怪獣娘Z ~ウルトラマンゼット登場計画~   作:特撮恐竜

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またアンケートを設置します。前回の前書きでオリジナル回が今回だけかもしれないという曖昧な表現をした理由でもありますのでどうか確認よろしくお願いします。

宇宙悪魔『ベゼルブ』登場


猛毒の罠(前編)

「持ってる‼︎・・・持ってる・・・持ってる‼︎」

 

グリーザがゼットに倒されてから数日後、カブラギの体に寄生したセレブロは必死にメダル製造機を回していた。とても荒げた声を上げているがこれには訳がある。先日の戦いでベリアルメダルを必要としたジャグラーの強引な要求によってハルキにメダルを奪われてしまったからである。ベリアルメダルは彼の計画に必要なものの為、それを取り返す為に強力な怪獣メダルを作ろうとしていたのだが一向に上手く行かず苛立っていたのだ。

 

「クソ‼︎クソクソクソクソクソぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎あの野郎、よくも俺のベリアルメダルをおおおおおおおお‼︎」

 

苛立ちを隠さず、あたりの物に当たり散らすカブラギ。机に手を叩きつけて悔しそうに息を上げる中、彼は机に置いてあった1つのカプセルに気付く。

 

「待てよ・・・そういえばこのカプセルには・・・。」

 

それは彼がゲネガーグの肉片から回収したある怪獣が入ったカプセルだった。ゲネガーグは宇宙で様々な物を飲み込んでおり、セレブロはカブラギに寄生してすぐ、その肉片からまだ使えそうな物を回収していたのだ。セレブロはカプセルをじっと見つめる。その中には黒い体に赤い目の虫のような怪獣が入っていた。そして机にあったパソコンを開き、何かを調べ始める。

 

「確か・・・アイツ・・・GIRLSの制服を着ていたな・・・もしかしたら・・・。」

 

セレブロは先日、ベリアルメダルを持っていった少年の腰に地球外の物質で出来たホルダーがある事からハルキの正体を見破っていた。そしてハルキがGIRLSの制服を着ていた事からGIRLSに所属していると断定し、データベースに不正アクセスし、ハルキについて調べ始める。そしてそのまま彼について調べる中、ある記述に触れる。

 

「冬河ハルキはガッツ星人の怪獣娘『印南ミコ』とは幼馴染で・・・今でも大変仲がいい・・・これだ‼︎この手があった‼︎コイツを使えば・・・フハハハ・・・ハハハハハハハハ、ハーッハッハッハッハッハッハッハッ‼︎キエテカレカレータァァァァ‼︎」

 

カブラギはカプセルを手に取ると上に掲げて狂ったような笑い声を上げながら高笑いする。カブラギに掲げられたカプセルの中では黒い虫のような怪獣が怪しく目を光らせていた。

 

 

 

 

 

 

その頃、ハルキは机の資料に映る職員の名簿に気を掛けていた。その隣にはマコもいる。グリーザとの戦いの後、自分とゼットの関係がバレたハルキは全てをトモミ達に打ち明けていた。その中でセレブロと呼ばれるブルトンを呼び出し、ベリアルメダルを持っていた男がGIRLSの制服を着ていた事も全て話したのだ。GIRLS内に怪獣を呼び出して暗躍している敵がいる事を知ったトモミはその男について詳しく知る為に男の顔を見たハルキとマコにその男の顔を探させていたのだ。

そしてハルキとマコは遂に見覚えのある顔を見つける事が出来た。

 

「あった‼︎コイツだ‼︎この顔に間違いない‼︎」

「成る程・・・この人でしたか・・・。」

「ええ、そうよ!この男、カブラギ・シンヤに間違いないわ‼︎」

 

マコがカブラギの顔を指すとトモミは名簿に顔を覗かせ、カブラギに関する一連の履歴について確認し始める。

 

「最近、多岐沢博士の部下の中に様子がおかしくなった人がいるという噂は耳にしていました。どうやら博士からも詳しく事情を聞く必要がありそうですね。」

「俺も行きます‼︎アイツの目が・・・赤く光ってるのを見ました‼︎明らかにこのカブラギという人は普通じゃない‼︎」

「待ちなさい、ハルキ‼︎アンタ、ミコとは仲直りしたの?」

 

