ラスボス転生 逆境から始まる乙女ゲームの最強兄妹になったので家族の為に運命を変えたい   作:ケツアゴ

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夜のイベント

 お昼寝中、目を覚ましたら親友が裸で抱き付いていたらどうするべき?

 

「困った……」

 

 苦しさから目を覚ませばアンリの手足が僕に巻き付いて締め上げている。

 ……彼女、寝ぼけた時は酷いからボケッとしながらベッドに入ったんだろうなあ。

 

 彼女の家では相棒であるドラゴンとの意志疎通を図る為に一緒に過ごすけれど、抱き付いて眠るからか何かに抱き付いて眠らないと落ち着かないと聞いた事がある。

 今は抱き枕を使ったり、掛け布団を丸めて抱き付いているけれど、寝ぼけて僕のベッドに入ったら僕が居たから抱き付いた、って所だろうね。

 

「でも裸で眠る癖があるとは知らなかった……」

 

 レースでデットヒートを繰り広げた僕達だけれど、数日に渡るサバイバルの時も一緒に夜を明かしたって訳じゃないし、親友であっても異性相手に裸で眠っている事を伝えばしない。

 

「抜け出せ……無いよね」

 

 彼女の手足の力は凄まじく、無理に跳ね除ければ起こしてしまいそうだ。

 そう、親友に寝ぼけて裸で抱き付いたって不味い事態に陥っている事を知らせるって事で、絶対恥を掻かせる事に繋がる。

 

 多分少しの間は気まずいだろうし、僕が取るべき選択は一つ……。

 

「よし! 寝たふりをしていよう。……こんな事なら風呂を待って起きていれば良かったよ」

 

 魔法が効かない相手という精神的負荷がリアスの言葉で無くなった反動からか一気に眠くなり、僕は少し海水でべたつくのも気にせず眠ってしまったけれど、その結果がこれだ。

 

「だから私は前々から入浴はきちんとするように……」

 

 あっ、メイド長の小言が聞こえた気がした。

 

 普段の小言を無視した結果がこれだし、反省するしか無いけれどさ……。

 

 

「流石にこの状況は無いよ……。僕が何をしたって言うんだ……」

 

 視線をアンリの方に向ければ気持ち良さそうに眠っているけれど、身動ぎすると時々……まあ、何処とは言わないけれど見えるんだよ、先端がさ。

 

 

 結果、僕は狸寝入りを決め込むけれど、テンパって暴走したアンリが無理に起こそうとしたりして……。

 

 

 

「僕は何も見ていない……」

 

 一瞬だけ薄目を開けた時、僕に跨がる彼女の全身、それも重要な所は……うん。

 僕は何も見ていない……そう思っておこう。

 

 

「お兄様、こっちこっちー!」

 

 軽く夕食を済ませ、ポチと遊んで気力を充実させた僕が集合場所である森の前まで来れば既にリアスの姿があった。

 ハルバートの柄を持って肩に担ぎ、同部屋のネーシャと話をしていたけれど、僕に気が付くなり手を振って来る。

 

「ちょっと良いか? この行事だが一緒に……」

 

「もー! 一番先に来たら待ちぼうけで退屈だったのよ」

 

「あ、あの、ルクス王子が何やら話し掛けて居ますわよ?」

 

 僕と同じタイミングで来ていたらしいルクスが何やら話し掛けているけれど完全に無視し、それに困惑するネーシャと一緒に向かって来る。

 って、周りに人が居るんだからハルバートは布にくるんで背負わないと。

 持ったままの手を振らない!

 

「リアス、ハルバートを周りにぶつけないようにね」

 

「大丈夫大丈夫。素人じゃないんだし、その程度分かってるって」

 

 この臨海学校は武器の持参が許可されているだけあって他の生徒にも武器を持参しているのがチラホラと。

 持って来ていないのは魔法に自信があって武器の扱いを疎かにしているのか、それとも所詮は学校行事だと侮っているのか。

 それに……。

 

「見てよ、この宝石細工。綺麗でしょ」

 

「私なんて黄金製の槍よ」

 

 戦う為の道具としての武器じゃなく、装飾品の意味合いが強い物を持参している。

 普段は学校に持ち込めないし、これを機に財力を見せびらかす事で家の力をアピールしたいって所か。

 

