第3話
マドカSIDE
大丈夫かな…今回の試合は優鬼君は楽勝だと思うけどお兄ちゃんは「IS」を使っての戦闘は初めてだからどちらかといえば、あのセシリア・オルコット《女尊男卑に染まったどうしようもない女》の方が私は有利だと思う…不本意だけど、事実としてはそうなってしまうと思う。篠ノ乃さんとは幼馴染だからということでよく剣道を打ち合いをしていたから…楽勝に勝ってたけどお兄ちゃん、今回は難しいかもしれない。
「ねえねえマドッち~どっちが勝つと思う?」
「有利なほうを選ぶとすればオルコットさんかな」
「ええ~おりむ~じゃないの?」
「ISじゃない戦闘ならまだしも、ISを使うとなると初めて使うから分はあっちにありかな?」
「ふ~ん。じゃあゆうゆうはどうなの?」
「多分、優鬼君の圧勝かな。ISももちろんのこと生身の戦闘でもある意味負け知らずだから」
「ふ~んそうなんだ~」
などとのほほんさんとお話をしている間にオルコットさんと、お兄ちゃんがアリーナで戦闘を開始した。頑張ってお兄ちゃん!
一夏SIDE
俺は今、アリーナのすぐ近くにあるピッドにて準備していた…というよりISを待ていた。
「遅いな~俺のIS」
「そうだな。だが私としてはどのISを使ってもお前の勝利しか目に見えない」
「そうでもないぜ、ISと生身は全く違うから正直不安なんだよ」
「そうだな。あんな『剣術』いったいどこで習ったのだ?」
「習った、というより『慣れてしまった』が正解かな?」
「『慣れた?』とはどういう意味だ?」
「そのままの意味だ。正直、まだ優鬼には勝てないけど」
「八神のほうが強いと言うのか?そういう風には見えんのだがな」
「あいつと打ち合うんなら覚悟したほうがいい。正直に言って容赦がないから」
「そうなのか?」
そんな話をしている内に、山田先生がこっちにやってきた。どうやら俺のIS「白式」が来たらしいな。千冬姉からは、搭乗するときは背中を預けるようにすれば後はコンピューターが体を合わせてくれるらしいから、言うとおりに乗ってみた。すごいフィット感だな。でも、まだ最適化《フィッティング》が終わってないから戦闘中に合わせろだとさ。
「箒」
「一夏?」
「行ってくるぜ!」
「ああ!全力で勝ってこい!」
そう宣言してきて俺はカタパルトに足を乗っけて勢いよく発進した。
優鬼SIDE
一夏が戦闘をしている間、僕は控室にいた。どうやら相手の戦い方を見せたくないらしい…どうでもいいけど。それより一夏~、負けてきたのはまだ仕方ないけど、なんでオルコットさんは顔が赤いの?まさかまた墜としたの?何回フラグを立てれば気が済むの?そんなことを考えている内に千冬さんがやってきた。
「八神、そろそろ試合だ。こっちに来い」
「了解」
「それにしても、一夏はともかくお前にまで喧嘩を売るとはな、あの馬鹿者め」
「まあいいじゃないですか、織斑先生。それにクラスの人にも僕の戦いを見て自分たちの認識がどれだけ間違っているのか、前回先生が言っていたことの実際を目の当たりにできるんだから一石二鳥じゃないですか」
「お前はそれでいいかも知れんが、私のクラス以外からは白い目で見られかねんぞ?」
「それこそ、今更ですよ。それにこの学園に入学した時点でそうなるんじゃないかなとは思ってました」
「ふん、まあいい。それよりオルコットはもう出たらしいから、お前も出たほうがいいぞ」
「了解です。あっ、後先生。一夏がどうやらオルコットさんを『墜とした』らしいですよ」
「あの馬鹿者め、私という姉がいながら他の女を誑かしているのか」
「ブラコンも、程々に、じゃあ行ってきます」
そんな話をして僕は、カタパルトではなく直接アリーナにつながるところに向かった。その途中一夏と篠ノ乃さんがこっちに来てくれた。
「優鬼、余り心配してないけど頑張れよ!」
「八神、私からも頼む、一夏の仇を取ってきてくれ」
