「介人さん!
幾ら何でも、雑すぎませんか!!」
「どうしたんだよ、ブルーン」
その日、介人は既に倒した転生者のメダルを使って、新たなガチャを回していた。
そんな彼に話しかけてきたのは先週の戦いから新しく仲間になったブルーンだった。
「どうしたも何もないです!
あなたのこれまでの戦闘は少し雑すぎますよ!」
「そうか?」
そう言いながら、介人は首を傾げる。
「えぇ!
ゾンビが溢れる世界でそのゾンビを治す転生者に対しては言い分を聞かずに即倒しますし!」
「副作用で結局はゾンビのようになるんじゃ、意味はないだろ。
ワクチンの開発も考えなかっただけだろ」
「詐欺を行っていた少年少女に対しては反対に詐欺で金を取り戻したり」
「元々は詐欺で手に入れた金だろ?
その後はいじめの原因の奴らも突き出しただろ」
「とにかくっあなたは向こうの事を考えない行動が多すぎます!」
「はぁ、面倒だな」
「それに他にも迫害されている少女だったり、人々の為に使ったり」
その言葉と共にガチャを回していた。
「だいたい、可愛そうだとか、平凡な生活を願うと言うならば、そういう力を頼むなよ。
平和と言っても、どんな願いも叶える現実改変だったか?
それを行って、そいつが死んだ後がどうなるかも分からない。
押しつけられたとしても、回収だけで問題ない話だろ」
「ですが」
「当たりは今日は出なかったか。
とりあえず次の転生者の所へと行くか」
「あぁ、まだ」
介人はそのまま特に気にした様子もなく、すぐに次の扉へと向かう。
「まったく、不真面目な!」
「まぁまぁブルーンさん、とにかく次の世界に行きますよ」
「・・・そうですね。
えっと、次の目的地に向かいましょう」
それと共に、介人達は次の世界へと向かった。
「えっと、この世界は主に武偵と呼ばれる人々がおり、さらにノイズと呼ばれる災害があるようですが、今回はRRリーと呼ばれる存在から特典を取るのが目的です」
「・・・なんだ、その名前は?」
「いえ、それが私にも分からないんです。
なぜ、このような特典を選んだのか、それらも謎で?」
そう言いながら介人達が話していると
「そこの不審者、止まりなさい」
「えっ不審者!?」
その言葉に対して、介人達はその場で回りを見渡す。
だが、そこには介人達以外人影はなく、銃を構えている二人組がいた。
「フラグちゃん、不審者がどこにいるのか、分かるか?」
「・・・あの」
「なんだ」
「その不審者って、私達じゃないでしょうか?」
「「「「「なっ」」」」」
その言葉に対して、介人達は驚く。
「俺達のどこが怪しいんだよ!」
「いや、思いっきり怪しいだろ!
そんなロボットのような奴らがいる訳ないだろ」
「あぁ」
その言葉に介人は頷くと、共に改めてジュラン達を見る。
明らかに人間ではない姿から考えても、そう判断されても可笑しくない。
「誤解です!
私達は決して怪しい者ではありません!
私達はこの世界にいる悪しき存在を倒す為に来たのですから!」
「いや、思いっきり怪しいッス」
ブルーンは必死に弁明するが、反対に怪しまれる。
「まぁ怪しいとは思うけど、俺達は本当にある目的の為に動いているんだ。
人に危害を加えるつもりはないから」
「そう言われても、信じられる訳ないだろ?
それも、ここ最近では変な事件が起きているんだから」
「変な事件?」
その言葉に介人達は首を傾げる。
「道具や家具、さらには人だろうと関係なく暴走する事件が発生している。
そこにはノイズとは違う異形が関係していると言われているが」
そうしていると、近くで事故が起きているのが見える。
それに気づいて、全員がその方向を見る。
「あれは、確かRRリー!
ターゲットだ」
「RRリー?」
それに対して疑問に思っているが
「とにかく向かいましょう!」
「あっブルーン!」
その事故現場に急ぐように走り出す。
「ちょっ、キンジ、さっさと行くわよ!」
「アリアも、そんなに慌てるな!」
そう言いながら、二人も同時に向かった。
「俺達も行くぞ」
「あっあぁ」
それに合わせるように介人達は向かったが
「どうなっているんだ、ここは」
辿り着いた場所では、なぜか派手な衣装を身に纏っている車、踊り狂っている信号機。
そのような可笑しな光景が広がっていた。
「どうなっているの、これ」
「危ない!!」
それらを見ている中で、ガオーンは二人に近づいている影に気づき、そのまま庇う。
同時に襲い掛かった存在の攻撃は二人の手に持っていた銃に当たった。
「大丈夫!?
