ラスボス転生 逆境から始まる乙女ゲームの最強兄妹になったので家族の為に運命を変えたい 作:ケツアゴ
人間、集まれば派閥が出来る。
そうして生まれた問題には、利害の問題誇りの問題、理屈で片付く問題と感情が邪魔をする問題があって、僕は王侯貴族や大富豪、一部の男が直面し、何とかしなくてはならぬ問題を抱えている真っ最中だ。
「それでな、妾はロノスとは付き合いが長い故に仕事の手伝いも母様から依頼される程に親からも信頼される仲になっている。今になって思えば仕事ついでに散策を共にしていたのだからデートのような物だな」
「あら、随分と仲の良いご友人だったのですね。お仕事が前提とはいえ羨ましいですわ。私など、出会った初日にお茶にお誘いしたのと、昨日水着のまま離れ小島でのんびりしていただけで、どちらも邪魔が入る始末。でも、今後はもっと張り切ってお誘いしたいと思います」
「ふむ。まあ、皇帝に決められた相手とはいえ、出会って間もない相手なのだから距離を縮めようとするのは悪くないだろう。……さて、ロノス。折角貴様の家と妾の家を繋げたのだ。共に暮らしているにと変わらぬし、もっと友好を深めるべきやも知れん」
僕の頭の上に寝そべったレキアと真正面に座り、時々足を不自然に組み替えるネーシャ、偶に下着が見えそうになるけれど、トアラスだって”婚約者同士の会話に入る野暮は嫌だし離れているわねぇん”とか言いつつも少し離れただけの一人用ソファーに座っているだけだし、何で伝わるのかは分からないけれど軽く足を上げると魔法で強化した膝を打ち込んで来ている……はい、視線だけ微妙に下に向けるのは止めます。
そんな訳で僕は静かに二人の会話に耳を傾け、何か求められた時だけ返事をするって無難な対応だ、何故ならそれしか出来ないからね。
初対面なのに僕という繋がりがあり、関係性も近しい物になるからか短時間で打ち解けて仲良く会話をしている二人、実際はドロドロとした物が渦巻いていたんだ。
表面上は僕とどれだけ仲が良いのかレキアが自慢し、ネーシャが羨ましがるという内容だけれど、腹の中ではドロドロとした感情が渦を巻き、マウントの取り合いだ。
付き合いの長さを強調し、その間に培った絆を絶対防壁とするレキアに対し、ネーシャは短期間で急速に接近したというのを強力な矛にしている。
「二人共、仲良くなったみたいで良かったよ。喧嘩でもしたら悲しいからね」
「ふんっ。安心せよ。妾が此奴に対抗する理由が何処に存在する? 全く思い当たらんな」
レキアは……僕やリアス以外は同年代の知り合いは姫と国民って立場だろうし、友達だって少ないだろう。
だから今は大切な友人止まりの僕との婚約に際し、他の見知らぬ相手が割って入って来た気分だろうね。
後は意地っ張りで誇り高いし、今の内から正妻としての立場を確立したい……そんな所かな?
何にせよ、あれだけ悪態だらけだった彼女と仲良くなれているのは嬉しい。
僕にとって大切な存在だし、結婚するのなら大切にするよ。
「ええ、レキア様にはロノス様について多くの事を教えて戴きたいですし、そうでなくとも仲良くしたいですわ。気が合いますもの、私の勝手な思い込みでなければの話になりますが」
ネーシャは僕にとって……押し倒しておいて最低だけれど分からない所がある。
前提として帝国との関係を考えては勿論、交流だってあるし結婚するのなら絶対に大切にする、それは必要な事だし、義務でなくしたいからする位に彼女とは絆を深めるのを望んではいるんだ。
実は今も彼女に強い好意を抱いてはいるけれど、それは僕じゃない僕が体験した彼女との思い出による物、それは僕自身の気持ちではなく、相手だって目の前のネーシャじゃないネーシャへの物、一緒にしてはいけない。
でも、彼女から伝わる好意は本物で、だからこそ流れ込んで来た想いに押し流されてネーシャを求めてしまったのだろう。
そんな彼女はレキアには目上の相手として接し、言うなれば将来のクヴァイル家内部でレキア派に入る、そんな態度だった、表面上は。
これ、対抗心燃やしているし、後から会った相手だろうが抜かしてやるって気概が伝わっている。
僕だけじゃなくレキアも同じみたいで、大勢の異性に好意を向けられ囲まれるのなら必要なスキルが必要とされる場面だ。
まあ、ネーシャの場合は好意を多く自分に向けて欲しいってのもあるんだけれど、同時に会った当初から感じている家の力を利用してのし上がろうってのも伝わって来るんだけれどさ。
「しかし、会ったばかりの相手と婚約とは驚いただろう? 妾とロノスは幼き頃からの付き合い、何せ妖精族とクヴァイル家には強い繋がりさえある故に驚きが薄かったが」
「ええ、ですが聞いた瞬間から夢見心地でしたわ。だって一目惚れし、日に日に恋心が募る殿方との婚約ですもの、神のお導きとさえ思いました。レキア様こそあくまでも友人だったのでしょう? 抵抗があったのでは?」
「いや、幼き頃よりの大切な友、家族同然の相手だ、そういう目こそ向けないが、結婚するのならば此奴しか居ないだろうと思っていた。今思えば母様もそれを望んでいた節があるな」
この友好的な態度を崩さずに発生している修羅場、二人がちゃんとした教育を受けて感情に流されず冷静に対処出来ているから平和は保たれている。
つまり、僕の今後の動き次第では平和なままだ、そうじゃない場合は今だけ無視しよう……。
