ハイスクールフリートとイージス艦   作:アイバユウ

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本当の真実については何なのか

横須賀女子海洋学校の校長である宗谷真雪さんと一緒に会議室に通された

 

「いくつか質問をしたいのですが構わないですか?」

 

「船について、重要警戒部分以外なら問題はありません」

 

俺の返答に宗谷真雪校長は警戒をしていた

確かに当然の反応だ。何度も言うがアーレイバーク級駆逐艦ライチは機密の塊と言っても過言ではない

イージスシステムだけでも大きな秘密なのに、人工衛星のことまで漏れたら事は大きくなる

ライチのことはできる限り情報漏洩がないように対応しなければならない

一通りの武装についての情報などについて情報交換をすると今後のことについて話し合いを始めた

 

「今回の一連の動きについてどのようにお考えなのか教えていただけますか?」

 

「あなた方のおかげで生徒が守られた。それだけは事実です」

 

「それで例のネズミ、ラットについてはいかがですか?」

 

彼女によると証言が得られたという事だ。

西之島に沈没した実験用器材を回収する科学者からの話であるという事は予想通りだ

 

「あなた方の当面の行動についてはどのように考えているのか教えていただけますか」

 

「自分たちは敵対行為がない限りはブルーマーメイドやホワイトドルフィンと協調した行動をとります」

 

「つまり指揮権は私たちに委ねていただけるという事ですか?」

 

「利害が一致している限りはですが。こちらも燃料の補給などの面でサポートを受けたいので」

 

そう、いくら補給艦がいたとしても、無限にいつまでも航行していることはできない

補給艦にも燃料はいる。だからこそ、ここで協調行動をするという意思表示をすることが重要なのだ

 

「我々としてはあなた方の武装は魅力的です。それと武器の技術交流を認めていただきたいのですが」

 

補給艦2隻は港の沖合で停泊している。万が一に備えてだ

一応精霊たちが関係者以外、船に勝手に乗り込まれないように見張りをつけているが

どこまでそれが維持できるかはかなり難しいところだ

 

「それに関しては自分の部下である副長や他の乗組員と相談させていただきたいのですが」

 

「すぐに返答は難しいことは理解していますができるだけ早く答えをいただけるとありがたいです」

 

宗谷真雪校長との話し合いを終えると俺は会議室を出てライチに戻っていった

ライチでは精霊たちが警戒していた。こちらの指示通りに誰も通すことはなかったようだ

 

「状況はどうだ?」

 

「異常ありません。艦長、一度港から出てはどうでしょう」

 

CICに戻ってきてすぐに副長の精霊が警戒心をむき出しにしていた。

 

「今は大丈夫でも横須賀女子海洋学校校長である宗谷真雪さんの影響力でどこまで持つか」

 

精霊たちは常にこのライチの安全性を考慮に入れていた。万が一のためにも沖合で待機するべきだと

 

「宗谷真雪校長は海上安全整備局にも影響力がある。しばらくは問題ないだろう。だがこの船の警戒は継続だ」

 

「艦長がそう言われるのでしたら。我々も最大限の警戒をしておきます」

 

 


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