隕石大怪獣『ガモラン』登場
子供達がミーニンを迎え入れた頃、ハルキ達は隕石が落ちた跡地に到着していた。ハルキが隕石が落ちたクレーターを覗き込むもそこは既にもぬけの殻であった。
「隕石はないな・・・。」
「落ちた時に砕けて木っ端微塵になっちゃったとか?」
「でもその割にはそのかけらすら見当たらなくない?」
ミクラスの言葉を聞いて口を開いたガッツ星人(ミコ)の言葉を聞いてハルキは辺りを見渡すも確かに落ちた隕石の破片らしきものは何処にも見当たらずにいる。一通り辺りを見渡したハルキはスマホで現場の写真を撮るともう1つの隕石が落ちた場所に目を向ける。
「ここには何も無さそうだ・・・どうする?他の皆と合流するか?」
「その方が良さそうだね・・・ミクラス、行くよ。」
「うええ〜、エレキングさんもいるチームに〜?あたし、あの人苦手なのに〜。」
「我儘言わない。これが終わったらクレープ奢ってあげるから頑張ろ。」
「クレープ⁉︎やった〜‼︎ありがとガッツさん〜‼︎」
「ちょろいなおい・・・。」
ハルキは食べ物にあっさりと釣られたミクラスの単純さに思わず呟かずにはいられなかった。クレープに釣られたミクラスを呆れた視線で見ながらハルキはガッツ星人(ミコ)と共にその場を後にする。
一方でアギラ、ゴモラ、エレキングの3人ももう1つの隕石が落ちた現場に到着している。彼女達はクレーターを覗き込み、中身が抜かれた銀色の箱を発見、回収していた。ゴモラとアギラは真剣な顔で箱を覗き込む。
「何なんだろこの箱?」
「箱に書かれてるこの文字、地球の文字じゃなさそうだけど・・・。」
「箱の表面を分析して回析してもらいましょう。」
エレキングは箱の表面をソウルライザーで写し、画像をGIRLS東京支部に送る。そして数十分後、解析結果を伝えるため、ピグモンが通信を掛けてきた。
『エレエレの睨んだ通り、その箱を構成する物質は地球にはない物で出来ています。その箱の文字も恐らく地球外のどこかの星の言語でしょう。』
「ありがとう、過去のアーカイブに似た記録は?」
『現在、解析中です。もう少し時間を下さい。』
「ええ、なるべく早めに頼むわ。」
エレキングはピグモンとの通信を切る中、アギラとゴモラは箱の中身を確認するも箱の中身は既に空でヒトデ型に似た痕跡だけが残っている状態であった。中身が空であった事を確認したアギラががっくしと頭を下ろす。
「折角回収したのに空っぽなんて・・・。」
「まあまあアギちゃん・・それにしても中身は一体なんだったんだろうね。」
「色々な可能性が有り得るけど・・・ここで議論してても仕方ないわ。この箱を回収して戻りましょう。」
エレキングの言葉に2人は頷く。こちらに向かってきたハルキ達と合流した3人はその場を後にしていった。
その頃、ユウジ達はミーニンとダルマさんが転んだをしていた。今はユウジがダルマ役をやっている。
「ダールーマさーんがー・・・。」
「キュ〜。」
「転んだ。」
ユウジが振り向いた時、ミーニンは他の子供達と一緒に動きを止める。そして誰も動いた者がいない事を確認したユウジが再び背を向けると皆がユウジに向かって動き出す。
「ダルマさんが・・・・・・こーろんだ。」
「・・・ヤベ・・・。」
「キュ⁉︎」
クラスメイトの男子の1人とミーニンはユウジの動きに遅れ、止まるのが一歩遅くなる。それをユウジは見逃さなかった。
「はい、幸太とキューちゃんの負け〜‼︎」
「ああ〜‼︎やっちゃった〜‼︎」
「キュ〜・・・。」
幸太と呼ばれたクラスメイトとミーニンは思わず崩れ落ちる。その後、クラスの女子の1人がユウジに追い付いてこのダルマさんが転んだは終了した。ダルマさんが転んだが終わってクラスメイトの女子の1人が先程のユウジの発言を思い出しながらミーニンを指差して訊ねる。