いや、無視しても無駄というか、今どうにかしておかないと後々面倒になるからフォローはしておかないと。
他の子達は……アリアさんとパンドラか。
パンドラは随分と世話になっているし、特に同行に注意しなくちゃいけない相手だ、だってクヴァイル家を実質的に掌握するの彼女だし、支えてくれる側じゃなく僕が支える側なんだから。
アリアさんは未だ正式に娶るって決まった訳じゃないけれど、結構腹黒いからなあ、彼女。
戦闘力はどんどん上がっているし、怒らせて暴走されたら本当に……。
夜鶴は任務とか正体の事もあって正式には娶れないけれど、最初の相手だし長年好意と忠誠を向けてくれているから報いたい。
レナはレナスが何やら考えているみたいだけれど……まあ、レナはレナだからね、うん……。
こう考えると大勢と結婚するってこんなに大変なんだね、未だ実際には結婚していない状態なのに、今から悩む自分に呆れるよ。
家を背負う、大勢のお嫁さんを背負う、領民を背負う、これは必要な事なんだけれどな。
「そう言えば……シロノ様はどの様な方なのですか?」
「……あ~」
「うっ……」
ネーシャの何気ない言葉、本当なら何も無い振る舞って当然なのに言葉に詰まる、それはレキアも同じ事で、今は帝国所属の彼女に弱みを見せる訳には行かないと察してくれたのだろう。
普段は脳筋だの蛮族だのとシロノを嫌っているレキアだけれど、ならばどんな風に説明すべきかは分かっていない、僕も分からない。
リアスと少し似ている様で似ていなく、あの子がゴリラならシロノは揺れ動く赤布を前にした猛牛、戦闘欲求も凄まじいけれど性欲も凄まじく、初日に僕を逆レイプしようとしてマオ・ニュに殺され掛けたのは少し懲りたみたいだけれど、クヴァイル家の仕事で会う度に露骨に誘われている。
でも、婚約者候補とはいえ他の国の所属のネーシャに情報をホイホイ渡していたらどんな風に利用されるか分かったもんじゃないし……。
よし! 無難なのを思い付いたぞ。
「だ、大胆で積極的、真っ直ぐで気が強い子……かな? そして健康的な肉体だよ、余計な脂肪は殆ど無いし」
考える前に動くと言うより考える事を忘れがちで年中発情期、そして短気、とはとても言えないから言い換えたけれど、これで良かったのか迷ってしまう。
でも、言い方次第だし問題は無しって事で良いのかな?
膨らむんじゃなくって凝縮された筋肉が全身についているし、大きな胸は余計な脂肪じゃないから嘘じゃない。
シロノの胸って本当に凄いからな。
レナやパンドラ、そしてアリアさん、大きな胸の持ち主は知り合いにそれなりに居るけれど、シロノは別格だ。
顔も野性的だけれど整っているしあからさまに性的な欲求を向けられなかったら会うのが楽しみになるんだけれどさ。
あっ、そういう面でもリアスとは違うのか。
「……ん? 今、寒気が」
多分部屋が涼しいからだと思い、話を聞き終えたネーシャを観察すれば興味深そうにしていたけれど、実際は有益な情報とは言えずに残念って所だろう。
ただ、気になるのが彼女の視線と瞳に宿る感情、シロノを彷彿させているけれど、彼女まさか……。
……うん、まあ、押し倒されたのを押し倒して服を脱がしていた途中だったし、気持ちは分かるんだけれどさ。
「……おい」
頭の上から聞こえる不機嫌の塊の声、僕、今は超絶ピンチ!
「ねぇねぇ、そろそろお話良いかしらん? 後処理に追われて寝てないの。寝不足はお肌の大敵だし、皆にも関係のある話なのよぅ」
流石に話が長引いたのか痺れを切らせて入って来るトアラス、正直言って助かった!
「それで用件なんだけれど……皆で別の所に移って貰えないかしら? 具体的に言うなら全員直ぐ近くで行動して欲しいのよ」」
……あれ? 新しいピンチの予感がするぞぉ。
応援待ってます
アリアの影が薄い気が こっちの方がヒロインっぽいってキャラに投票してみて 尚、ゴリラは妹なので入りません
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ポチ
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レキア
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夜鶴
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ネーシャ
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ハティ
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レナ
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パンドラ
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サマエル
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シロノ
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アリア