海賊宇宙人『バロッサ星人2代目』登場
突然落ちてきたビーム攻撃を防いだゼットが見たのは空から蝶を思わせる羽を広げて降りてくる右腕にキングジョーカスタムのペダニウムランチャーを装着したバロッサ星人の姿だった。バロッサ星人はそのまま急降下して地面に降り立とうとする。しかし、勢いをつけ過ぎてバロッサ星人は地響きを上げて地面に激突した。
「あれって・・・バロッサ星人⁉︎」
「バーロバロバロバロ・・・っ痛え⁉︎」
『えっ⁉︎』
「思い切り・・・地面に激突した⁉︎」
「あ痛ててて・・・腰打った・・・あ。」
衝撃の登場の仕方にキングジョーから降りたガッツ星人が唖然とその光景を見ている中、落下の衝撃で腰を打ったバロッサ星人は腰を抑えながら立ち上がると目の前のウルトラマンゼットに向けて自己紹介をする。
「バロバロバロバロバロ‼︎聞いて驚け‼︎俺は宇宙の大海賊バロッサ星人‼︎銀河のお宝を奪い尽くす・・・それが俺達の掟よ‼︎」
『何なんだ、一体⁉︎』
唖然とするゼットの前で立ち上がったバロッサ星人はその場に落ちていたキングギャラクトロンの左腕を掴むとそれを腕に装着する。
「バロバロバロバロッサ、いい物を見つけた‼︎お邪魔します‼︎」
ギャラクトロンの左腕を装着した海賊宇宙人『バロッサ星人2代目』は装着した腕を振りかざしてゼットに迫る。
「さて・・・派手に行くぜ‼︎」
「ジョワッ‼︎」
両者は互いに斬り合う。すれ違った両者は同時に振り向き、互いの武器をぶつけ合ったが先程のセレブロが変身したベリアル融合獣との戦いで体力を大分消耗したゼットは押され始める。そして左腕に突き飛ばされたゼットにバロッサ星人は再びギャラクトロンの左腕を振り回そうとする。
「さて・・・とどめ‼︎・・・と行くのはまだ早い‼︎」
バロッサ星人は腕を下げてベリアロクを構えたゼットから離れる。ゼットとバロッサ星人はお互いに睨み合いながら反撃のチャンスを待つ。バロッサ星人は左腕を構えながらゼットを挑発する。
「さて、どうした?さぁ、来いよ‼︎来ないならこっちから行くぞ‼︎」
ゼットは再びギャラクトロンの左腕で斬りつけてきたバロッサ星人から前転で逃れるが起き上がった瞬間蹴飛ばされる。そして向かってきた左腕に装着されたギャラクトロンの鉤爪をベリアロクで受け止めるがそれがバロッサ星人の狙いだった。バロッサ星人は左腕でベリアロクを持つゼットの右手を抑え、ベリアロクを奪おうとする。
「さて、コイツは宇宙のお宝、頂いていくぜ‼︎・・・熱⁉︎熱熱熱⁉︎」
「ジェアッ⁉︎」
しかし、バロッサ星人がベリアロクに触れようとした時、ベリアロクから電流が流れてゼットとバロッサ星人の両者が痺れる。そしてお互いの体が弾き飛ばされた。バロッサ星人が起き上がった時、ベリアロクがバロッサ星人に問い掛けた。
『俺様に手を触れる前に一つ聞く。俺様を手にしてお前は何をする?』
「何ぃ?」
『俺様を手にしてお前は何をする?』
「知れた事よ。お宝をぶんどって邪魔する者はぶった斬る!それがバロッサ星人よ‼︎お前を使って宇宙の全てを手に入れる‼︎」
『フハハハハハ‼︎宇宙の全てか・・・面白い‼︎俺様を手にするがいい‼︎』
「フハハハ・・・。・・・う〜ん、美しい。」
なんとベリアロクはバロッサ星人を認めてしまったらしく、バロッサ星人の手にベリアロクが渡る。その光景にはキングジョーから降りたガッツ星人(ミコ)以外の怪獣娘達も驚きを隠せない。
「ジョワッ⁉︎」
「嘘⁉︎ウルトラマンの武器が・・・‼︎」
「バロッサ星人の手に・・・‼︎」
「ハルキさん・・・頑張って‼︎」
「ファイナルブレイク‼︎」
バロッサ星人はベリアロクにエネルギーを集めて2発の斬撃波を放つ。ゼットは側転して斬撃波を避けると中のハルキが叫ぶ。
(止めろ、ベリアロク‼︎)
『気を付けろ、ハルキ‼︎アイツを敵に回すとウルトラ厄介だぞ‼︎』
更にベリアロクから斬撃波が放たれる。最初の一発は避けるも2発目はまともに受けたゼットは怯んでしまう。そしてその隙にバロッサ星人は飛び上がり、ジャンピングパンチを放とうとする。
「バロパンチ‼︎」
しかし、バロッサ星人のパンチがゼットに届く事は無かった。バロッサ星人のベリアロクが突然重くなり、星人の体が地面に落ちたからである。
「何故急に重くなった⁉︎」