怪我はない!?」
「おっおぉお大丈夫だ」
「良かったぁ」
「んっあれ?」
二人の無事を確認したが、ふとアリアは何かに気づいた様子。
その先を見ると、なぜかガシャガシャと動きまくる銃だった。
「何なのこれ!?」
「まさかさっきの奴がこれまでの事件の犯人なのか!」
銃の異変に気づいた二人はすぐに銃を押さえるようにした。
「なっどこにどこに!?」
その言葉を聞いて、ブルーンはすぐに周りを見渡すが
「ブルーン、後ろ!!」
「へっ?」
ジュランはすぐに気づき、ブルーンに叫ぶが
「おらぁ!」
「うわぁ!?」
現れたRRリーはその手に持ったハンマーでブルーンの頭を叩いた。
それによって、ブルーンはそのまま目を回すように倒れる。
「ブルーンっ大丈夫か!!」
ジュランはすぐにブルーンに駆け寄る。
するとブルーンは起き上がると
「ぶっ」
「ぶ?
「ぶるぶる、ぶりぶりり~ん!!」
「ブルーン!
なんか下品な事を言い始めた!?」
それは普段真面目なブルーンからは考えられないような言動だった。
それに対して、全員が驚きの声を出す。
「どうやら、あいつがここ最近の機械暴走事件の犯人という訳か」
「なるほど、それが奴の能力か」
「ぶりぶりぃ」
「ブルーン!
その発言は危険です!」
「お前も根性を叩き直してやる!」
「えっ」
そんな会話を行っていると、RRリーはそのハンマーを振り上げ、介人の頭を叩きつける。
「ぐぎゃ!!」
「ぎゃははは!
これで根性を叩き直したぜ」
「そんな介人さん!」
「まさか、ここ最近人々が不真面目になる事件もあいつが」
「どういう事ですか?」
フラグちゃんは疑問に思うと
「調べると、以前までは真面目に働いていた会社員が突然さぼったりして、社会的に問題になっているんだ」
「・・・あのキンジさん」
「なんだ?」
「それって、反対のパターンはありますか?」
「いや、聞いた事はないが」
「・・・」
そんな会話を行っていると、介人は立ち上がり
「お前のような悪人、絶対に許さない!
行くぞ、皆!」
「「「「えっ」」」」
その言葉に、その場にいた全員が驚きを隠せなかった。
「チェンジ全開!」
その迫力にジュランは勿論だが、先程まで不真面目で暴走していたブルーンまで反応してしまう。
「「「「えっちっチェンジ全開」」」」
【45バーン!】【 16バーン!】【25バーン!】【29バーン!】【30バーン!】
「「「「チェンジ全開!」」」」
その音声と共にジュランとガオーンが一回転、その次にマジーヌ、そして最後に介人が回転すると共に引き金を引く。
【バーン!バーン!バーン!バーン!ババババーン!】
その音声と共にゼンカイザー、ゼンカイジュラン、ゼンカイガオーン、ゼンカイマジーヌ、そしてダンプカーを思わせる鎧を身に纏ったゼンカイブルーンへと変身する。
「秘密のパワー!ゼンカイザー!」
「恐竜パワー!ゼンカイジュラン!」
「動物パワー!ゼンカイガオーン!」
「魔法パワー!ゼンカイマジーヌ!」
「轟轟パワー!ゼンカイブルーン!
「機界戦隊!ゼンカイジャー!」
それと共に掛け声が響き渡る。
「行くぜ!」
その言葉と共にゼンカイザーはRRリーに攻撃を仕掛けた。
その戦いぶりは、普段の全力で戦う姿ではなく、真面目にダメージを少しずつ与えていく戦いだった。
「何が起きているんだ」
「介人さんって、普段は真面目じゃないんですけど、いざ戦闘になると全力で戦うんです」
「キンジにも似た所があるわね」
「いや、それは」
「だけど、1度全力で戦うと決めると、頼りになるんですが」
「あぁ、そういう事」
その会話を聞いたキンジは納得したように頷く。
「どういう事ですか?」
「つまりは普段は全力しないと戦わないけど、あいつのハンマーに当たった事で真面目なったという事だ」
「あぁそういう事」
そう言っている間にゼンカイジャーはRRリーを中心に囲むと同時にギアトリンガーを構える。
「一気に決める!」
【ヒーロー!スーパーゼンカイターイム!】
その音声が鳴り響くと同時にRRリーに向けて、一斉に引き金を引く。
「ぐっがああぁぁぁ!!」
その一撃を受けると共にRRリーは爆発する。
「倒せたか。
うわっと」
そうしていると、ホルダーに仕舞い込んでいだ銃が暴れていない事に気づいたキンジは銃を確認する。
「元に戻っている」
「うぅ、やっと元に戻れました」
そう言いながらゼンカイブルーンはそのままため息をつく。
「んっ、何が起きたんだ」
ゼンカイザーはそのまま何が起きたのか分からない様子だった。
「んっ、なぁフラグちゃん」
「なんですか、不真面目な介人さん」
「なんだか、あのRRリーの腰にあるベルト、なんか変じゃないか」
「あれ、本当ですね」
「回っているな」
「なんか嫌な予感が」
そう言っている間にRRリーの身体が徐々に巨大化していき、そこはビル程の大きさへと変わっていた。
「おいおい、これまであんまりなかった転生の暴走を、意図的に起こしたのか」
「だったら、ここは俺達の出番だな」
その言葉と共にジュラン達は頷くと、そのままギアトリンガーに装填されているメダルを裏側にして、ハンドルを回す。
【ビッーグバーン!】
その音声が鳴り響くと共に、ジュラン達は巨大化した。
「おぉ、これがジュラン達が巨大化した姿か」
「えぇ、これは頼もしいですねって」
巨大化したRRリーはすぐに近くの建物を叩き始めた。
すると、建物は不規則な動きし始める。
「なっハンマーの能力で」
「やらせるかよ!!
