怪獣娘Z ~ウルトラマンゼット登場計画~   作:特撮恐竜

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怪獣娘×ウルトラマンZ正式版いよいよスタートです。
こちらも前編、中編、後編の3部構成になります。
タイガと同じくクロスオーバーユニバース版には無かった描写も付け加えました。

それでは、どうぞ。

凶暴宇宙鮫『ゲネガーグ』登場
四次元怪獣『ブルトン』登場


ご唱和ください、我の名を!(前編)

東京のとある町で、大勢の人々が逃げ回っていた。

黒いスライムのような塊のような影、人類に厄災をもたらすシャドウと呼ばれる存在である。

 

「皆さん、落ち着いてください!!」

「ここは私達に任せて!!」

 

そんなシャドウに立ち向かう2人の少女がいた。1人は水色の長髪に青と白の格好に目のような髪飾りをつけた少女と襟巻きがついたフードに一本の角を備えた眠そうな目つきの茶髪の少女である。彼女達こそがかつて人類に恐れられた超常的な生物である怪獣や宇宙人の魂を継ぐ少女『怪獣娘』である。

水色の長髪の怪獣娘は分身宇宙人の魂を継ぐ『ガッツ星人』、茶髪の怪獣娘はカプセル怪獣の魂を継ぐ『アギラ』である。

彼女達は所属する組織の任務で外回りをしていたが、来た町にシャドウが現れたため、至急対応することになった。

 

「ガッツ、シャドウが最近活発化してきてない!?この間も大阪に行った時に戦ったよ!!」

「考えるのは後!今はこの状況を何とかしないと!!」

 

ガッツ星人は手から発射する光線でシャドウを倒していく。アギラも走り出し、頭の角でシャドウを貫いた。

このまま倒しきれるかと思った時、地面が揺れ出した。

 

「この感じ、もしかして・・・。」

 

その時、アギラとガッツ星人の持つ怪獣娘の変身を安全にするデバイス『ソウルライザー』の画面にWARNINGの文字が表示される。

すると、地面から二足歩行の怪獣を思わせる大型のシャドウ『シャドウビースト』が2匹現れた。

 

「うわっ、厄介な事になったよ!!」

 

2人がシャドウビーストに立ち向かう。しかし、1匹はまだ人がいる方向へ走っていった。

 

「しまった!!」

「早く、追わないと!!」

 

焦る2人。その時、援軍が現れる。ビキニのような恰好に4本の角があるカプセル怪獣の魂を継ぐ『ミクラス』、眼鏡を掛けた銀色のメカニカルな格好の『ウインダム』が合流する。

2人は親友であるアギラに声を掛ける。

 

「ここはあたしとウインちゃんに任せて!!」

「お2人はもう一匹のシャドウビーストを!!」

「ありがとう、2人とも!」

「行こう、アギ!!」

 

シャドウビーストが暴れる現場では怪獣娘と怪獣娘の傍にいる女性たちが周りの人の避難誘導を行う。

「皆さん、慌てないで!私達の指示に従って下さい‼︎」

 

そんな中、一人の少年が転んだ7歳位の子供を助けていた。少年は一人の女性を指差し、子供に言う。

 

「大丈夫か?あそこで手を振っているのはお母さんだろ!!早く行くんだ!!お母さんの元へ!!」

「うん!!ありがとう、お兄ちゃん!!」

 

子供が母親と合流したのを見て、少年も逃げようとした。しかし、少年の視界にスカーフを巻いた犬が目に移った。

 

「ええ~っ。何であんなとこに・・・。駄目駄目。そこは危ないから・・・。ストップ、ストップ。」

「あっ‼︎ちょっと君‼︎」

 

少年は誘導する女性達の声を聞かず、犬の方へ向かっていった。少年は犬を確保すると優しく撫でる。犬を抱きかかえていた少年は近づいてくるシャドウビーストに気付くのが遅れてしまった。シャドウビーストは少年を獲物とみなし、向かってきた。

 

「危なかったな~。もう大丈夫・・・じゃねえええええ!!」

 

少年は急いで、逃げるもシャドウビーストは思った以上に早く追い付かれるのも時間の問題だった。

 

(せめて、この犬だけでも・・・。)

 

少年が覚悟を決めた時、このシャドウビーストを追っていた怪獣娘が現れた。

 