『お前の攻撃はつまらん‼︎もっと面白い物を斬らせろ‼︎』
どうやらベリアロクはバロッサ星人の単調な攻撃に愛想を尽かしたらしい。ゼットの方も制限時間が来て、これ以上戦えないのか光の粒子となってその場から消えていく。
「バロバロ、逃げられた‼︎」
バロッサ星人は目の前で消えたゼットを見て地面に横たわりながら悔しそうな声を出す。
『俺様は斬りたい時に斬りたい物を斬る‼︎』
そう言い残したベリアロクは宙に浮かび上がる。そしてそのまま何処かへ飛んで消えていった。
そしてGIRLS東京支部の司令室ではヘビクラが映像の中のベリアロクを見て不敵な笑みを浮かべていた。
「いいな、あの剣・・・。」
「ヘビクラ隊長、今何か言いましたか?」
「ん?・・・ああ、何でもない。」
思わずジャグラスジャグラーとしての顔を浮かべながら呟いてしまい、ピグモンからの指摘を受けたヘビクラは正気に変えり、彼女の問いをはぐらかす。その時、ピグモンのソウルライザーに連絡が入ってきた。
「こちらピグモン、どうしました?」
『こちらアギラ。ガッツとハルキさんを見つけて救出しました。ボクとミクちゃん、ウインちゃんで2人を医務室に搬送します。』
「分かりました。カブラギ研究員・・・いや、セレブロの行方はどうなっていますか?」
『GIRLS戦闘部隊と合流したエレキングさんがマガバッサー、マガジャッパを引き連れてその後を追っています。セレブロを確認次第、身柄を確保するとの事です。』
「了解しました‼︎」
「おいおい・・・セレブロ・・・グズグズしてるから完全に尻尾を掴まれてるじゃないか。しかもGIRLS全体にお前の存在がバレたも同然になっちまったぜ、どうするつもりだ・・・?」
ヘビクラはピグモンに聞こえないように彼女から離れて呟く。そしてパソコンに表示されたカブラギの資料を見つめていた。
その頃、バロッサ星人とウルトラマンゼットが戦った場所で4人の怪獣娘が何かを探して歩き回っていた。それはブラック指令が率いるブラックスターズだった。
「ぶ、ブラック・・・お前、本当にウルトラマンが持っていたあの剣を手に入れるつもりか?」
「当然だ‼︎お告げの内容はあの剣に間違いない‼︎」
ブラック指令は自身が聞いたお告げの内容が書かれた手帳を見る。そのページにはクロイ、カオガ、ツイタ、マケンと書かれている。そしてそのこのお告げを『黒い顔が付いた魔剣』とサツキことペガッサ星人が分析した事で彼女達はその予言の内容をウルトラマンゼットが持っていたベリアロクと断定し、ベリアロクを探すべくバロッサ星人とゼットが戦った場所まで足を踏み入れていたのだ。
「あの・・・ブラックさん・・・お告げの内容を分析した私が言うのもなんですが・・・・・・今回は諦めませんか?相手が悪過ぎますよ・・・。」
「そうだよ〜。本物のウルトラマンからあの剣を奪うなんて絶対にブラックちゃんには無理だよ〜。むしろ逆にブラックちゃんがやられちゃうよ〜。」
「煩い‼︎折角のお告げを無視など出来るものか‼︎私は諦めん‼︎絶対にな‼︎」
出来る筈のない野望を胸に燃え上がるブラック指令を眺めてノーバはため息をつく。その一方でペガッサ星人とシルバーブルーメは辺りを見渡してベリアロクを探していた。
「あの剣、本当に何処かに行っちゃったね〜。まるで意志があるみたいだよ。」
「もしかしたら・・・本当にあの剣には意志があるのかもしれません・・・。」
「何故そう思う?」
「最初にウルトラマンゼットさんがあれを握った時も剣か勝手に動いて突き刺さったように見えましたし・・・先程も自分の意思で動いてバロッサ星人を阻んでいるように見えました。ウルトラマンに関わらず・・・あの剣そのものの入手が難しいかもしれません。」
「ふ、心配無用だ。この私に掴めない物などない‼︎ウルトラマンか持っていたあの剣を我々が手に入れて世界征服の野望を達成させてやる‼︎ナーッハッハッハッハッハッハッ‼︎」
「流石ブラックちゃん‼︎何の根拠も無いのに自信満々だねぇ‼︎」
その時、彼女達に向かって何か物体が飛んできている。思わずノーバがそれに気付き、その先を指差した。
「どうしたの、ノーバちゃん?」
「おい、アレは何だ?」
「アレとは・・・⁉︎あ、アレは‼︎」