マジーヌ、ブルーン!!」
「えっはいっす!?」「なっなんですか!」
「お前達は建物を押さえていろ。
ジュラン、ガオーンはその間にRRリーを倒すぞ!」
「それは分かったが」
「そんなすぐには倒せないよ」
「全力でなんとかするんだよ」
その言葉と共に介人はそのままギアトリンガーに装填されているメダルをひっくり返す。
「いや、無理ですよ!
介人さんは巨大化はできないはずですよ」
「そんなのやってみないと分からないだろ!!」
そう言い、そのままギアトリンガーの引き金を引く。
【ビックバーン!】
その音声と共に
「んっ?」「なっ」
その介人の雄叫びに合わせるように、ゼンカイジュランとゼンカイガオーンの身体が変形する。
変形した身体はそのまま互いに引き合い、新たなロボへと合体した。
『『かっ変わった!?』』
その姿に変わった事に合体したジュラン達、そして建物を押さえているブルーンとマジーヌ、フラグちゃんは驚きを隠せなかった。
「・・・まぁ良いか!
完成!ゼンカイオー ジュラガオーン!!」
「良いで済ませるんですか!」
「とぉ!」
そうしている間にゼンカイオーに乗り込んだ介人。
そこには巨大化しているはずのジュランとガオーンの姿があった。
「おいおい、これは一体何が起きているんだ!?」
「僕もこれにはびっくりだよ。
けど、ジュランと合体するのはな」
「おい、それはどういう事だ」
「良いから、さっさと決めるぜ!」
「おっおぉ」「まぁ、さっさと終わらせたいしね!」
その言葉に合わせるようにゼンカイオーは一気に構える。
それに対してRRリーは近くにある車に向けて次々とハンマーを叩いていくと、車が不真面目になり、そのままゼンカイオーに向かって襲い掛かる。
「一気に決めるぜ!!」
その言葉に合わせるようにゼンカイオーは盾で次々と襲い掛かってくる車を受け止めていく。
同時にギアトリンガーに新たなメダルを挿入する。
【バンガーイ!スラッシュドック!】
その音声が鳴り響くと同時に剣には黒いオーラが集まる。
「「「ゼンカイオー!シャドウスラッシュ!!」」」
その言葉と共にゼンカイオーに出来た影が実体化し、同時にRRリーに放つ。
放たれた一撃を片方にRRリーはハンマーで影の剣を叩くがすり抜け、もう片方の実態のあるゼンカイオーの一撃がRRリーを真っ二つに切り裂いた。
その一撃を食らい、今度こそRRリーは完全に消滅する。
---
「ブルーンさん、まだ気にしていますか?」
「当たり前です。
敵の能力とはいえ、あんな痴態を晒すとはっ」
あの戦いを終えた後、ブルーンは顔を手で隠しながら言う。
「別に敵の能力だから気にする事ないのになぁ」
「介人さんはもう少し真面目にやってください!」
そう言いながら、ブルーンはガミガミと言っている間にも介人は特に気にした様子もなくガチャルームへと向かっていた。
「なんだか、ブルーンさんは以前と変わりないですね」
「えぇ、まぁブルーンらしいと言ったら、ブルーンらしいな」
そう言いながら、その光景を見ているが
「ですが、ブルーン、なんだか少し変わったッスね」
「そうか?」
「えぇ、以前はただ単に真面目なだけでしたが、今はなんというか悪友という感じですね」
「ふっ、そういう関係も良いかもしれないな」
そうしていると
「・・・ブルーン、これは当たりか?」
「分かりません!
ですが、確かあの融合した世界の片方はあまり目立ちませんでしたが、まさかこういう形で出てくるメダルとは!
好奇心のエンジンがブルンブルン!!」
「まだガチャが残っているから回すぜ!!」
「勿論です!!」
そう言いながら、介人とブルーンは次のガチャを回す準備を行っていた。
「・・・違った、この二人は別の意味でやばい組み合わせでした!!」