ラスボス転生 逆境から始まる乙女ゲームの最強兄妹になったので家族の為に運命を変えたい   作:ケツアゴ

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妖精姫の醜態

 

 ……いや、可愛い愛しの妹(リアス)とは完全に別行動だったのが安心出来るって裏の仕事以外だと何時以来だろうね?

 今回僕は次期当主として実家に帰り、リアスは聖女としての訪問活動があるからって国境沿いの街で分かれたんだけれど、もし同行していた場合は同じ馬車に乗ってマオ・ニュと会ったり……レキアの胸に触ってしまった所を見られていただろうからね。

 

「ごめんね。本当に故意に触ったんじゃないんだよ、レキア」

 

 胸に触れた指を恐る恐る離しての弁明、リアスは胸関係だと凄く怖いから見られなくって良かったと安心しつつ、目の前の問題に僕は頭を悩ませた。

 仰向けの姿勢で僕をジッと見たまま動かないレキアの次の言葉が恐ろしい。

 何せ彼女とは長年の付き合い、変態扱いは勘弁だ。

 

 それに嫌な想いをさせたくはないしさ……。

 

「はあ……。その様な顔をするな、愚か者め。貴様が故意に妾の胸を触ってくる筈が無い事は理解しているに決まっているだろう。……まさか、妾がそれを理解せずに喚き散らすとでも思っていたのではあるまいな?」

 

 実は不安だったとはとても言えず、僕が誤魔化すように顔を左右に振ればレキアは深い溜め息と共にゴロリと転がってうつ伏せの姿勢で僕を見上げる。

 

「だが、幾ら事故の上に婚約者とはいえ無断で妾の胸に触れた貴様には罰を与えねばなるまい。この身は妖精の姫にして次期女王、例え正妻にしようとも貴様のなすがままにはさせぬ」

 

 ホッと一安心、何時もの尊大な態度に僕は嬉しくなる。

 

 レキアは矢っ張りこうでないとね。

 顔を真っ赤にして怒るなら良いけれど、泣かれたり蔑まれたりは避けたかったけれど、これは何時も通りに接して良いって事だろう。

 気にするな、って一言で終わらせられないのが何ともレキアって感じだよね。

 

「そうだね。それで、僕は何をすれば良いんだい? 君の胸に触ったんだ。幾ら君が正妻……ん?」

 

 あれれ? 確かにレキアがシロノよりも正妻に立場に近いって話をさっきしたけれど、すっかりその気になっているって言うか、僕との結婚を普通に受け入れているよね?

 

 

「何を無駄な事を考えている。……罰はマッサージだ。先程妾の胸に触った時と同じ程度の力加減で羽の付け根辺りを揉みほぐせ。それで黙っていてやろう」

 

 言い終わるなり顔を伏せたレキアの背中に目を向け、確かに普段から飛んでいれば強張りそうな羽の付け根に指先で触れる。

 

「普段から飛んでいるから凝るんなら僕が暇な時にマッサージしてあげるのに。もう少し頼ってくれて良いんだよ?」

 

「……善処しよう」

 

「あっ、素直」

 

 おっと、睨まれたからこれ以上のコメントは控えようか。

 

「……んっ、あっあっ、くぅ~!」

 

 先ずは指先にレキアの細く小さい身体が壊れない程度に力を込めれば押し殺したような声がレキアから漏れ、身体が少し震えている。

 指先に伝わる相当強張った背中の感触に少し心配になりながら円を描くように動かせば今度はレキアの背中が仰け反った。

 

「うぁ……うっ……良い、そこ、良いから……もっと強く頼む」

 

 こりゃ相当凝っていたみたいだし、僕のマッサージが気持ち良いのならやる勝ちがあったよ。

 

「はふぅ~。悪くないぞ、寧ろ良い。そのまま、そのまま頼む……

 

 

 押し、解し、続いてリズムを取りながら軽く指先で叩いて行けば仰け反ったり震えたりしていた身体がリラックスしたみたいに弛緩したし、もうちょっと続けようか。

 僕がクヴァイル家の次期当主として頑張っているのと同じでレキアだって領域の管理やらで大変なんだし、僕に助けられる事なら助けたい。」

 

「ほら、指圧に戻るよ?」

 

「ひゃっ!? 待てっ! 指圧には心の準備が……ぁん」

 

 どうしよう、凄く楽しい。

 

 最初はお詫びと普段の頑張りへの労りからのマッサージだけれどレキアが普段は聞かせてくれない声……それこそ色っぽさすら感じる物を聞いたりと思わぬ収穫があったし、到着まで少し時間があるから……。