「……アレがロノス・クヴァイルの武器!? 変な形の剣だし、ボロボロだな」

 

「武器は飾りですって感じでゴミ捨て場から失敗作を拾って来たんじゃ……」

 

「此処は武器をお貸しして交流を深めるチャンス? 周りがちゃんとしたのを持っているのにガラクタなんて恥ずかしいだろうし」

 

 おーっと、確かに刀は東の大陸の武器だから一般的じゃないけれど変な形とは失礼な。

 それにボロボロって……怒ってるよ。

 

 僕が持って来たのは夜鶴と明烏だけれど、夜鶴は刀身だけで三メートルもある大太刀、森の中で戦うのはちょっと扱いづらい。

 だから今は明烏だけを携えているけれど、喋れはしなくても意志は持っているから侮辱の言葉に怒って僕に八つ当たりとしてビリビリと軽い静電気っぽいものを送って来ている。

 

 はいはい、生徒同士の戦いがあったら武器をへし折ってやるから我慢してよ。

 鞘の上から刀身を撫で、心の中で宥めれば怒りを収めてくれはしたけれど、今回のイベントで思う存分振るってやらないと暫くは不機嫌が続きそうだ。

 

「はーい。皆さん、お喋りは一旦止めて話を聞いて下さいね」

 

 これから始まる行事がどんな内容なのかは事前に説明されていなくて、武器の所持が許可されているから戦いがあるとは分かるけれど、矢張り気が弛んでいるのかお喋りをしていたし、中には遊び呆けていたのか眠そうにしているのも。

 

 そんな生徒達に向かって台の上から話し掛けたマナフ先生は、小さな珠が埋め込まれた地味な腕輪を掲げて見せた。

 同時に先生が操作するゴーレムが腕輪を入れた箱を差し出しながら回っている。

 どれを選ぶかは自由……って事はこの時点から始まっているのか。

 

 ゲームにはなかったイベントだし、特にヒントは無いので僕は直感で選ぶ事にした。お

 

「今から初日の行事の説明をしますからちゃんと聞いて下さいね。簡単に言うとポイントを稼ぐハンティングです。森に生息するモンスターや先生が放ったゴーレムがポイントを持っていて、倒した相手のポイントが手に入ります。強い相手程ポイントは多いですよ」

 

 説明を聞き、臣白そうだと盛り上がる生徒や面倒そうな表情を見せる生徒と反応はバラバラで、少しザワザワし出したけれど先生が手を叩く音で静まった。

 

「はいはい、静かに静かに。このハンティングはペアで行いますので腕輪に魔力を流して下さい。同じ数字の人がパートナーであり、一度流した魔力の持ち主にしか反応しないので交換は無理ですよ。ああ、でも数字無しの人が一人だけ居ますが、パートナー無しです。……では、此処から重要ですけれど……ポイントが一定以下の人は帰って貰いますからね」

 

 その言葉に動揺が走る中、大きな声と共にアンダインの挙手が突き出された。

 

「質問宜しいでしょうか! 各モンスターごとのポイントと必要ポイントはどの程度なのでしょうか!」

 

「秘密です。もう説明は終わりですよ」

 

「なっ!?」

 

 普段は優しいってよりは甘い感じのマナフ先生はアンダインの質問を切り捨て、動揺する生徒達に背を向けて台から飛び降りる。

 

「じゃあ、スタート!」

 

「え? ちょっと待って……わっ!?」

 

 引き留めようとしたアンダインと先生の間で地面から壁がせり上がり、それが沈んだ時には既に先生の姿は無い。

 

「ど、どうしよう!?」

 

「先ずはえっと……」

 

 カウントダウン無しの開始宣言、当然呆然と立っているだけの生徒が多い中、僕同様に素早く魔力を流した生徒の中にパートナーが居たのは幸いだっただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……げっ」

 

 それが”よりにもよって”な相手でさえなければなんだけれど……。

 だから思わず漏らした声が小さかった僕を誉めてあげたい。

 

 

 

アリアの影が薄い気が こっちの方がヒロインっぽいってキャラに投票してみて 尚、ゴリラは妹なので入りません

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