陽葉祭の話は2,3話続けるつもりです。目印は「!」の数で。
ちなみにしのぶの誕生日☆4は天井まで回してようやく出ました。やったぜ。
週末の日曜日、いつもは寝ている時間だが今日は柄にもなく朝の9時に起きていた。その理由……そう、今日は陽葉祭なのだ。しのぶの前ではあんな反応をしていたが、実はめちゃくちゃ楽しみなのである。ピキピキのライブなんてそうそう行かないし、やるとしても学園内のライブだからみようにも見れないからな。
「うっ……いつ見てもでかいな、この学園……。」
陽葉学園の前に着き、改めてこの学園のデカさ少し目移りしてしまう。まぁこんなとこで立ち止まってるわけにはいかないかと、受付の生徒に会いに行く。
「陽葉祭へようこそいらっしゃいました!こちら学園内の地図です。迷ったら使ってくださいね!」
「ど、どうも。」
こう言うテンションの人に慣れてないからか、少しぎこちない反応をしてしまったが、まぁこれで入れるっぽいし別に良いか。
……誰かとくれば良かったかな。入ってしばらくした時の感想がそれだった。よく考えればピキピキのライブを見る以外の目的を何も考えてないことに気づいた。体験型の出し物に行っても良いけど、一人でやると虚しくなるだけだし……。屋台で買い食いして時間潰すか。そう思い屋台をぶらぶら見回してると、幸運か、すでに見慣れてしまった顔の集団を見つけた。
「よう。」
「おー和、もふ来ててゃのか。」
しのぶは口に食べ物を詰めながらそう言う。
「……ところで、何食べてんの?」
「カロリー爆弾。」
横から割って入るように、由香さんがしのぶと響子さんが頬張っている食べ物の名を答える。揚げ物でカロリー高めか……。
「カロリー爆弾ですか?……あぁ、ライスコロッケのことか。」
「なんで伝わるのよそれで……。」
「普段、料理作ってんだからこれぐらいはね。」
「それにしても早いね。午前のライブまでまだ結構あるけど。」
「いや、楽しみであと先考えずに早く来すぎちゃったんですよね。」
「そんなに私たちのライブ楽しみにしてくれてるのね♪」
「そうだね。そう言われたらこっちもその期待に応えられるようにしなくちゃね。」
響子さんがそう言うと、ピキピキのみんなが静かに顔を合わせ頷いた。……仲良いな、そう思い俺までも少し微笑んでしまった。
「あっ!響子ちゃん!」
その声と同時にさっきまで顔を合わせていた五人(俺も含む)が声のなる方を見ると、綺麗な赤目に金色の髪の少女が、半強制的に青目の少女を引っ張ってやって来る。
「りんくちゃん、おはよう。」
「うん!おはよぉ!何食べてるの?」
「カロリー爆弾。」
また何を食べてるかという問いに由香さんが淡々と答える。ライスコロッケに恨みでもあるのだろうか……。というか、りんくって……確かHappy Aroundの……。
「りんく!ピキピキも忙しいんだから急に話しかけちゃダメでしょ!」
「あはは!全然平気だよ。私たちも今この子と話してたから。」
「あ!確か前に響子ちゃんが話してたしのぶちゃんの幼馴染って子?」
「響子さん、俺のこと話してるんですか……?」
「この前、和也にチケットを渡そうかどうかの話をしてる時にたまたまりんくちゃんが私たちのとこに来たんだよ。それで知られちゃったって感じ。」
そ、そう言うことか。てっきり俺のこと言いふらしてるのかと……。まぁ言いふらしたとこで何にも無いけど。そう頭の中で独り言をしていると、青目の少女が俺の方を向き口を開いた。
「私、明石真秀、でこっちが愛本りんく。よろしくね、えっと藤原くんだっけ?」
「うん合ってますよ。よろしく。」
ライブのホームページを見た時ハピアラの紹介欄でDJマッシュとか書いてあったけど多分真秀さんのことだろう。つまりしのぶと同じ立ち位置の人か……。素人目に偏見だけどすごく手強そうだ。
「んで?何しに来たわけ?」
しのぶが冷たい雰囲気を出しそう言う。
「たまたま響子ちゃんが居たから話し掛けただ……。」
「あたし達、勝ちますから。サンセットステージで。」
りんくさんが言葉を言い切る前に真秀さんが挑発的に宣戦布告をする。
「へぇーじゃあやってみなよ。」
バチバチと火花を散らすように、お互い睨み合う。しのぶがいつに無くまじな顔で睨んでいたのを見て、こちらまでも張り詰めた空気になってしまった。
「じゃああたし達はこれで。ほら、行くよりんく!」
「あぁ!待ってよ真秀ちゃん!」
真秀さんはピキピキに宣戦布告をしてその場を去った。
「やけにしのぶ、やる気だったね。」
「もしかしてハピアラちゃんのこと気に入っちゃったのかな〜?」
「違うから!あそこまで言ってくんないとアタシたちも火つかないでしょ?」
「おぉーしのぶが珍しく本気だ!」
「あんだけ言ったんだ。アタシたちの音楽で完璧に叩きのめしてアタシたちの強さを思い知らしてやろう。」
「悪役っぽいこと言ってるな、お前。」
「和も見てなよ。アタシたちが最強だってとこ。」
しのぶの言葉に響子さんたちも頷いて、本気を見せる顔をしている。これが圧倒的強者ってやつなのか……。
「おっ、もうそろそろ時間だね。」
時計を見た響子さんはそう言いベンチから立ち上がる。
「じゃあ俺もここで、あとは客席から見てますね。」
俺もベンチから立ち上がり、ピキピキさんたちと手を振り別れを告げた。
よし!俺もライブ会場に行くか!
「あ、あの……っ!」
ん?今誰かに呼ばれた?しかし後ろを振り返ってもそこに俺を呼んだと思われる人は見当たらない。気のせいかな?そう思い、改めてライブ会場へと向かった。