「ていうかユウジ君、さっきこの子の事キューちゃんって呼んでたけど・・・。」
「ああ、キューキュー鳴いてるからキューちゃんって名付けたんだ。」
「そのまんま過ぎない?」
「じゃあ、他に何かいい名前あるか?」
「いや、別に可愛いからいいと思うけど・・・。」
「じゃあキューちゃんで決まり‼︎皆、次はキューちゃんと何する?」
「ここオリエンテーションルームだから色々な物があるし、椅子でも引っ張ってきてフルーツバスケットでもしようぜ。」
1人の男子の意見に大半が頷き、フルーツバスケットをやる事になったユウジ達は倉庫に置いてあった椅子を持ち出して輪に並べていく。そしてそれぞれのフルーツのグループに分け、フルーツバスケットを始める準備が全て整った。
「よし、皆準備はいいね‼︎」
「ああ‼︎」
「うん‼︎」
「OKよ‼︎」
進行役を務める男子が輪の真ん中に立って皆に呼び掛ける。全員が返事したり頷いたりしてゲームを始めていいと分かった進行役が最初のフルーツのグループの名前を呼ぶ。
「それじゃあまずは・・・オレンジ‼︎」
オレンジに分類されていたクラスメイト達とこのグループに分けられたミーニンが席を立つ。そしてそれぞれが空いている席に目を付けて座り込む。しかし、ミーニンだけは反応が遅れて椅子に座れずに終わった。
「次はキューちゃんか。」
「そういえばキューちゃんの場合、どうやって決めるの?言葉を喋れないのに。」
「大丈夫、考えてあるさ。キューちゃん、これを使って。」
「キュ〜。」
ユウジがミーニンにオレンジ、葡萄、林檎が描かれた紙を差し出す。実はミーニンがグループの指名役になった時に備えてユウジがグループを指名する為の紙を用意していたのだ。中心になったミーニンはユウジから貰った紙を眺めると葡萄が描かれた紙を上げる。
「キュ〜。」
「次は葡萄だな‼︎葡萄の皆、席を立って‼︎」
ユウジが葡萄のグループに呼び掛けると葡萄に分類されたクラスメイト達が立ち上がる。そしてそれぞれ空いた席を探して座り始めた。今度はミーニンも席に座る事が出来、中心に座れなかった女子が立つ。
「私の番ね・・・次は・・・林檎‼︎」
今度は林檎に分類されたクラスメイト達が立つ。このグループにいたユウジも立って空いている席に座ろうとするが座れずに終わり、中心に立つ事になる。
「今度は俺か・・・オレンジで‼︎」
再びオレンジに分類された皆が席を立つ。そして再びミーニンが座り損ねてしまう。中心に立ったミーニンは仕返しとばかりに林檎を指名する。再び林檎のグループが席を立ち、ミーニンはユウジと共に再び席に座る事が出来た。
「そう簡単には負けないぜ。」
「キュ〜。」
ユウジは隣に座るミーニンに笑みを浮かべながら話し掛ける。挑戦してくるようなユウジの姿にミーニンも望むところだと言わんばかりに頷きながら鳴き声を上げた。
その頃、荒野の狼の一員である従業員は屋上から双眼鏡で邪魔者が来ないか監視している。下に目を向け、ミクラス達怪獣娘の姿を確認するとリーダーに無線で連絡を取った。
「恐らくGIRLSの怪獣娘がこちらに向かってる。なるべく急いだ方がいいかもしれん。」
『了解。それではこれより作戦を開始する。』
リーダーがそう言って通信を切ったと同時に宿の前に停まっていたハイエースから武装した男女がマシンガンやショットガンなどの銃火器を持って宿に向かってくる。入り口に突入した武装集団は宿に入るなり、マシンガンをぶっ放して従業員達を威嚇する。
「動くな‼︎下手に動けばお前らの命はないぞ‼︎」
目の前の集団が本物の銃を備えたテロリストだと分かった従業員や他の客達は思わず両手を上げて跪く。やがて入り口のホールにこの宿にいる全ての人間が集められた。何の武器も格闘術も持たない従業員や他の客はあっさりと荒野の狼に制圧され、それぞれが持っていたスマホを没収される。
「これで全員です。」
