___ アイツ、ほんと体が弱いんだな・・・。
あんなんじゃ、トラ男が心配すんのも無理ねぇか・・・・・。
そう思ってた時、急に空の色が変わったんだ_______
_______________ !?
「ちょっと!あれ!!」
ナミが空を指差した。
「あっちはさっき、フランキーが戻って行った方よ・・!」
「イテテッ!なんだ、この音!!」
赤い空を見上げた時、俺の耳の鼓膜をつんざくような音がしたんだ。
まるで誰がが泣いている様な、なんか悲しい音だ。
「まさか、アンジーちゃんに何か・・・!」
「やっぱり戻りましょ!!」
あいつらに云われなくたって俺はそっちへ走りだしてた。
最初、アンコは気ぃ使って「自分とベポだけで戻る」って云ったんだけど
フランキーが名乗りを上げて一緒に戻ったんだ。
俺もアイツがアア云わなきゃ、心配するとこだったんだけどな。
___そう、チョット前の事だ。あれには驚いた・・・!
”ルフィ、悪いな。時々あるコトなんだ、気にしないで楽しんで来て”
「お、お前!?」
すげェ~~~!!! 声が頭ン中に入ってくる!!?
すぐ、”シーッ”と言われたんでつい口を塞いじまった。
”頭の中で云いたいコト思ってくれれば会話できる”
”スッゲ~~!!お前ってスッゲー!!!まるで宇宙人じゃんか!!”
”フフ、それ禁句だぞ。じゃぁ、行ってらっしゃい”
「わかった!行ってくる!」
”シーッ・・・”
「あぅモガ・・・・!ゴメン・・・。」
”慣れないウチは仕方ないな”
そう云ってアイツ、帰って行ったんだよな。
ハッと不安になった、
もしかして___さっきのあの音、アイツじゃ・・!?
「アンコーーーーーーーーー今行くぞぉーーー!!!」
「え!? 加速ッ!!? ちょっとルフィ!着いてけない!!」
「・・・いた!!オーイ!!!」
良かった、皆無事らしい・・・! え!?
足元に転がる燃えカス、枯れ葉の焼けた臭い。
何かあったのには違いネェ・・・。
「オイ!アンコ!!どうした! フランキー!?どうなってんだ!」
「嬢ちゃんは覇気使っちまって、ちょっと疲れたらしいな。」
シー!とベポが口に手を当ててる、なんだ眠ってるのか・・・。
フランキーの背中でクッタリしてるから焦るじゃねぇか。
事情はフランキーから聞いた。
襲われたってことも、アンコが人工的に造られた人間だってことも・・・。
「じゃー、こいつ・・・父ちゃんもカァチャンもいないのか。」
「あぁ、だな。」
フランキーもあんまり詳しく聞けないウチに寝ちまったんだそうだ。
「あまりにデリケートな話だ・・・ルフィ、この事はまだ黙っててやってくれ。
俺が思うにゾロとトラ男は知ってるだろうがな。」
「!? ・・・・ああ。」
やっと追い付いたナミやサンジ達を見てヤツがいう。
そうだな、もし・・・こんな事がなけりゃ、
アンコだって言わなくて済んだ話なんだよな・・・。
「そういや、ベポ。お前__
トラ男がどんな借りをアンコに作ったか知ってんのか?」
「エッ・・・・。」
サンジが歩くのを遮るとクマはギクリと体を固まらせた。
「知ってる顔だな、そりゃ・・・。」
「お、おれ、キャプテンがどんな事を借りだと思ってるのか解らないよ!
あの時だって皆で反対したのに”黙ってろ”で片付けちゃうし・・・。」
ベポは両手拳を縦に振ってトラ男のワンマン振りを嘆いてる。
だけどその内、おぶられてるアンコを見上げてシュンとしだした。
「でも・・・リ・・、アンジーが持ち直してからは皆
キャプテンの云う通りにして良かったと思ってるよ。だって・・・、」
______ ホントはとってもイイコなんだ・・・。
ベポの呟きがどこかヘンに聞こえたのは俺だけだったのか?
________________________________
「ねー、ベポ! 一つだけ、教えて~?」
「な、なんだよぅ!まだなんかあんのか!」
「トラ男君がー・・・アンジーを攫って来た時の、ハ・ナ・シ!」
クマに色仕掛けなんて効くんですか? ナミさん・・・。
まー・・・私だったら、あんな風に枝垂れかかられちゃたら骨抜きですけどねぇ。
あ!私、骨抜いたら服しか残んないんですけど!! ヨホホホホ・・・!
「おい!ナミさんがその話を御所望だ!話せるよなァ・・・・!?」
「ひ!」
サンジさんはきっと妬いてんでしょうね、アレ!
背中に炎背負った上に目が逝っちゃってますから。
「どっから話せばイインだよぅ・・・;」
「 「「「「 最初っから! 」」」」 」
「うう、おれが喋ったっていうなよな!」
ルフィさんまで炎背負っちゃったんで仕方ないですねェ・・・・。
「・・・おれ達があの屋敷を訪ねた時__アンジーはもう、
魂が抜けたみたいに痩せた体をベッドに横たえてた・・・。」
__彼女を初めて見た他のクルーも、
その生気の無さにキャプテンをギョッと見直した位で
こんなヘキ地に何をしに来たか聞いていたし、本気か?と疑ったんだろう。
" まるで絶望の鳥みてぇだな。
・・・お前のその痛んだ羽、治してやろうと思ってな "
___そんな彼女の枕元に座るとキャプテンは静かにそう云った。
" ・・・・・傷が癒えたら____ラフテルの空へ、逃げるかもしれないぞ "
" ああ、逃げて見せろ・・・そん時はまた捕まえてやる "
「おれには、笑えないアンジーが笑ったかに見えた・・・。」
「笑えない・・・・!?」
「 「「「 ・・・・!? 」」」 」
" 相変わらずだな・・・こんな船長相手じゃ、クルーが苦労する "
" そう思うンなら、お前が何とかしろ・・・べポ・・・! "
" ・・・どうする気だ、べポ・・下ろして・・・! "
" 死んでも落とすな、引き上げるぞ・・・! "
「_____とまあ、こんな具合だったんだ。・・・ウグ!」
「さっきの、笑えないってどういう事だ!」
「シチューにされたくなけりゃ、さっさと云いやがれ!」
あー・・・・それは私も気になってました・・・。
お二人が詰め寄るのも無理はありません。
アンジーさん、ずっと見てましたけど・・一度も笑顔がないですもんね。
「おれ、医者じゃないからよく解んないけど・・・アンジーは
喜怒哀楽をフツーのヒトの30%しか感じられないって・・・。」
「な、なんでだよ!?・・・なんでなんだよ!!!?」
「・・・・・・・・!」
ルフィさんがそう云う事に過敏なのは皆、よく知ってます・・・。
なぜか、フランキーさんだけが冷静に
質問しようとする皆に手で制止して首を横に振っていました。
「だからアンコは笑えないってのか!!!
誰が! 一体・・・アイツに何したって言うんだよ!!!」
to be continued