ブラック指令が驚いた顔で飛んでくる何かを見る。その何かはブラックスターズの上を通り過ぎると彼女達の後ろに落下する。煙が晴れて彼女達の前に現れたのは地面に突き刺さったベリアロクだった。
「お、おい⁉︎あの剣は‼︎」
「ウルトラマンが持っていた剣だと⁉︎」
その少し前、アギラ、ミクラス、ウインダムのかぷせるがーるずの3人がヘビクラとピグモンに報告をしていた。
「ハルキさんとガッツは医務室に無事搬送しました。」
「それでお2人の容体は⁉︎」
「少し休めば大丈夫だそうです。」
「良かった・・・。」
「バロッサ星人の行方はどうなった?」
「こちらは確保出来ていません。未だに逃走中です。」
「今はレッドキング先輩とゴモたんがマコとザンちゃん達を連れて捜索してるッス‼︎」
「そうか、ご苦労。」
「バロッサ星人・・・今度は何を狙ってきたんでしょう・・・?」
「奴の狙いか・・・何となく想像はつくがな。」
その瞬間、GIRLS東京支部内に警報が鳴る。警報の後、ピグモンからのアナウンスが聞こえてきた。
『東京の街中に刀のような物体が飛来しました‼︎ウルトラマンゼットが持っていた黒い顔のある剣と同じ物だと思われます‼︎」
「え・・・それじゃあ・・→あの剣が・・・姿を見せたって事ですか⁉︎」
「そのようだな・・・お前らはゴモラ達と合流しろ。俺も準備が出来次第、現場に向かう‼︎」
「了解です‼︎」
アギラ達が現場に出ようと部屋から出て行こうとする。その時、アギラのソウルライザーにピグモンからの通信が掛かってきた。
『大変です‼︎』
「ピグモンさん、どうしたんですか?」
『ハルハルが病室を抜け出しました‼︎』
彼女の焦ったようなその言葉にはかぷせるがーるずだけでなくヘビクラも目を見開いて驚いていた。
その頃、ブラックスターズは突然目の前に現れたベリアロクに驚いて狼狽えている。
「な、何故あの剣がここに⁉︎」
「分からん‼︎何故かはよく分からんが・・・これはまたとないチャンスだ‼︎あの剣は我々ブラックスターズのものだ‼︎」
ブラック指令が駆け出してベリアロクを掴もうとした時、ベリアロクから電流が流れて彼女が吹っ飛ばされる。吹っ飛ばされるブラック指令にペガッサ星人が駆け寄る中、彼女を無視してシルバーブルーメ、ノーバがベリアロクに近付いた。
「ぶ、ブラックさん大丈夫ですか⁉︎」
「ああ・・・何とかな。」
「今、剣がブラックを拒んだように見えたが・・・。」
「一体何が・・・?」
『俺様を手にする前に1つ聞く。』
「うわああああああああ⁉︎剣が喋ったぁぁぁぁ‼︎」
「ほ、本当に剣に意志がある・・・。」
「こんな事があるのか・・・信じられん。」
驚くブラックスターズを前にベリアロクが彼女達に問い掛ける。その言葉に思わず全員がブラック指令を見た。
『俺様に触れる前に1つ聞く。俺様を手にしてお前は何をする?』
「ふ・・・何をするだと・・・決まってる‼︎地球侵略だ‼︎』
『・・・・・・。』
ベリアロクはブラック指令の言葉に黙り込む。その様子に思わず彼女は腹を立てた。
「な、何だ‼︎何か言ったらどうだ⁉︎」
『・・・・・・地球侵略?お前のような・・・・・・間抜けがか・・・・・・?」
「な、何だとぉぉ⁉︎貴様‼︎新たに地球の支配者になるこの私を馬鹿にするのか⁉︎」
『・・・お前ごときに・・・この星を侵略する事が出来ると・・・本気で思ってるのか?だとしたら・・・とんだ大馬鹿者だな・・・お前。』
「な、何だとぉぉぉぉぉぉ⁉︎」
「流石ブラックちゃん‼︎剣に馬鹿にされるなんて‼︎」
『この先、どんな事かあってもお前にだけは使われるのは御免だな。』
「き、貴様ぁぁぁぁぁぁ‼︎」
ブラック指令は逆上してベリアロクに向かっていくがベリアロクから放たれた電流で吹っ飛ばされる。思わずペガッサ星人が彼女に駆け寄った。
「ブラックさん、大丈夫ですか⁉︎」
「あ・・・ああ・・・。」
「ブラックさん、ここは一旦引きましょう!」
「駄目だ‼︎たかが剣に馬鹿にされては地球の支配者になるこの私の面目丸潰れだ‼︎何が何でも手に入れる。」
「バロバロバロ‼︎やっと見つけたぜ‼︎」
ペガッサ星人の制止を振り切り、ブラック指令はベリアロクに向かって行こうとする。その時、先程までゼットと戦闘を繰り広げていたバロッサ星人が現れた。
怪獣娘×デッカー、今年中には連載できるようにしたいです‼︎