今回の影絵はモゲドン、コッテンポッペにウルトラマンシャドーをイメージしています。
宇宙戦闘用ロボット『ウルトラマンシャドー』登場
その頃、地上ではピグモン率いる待機部隊が地下に潜ったハルキ達からの連絡を待っていた。
「・・・応答がありませんね。」
「姿を見せない地底からの挑戦者の正体は掴めたのでしょうか?」
「それにしても・・・ヘビクラさん遅いですね。」
「わたし、様子を見に行って来ます。」
「お願いします、バサバサ。」
マガバッサーがヘビクラの事を確かめるべくトイレに向かおうとテントを抜ける。その時、後ろから爆音が響いてくる。
「な、何⁉︎」
マガバッサーが思わず後ろに目を向けると、後ろから魔人態のジャグラスジャグラーが剣を構えて後退りしてきた。
「ちっ、やるじゃねえか。」
「あ、アンタはあの時の⁉︎」
「ん?・・・お前か・・・伏せてろ、マガバッサーの怪獣娘‼︎」
「へ?」
その時、上空から黄色い光線がジャグラスジャグラーとマガバッサーに降り注いできた。マガバッサーは翼で頭を守りながら光線を防ぎ、ジャグラーは邪心剣で光線を叩き斬る。2人が上空を見上げるとそこには空中に浮かぶベンゼン星人の姿があった。
「あ、あれは⁉︎」
「ベンゼン星人。この事件を引き起こした犯人だ。」
「バサバサ‼︎」
マガバッサーがベンゼン星人を確認すると騒動を聞きつけたピグモンが他の怪獣娘を引き連れてやってくる。
「あ、貴方は、バロッサ星人の時の‼︎」
「外が騒がしいと思えば・・・一体何があったんですか⁉︎」
「い、いや・・・わたしにもよく分からなくて・・・。ただ、この人によれば・・・あの宇宙人が今回の事件の犯人らしいんですが・・・。」
「あ!あの宇宙人、記録があります‼︎過去に金を食べる怪獣コッテンポッペを使って地球の金を奪おうとしたベンゼン星人です‼︎」
ウインダムがソウルライザーを操作して目の前の宇宙人を調べ、その場にいた皆に見せる。それを理解したピグモンは目の前のベンゼン星人に言い放った。
「成る程・・・貴方がこの騒動の犯人だったんですね・・・。金が取れなくなったのも貴方がコッテンポッペを利用していたから・・・今すぐ金を奪うのを止めて、コッテンポッペを連れて帰って下さい。」
「断る。我々が元の宇宙に戻るまでにどれ程の時間が必要になるか分からんのだ!その為にも我々は多くの金を集めねばならん‼︎我々の邪魔をするな‼︎ジャグラスジャグラー‼︎怪獣娘‼︎」
ベンゼン星人は頭のガス抜き穴から光線を発射する。ジャグラーは邪心剣でそれを切り裂くと再びベンゼン星人に突撃する。ジャグラーの剣の動きを見たベンゼン星人は真剣白刃取りで邪心剣を受け止める。そのまま剣を抑えてジャグラーを振り落とそうとするがジャグラーは邪心剣を自身に引き寄せるとそのままベンゼン星人の腹に膝蹴りを叩き込む。思わずベンゼン星人が剣を離すとそのまま剣を構えて再びベンゼン星人に斬りかかる。今度はジャグラーの邪心剣が確かにベンゼン星人の体に火花を散らしながら確かな切り傷を付けた。
「ぬおおおお⁉︎」
その頃、ゼットは地底世界でベンゼン星人が持ち込んできたコッテンポッペと激闘を繰り広げていた。ゼットの裏拳がコッテンポッペの顔に命中するとその体が後ろに後退する。
「グオオオオオオオオオオオオオ⁉︎」
「ジェアッ‼︎」
コッテンポッペが怯んだ隙にゼットが肘打ちからの正拳でコッテンポッペを追い込む。そしてそのまま回し蹴りで決めようとする。しかし、ここが狭い地底空間である事を忘れていたゼットは回し蹴りを決める前に天井に頭を、壁に足を打つ。
