガーなら、「中低速なんて我慢できない!イく!」と言うだろう(汗
結局この日、つまりヘレス合同テスト最終日時点での結果は
1.平(RKM) 1分16秒561
2.ベッテル(RBR) 1分16秒617
3.ブエミ(RBR) 1分16秒998
4.クビサ(BMW) 1分19秒013
5.クリエン(BMW) 1分19秒066
6.中嶋(ウィリアムズ) 1分19秒341
であった…
名門だが、2004年に日向とマイネが引退して以来、ウィリアムズと同様にチャンピオンはおろか、優勝すら逃しているRKM F1、レラ・カムイ・マーキュリー F1…
それでもチームが存続しているのは、コンストラクター3位を死守し、"女王"神麗香に"おやっさん"真田幸冶、日向俊郎に俊郎の愛妻、日向果穂、ケビンにジョー、バトラー兄妹、ブライアン・マーキュリー…レラとカムイ、それに解散せざるを得なかったマーキュリーのクルーが"伝統"を保っていたからである。
そして、今、伝統は新たなる伝説を生むことになる…
〈後書き〉
てな訳でどうもどうも、ふぁ〜らんです。
初めてのSS投稿になります。
このSSでは風童先生の"HAYATE"と曽田先生の"Capeta"のクロスオーバーとして書いていきたいと思います…
おそらくHAYATE要素よりCapeta要素が若干多い(それ以上にオリジナルが入ると思いますが…^^;)と思われます…
自己満足で書いていきます…
また情け無いことですが、受験生なので次回投稿は4月くらいになるかもしれません…
是非お暇な時に一読していただくと幸いです♪