ハルキはマコの言葉を聞くと少し表情を曇らせる。その仕草から2人の様子を察したマコはため息をつくとハルキに向き合った。

 

「コイツの事はわたし達で何とかするわ。だから、アンタはさっさとあの子と仲直りしなさい!」

「ええっ⁉︎大丈夫なのか⁉︎」

「アンタは1秒でも早くあの子と仲直りしなさい。あの子、アンタと喧嘩した事、結構気にしてるんだからさ‼︎」

「そ・・・そうか・・・分かった。後は任せる。」

 

ハルキはマコに背を向けるとその場から去っていく。マコはハルキがその場から完全に去った事を知ると小さく呟く。

 

「わたしとあの子は・・・アンタを巡るライバルだけど・・・こんな状況じゃ・・・あの子と勝負出来ないじゃない・・・アンタとミコが本来の距離でこそ勝負が出来るんだから・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ミコは屋上で先日のハルキとの揉め事について考えていた。ミコは暗い顔で街を見ながら罪悪感を抱いていた。

 

(・・・ハルは・・・あんなヤバい奴に真正面から向き合って戦ったのに・・・。わたしと来たら・・・ハルは何度もわたしに向き合おうとしてくれてるのに・・・。)

 

実はハルキはグリーザとの戦いの後も何度かミコに歩み寄ろうとしていたのだ。しかし、ミコはどうしても気まずさを感じてしまい、今まで逃げていたのだ。そして今はそんな今の自分に罪悪感を感じている。

 

「・・・このままじゃ駄目・・・だよね・・・。そろそろ3日は経つんだし・・・ちゃんと謝らないと・・・。」

 

ミコは意思を固めて屋上から建物に戻っていく。そしてエレベーターから出たミコの姿を四角の影から隠れながらカブラギが監視していた。

 

「・・・さぁ・・・ゲーム開始といこうじゃないか・・・。」

 

怪しく笑みを浮かべながら呟くカブラギの手元には怪獣が入ったカプセルを開く。カプセルの中身から光が飛び出すとやがて黒い体に赤い目の虫を思わせる宇宙悪魔『ベゼルブ』に変わっていく。カブラギはベゼルブを解放すると更に邪悪な笑みを見せた。

 

「コシカレカレタ・・・行け、ベゼルブぅぅ・・・。」

「キイイイイイイイ‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、調査部を代表してランとレイカがトモミ、マコと一緒に多岐沢の元を訪れていた。理由は勿論、カブラギについて聞き取り調査をするためだ。

 

「・・・そうですか・・・遂にピグモンさん達にも気付かれてしまったのですね・・・。」

「ええっ⁉︎それじゃあ博士は・・・。」

「最初から知っていたのですか⁉︎」

「も、申し訳ありません・・・。ヘビクラ隊長に余計な混乱を防ぐために黙ってろと言われていまして・・・。」

「へ、ヘビクラさんも知っていたのですか⁉︎」

「ええ・・・。ヘビクラさんから言われて私も気になって・・・ミオ君に依頼して今の彼の事を調べてもらったのですが・・・。」

「ミオさん・・・って始まりの怪獣娘の天城ミオさんですか⁉︎」

「ええ、その際、妙なところを目撃したらしいのです・・・?」

「妙な事?」

「ブルトンが現れたあの日、ミオ君はカブラギ君と接触したらしいのですが・・・別の宇宙人がカブラギ君と一緒にいるところを見たらしくて・・・その宇宙人はカブラギ君の事を『セレブロ』と呼んでいたそうです。」

「セレブロって・・・。」

 

マコは多岐沢の証言から先日の出来事を呼び起こす。そして彼女の頭にジャグラーがカブラギの事をセレブロと呼んでいた事を思い出した。記憶を思い出したマコはソウルライザーを開いて1枚の写真を多岐沢に見せる。

 

「それ、バロッサ星人の時に現れたこの宇宙人⁉︎」

「ええ、その宇宙人です‼︎この宇宙人と接触しているところを見たと言ってました‼︎」

「確かに・・・コイツ、この男の事をセレブロと呼んでいたわ‼︎ハルキと一緒に聞いたもの‼︎間違いないわ‼︎」

「調べる事が増えたわね・・・。」

「ここのところ発生する怪獣騒動・・・もしかしたらそれらと関係あるかもしれません‼︎急いでカブラギさんの身柄を確保しましょう‼︎」

 