「ジェアアッ⁉︎」
思い切り頭と足を打ったゼットは痛そうな様子で右手で頭を、左手で足を抑えている。それを見たコッテンポッペは突進してゼットを突き飛ばした。
「ジェアアッ⁉︎」
ゼットはすぐさま後ろの壁に背中を打って倒れ込む。そして逆転したと理解したコッテンポッペの角から光線が放たれた。それを見たゼットはすぐさま前転で光線を避ける。そしてそのままコッテンポッペが放つ光線を前転で避け続けていると再び背中を壁に打ってしまう。
『ウルトラ痛え‼︎』
「ここじゃ狭くて上手く戦えない・・・地上に誘い出せませんか⁉︎)
『地上に・・・そうか‼︎ハルキ、ガンマフューチャーだ‼︎』
(押忍‼︎)
ハルキはメダルホルダーからガンマフューチャーに必要なウルトラメダルを取り出してゼットライザーに装填する。
「変幻自在、神秘の光‼︎」
「ティガ先輩‼︎ダイナ先輩‼︎ガイア先輩‼︎」
〈TIGA〉、〈DYNA〉、〈GAIA〉
ゼットの掛け声と共にハルキはゼットライザーのトリガーを押した。
『ご唱和ください、我の名を!ウルトラマンゼェット!』
「ウルトラマンゼェェェット‼︎」
〈ULTRAMAN Z GAMMA -FUTURE〉
ガンマフューチャーに変身したゼットは魔法陣を描く。そしてコッテンポッペの角を掴むとそのまま魔法陣に向けて引っ張り出した。コッテンポッペも魔法陣に近付かないよう、抵抗するもその体は魔法陣に近づいて行く。そしてゼットの体が魔法陣に突入し、コッテンポッペも引っ張られる。そしてコッテンポッペも完全に魔法陣に引き摺り込まれると暗い地下空間から完全に姿を消していた。
その頃、ピグモン達はジャグラスジャグラーとベンゼン星人の戦いを見守っていた。ジャグラーの剣を避けて前転で後ろに回り込んだベンゼン星人はジャグラーの両肩を掴むとそのまま近くの岩山に投げ飛ばそうとする。しかし、ジャグラーは肩を振り回してベンゼン星人を振り下ろすとそのまま邪心剣で斬りつけた。
そのままベンゼン星人の体は吹っ飛び、地面に叩き付けられる。ジャグラーは剣を構えながら忠告を出す。
「お前も弱い訳じゃねえが俺には勝てん。大人しく奥さんとゴルドルボルムスを連れて地球から去るんだな。」
「ま、まだだ・・・まだ我々は・・・負けておらん。」
「奥さんって・・・結婚してるんですねこの人・・・。」
ジャグラーの口からさらっと語られた言葉にウインダムが突っ込む中、ベンゼン星人は諦めずに立ち上がろうとする。その時、彼の足元の地面が突然盛り上がる。するとゴモラとモゲドンが地面から現れて下からベンゼン星人に突撃した。
「「だああああああああああああああああああ‼︎」」
「ぬおおおおおおおおおおお⁉︎」
ベンゼン星人はゴモラとモゲドンに下からかちあげられた事で大きく上に吹っ飛んでいく。ゴモラとモゲドンを筆頭にトンネルに潜ったメンバー達がゾロゾロと地上に出てきた。彼女達はゴモラ、モゲドンによる穴掘りが得意な2人についてきて地上に戻って来たのだ。それを見たピグモン達はゴモラ達に駆け寄る。
「ゴモゴモ‼︎ガツガツ‼︎皆‼︎」
「おー、ピグちゃん‼︎バッチリ調べてきたよ‼︎」
「ピグっち、やっぱり怪獣の仕業だった‼︎今、地下でハルが戦ってる‼︎」
「分かってます。そこに今回の事件の犯人がいますから‼︎」
ピグモンに言われて初めてガッツ星人(ミコ)達はベンゼン星人とジャグラスジャグラーを認知する。
