とてもいいです、とても大好きです。
これはそんな子が配信をしたりコラボするお話
もうちょっと文章膨らませたかったけどこれ以上膨らませると間に合わない…!
「それじゃあ今日はこの辺で、この後のオフコラボもよろしくね閲覧者さんたち」
配信終了ボタンを押してちゃんと配信が切れているかも確認した後。椅子の背もたれに体を預け、深く息を吐く。
Vtuber、ネット上でアバターを用いて動画投稿や配信を行う人のことであり。今の僕である。
先ほどの配信を確認する。紫がかった銀色の髪に鮮やかな赤色の目、細いというよりも華奢と言った身体に可愛らしいといったふんわりとした笑みを浮かべた顔。女の子なのか男の子なのかも分からないキャラクター。これが僕、
奏を確認した後、隣にある姿見を確認する。
そこに映るのは一見男か女か分からない子、その子がこちらを見ていた。そう、僕である。
リアルの僕も男か女か初見で見抜く人は中々おらず、大体は女6男4と思われる。まぁ男なんですけど、19歳のバリッバリの男ですけど。
身長164cm、超童顔女顔ですけど男です。筋肉も付きにくいしなんか体柔らかいし。姉さんには女の子みたいな体してるって言われた。なんでも筋肉とかが男にしては柔らかいらしい。知らんがな。
男らしい格好が全くと言って似合わないのでユニセックスな服とかパーカーとかを着ている。
と、言うことでパーカーを羽織って支度を済ませ、家を出た。
「わぁ、あの子凄い可愛い」
「え? 男の子じゃない?」
「でも凄い綺麗だよ? どこの化粧品使ってるんだろ」
ノーメイクです、化粧なんて一切してません。
思わずフードで顔を隠して足を速めた。所でどこに向かっているのかと言うと僕が所属しているVtuberの会社である。
何と今日は同じ会社のVtuberさんとオフコラボなのだ、相手は同期の女性V。名前は桜・エーデルワイス、何でも人間とエルフのハーフで1000年以上生きている設定らしい。見た目は20代前半のお姉さんと言った感じである。緑色の長い髪に深緑の切れ目、胸も大きくエルフの中では異端だったと配信で語っていた。
そういえばTwitterでリアルも大きい方と言われていたような…男の子としては非常に気になる。
「早めに家を出たはいいけど少し早かったかな…」
スマホで時間を確認するとまだ予定の時間より一時間ほど速い。近くのカフェで時間でも潰そうかなと辺りを確認すると近くにチェーン店のカフェを見つけたのでそこに入る。
「いらっしゃいませ」
「一名です」
近くにいた店員さんに人数を伝え、適当に席に着く。
メニューを確認し店員を呼ぶ。
「ホットカフェオレのミルク多めでお願いします」
「かしこまりました」
しばらく待つとホットカフェオレとサービスのクッキーを貰い、カップを傾ける。
「ほぅ…あったかい」
そのままスマホでエゴサとかをしてみる普段はあんまりしないけどコラボ前だし気になる。
コラボすることで悪いこと言われてないだろうか。少し不安になりながら二人の名前を入力してみる。
…………どうやら特に悪いことは言われてないようだ。多少互いのアンチが言っているようだけどそれは仕方ないことだ、実際男女の話だし。
もっとひどいこと言われているかと「otns」「knd」「otnsknd」でも検索してみたが卑猥なイラストしかなかったよ。全部女として扱われていたけど。
そして別会社の最近お気に入りのとある男性Vを確認する、また本人の関係ない所の女性関係で炎上してる…。燃えそうでフォローも出来ないのが辛い所。
「…あ、そろそろ向かったほうがいいかな」
配信をしているとどうにも独り言が多くなってしまう。そんなことを思いながら代金を払い店を出て会社へと向かう、このままなら15分前には着きそうだ。
『LUCK LIVE ISLAND』
僕が所属しているVtuberの会社で少数精鋭を基本方針にしているらしい。
所属ライバーは僕を含めて12人、他の50人とか100人とかに比べると大分少ないが全員名前を聞けば「あっ、知ってる」となるぐらいには全員知名度はある。実は僕も社内でトップ3に入るぐらいには人気があるのだ。
なんでかはよく分かってないけど。
今回のコラボは持ち回りで行うラジオ企画『LUCK LIVE RADIO』通称『LaLaラジオ』の『オフ回!』である。
本来は通話などで行うのだが何回かに一回はこうしてオフで演者が集まりラジオを行う。