「よし、我々が目的を達成するまで大人しくしてもらおう‼︎・・・俺だ、オリエンテーションルームの様子はどうなっている?」
『未だ俺達には気付いていません。フルーツバスケットをやめて今度はミーニンに手品を見せています。』
「よし、田口と武据、辻本はここでこいつらを見張れ。後は全員俺についてターゲットを確保するぞ。」
『了解‼︎』
リーダー格の男の指示で3人の男が銃を構えながら従業員とユウジ達を除いた全ての乗客を見張る。リーダー格が残りのメンバーを連れてオリエンテーションルームに向かうと従業員の1人が怯えながら勇気を振り絞って口を開いた。
「あ・・・あの・・・。」
「何だ?」
「・・・お・・・オリエンテーションルームの・・・子供達には・・・絶対に手を出さないで・・・・・・下さい。」
「・・・・・・それはその時の奴らの行動次第だな。」
「・・・・・・お願い・・・します・・・・・・。」
男達は従業員の最後の言葉に耳を貸さず、ユウジ達を監視していた男と合流する。男の案内でオリエンテーションルームに向かうととびらの窓から中の様子を覗き込む。そこではクラスの男子の1人が10円玉が消える手品をミーニンに披露していた。
「見ててね。この10円玉をこうして・・・こうすると・・・はい消えました‼︎」
「キュ、キュ〜⁉︎」
「ははは、何が起こったか分からないようだね。」
「キューちゃんの気持ち、私も分かるよ‼︎私も今、何が起きたのか分からなかったもん。」
「キュ〜?」
「不思議そうにカズヒロノの手を覗き込んでるよ。俺も気になってたけど、消えた10円玉は何処に行ったんだよ?」
「消えた10円玉?それは・・・これをこうすると・・・はい、元通り‼︎」
「キュ⁉︎キュ〜キュ〜‼︎」
「うわぁ、マジでカズヒロ凄え・・・つーかお前こんなに手品上手かったんだな。」
「へへ、皆も一緒に驚いてくれて嬉しいな。じゃあ次は」
手品をしていた少年が次の手品を見せようとした瞬間、マシンガンを持った突入部隊のリーダーがオリエンテーションルームに押し入ってくる。突然銃を持った男が入ってきた事に子供達は思わず動揺する。
「おっと、楽しい手品の時間もそこまでだ‼︎」
「えっ⁉︎何何何⁉︎」
「おじさん誰ですか⁉︎」
「動くな‼︎」
リーダーが銃を構えると同時に銃を構えたテロリストの部隊が全員オリエンテーションルームに押し入ってくる。そしてリーダーがマシンガンをぶっ放して壁の窓を破壊すると子供達、特に女子達が悲鳴を上げ出す。
『きゃあああああああああああああああああ‼︎』
『うわああああああああああ⁉︎』
「騒ぐな‼︎全員大人しくしろ‼︎」
リーダー格の男の発言でテロリスト達は銃を突きつけてユウジ達に近付きながら彼らを取り囲む。目の前に本物の銃を持ったテロリスト達がいる事で気弱な子供達が泣き出してしまう。」
「うわああああああああああああん‼︎うわああああああああああああん‼︎」
「うええええええええん‼︎うええええええん‼︎」
「泣くなこの餓鬼共‼︎ぶっ殺されてえのか⁉︎」
子供達を取り囲んだ男達の中で拳銃を構えた20代くらいの若者が1人の少女の足元目掛けて拳銃をぶっ放す。弾はその足元を外れたが至近距離から聞こえた銃声に思わずその女子は更に泣き出してしまう。
「うえええええええん‼︎うええええええん‼︎」
「ちっ、まじで耳障りな泣き声だな‼︎本気でぶっ殺してやる‼︎」
拳銃を発砲した若い男は懐から手榴弾を取り出す。その様子を見たリーダーは思わずその若者を静止する。
「よせ、越‼︎ここで手榴弾を使ったらミーニンまで吹っ飛びかねないぞ‼︎」
「み、ミーニン?」
「そうだ、君達と一緒に遊んでいるその怪獣の名前だよ。」
比較的精神が強くて恐怖で震えながらも何とか冷静さを保っていたユウジ率いる子供達はテロリストの言葉で思わずミーニンを見る。するとリーダー格の男がマシンガンを突きつけながら尋問にかかる。