「う、宇宙人⁉︎」
「もしかしてあの宇宙人がさっきの怪獣を⁉︎」
「はい、ベンゼン星人の仕業です。」
「ていうか、トゲトゲ星人もいるじゃん‼︎何で⁉︎」
「おい、ミクラスの小娘‼︎お前まで変な渾名で呼ぶんじゃねえよ‼︎」
「怪獣娘か・・・怪獣の魂を持って生まれた故に怪獣の力を使う事が出来る少女達・・・。それがここまで多いとなると・・・流石の私も危険だな・・・。」
ベンゼン星人が怪獣娘達の動向に気を付けていると突然巨大な魔法陣が浮かび上がる。そして魔法陣からウルトラマンゼットがコッテンポッペを引き摺りながら姿を見せる。
「ジェアッ‼︎」
「む!あれはウルトラマンゼット‼︎」
「ハル‼︎」
ゼットはコッテンポッペを投げ飛ばすと怪獣の体が山に叩き付けられる。コッテンポッペはすぐに体勢を立て直して口から火炎放射を放った。
ゼットはマント状に形成された光エネルギーを背中に纏うと火炎から自身の身を守る。そして光のマントを羽織ったままコッテンポッペに突撃して、マントをコッテンポッペにぶつけた。攻撃能力がある光のマントにコッテンポッペが後ずさるとゼットは光のマントをコッテンポッペの顔に放つ。光のマントに顔を包まれて前に思うように動けず必死で引き剥がそうとする怪獣の姿を見たゼットはチャンスだと感じて青紫色の光球を放つ。コッテンポッペがマントを何とか振り解いたと同時に光球が怪獣の黒い体に命中するとコッテンポッペは火花をあげながら後ろに吹っ飛ぶ。そして怪獣がダウンしたのを確認したゼットはゼスティウム光線を放つ構えに入る。それを見たピグモンは必死な顔でゼットに向けて走り出した。
「いけません‼︎ハルハル‼︎ゼツゼツ‼︎」
「む?ゴルドルボルムスの体質を知っているのかピグモンの怪獣娘よ。だがそうはさせんぞ‼︎」
ベンゼン星人はピグモンを止める為に頭から破壊光線を放つ。それはピグモンの足元に命中すると地面が火花を上げると同時にピグモンが吹っ飛んだ。
「きゃあああああ‼︎」
「ピグモン‼︎てめえ、何しやがんだ‼︎」
「ぐおおおおお‼︎」
それを見て怒ったレッドキングがベンゼン星人を殴り飛ばした。続いてゴモラが尻尾で追撃をかける。
「どりゃああああああああ‼︎」
「ぬおおおおおおおお⁉︎」
レッドキングの拳から立ち直ったベンゼン星人は思わず体を逸らしてゴモラの尻尾を避ける。アギラとガッツ星人(ミコ)がピグモンに手を貸す中、ガッツ星人(ミコ)がピグモンのソウルライザーを見ながらゼットに向かって叫ぶ。
「ハル‼︎ゼット‼︎2人とも聞いて‼︎コッテンポッペの体は爆弾になっていて光線技を受けたら地球ごと大爆発しかねないの‼︎光線技はやめて‼︎」
「ジェアッ⁉︎」
(何だって⁉︎)
ゼットは思わずゼスティウム光線を撃つのをやめ、ガッツ星人(ミコ)に目を向ける。ゼットの動きが止まったのを確認したコッテンポッペが口から炎を吐いた。コッテンポッペの炎をまともに受けたゼットは体が燃え上がる。
『熱‼︎熱熱熱‼︎ウルトラ熱い‼︎』
(このままじゃ奴を倒せない・・・どうすれば・・・そうだ‼︎ゼットさん、奴を異次元に送り込むのはどうでしょう⁉︎)
『おお‼︎ウルトラナイスなアイデアだ‼︎だったら奴を気絶させる必要があるな‼︎ハルキ‼︎』
(押忍‼︎)
ハルキはゼットライザーにベータスマッシュの変身に必要なメダルを装填する。
「真っ赤に燃える、勇気の力‼︎」
「マン兄さん、エース兄さん、タロウ兄さん!!」