トモミの言葉にその場にいた全員が頷く。そして彼らの会議を影から聞いていたヘビクラは小さく呟いた。

 

「おいおい・・・完全に勘付かれてるぜ。どうするんだ、セレブロ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ミコは建物の中を歩き回り、ハルキの姿を探していた。無論、ハルキに先日の事を謝るためだ。

 

(う〜ん、どうしよう・・・ハル、家に帰ってないかな・・・。出来ればここにいて欲しいけど・・・家に帰っていたら・・・ハルの家に顔出すの・・・気まずいよ・・・。・・・いやいや、しっかりして印南ミコ‼︎ハルに謝るって決めたじゃない‼︎そんな弱気になってられないよ‼︎)

 

またしても弱気になりそうだったミコは頭を振り回して気を確かに持つ。その時、ミコの後ろからベゼルブが迫っていた。ミコは後ろに感じた違和感に気付くとソウルライザーを取り出して、怪獣娘に変身する。

 

「⁉︎・・・ソウルライド、ガッツ星人‼︎」

 

怪獣娘に変身し、後ろを振り返った彼女の前には2メートルくらいの大きさの虫のような怪獣がいた。ガッツ星人は目の前の怪獣に驚きの表情を見せる。

 

「⁉︎・・・怪獣⁉︎何処から入ってきたの⁉︎」

「キイイイイイイ‼︎」

 

当然、怪獣がその質問に答える訳もなく、ベゼルブがガッツ星人に火球を放ってきた。ガッツ星人は瞬間移動で避けるとベゼルブの後ろに回り込み、飛び蹴りを放つ。飛び蹴りを受けたベゼルブは大きく前に吹っ飛ぶと羽を広げてそのまま何処かへ逃げていく。それを見たガッツ星人はソウルライザーで電話しながらベゼルブを追い掛けた。

 

「ピグっち、こちらガッツ‼︎この建物に小型の怪獣が侵入した‼︎今画像を送るから‼︎」

 

 

 

 

「了解です‼︎画像を確認次第、皆さんに配布し、怪獣の捜索、及び対処に入ります‼︎」

 

トモミはガッツ星人からの連絡を受けて放送室にいる。そしてモニターにガッツ星人から送られたベゼルブの画像を開き、それを直ちにGIRLS東京支部内にいる全ての人員に送る。そして彼女は放送室から全員に呼び掛けた。

 

「皆さん、緊急事態発生です‼︎このGIRLS基地内に怪獣が侵入しました‼︎直ちに対処して下さい‼︎」

『了解‼︎』

「一体どんな奴が・・・⁉︎」

 

ヘビクラはベゼルブの画像を見る度、目を見開かせる。実はヘビクラは以前、このベゼルブと戦った事がある。ジャグラーとしてライバルであるガイと共に戦った最初で最後のファーストミッションにて交戦し、その戦いでヘビクラはベゼルブの持つ特殊な毒に苦しめられ、ガイとの実力に差をつけられ、自身を師匠と慕ってくれた1人の女を失い、挙げ句の果てにガイと決別するきっかけとなったのだ。そのベゼルブがよりにもよってこのGIRLS東京支部に現れた事に汗をかきながら放送室のマイクに手を掛ける。

 

「へ、ヘビクラさん⁉︎」

「いいか、お前ら‼︎その怪獣の尻尾に気を付けろ‼︎そいつの尻尾には毒針がある‼︎そいつに絶対に刺されるな‼︎」

 

トモミは焦りながら怪獣娘に警告するヘビクラの様子に何かざわめきを感じていた。

 

 

 

 

 

 

その頃、ベゼルブはガッツ星人による追跡を受けていた。ベゼルブは今も後ろからガッツ星人が追ってきているのを確認すると方向転換して口から火球を放つ。ガッツ星人は手刀で火球を弾き返した。そのままベゼルブはガッツ星人に突っ込むがガッツ星人は頭を伏せて避ける。そして曲がり角のところで彼女を撒こうとしていた。