「1つ質問する。君達のリーダーは誰だ?」
リーダー格の男の質問で泣いていた子供達をあやしているメンバーは思わず顔を見合わせる。このクラスの委員長である眼鏡をかけた少年はは武装した男達に怯えて名乗れそうになかったからだ。するとユウジが男の前に名乗り出た。
「り、リーダーは俺だ!」
「そうか。坊や、名前は?」
「・・・ユウジ。」
「そうか。なら単刀直入に言うぞ。ユウジ、その怪獣を、ミーニンを俺達に渡せ。そうすればお前達だけでなくこの旅館の人達も解放してやろう。」
「ええっ⁉︎」
「もしかして目的は・・・。」
「そうだ、我々はその怪獣が・・・ミーニンが欲しいのだよ。怪獣の身一つで君達全員が無事にお家に帰れるんだ。悪い話じゃないだろ?」
テロリストのリーダーの言葉を聞いた子供達は全員クラスメイトであるユウジの顔を見る。ユウジは怯えながらも答えを出した。
「い・・・い・・・・・・嫌だ。」
「今、何と言ったのかな?」
「い、嫌だと言ったんだ‼︎キューちゃんは俺達の友達だ‼︎悪い人達には絶対に渡せない‼︎」
ユウジの出した答えにクラスメイト全員が思わず嬉しそうな顔になる。彼らもこの短時間で仲良くなった新たな友達をテロリストに引き渡したくなかったらしい。しかし、ユウジの答えに苛立ったリーダーはマシンガンをユウジに構える。
「そうか・・・ではこれから君のクラスメイト達を1分ごとに1人撃とう。果たして何人で耐えられるのかなぁ・・・。」
リーダー格の男の言葉にユウジは苦虫を噛み潰した表情になる。やがてユウジの隣にいた女子にその銃口が向けられた。
「さて、これから60秒数えよう。それでも君の答えが変わらなければ・・・分かってるな。」
「ユウジ君・・・絶対に渡しちゃ・・・駄目・・・。」
「いーち、にー、さーん。」
怯える女子の前で男は銃口を彼女の頭に突き付ける。男がカウントダウンしながら安全装置を外してその引き金に手をつけようとする。その時、オリエンテーションルームのドアが吹っ飛んだ。
「何だ⁉︎」
思わずテロリスト達はその銃口をドアが吹っ飛んできた方向に向ける。するとそこにはミクラス、ガッツ星人(ミコ)、アギラ、ゴモラの4人の怪獣娘がいた。
「そこまでです‼︎武器を捨てて下さい‼︎」
「ミク姉ちゃん⁉︎」
「GIRLSの怪獣娘⁉︎どうしてここに⁉︎」
「宿の方から銃声が何度か聞こえたから何事かと思って急いで駆け付けたんだよね‼︎・・・まさかこんな事になっているとは思わなかったけど・・・。」
「ていうか・・・ユウジ、アンタその赤いのって‼︎」
「ミクちゃん、今はあの赤い怪獣の事は後‼︎」
「さて、さてさてさて‼︎わたし達怪獣娘が来たからにはアンタ達に勝ち目はないよ‼︎大人しく降参しなさい‼︎」
「入り口のホールで従業員と宿泊客を拘束していた3人もエレキングさんが制圧しました‼︎降伏して下さい‼︎」
「ぐっ、仕方ない・・・おい‼︎やれ‼︎」
リーダーの言葉で全員が子供達から離れると壁に向かって手榴弾を投げ付ける。壁は複数の手榴弾で大きく吹っ飛んだ。怪獣娘達はガッツ星人の瞬間移動でユウジ達の前に立つと彼らを庇うように伏せる。
「皆、大丈夫⁉︎」
「は、はい・・・。」
「そういえば・・・奴らは・・・いない⁉︎」
「大変‼︎キューちゃんもいなくなってる‼︎」
クラスの女子の1人の言葉でユウジ達はミーニンがいた方向を見る。すると既にその赤い姿が見えなくなっていた。手榴弾の爆発と混乱に紛れてミーニンを連れ去ったらしい。
「姉ちゃん、一生のお願い・・・キューちゃんを助けて‼︎」
「ユウジ・・・アンタ・・・。」
「キューちゃんってさっきの赤い怪獣の事?あれは一体なんなの?」
「ついさっき、俺達の友達になったんだ・・・。」