〈ULTRAMAN〉〈ACE〉〈TARO〉
『ご唱和ください、我の名を!ウルトラマンゼェット!』
「ウルトラマンゼェェェット‼︎」
〈ULTRAMAN Z BETA-SMASH〉
ベータスマッシュに変身するなりゼットはコッテンポッペの顔面に拳を叩き付ける。真正面からいきなり鉄拳を受けたコッテンポッペは悲鳴を上げながら吹っ飛ばされる。
「ゴアアアアアアアアアアア⁉︎」
そのまま倒れたコッテンポッペにゼットがフライングプレスを仕掛けた。ゼットの形態の中でも4万二千トンと体重が重いベータスマッシュのボディプレスを真上から受けたコッテンポッペは声にならない悲鳴を上げて苦しむ。そしてそのままコッテンポッペの肩の角を掴むとゼットは力を込めて引きちぎった。
「ゴアアアアアアアアアアア⁉︎」
角を引き剥がされた痛みから絶叫するコッテンポッペを蹴り飛ばすとゼットはコッテンポッペの首に左腕を回して締め上げる。角を引きちぎられ、完全にグロッキーになったコッテンポッペの抵抗する力は弱く、ベータスマッシュを引き離さないでいる。ゼットはそのまま右手を拳にして再びコッテンポッペの顔を殴り付ける。パワーに長けたベータスマッシュの拳を2度受けたコッテンポッペは完全に気を失い、目から赤い光が消える。
一方でジャグラスジャグラーだけでなく怪獣娘も敵に回して完全に不利になっていたベンゼン星人は冷や汗をかきながらゼットに気絶されられたコッテンポッペを眺める。
「い、いかん‼︎このままでは‼︎」
「大丈夫よ、アナタ。」
焦るベンゼン星人の隣に彼の妻であるレディベンゼン星人が本来の姿で現れた。新たな敵にジャグラーだけでなく怪獣娘も警戒を見せる。
「あれは・・・レディベンゼン星人⁉︎」
「奴も絡んでたのね・・・。」
「とうとう降りてきやがったか・・・。」
警戒を見せる怪獣娘達、ジャグラーの前でベンゼン星人の夫婦は話し合いを始める。
「は、ハニー⁉︎どうして・・・?」
「やあねえ。旦那がピンチの時に黙って見てる妻がいる訳ないじゃない。それに・・・ゴルドルボルムスの方も大分ヤバそうね。だからアレを起動しておいたわ。」
「アレ?」
「ゼアスを倒す為に作った新たな試作機よ。丁度テストしたかったところだし。」
「待て‼︎まさかアレとはデビルスプリンターを組み込んだアレか⁉︎危険だ‼︎組み込んだデビルスプリンターがどんな効果をおよぼすか分からんのだぞ‼︎」
「だから起動するのよ。あのウルトラマンなら丁度いい練習台になりそうじゃない。」
「・・・仕方ないな。」
「おい、てめえら一体何をしやがった?」
「フフフ、すぐに分かるわよ。ジャグラーちゃん。」
その頃、ハルキはコッテンポッペが完全に気絶した事を確認し、デルタライズクローへの変身に必要なメダルを取り出してゼットライザーにセットし、読み込ませる。
『闇を飲み込め‼︎黄金の嵐‼︎」
〈ZERO BEYOND〉、〈GEED〉、〈BELIAL ATROCIOUS〉
「ご唱和ください、我の名を!ウルトラマンゼェット!』
「ウルトラマンゼェェェット‼︎」
〈ULTRAMAN Z! DELTARISE CLAW ‼︎〉
最強の姿であるデルタライズクローに変身したゼットは気絶したコッテンポッペを異次元に追放すべくベリアロクを構える。ベリアロクを構えてコッテンポッペに突撃した途端、横から飛び蹴りを喰らい、ゼットの体が地面に叩き付けられた。
(痛え・・・。)
『何だ今のは・・・な⁉︎あれは⁉︎』
