ハイスクールフリートとイージス艦   作:アイバユウ

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心理戦と情報戦

私は今もあの男の子の記録を見ていた

まるで戦場を知っている冷徹な態度と警戒心

あの艦に乗っている時にはよく理解することができている

彼らは何かを隠している。それもとても大きな何かを

調べるのは簡単なことではない。

 

「彼らが何を隠しているのか。調べるのは時間がかかるわね」

 

私は横須賀女子海洋学校の校長としての責任がある

あれだけの兵器を誰が製造していたのか。まるで情報がそこだけ抜けているのだ

誰がどう見ても怪しんでくださいと言っているようなものだ

だからといって簡単に彼らに強引なことをするとどうなるかは想像もしたくない

この学校と生徒を守る義務がある以上、今は何もしない方が安全なのかもしれない

 

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俺が発射を指示したアスロックミサイルは確実に向かっている

このミサイルには弾頭がついている。今度ばかりは甘い対応では済まない

確実に撃沈されるだろう。こちらの自衛権行使だ

形だけの正当性は成立する。こちらがトラブルを抱えることは極力避けることができるはずだ

 

「こちらが発射したアスロックミサイルは現在潜水艦に向かっています」

 

「アスロックミサイルが着弾すると同時にアクティブソナーで再度潜水艦を探せ」

 

俺は同時にこの海域から退避するために方位180度を取ることで南に逃げようとしていた

ある程度離れてしまえばこちらへ攻撃されてもいつでも応戦することができる

そのためにはこちらが有利になるような海域を作り出すことが求められる

こちらが有利になる戦闘海域を作れれば、この時代の敵側への攻撃は行いやすい

この艦を守る義務が艦長である俺にはあるのだから当然である

 

「ソナー。今のところはあいつ以外に他の潜水艦がいる可能性はあるのか?」

 

「現在のところは無いと思われます。魚雷もこちらの攻撃対象の潜水艦から発射されたもの以外は確認されず」

 

「よし。とにかく警戒態勢は厳重にしろ」

 

俺の言葉にCICにいる精霊さん達は了解と回答した

ソナー探知を最大限フル活動するために俺は艦の速力を下げた

機関音を最小限にすればソナーで幅広い情報収集ができるからだ

こちらの世界で今動いている潜水艦はすべて通常動力だ

潜行中はバッテリーでスクリューをまわしているので早い速度で潜水艦を操縦することは難しい

もしスクリューを最大船速で運用するとすぐにバッテリーにある電力が無くなる

そういう観点から考えるとこちらの高性能ソナー装置を使えばあらゆる音の分析は簡単にできる

今は攻撃してくる敵と思われる艦船の発見を最優先にしなければいけない

 

「ソナーに不審な音があればすぐに報告してくれ」

 

「了解」

 

 

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