先ほどのエゴサの中にも『とうとう奏さんの性別が分かるのか...』『さくらんリークオナシャス!』と言ったツイートが多く見られた。
「こんにちは」
「こんにちは、お疲れ様です」
会社前の警備員に社員証を見せて中に入る。マネージャーさんと合流し桜さんとの待ち合わせ場所に向かう。どうやらラジオが始まった後の自己紹介のような感じで僕が入ることになったらしい...と気弱そうなマネージャーさんは年下の僕に凄いぺこぺこしながら教えてくれた。気にしないからそこまで腰を低くしなくてもいいのに…。大丈夫ですよと言いながらスタジオ前で待機している。打ち合わせや段取りは前日通話などで済ませているので大丈夫だ。ラジオは始まったらしく桜さんの元気な挨拶が聞こえた。
「こんさくー! 桜・エーデルワイスだよ! 今日はLaLaラジオに来てくれてありがとー!」
『奏さん準備できてます(カンペ)』
「ふっふっふ、実は奏ちゃんにはスタジオ前に待機してもらっているんだ。私もまだ顔を知らないの、奏ちゃんの性別が明るみに出ちゃうぜ!」
「じゃあ待ち遠しいみたいだし早速呼ぼうか、では奏さんどうぞー」
桜さんの声に合わせてマネージャーさんがドアを開けてくれたので入る。
にこやかな笑みを浮かべながらスタジオ内に入り桜さんを確認した。
パッと見大学生ぐらい、長い茶髪をポニーテールにしておりお姉さんと言った感じで……わ、アクアさんが言っていたように本当に胸が大きい。えっ、立ち絵より大きくない…爆ぐらいない…? 男の子としては非常に気になるがあんまり視界を向けるわけにはいかないのですぐに視線を戻し席に着く。
「え…? えぇ…っ!?」
「こんにちは閲覧者の皆さん、音無奏です」
「えぇ…? ど…どっち?」
「ん? どうしたんですか桜さん、僕のことを見て。何か気になります?」
「ど、どっち!? 男? 女? どっちなの!?」
「僕が男か女ですか? …ふふっ、秘密です」
「えぇー!? 気になる!?」
「それよりも桜さん、時間が押していますよ。早速始めましょう」
「あ、はい! ではLaLaラジオ、開始します!」
と言ってOPが流れ出す。
「ねぇ奏ちゃん。本当の性別はどっちなの?」
「ふふっ、秘密です。マネージャーさんにも教えてませんからね」
知っているのは家族と数名の社員さんだけだ。
そしてOPが終わり再度画面が戻る。
「改めまして! こんさく! 桜・エーデルワイスです!」
「画面の向こうからこんにちは、音無奏です」
「では早速ふつおたの紹介から! センシティブなのは除外しているからね!」
「僕は別に読んでもいいですけどね」
「ちょっと奏ちゃん!?」
「まずはこちら! 『互いにリアルであった印象はどうですか?』
「Vにこういう質問できるって他の所を考えると凄いですよね」
「ここだから出来ることだよね」
実はこの会社のVは中の人がいると明確に表記している。
なんだっけ、このVの体は中の人が憑依したという設定らしい。中の人とか言えるのはこういうことである、他の会社のVだとこういうことを言えないだろうなぁ。
「私はね、一瞬女の子かなと思ったけど男の子にも見えるし…。あっ、立ち絵と似た感じのダウナークール系!」
「お姉さんって感じですかね。あとアクアさんの言っていたとおりですね」
「え、それ言っちゃうの!?」
ちなみにアクアさんとは僕の同期でもあるアクア・ウォータルトさんのことである。声も立ち絵も綺麗な女性なのだが何故かとても残念であり同期によくセクハラをしているのが悲しい所、この前もオフ回ゲームで桜さんにセクハラしてた。
「おや、よく気づきましたね。今もパーカーですよ」
「服装までユニセックスなもので固めてるから本当に分かんない…! というか本当に肌綺麗だね。何のメイク使ってるの?」
「ノーメイクですよ」
「え?」
「ノーメイクです、化粧は一切していませんよ」
「うそぉっ!? ノーメイクでこれ!? えっこれで!?」
隣に座っていた桜さんがこちらに向き直り僕の頬を思いっきりガッと掴む。ちょっと痛い。頬をもちもちされながら顔をぐいっと近づけられる。あらやだ顔がいい、赤くなっちゃいそう。
「キメ細かっ!? 頬もちもち!? これで手入れ無し!?」
「
「
「そういえば奏ちゃん低いのか高いのかよく分からないね」
「あなたが高すぎるだけの気もしますが…男性の平均身長と女性の平均身長の間でしたね」
「本当によく分からない!?」