 

「逃さないよ‼︎」

 

ガッツ星人は光線を放ち、ベゼルブを打ち落とす。ベゼルブが地面に落ちた事を確認すると彼女は瞬間移動てベゼルブの前に立ち、前蹴りでベゼルブを吹っ飛ばす。

 

「キイイイイイイイ⁉︎」

 

ベゼルブは大きく吹っ飛ぶと壁に激突する。そしてそのまま動かなくなった。ガッツ星人は怪獣を倒してようやくひと段落したと思い、リラックスしながら息を吐く。そこにゼットライザーを持ちながらハルキが走ってきた。

 

「ミコ、大じょ・・・もう終わってたか。」

「ハル・・・。」

 

彼女を心配して駆け付けたハルキは思わずため息を吐く。ガッツ星人はハルキの顔を見ると少し視線を下に落とす。ハルキもガッツ星人の様子を察して思わず目を背けてしまう。2人は2人きりで対面し、お互いに気まずさを感じてそのままその場で数分間黙り込んでいた。先に口を開いたのはミコだった。

 

「ハル・・・。」

「・・・何だ?」

「・・・御免・・・わたし、また自分の事ばかり考えてた・・・。」

「・・・ミコ・・・。」

「わたしさ、いつも言ってるじゃん・・・わたしは如何なる戦いにも負けた事ない無敵のガッツ星人って・・・実際、わたし自身強いって自覚はあるし・・・。でもさ・・・ハルがゼットだって知ってウルトラマンとして戦う度に思ってたんだ・・・。幾ら無敵のわたしでもウルトラマンには敵わないなぁって・・・。」

「・・・・・・。」

「そんな事を思ってる時に・・・グリーザが現れて・・・ハルもリクも負けて・・・あんな勝ち目が無さそうな敵にヤケクソでもいいから1人で戦おうとして・・・わたし達を頼ろうとしてくれなかった事に苛ついちゃったんだよね・・・。」

「ミコ・・・。」

「他にもわたしだったら諦めちゃいそうなヤバい奴を相手に諦めずに立ち向かおうとする姿に・・・嫉妬したり・・・グリーザへの恐怖とか・・・グリーザに怯えちゃった自分の弱さとか色々な感情が混じって・・・あの時それが爆発しちゃったんだよね・・・本当、わたしってば大馬鹿だよ・・・。」

 

ガッツ星人は口を閉じると一瞬、床に視線を向ける。そしてハルキに向かって真っ直ぐ顔を上げた。

 

「ハル、あの時は本当に御免。もし、ハルが許・・・⁉︎」

「ミコ⁉︎」

 

ガッツ星人が改めて謝罪の言葉を口にしようとした時、彼女は途中で口が止まる。ハルキが様子がおかしくなった幼馴染に目を向ける。するとベゼルブが尻尾を伸ばし、その先にある毒針を背中に刺していた。




本編完結後、この作品のハルキとミコが原作のトリガー世界に来る怪獣娘Z版『インター・ユニバース』、『繁殖する侵略』を執筆しようと思っています。
しかし、この後のエピソードZに関しては、トリガーが中心なのもあり、書こうか書かないか悩んでいる最中です。
基本的にクロスオーバーユニバースは劇場版にあたる話はニュージェネレーションクロニクルで『つなぐぜ!願い‼︎』、『きたぞ!われらのウルトラマン‼︎』が三分割されて放送された事から劇場版エピソードをTV放送するなら三分割かと思い、前半、中編、後半に分けてそれぞれを三部構成ずつお送りする予定なのですが・・・このエピソードZに関しては原作の都合上、余りハルキとミコに出番を与えるのが難しいと思っています。
今、自分の中ではエピソードZの代わりにオリジナル回を3つ作り、お送りするのがいいかなとも考えています。

そこで皆さんに聞きたいのですが、皆さんはどちらがいいと思いますか?
①今作のハルキとミコが原作トリガー世界に来る怪獣娘Z版『エピソードZ』をやる
②エピソードZの代わりにオリジナル回を3つやる

あるユーザーの方から魅力的な意見が出たのでアンケートを外します。
どうかご理解よろしくお願いします。
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