「大丈夫ですか!?」

「えっ、はい、大丈夫です!!」

「ここは危険だから後は私達怪獣娘に任せて!!」

 

そこに鍛え抜かれた太い手足と黄色の蛇腹のような恰好のどくろ怪獣の魂を継ぐ怪獣娘『レッドキング』とスク水のような恰好の古代怪獣の魂を継ぐ怪獣娘『ゴモラ』が合流した。

 

「アギラ、ガッツ、待たせたな!!」

「レッドキングさん!!」

「もうすぐ、ミクちゃん達も片がつくから、それまで持ちこたえるよ!!」

「いーや、あいつらが来るまでに片をつけようぜ!!行くぞ、お前ら!!」

 

4人の怪獣娘はシャドウビーストに対して、連携して、攻撃をする。ガッツ星人が手から放つ拘束光線でシャドウビーストを拘束し、残りの3人の拳、尻尾、角による渾身の一撃がシャドウビーストを撃破する。

 

「凄い・・・。」

 

少年は思わず呟いた。自分は見ているだけしかできなかったのに、彼女達はあっという間に、事態を収拾したのだ。そんな彼女達に視線が釘付けになっていた。

そこにガッツ星人が話しかける。

 

「君、そこにいたの?危ないから離れてって言ったのに・・・。」

「すいません!!どうしても、目が離せなくて。」

「今後はちゃんと避難してね。」

「押忍・・・じゃなくてはい。」

 

ガッツ星人の注意を聞き、少年はその場から離れようとした時、彼女が待ったを掛ける。

 

「ちょっと待って!君、名前は?」

「え、何で「いいから聞かせて!!」ふ、冬河ハルキだけど・・・。」

「やっぱり・・・、どこかで会った事があると思ったら・・・。ハルーーーッ、久しぶりーーーっ!!」

 

ガッツ星人は少年『冬河ハルキ』に思い切り抱き着いた。ハルキと他の怪獣娘は驚いた。ハルキは目の前の怪獣娘に心当たりがなく、困惑していた。

 

「(む、胸デカっ‼︎しかも当たって・・・)ってちょっ、何すんスか!?」

「やっぱり、ハルだ!!つい押忍って言って、はいって言い直す癖、変わってないね~っ!!」

「ちょ、ちょっと待って、変わってないってどういう!?」

「私だよ!!幼い頃、家が近所で一緒に遊んだ印南ミコ。覚えてない?」

「えっ、印南ミコって・・・お前、あのミコなのか!?」

「そうだよ!!」

「マジか、久しぶりだな。ミコ、怪獣娘になったのか。」

「そうだよ。いかなる戦いに負けた事がない無敵のガッツ星人にね!」

 

思わぬ展開に他の3人はその光景をただ見るだけだった。

ハルキはガッツ星人の怪獣娘である幼馴染、『印南ミコ』と再会した。この再会をきっかけに大きく彼の運命が変わり始めようとしていた。

 

 

 

 

 

国際怪獣救助指導組織、通称『GIRLS』。GIRLSとは怪獣娘の調査・保護・研究、力の使い方の訓練を行い怪獣娘が人間社会と共存するために支援する組織である。

ミコと一緒にシャドウビーストと戦った怪獣娘達もGIRLSに所属しており、彼女達は自分達が配属されている東京支部にて今回の事を報告していた。

 

「怪獣型のシャドウビーストが2体も・・・・・。皆さん、大変ですお疲れ様でした〜。今日は大丈夫ですのでゆっくり休んでくださいね〜。」

「いやー、参ったよ。本当にー。」

 

アギラ達の報告を聞いて左右に分かれた赤く長い髪の風船をつけた友好珍獣の魂を継ぐ怪獣娘『ピグモン』が彼女達に労りの言葉をかける。

ゴモラがピグモンの言葉に反応すると、アギラが口を開いた。ゴモラとレッドキングはアギラを励ます。

 

「でも、どうして最近シャドウが活発化したんだろう?」

「そんなに難しく考えなくても大丈夫だよ!現れたらまた倒せばいいんだから!」

「そうだぜ!だから、難しい事を考えるのは後だ!」

「ゴモたん、レッドキングさん。」

 

彼女達の会話を聞いて、思い出した様にピグモンは聞く。

 