「じゃあ次のふつおただよ! 『シャンプー何使ってる?』」
「普通の質問ですね、シャンプーですか。なぜ聞くんでしょ?」
「グルシャン、聞いたことないですね…どんなのなんですか?」
「えっ、わっ、私は知らないかな!? 私が使ってるのは○○の○○だよ」
「僕は姉が適当に買ってきたやつなのでどれかは分かんないですね。朱色のやつだったとは思いますけど」
「あれ、奏ちゃんお姉ちゃんいるの?」
「前配信で少し話しましたかね。一つ上の姉がいますよ、僕をVに勧めてくれた人でもあります」
「姉さんとは仲いいですよ。色々やってくれますし」
「家族仲がいいのはいいよね。それじゃ最後のふつおた!『座右の銘はなんですか』私は『瞬瞬必生』!」
「『真の馬鹿は正論じゃ動かない』」
「うわ、なんか凄いのが来た!」
「簡単に言うと正論だけじゃどうにもならないので多少の虚言も必要ですよってことです」
「さてさて、ふつおたは終わりましたね。次は何をしましょうか」
「次は企画ですよー…まずは……」
128:名無しの閲覧者 ID:RZ9UJuyn2
放送面白かった
129:名無しの閲覧者 ID:CNLU2Nee9
さくらんの圧倒的テンションとかなかなのローテンションの差が凄い
130:名無しの閲覧者 ID:37PVvhGjE
でも滑ったりしてないのすごいよね。
131:名無しの閲覧者 ID:5KI2HLCFE
そういえばかなかなの尊敬するVって誰だろ。さくらんは同期の妙蓮寺さんだったね。
132:名無しの閲覧者 ID:MMgJl2S6n
「尊敬するVですか…別の所の人なんですけど…」のやつか
133:名無しの閲覧者 ID:oJsHnO8+P
あれやたらぼかしてたよね、言ったらまずい感じの人なのかな。
134:名無しの閲覧者 ID:rwdflKsix
多分だけど分かった。かなかなの尊敬しているV
135:名無しの閲覧者 ID:mH+Knhruc
え?マジで?誰々?配信内でも結局言及されなかったよね。
136:名無しの閲覧者 ID:rwdflKsix
○と○○と堕とした男
137:名無しの閲覧者 ID:7qWvcTRrR
あっ、ふーん。まーた攻略してますよ
138:名無しの閲覧者 ID:c35RCxurc
え? 何? 誰?
139:名無しの閲覧者 ID:aegru51Io
本当に分からない誰?
140:名無しの閲覧者 ID:E+wlq/2YG
あー、分かったかも。確かにこれは言えない
141:名無しの閲覧者 ID:YKLNTuLeS
燃えるからね
142:名無しの閲覧者 ID:krkwsiryu
怒られるかもしれない
143:名無しの閲覧者 ID:Eegji/RTw
この人本当に誰でも堕とすね
144:名無しの閲覧者 ID:fZznw5SIo
はいはい! この話終わり! まとめよろしく!
145:名無しの閲覧者 ID:2Oq80Btm4
性別不明Vはリアルでも性別不明
湊 朝妃/音無 奏
19歳大学生、だけど高校生にしか見えない。
凄いローテンションであまり声を上げることはないがホラーの時たまにビクッとなったり。「…っひ」って声を上げたりする。そこをよく切り抜かれる。
声は女性としては低いけど男としてはかなり高い。あだ名は「かなかな」
立ち絵は紫がかった銀色の髪に鮮やかな赤色の目の中性的な子
リスナーの呼び方は「閲覧者」視聴者って単語が出てこなくてこうなった。
???/桜・エーデルワイス
20歳大学生、お姉さんと言った感じの子。
テンションが高いが時折ぽんこつになったりする。テンションの上下が激しいが奏とは割と相性はいい。あだ名は『さくらん』
胸は英単語で言うと7~8個目ぐらいには大きい
立ち絵は緑色にアンダー桜色の髪のエルフ
???/アクア・・ウォータルト
20代社会人、割と司会は上手い。
割と誰と組ませても安定して回せるタイプ、意外とスペックは高い。が時折おっさん臭く女の子にセクハラをする。
リアルはめっちゃ綺麗な大人の女性らしい(桜談)
立ち絵は青髪の所々にプロテクターのついたスーツ姿の女性
『LUCK LIVE ISLAND』
本業は別だがVtuber活動にも手を出している。
所属は男性:4人 女性:7人 性別不明:1人。全員名前を聞けば聞いたことはあるぐらいの知名度。狭いコミュニティなので意外とみんな仲がいい。
○と○○と堕とした男
朝妃/奏の推し、怒られたら修正します。