ハイスクールフリートとイージス艦   作:アイバユウ

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第2話[ 接触 ]

 

そしてブルーマーメイドが運用しているインディペンデンス級沿海域戦闘艦がライチの隣に到着する

精霊たちはどこから持ち出したのか拳銃などで武装していた

そこまで警戒する必要がないのだが。念には念を入れよとのつもりなのだろう

 

「この船の艦長をしている相葉ユウです」

 

するとあちらの責任者である宗谷 真霜が現れた。

彼らも明らかに警戒していた。当然と言えば当然なのかもしれない

未確認艦なのだから。この艦の最も秘密なのは大量に搭載されている武装だ

ミサイルだけでも大量なのに最新システムで運用すれば今この時代に勝てる艦艇はほとんどいないだろう

 

「ブルーマーメイドの宗谷 真霜です。」

 

「はじめまして」

 

精霊は誰もが女の子の姿をしている。これも神様の配慮なのかもしれない。

こういった交渉事では穏やかに進めるためにもこの時代にあった空気の方が良い

その方が平和的に進みやすいようにしてくれたのかもしれない

 

「見たことのない船ですね」

 

宗谷 真霜の言葉に誰もが緊迫した張り詰めた空気が漂った

だが俺はこう言った。新鋭艦です。民間独自に建造されたと

多少無茶がある言い訳だがそう答えるしかない。

それに会社はすでに倒産していると答えると

念のため艦を見せてほしいと質問をしてきたので機密にかかわらなければと了承した

俺はブルーマーメイドの隊員と共にライチ艦内に入っていった

システムの大部分は自動化されているため少ない人数でも運用できるようになっている

問題なのはCICに入らせるべきかだ。あそこは機密の塊だが

お互い和平交渉するには見せないわけにはいかない

 

「艦長、よろしいのですか?」

 

CICの前で警備をしている精霊に問いかけられて、仕方がないと答えるとドアを開けた

宗谷 真霜は設備の充実さに驚きの声を上げていた。

様々なデジタルモニタなどで周辺をレーダー監視していた映像が映し出された

 

「これは」

 

「我が艦の中枢です。ここでは様々な攻撃コントロールを行うことができます」

 

「随分と遠くまで監視できるようですね」

 

「我が艦のレーダーの最大探知距離は500km。同時に目標追尾可能数は500以上ですので」

 

「恐ろしいわね。ちなみに後部甲板にあった格納庫には何があるのですか?」

 

もっとも答えたくない質問だ。この世界ではまだヘリが実用化されていない

だが答えておかなければ交渉に支障が出る。自分の目で見てもらうことにした

俺はこちらですというと後部甲板に案内していきMH-60R シーホーク:2機を見せた

 

「これは」

 

「我々が独自に開発したヘリコプターというものです。有人での飛行が可能で潜水艦探知や対艦攻撃が可能です」

 

ありのままを説明することで交渉事をうまく運ぶことにした。

彼らもこの技術は欲しいだろ。目の前でおいしい餌を釣り針に仕掛けておけば食いつくと踏んだのだ

 

『CICから艦長。レーダーコンタクトあり、至急お戻り願います』

 

その報告を受けて宗谷 真霜を伴ってCICに向かった

CICに到着すると精霊たちが必死になって情報収集を行っていた

IFFによると[ 晴風 ]であるという識別信号となっていた

 

「艦長」

 

「念のため火器管制システムで監視を」

 

「晴風を見つけたのですか?」

 

「我々の艦には優秀な識別装置が取り付けられているので」

 

 


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