「友達に・・・どう言う事?」
「ミクちゃん、話は後‼︎すぐに奴らを追うよ‼︎」
「分かった・・・後で詳しく話を聞かせて。」
ミクラス達はすぐさま破壊された壁からテロリスト達を追う。ユウジはテロリスト達を追う姉の背中を見送る事しか出来なかった。
「おら‼︎さっさと歩け‼︎」
「キュ〜・・・。」
その頃、テロリスト達は無理矢理ミーニンを歩かせて自分達の車まで連れて行こうとしていた。自分達が乗ってきた車が見え、進むスピードを上げる。途中で転ぶミーニンを無理矢理立ち上がらせ、車まで辿り着いた彼らはこのままミーニンを連れて高飛びしようとする。
しかし、彼らの思い通りにはいかなかった。彼らが車に辿り着いた時、ハルキ、ガッツ星人(マコ)、レッドキングが警官隊を引き連れて彼らを包囲したからだ。
「そこまでだ‼︎」
「ここまでよ‼︎諦めなさい‼︎」
「俺達の仲間もすぐにやってくる‼︎もはやそっちに勝ち目はないぜ‼︎」
「ぐううう‼︎折角我々荒野の狼の元に貴重な怪獣のサンプルが来たと思ったのに・・・。」
「お前ら、荒野の狼の奴らだったのか・・・。」
「そうだ・・・再び地球に出現する怪獣のサンプルを・・・お前らGIRLSが独占している怪獣のサンプルを手に入れるのが目的だったのだ・・・。このまま我々の元にミーニンが手に入らないのなら・・・。」
「おい、何をするつもりだ⁉︎」
リーダー格の男はスーツケースからセレブロとの取り引きで手に入れたヒトデ型の装置を取り出す。ミーニンはそれを見ると怯えたように騒ぎ出す。
「キュ⁉︎キュ〜キュ〜‼︎」
「あの怪獣がミクラスが言ってた怪獣か?」
「あの怪獣、あの機械に怯えてる?」
「コイツで全てを破壊してやる‼︎」
リーダー格の男がミーニンの額に機械を装着する。するとたちまちミーニンの体は巨大化する。
「な、何だ⁉︎」
「きょ、巨大化してる‼︎嘘だろ‼︎」
「ハハハハハハハハハ‼︎全てを破壊しろ、ガモラン‼︎」
「グオオオ‼︎」
「皆さん、逃げて下さい‼︎」
『うわあああああああああああ⁉︎』
ミーニンはどんどん巨大化し50mはあろう大きさになる。そして巨大化したミーニンの姿は小さかった頃とは特徴が変わっていた。体の色はより濃くなり、肩と頭に大きな棘が生えた凶暴そうな姿になっている。バイオコントローラーを頭に付けられた事で凶暴な隕石大怪獣『ガモラン』に変貌してしまったのだ。
巨大化した際の混乱に紛れてテロリスト達は散り散りになって逃げる。ハルキはリーダーを追おうとするがたった今合流したガッツ星人(ミコ)に引き止められた。
「待て‼︎」
「待ってハル‼︎」
「ミコ‼︎」
「あいつら銃を持って武装してる。生身のハルじゃ危険だよ‼︎ここはわたし達に任せてハルはGIRLSにいるピグっちに連絡して‼︎」
「ああ‼︎」
それから数時間後、待機していたGIRLS東京支部の怪獣娘が到着して警察と協力し、荒野の狼のメンバーを無事に全員確保する事に成功した。しかし、ミーニンがガモランに変貌してしまった事には変わらない。街に向かっているガモランを見てレッドキングは苦い顔をする。
「荒野の狼の奴らを捕まえて一件落着・・・といかねえよな。」
「グオオオオオ‼︎」
レッドキングがガモランを眺めている中、現場に駆け付けたピグモンは最初にミーニンを見たミクラス達を交えて子供達から事情聴取をしていた。
「それで・・・あのキューちゃんと名付けた怪獣と友達になったんですね・・・。」
「はい・・・。」
一通りの事情を知ったピグモンの元にキングジョーがやってくる。キングジョーは自身のソウルライザーにミーニンとガモランが載った画像を見せた。
「ピグモン‼︎あの怪獣、過去のアーカイブドキュメントにありマシタ‼︎ミーニン並びにガモランデス‼︎」
「ミーニン・・・ガモラン・・・。」
