俺はCICでレーダー情報を見ていた。ブルーマーメイドの艦船がこちらに向かって接近していた
万が一に備えて対艦ミサイルであるハープーンミサイルでいつでも攻撃できるようにロックしていた
「艦長。インディペンデンス級沿海域戦闘艦のべんてんの識別信号を確認」
べんてんには宗谷真冬さんが艦長を務めている
ブルーマーメイドの中でも実力は折り紙付きである
「べんてんから無線連絡です。共同演習をしたいとのことですが」
通信担当の精霊さんから報告が上がってきた
「演習の具体的な内容は何か質問しておいてくれ」
今は演習といっても様々な種類はある。攻撃演習はできれば避けておきたい。
こちらの手の内をすべて明かすわけにはいかないのだ。
「演習内容は対潜哨戒に関することとのことですがどうします?」
「今は都合が悪いと返答しておいてくれ。こちらは別の要件で忙しいとな」
俺の発言に大丈夫でしょうかと精霊さんは質問してきた
今の状況で対潜哨戒の訓練は危険すぎる。
対潜哨戒となるとヘリを使った行動が必要になるかもしれない
さらに人工衛星というこちらの最高機密の情報が漏れるかもしれない
そんなことはあってはならない。人工衛星の存在だけは漏らすことはあってはならない
この艦の火器管制システムは基本的には人工衛星とリンクしている
内部調査をされたらその最高機密が漏れることになる
そんな事態は避けなければならないことはこの艦の誰もが理解している
つまりこの艦の実力を知られるわけにはいかないということである
「本当に扱いに慎重さが必要だな。この艦の性能をフル稼働させた状況を見せるわけにはいかない」
俺の意見にCICの統括管制をしている精霊さんも同意してくれた
「そうですね。私も同じ意見です。この艦のスペックを完全開封するわけにはいきませんから」
「俺達の運命は俺達で切り開く。他人にとやかく言われる理由はない。今は潜水艦の監視と他の艦からの攻撃に注意しろ」
何度も言うが俺たちのこの艦はいつ魚雷攻撃を受けるかわからない
そこだけが最大の懸念事項だ。無事にこの艦を無傷で運用することが最優先課題だ
守るべきはこの艦と大切な精霊さんたちだ
「守るしかない」
「艦長。ソナーに感あり。低速ですがこちらに向かって何かが向かってきています」
低速魚雷の可能性を俺は考えた。すぐに機関最大にして現海域の離脱をするように指示した
低速魚雷なら潜水艦にこちらの位置が漏れるかもしれない
すぐに囮魚雷を発射させた。少しでも良いので時間を稼ぐしかない
「宗谷真冬さんに緊急連絡だ。潜水艦からの攻撃を確認したと報告しろ」
こちらの実力を見せつけるときが来たのかもしれない。
俺は潜水艦の位置は特定できるかどうかをソナー担当官に確認した
どこにいるのかわからなければ反撃できない