Card World 作:さすらいのカードバトラー
カードゲーム大対戦開幕
カードゲーム。それは広義にはカードを使用して行うゲームの総称。発祥は14世紀のイタリアではないかといった説もある。そんなカードゲームは形を変えて専門のカードデッキが生まれ、そして近年、個人ごとに決められた範囲内で自由にカードデッキを作り、その内容を元に勝負に臨むトレーディングカードゲームが生まれた。
そして、この俺。角一優斗もまたそんなトレーディングカードゲームを愛する一人である。いや、正確には1年くらいまでは……。
「懐かしいなぁ」
俺は誇り被ったデッキケースを手に取り、思わず呟く。中を見ると三重スリーブで保護された元愛用のカードたちが入っていた。このスリーブの同じみの感触が懐かしい。
俺はデッキを床に置くと、積み上がったダンボールを見てため息を吐いた。
「この量はちょっと欲張ったかなぁ」
新社会人となった俺は親元を離れて、都内のボロアパートに引っ越し荷物の整理を行なっていた。
正直、仕事が始まる日も近いためあまりこの状態でダンボールを散乱させるわけにもいかない。
……よし
俺は分別を加速し、眠っていてカードたち含め、アニメのDVDなどを処分した。俺は並べたデッキたちを見る。
遊戯王
デュエルマスターズ
ヴァンガード
バトルスピリッツ
どれも俺の少年、青年史をかざってくれた思い出のカードたち。さすがに社会人になるし、卒業せねば。
躊躇う気持ちを堪えてデッキや余ってたカードをボックスに入れ、手提げの袋に入れる。
ついでにスマホにインストールしていたシャドバのアプリもアンイストールを行った。シャドバも卒業だな。
次にアニメのDVDも別の手提げに入れる。
出かける準備はできていたので、そのまま近所のカードショップへ向かった。
「いらっしゃいませ」
「すいません。カード査定をお願いして良いでしょうか」
「かしこまりました。おっと、結構ありますね」
「あはは、お願いします」
話しを聞くと査定には1日かかるとことで俺は次にかの有名なDVDなどのレンタルショップへ向かう。
そこでも同じようにアニメのDVDを査定に出した。
「とりあえずひと段落……おっ」
俺は手持ちのものを売り終わりひと段落していると、
DVDコーナーにあったとある作品を見て足が止まる。
「やっぱカードゲームってアニメもあって盛り上がったよなぁ」
俺の目に入ったのはバトルスピリッツのアニメシリーズ。少し離れたところには遊戯王の初代から最新作まで並んでいた。
ふらっと、足がそちらへ向いてしまう。
「いかんいかん、家帰らねば」
俺は手に取るのを我慢して、アパートへ帰った。
部屋に帰り、寝っ転がるとスマホに着信音が鳴り響く。
「査定の件か……んっ?」
俺は眠たい思いを我慢してメールを開くと、それは査定のメールではなかった。
「なっ、間違えて開いちゃったよ。なんだこれ?」
『Welcome to CardWord!!』
上の文章が目に入ると、何故か俺は眠気が加速して意識を失った。
「うっ、ここは……」
「あっ、目が覚めましたか?」
いい匂いがする。
俺は眩しい光に目を細めながら、女の子がうっすらと目に入ったが、どうやら離れてしまったようだ。
俺は残念に思いながら背をおこす。
……んっ、女の子?
思い返して見ると、俺は外から帰ってきたあと眠くなってそれで……。
「そうだ、変なメール!」
俺はスマホに触るために、手を伸ばす。
しかし、俺の腕は少しも動かなかった。
「……なんじゃこりゃ!!」
俺の手はダンボールの紐で結ばれていた。
いや、なんだこれ。
俺は頭の中が混乱していると、足音と同時に声が聞こえてくる。
「ようやく、目が覚めたみたいね!」
「これで少しは進展するかしら」
「あのぅ、やっぱり手を縛るのはやりすぎじゃあ……」
「何が起こるか分からないし、このくらい普通だと思うけど」
「まぁまぁ、みんな落ち着いて」
声の主たちが俺の部屋に入ってくる。俺は入ってきた女性たちの顔ぶれに思わず固まった。
外側にはねた癖の強い長髪に、露出の多い服をきた力強そうな女性
金髪の長髪、青と白を基調とした制服を見に纏う女性
茶色く癖毛のある長髪に緑色のネクタイが目立つ制服を着た明るそうな少女
白い服を着た金髪の気が強そうな女性
紫色の長髪をした優しそうな大人の女性
俺は目の前にいる彼女たちを一方的に知っていた。
「一体、どうなってんだ?」
そんな驚きと共に俺、角一優斗のデュエリストとしての新しい日常が始まったのであった。
暫くヒロインはこの5人でやっていきます。