「そういえば、ガツガツは幼馴染と偶然現場で再会したんですよね。」

「はい、暫く東京を離れていたらしい幼馴染と偶然・・・・・。」

「これをきっかけに仕事を溜めてしまう癖が少しでも改善されればいいのですが・・・・・。」

 

ガッツ星人は仕事を溜めやすいワーカホリックな面があり、以前それがきっかけでとんでもない騒動になってしまった。

それ以来、休みを取る機会は増えたものの、仕事を溜めやすい癖はまだ改善していなかった。

ピグモンだけじゃなく、アギラ達もそんなガッツ星人を心配していたのだ。

 

「きっと、ガッツなら大丈夫ですよ。・・・・・・それより、ボクは最近のシャドウの活発化が心配です。」

「私もです・・・・・。何か嫌な予感が・・・・。」

「だから、大丈夫だって‼︎2人とも考えすぎだよ‼︎」

 

アギラの呟きにウインダムも同意する。そんな2人にゴモラは明るく話しかける。

しかし、彼女達は思ってもいなかった。地球にシャドウ以上の脅威が再び迫っている事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に久しぶりだな!!元気にしてたか?」

「勿論、私は出来る子だから!!」

 

場所は変わって、とあるカフェで1人の少女とハルキは談笑していた。ハルキの向かい側の席には水色のロングヘアーのガーリッシュかつスポーティでおしゃれな服装の少女がいた。この少女こそ、ガッツ星人の怪獣娘『印南ミコ』である。

テーブルにはハルキ側にカレーライス、ミコ側に大きなパンケーキが置かれていた。

 

「本当に良かったのか?GIRLSの仕事があったんだろ?」

「どうせ、外回りが終わったら、オフだったんだし大丈夫だよ。それにアギ達も『後は任せて。久しぶりに会った幼馴染と色々と話したいでしょ。』って言ってくれてさ。その好意を断るわけにはいかないじゃん。」

「そうか。」

 

本来ならミコもGIRLSに戻って、今回のシャドウの件について報告するはずだった。しかし、思わぬところで幼馴染と再会した事を知ったアギラ達が今回の報告を全て引き受けて、ハルキと過ごす時間を作ってくれたのだ。

 

「アギラさん、だっけ?彼女には感謝しないとな。」

「ホント、アギってば私のために・・・。いつも仕事を抱えている私を心配してくれてるのは嬉しいけどさ、アギも結構抱えちゃってるじゃん。」

「仕事を抱え込んでるって、GIRLSってそんなに忙しいのかよ?」

「いや、ハルも知ってるでしょ。私って色々抱えこんじゃう所があるって。怪獣娘になってからはやれる事も増えてさ、色々と仕事を溜め込んじゃうんだよ。」

「本当に大丈夫か?無理すんなよ。体壊したら元も子もないんだからな。」

 

幼馴染の言葉に思わずミコを心配してしまうハルキ。そんなハルキに向き合い、ミコは言う。

 

「私のカイジューソウルの元となった宇宙人はいかなる戦いに負けた事がないんだって。だから強い自分でいたくてさ。弱さを見せたくないって思ってたんだ。」

「でも、アギが言ってくれたんだ、弱い所を見せてるって事は負けてるって事じゃないって。今では周りの皆に頼る時もあるし、ちゃんと休みをとってるから、心配しないで。」

 

ミコはパンケーキを一口食べると、ハルキに向かって言葉を話す。

 

「ハルだって、GIRLSの職員や他の怪獣娘の避難指示を無視して、犬を助けに行ったでしょ。」

「ああ。」

「ハルの何に変えても命を守りたいって心意気はいいよ。命を守るのもいいけどさ、もう少し周りを見てもらわなきゃ。」

「じゃあ、あの犬を放っておけば良かったのか?」

 

ミコの言葉にハルキは不貞腐れるように言い返す。そんなハルキにミコは優しく諭す。

 

「もし、ハル自身に万が一の事があったら、私だけじゃない、おばさんやハルの親しい人達が悲しむ事になるんだよ。場合によっては一生消えないトラウマを背負う可能性だってあるんだから。」

「っ!!ご、ごめん、気をつける・・・。」

 

ミコの言葉に思うところがあったのか、ハルキは小さな声で納得する。

そんなハルキにミコは明るく話しかける。

 