「仇って程じゃないけど、今の世の中に染まりきっている女子たちに現実をちょっと突き付けてくる。といっても二人程はちゃんと理解していると思うけど」
「ん?誰だ?」
「一人はマドカ。まあ一緒に居る時間が多かったから大体わかっていると思うけどね」
「もう一人は?」
「布仏本音ちゃんだったかな?あの子もこの世の中に対しての僕たちの見方が違うらしいから。これはマドカから聞いた」
「そうか。まあいいけどマジで頑張ってこいよ!」
「うん!行ってきます」
「ん?」
「ん?どうした?」
「いや、八神はどこに向かおうとしているのだ?カタパルトはお前の後ろ側だぞ」
「ああそのことについては気にするな、こいつの好みだから」
「ISのあの展開方法は義父さんが勝手に作ったタイプだけど、何となく気に行っているから」
「そうかすまなかったな、時間もないし行って来い」
そうな話をして僕はようやくアリーナに到着した。そこには先ほどとは違い仏頂面のオルコットさんがいた。
「ようやくお出でになられましたか、ですが、なぜISを展開していないのですか?」
「遅れてごめんね。それとISは今から展開するから待ってて」
「ふん!何をするのか判りませんが、先ほどの織斑さんの様なことにはなりませんことをお祈りいたしますわ」
「ははっ!じゃあ行くよ『ブルー!』来い!」
僕はオルコットさんとの話を終えてブルーデスティニーを呼び出した。腕時計から前と同じように二つの四角いものが現れる。そして右手に持ったアイテムを腰に当ててベルト状にして青いクリスタルを左手から右手に持ち帰る。そしてクリスタルから「setup」という音声が鳴ってから右手を前に出し「変身」と叫びクリスタルをベルトにはめると「trans form」と音声が鳴り、僕の周りに粒子が現れ僕の体を包み込む。するとそこには前に変身したのと変わらない姿の機体が現れた。
「ぜっ!全身装甲ですって!」
「じゃあ行くよ!オルコットさん」
【試合開始!】
それから試合が開始された。先に動いたのはオルコットさんだ。両手に持っているスナイパーライフルを僕に向けて撃ってくる。なかなかいい射撃だ。狙いも悪くない。だが、僕はそれを難なく避ける。こんな物は朝飯前だが、あっちが次に行ったのはビットを使ったオールレンジ攻撃を仕掛けてきた。僕は、ブースターを吹かして次々回避しては「ビームライフル」を出して迎撃する。四機あったビットは次々と落されてしまい、オルコットさんは焦りからかライフルを撃ってくるけどこれは逆に全く当たらない。僕はブースターを吹かしてオルコットさんに接近し、膝あたりに収納されていた「ビームサーベル」を取り出して切りこもうとした時...
「引っかかりましたわね!『ブルーティアーズ』は『六機』ありましてよ!」
オルコットさんはそう言ってホーミングミサイルを僕のまわりに囲むように約60弾!あららそんなに出して「もっていない」。それならと僕は、「ブルバップマシンガン(ジムカスタム仕様のマシンガン)」を取り出してミサイルを次々と撃ち落としていく、(マクロスゼロのフォッカーのように)そして全弾撃ち落としたところで僕は胸部にある「ミサイル」をオルコットさんに向けて撃ちだす。オルコットさんは動揺してしまいミサイルの一機がライフルに当たってしまう、オルコットさんは大きく吹き飛んでしまうが、まだ試合は終わっていないため僕は追撃のため再度ブースターを吹かしビームサーベルを取り出した。その際「止めだ!」と言うと機体から「boost attack」と音声が鳴りビームサーベルのパワーが増大しオルコットさんを切りつけてシールドエネルギーをゼロにする。そしてそこで試合は終了し、僕はオルコットさんのほうを見た。彼女は怖いものを見たような顔をして自分のピットに帰って行くのを確認して僕もピッドに戻った。