 

「ええい! 待てと言っているだろう!」

 

 僕の指を振り払って叫ぶなりレキアは僕の目の前で人間サイズに変身、机に座ったかと思うと僕に向かって足を伸ばす。

 後少しで下着が見えそうだし目のやり場に困るんだけれど……。

 

 

「背中はもう良い。……次の機会にまた頼む。だから、つ……次は足を揉め。それで胸に触った件はチャラだ」

 

 少し後ろに移動したレキアの足が僕に向かって伸ばされ、仕方が無いので触って揉み始めればレキアは手で口を塞いで声を押し殺す。

 

 

「あっ……あっ……うん、あっ……」

 

 駄目だ、顔は見ないでおこう。

 だって色っぽいから凄く恥ずかしい……。

 

 

 結局、レキアの変身可能時間が終わるまでマッサージは続いたんだけれど、

 

 

 

「ふぅ。まさかマオ・ニュさんがいらっしゃるだなんて酷い目に遭いました。まさか急に現れて釘を刺されるとは……」

 

 クヴァイル家の屋敷に到着した僕が第一にしたのはレナの心配、だってあの死神と恐れられるマオ・ニュの怒りを買ってしまったんだからさ。

 でもまあ、元気そうで何よりだ。

 

 後続の馬車から降りて来た彼女は特に歩き辛い様子も見せていないし、寧ろ元気というか顔が火照っている。

 息が荒いけれどダメージじゃなく、これは性的な興奮だと付き合いの長い僕は感づいて……しまった。

 

「元気そうで何よりだよ。痛む所は無いかい?」

 

「命の危機を感じて……ふふふ。鬼族の治癒能力ならば多少の怪我は簡単に塞がるのですが、あの方の笑顔を間近で見て若様に密着している時同様にドキドキしてしまいまして……高ぶりました。マオ・ニュ様が一旦馬車を離れなければ下着が拙い事になっていたでしょう」

 

 荒く息をする口に人差し指を持って行ったレナは舌先で舐め、艶っぽい目を僕に向けて来ている。

 この顔、ジョセフ兄さんが目にしたらドギマギして動けなくなるだろうね。

 ちょっと見てみたいかも。

 

 それにしても釘を刺されて性的欲求が高まるとか……。

 

「……凄いな、鬼族。未来に生きてる」

 

 そもそもマオ・ニュに釘を刺されてこの言動、流石はレナだ。

 

 

「あら、失礼ですね。若様、鬼族を誤解なさらぬように。他の鬼族、特に母様であれば戦闘欲求が高まるでしょう。私は性欲が多少強いので今すぐにでも自室に戻って自分を慰めたい気分です。若様、眺めている気はありませんか?」

 

「……無い」

 

「冗談です。だって……若様に見ていただくだなんて妄想しただけで達してしまいます。パンドラさんとの約束を破る事になってしまいますので」

 

 ……約束?

 ああ、パンドラの方が先に僕と関係を持って奴か。

 

 実は夜鶴とは関係を持っている事とか、アリアんさんとかネーシャと途中までしたり、レキアと混浴したりとかした事がバレた場合はどうなってしまうのか怖くなる。

 そしてパンドラなら僅かな表情の変化で気付きそうだし、プルートっていう預言者まで居るんだから……。

 

 パンドラとは会いたい、会話もしたいし一緒にお茶を飲むのも楽しみだけれど、彼女には負い目が有るからなあ。

 ちょっと怖いかな?

 

 そんな風に思っていた時、不意にレナに正面から抱き付かれる。

 尚、それ程驚きはしないのはレナのする事だから。

 

 

「でも、若様のご意志なら彼女も文句は言わないでしょう。……約束を破るのが嫌ならば三人で楽しむという手も有りますよ?」

 

「……」

 

 ちょっと想像してみる、二人を同時に相手にする光景を。

 レナは多分余裕綽々って顔で裸になって手招きして来るんだろうけれど、パンドラには絶対真似が出来ないから顔を真っ赤にしながら俯いて、裸には何とかなるけれどシーツで体を隠して知っている誘い文句を口にしたら絶対に噛む、絶対に噛む。

 

 

 彼女、美人なのにそういう可愛らしい所があるからな。

 

 

 

「さて、誘惑はこの辺りで終わるとして……レキア様はどうなさったのですか?」

 

「”醜態を晒した、暫く一人にしろ”だって。一人にしてあげよう」

 

 

 

 

 

 

 

アリアの影が薄い気が こっちの方がヒロインっぽいってキャラに投票してみて 尚、ゴリラは妹なので入りません

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