「ミーニンは本来大人しい怪獣なのですが・・・あのバイオコントローラーを付けられると凶暴なガモランという怪獣に変貌するという厄介な性質がありマス。昔現れた時もガモランに変貌して暴れたのですが当時地球を守っていたウルトラマンであるコスモスによってバイオコントローラーを破壊されて元の大人しいミーニンに戻りマシタ。」
「それじゃあ、キューちゃんは元に戻せるんですか⁉︎」
「エエ、元に戻せマスよ。」
キングジョーの言葉を聞いたユウジは彼女に訊ねる。そしてその答えを聞いたユウジはピグモン達怪獣娘に頭を下げて頼み込む。
「お願いします‼︎キューちゃんを助けて下さい‼︎」
「お願いします‼︎」
「お願いします‼︎」
『お願いします‼︎』
頭を下げて頼み込んでくる子供達の言葉に怪獣娘達は顔を見合わせる。特にミクラスは弟が頭を下げて頼み込んでくる姿とその友達の気持ちを汲んでやりたいという思いで一杯になっている。他の怪獣娘達も過去の記録と友達を助けたいという子供達の思いを受け入れる覚悟を決めようとする。その時、ヘビクラがやってきた。
「よおお前ら。」
「ヘビクラさん‼︎」
「上層部の意見が定まった。・・・・・・ガモランを駆除せよとの事だ。」
「ええっ⁉︎そんな⁉︎」
「待って下さい‼︎あの頭の機械を外せば元のキューちゃんに戻せるんですよね⁉︎」
「それでも駆除しなきゃいけないんですか⁉︎」
ショックを受けるマガジャッパの横からユウジとミクラスがヘビクラに詰め寄る。ヘビクラは溜息をつきながら腰を低くしてユウジにも視線を合わせる。
「確かに頭の機械を外せば奴は大人しくなる。けど、今のGIRLSの戦力じゃ奴の頭の機械を外す事は出来ない。だから最も簡単な方法である駆除を選んだ訳だ。」
「そんな・・・。」
「坊主、多くの命を救う為だ。分かるな?」
「キューちゃんだって・・・キューちゃんだって大切な命だろ‼︎だから・・・お願いだ・・・キューちゃんを助けて・・・‼︎」
ユウジは真っ直ぐヘビクラを睨みながら叫ぶ。その言葉を聞いてハルキ達も声を上げる。
「ヘビクラさん、俺達GIRLSは・・・国際怪獣救助指導組織ですよね。GIRLSが救助すべき相手は・・・怪獣娘だけじゃないんじゃないんですか⁉︎」
「ハルキさん・・・。」
「国際『怪獣』救助指導組織なら・・・本物の怪獣だって助けたっていい・・・違いますか⁉︎」
「ハルハル・・・。」
「俺達は命を救うために戦っているんですよね・・・だったら俺もガモランを・・・いや・・・キューちゃんを救いたいです‼︎」
ハルキの叫びを黙って聞いていた怪獣娘達は数秒間沈黙する。そして彼の言葉に動かされたのか口を開き始めた。
「ヘビクラさん‼︎ピグモンもハルハル、ユウジ君と同じくあの子を助けてあげたいです‼︎」
「私もです‼︎」
「俺も‼︎」
「ヘビクラさん、ガモランを大人しくさせる方法は既に分かってイマス‼︎あのバイオコントローラーを外すためにワタシ達に出来る事をやらせて下サイ‼︎」
「ボクも可能性があるなら何もしない訳にはいかないと思います‼︎」
「わたしも可能性があるならそれに賭けたい‼︎だから‼︎」
『お願いします‼︎』
怪獣娘全員に頼み込まれたヘビクラは少し沈黙すると面白そうに笑みを浮かべながらハルキと怪獣娘達に歩み寄る。
「ハッハッハ、面白えじゃねえか。分かった、やってみせろ。上の方は何とか俺が抑えておく。ただし、市街地から1000m圏内に入ったら全力で駆除する。いいな?」
「押忍‼︎」
『了解‼︎』
「姉ちゃん・・・他の怪獣娘の皆さんも・・・ありがとうございます‼︎」
決意を固めたGIRLSのメンバーに思わずユウジは感謝の言葉を口にする。今、GIRLSによるミーニンを救う為の作戦が始まった。
ブレーザーの映画も公開まで近いですね。勿論、見に行く予定です‼︎