「さ、説教はここまで。これ食べたら、一緒に街を見ようよ!案内するからさ!」

「押忍!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴアアアァァァ!!!」

 

その頃、宇宙空間では月で大爆発が起こり、一体の宇宙怪獣が地球に向かって接近していた。その怪獣は頭の鼻先に鋭い角を持ち、大きな口をしている。体の各部の皮膚には無数の傷痕が残っており、背中や体面側部に小さな穴を無数に備えた鮫を思わせるその怪獣は凶暴宇宙鮫『ゲネガーグ』。

ゲネガーグは背中の無数の穴からのジェット噴射で地球に真っ直ぐ進む。

 

「ジェア!!」

 

そんなゲネガーグを横から攻撃する者がいた。それは銀色と青色の胸に青く輝くZのマークの結晶を備えた巨人だった。

宇宙の平和を守り、光を照らす巨人がいた。かつて怪獣と戦う人類にも力を貸してくれた存在でその存在は怪獣娘の宇宙の地球でも知られている。彼らの名は『ウルトラマン』。

ゲネガーグを攻撃した巨人もウルトラマンの1人でその名は『ウルトラマンゼット』。ウルトラマン達が宇宙の平和を守るために結成した宇宙警備隊の新人だ。

ゲネガーグはゼットを視界に捉えると、鼻先の角で攻撃を仕掛ける。ゼットも応戦し、頭の上に付いたトサカから光の刃を飛ばす。

ゲネガーグはゼットから離れ、体を赤く発光させる。やがて体面側部にエネルギーが貯まり、赤い無数の光弾『ゲネパラサイト・ボム』となって、ゼットに襲い掛かる。

光弾がゼットに命中しようとした時、新たなウルトラマンが現れた。そのウルトラマンは頭に2つの刃物『スラッガー』をつけた額にビームランプという結晶を付けた赤と青のウルトラマンだった。ウルトラマンの名前は地球を愛したウルトラ兄弟の三男『ウルトラセブン』の息子『ウルトラマンゼロ』。

ゼロは身に付けていた青いマントで光弾を弾く。

 

『危ねーから手出すな!!』

『また半人前扱いして、俺も宇宙警備隊ですよ、師匠!!』

「ギュゴアアアァァァ!!!」

 

ゼロはゼットにはまだ荷が重いと判断して、ゼットを下がらせようとするが、ゼットは反論する。ゲネガーグはその間に2人のウルトラマンに口から強力な破壊光線『ゲネバスター』を放つ。

2人のウルトラマンは左右に分かれて、破壊光線を避ける。

 

『お前を弟子にとった覚えは無ねぇ!それにお前なんか俺からしたら三分の一人前だ!』

『さ、三分の一!!う、ウルトラショック…!?』

 

ゲネガーグは2人に体内に飲み込んでいたものを吐き出す攻撃『ゲネヴォミット』を放つ。2人のウルトラマンは避けるも、ゼットは吐き出したものに驚いていた。

 

『こいつ、小惑星を飲み込んでやがる・・・!?』

 

ゲネガーグは小惑星を飲み込んでいたのだ。そしてゲネガーグはゼロに向かって、飲み込んでいた小惑星を吐き出した。

 

『その手は食うかっ!!』

 

ゼロはそれを受け止め、弾くもそれはゼロの予想と大きく違った。それは小惑星ではなく、石に火山のような突起が生えた四次元怪獣『ブルトン』だったのだ。

ブルトンは四次元空間を発生させ、ゼロを吸い込もうとしていた。

 

『ブルトンッ!?マジかよ!?ああっ!!』

『!師匠っ!!』

『しゃあねえ!!ゼット、これを持っていけぇっ!!』

 

そう言って、ゼロはゼットに4つの小さな光を投げる。ゼットは右手でそれを受け止めた。

 

『これは・・・!?』

『奴が飲み込んだメダルはお前が取り返せ!!頼んだぞ!!』

『師匠ーっ!!』

 

ゼロは異次元空間に飲み込まれ、ブルトンと同時に消えていった。ゲネガーグはそれを見届けると背中からのジェット噴射で地球に向かっていった。

その地球は怪獣娘達が人々と一緒に暮らす地球だった。怪獣のいなくなった地球に再び怪獣の脅威が迫っていた。




影絵は原作1話と同じ物をイメージしています。
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