ゼットが飛び蹴りをしてきた相手を確認するとその姿に驚く。それは鋭く赤い目を持つ黒いウルトラマンだったのだ。その姿にハルキも驚きを隠さないでいる。
(アレって・・・まさかウルトラマン⁉︎)
『一体・・・何処の誰なんだ・・・⁉︎あんな黒いウルトラマン見るの初めてだぞ・・・。』
戸惑うゼットとハルキを前に黒いウルトラマンは戦闘態勢を構える。思わずゼットが本能的に身構えると黒いウルトラマンは両手の拳を握り、両手にメリケンを展開させた。そして右腕からゼットの顔に目掛けて高速の拳が飛んできた。ゼットは思わずベリアロクでその拳を防ぐもその反動で後退してしまう。
(うわあ⁉︎何だこのウルトラマン⁉︎いきなり攻撃してきたっスよ‼︎)
『まさか・・・このウルトラマンは敵なのか⁉︎』
右腕の拳が防がれると黒いウルトラマンは左腕からも拳を繰り出す。ゼットはまたしてもこれをベリアロクで防ぐが黒いウルトラマンは左右交互に拳を繰り出してゼットを追い詰め始める。その光景にレディベンゼン星人が高笑いを上げていた。
「ホホホホホホ‼︎流石デビルスプリンターを組み込んだ新たなシャドーね‼︎ゼアスちゃん以外のウルトラマンでも手も足も出ないわ‼︎」
「ちっ、面倒なもんを・・・。」
「それじゃあ、やはりあれはウルトラマンシャドーなのですね‼︎」
「そうよ。かつてゼアスちゃんを追い詰めた地球の絶望となる影のウルトラマン。あれはその新たな試作機よ。」
レディベンゼン星人の言う通り、目の前でゼットを追い詰めているあの黒いウルトラマンの名は宇宙戦闘ロボット『ウルトラマンシャドー』。かつてゼアスというウルトラマンを倒す為にレディベンゼン星人が作ったウルトラマン型のロボットである。レディベンゼン星人はゼアスを倒す為に新たに作った改良型にデビルスプリンターを組み込んでテストとして起動させたのだ。
「やべえ・・・ゼットが追い詰められてる・・・。」
「ちょっとアンタ達‼︎あのロボットを止めなさい‼︎」
「やあねえ・・・何の為に起動したと思っているのかしら。絶対に止めてあげないわ‼︎ホホホホホホ‼︎ホホホホホホホホホホホホ‼︎」
「やはりお前は恐ろしい女だよ・・・ハニー。」
その頃、デビルスプリンターで強化されたシャドーが放つ『シャドーメリケンパンチ』の高い威力に最強形態となったゼットが追い詰められている。やがてゼットの背中が崖につくとシャドーはゼットに再び飛び蹴りを放つ。ゼットは思わず横に避けた。シャドーの蹴りが崖に直撃するとすぐさまその反動で回転しながら着地する。そしてそのままゼットに向かって殴り掛かってきた。
『いきなり襲い掛かって来やがって‼︎何なんだアンタ⁉︎』
ゼットはシャドーに呼び掛けるもロボットであるシャドーに通じる訳もなく、シャドーは容赦なく蹴りを入れてくる。シャドーの蹴りがゼットの手からベリアロクを弾き飛ばす。ベリアロクを手元から失ったゼットにシャドーは拳を向けてくる。ゼットは拳を受け止めて顔を近付け、再び呼び掛けた。
『いい加減にしろ‼︎今、俺達が争っててもしょうがないだろ‼︎』
「ゼット、ハルキ。そのウルトラマンは敵が作ったロボットよ。」
ゼットの肩にいつの間にかゼットンが乗って耳元で告げる。その言葉にゼットは衝撃を受けるも納得の表情を浮かべる。
『ロボット⁉︎マジかよ・・・通りで俺の言葉がウルトラ通じない訳だ・・・。』
(そうと分かったら情けは無用ですね‼︎)
『ああ‼︎』
ゼットは自身のガラ空きな左腕のクリスタルに意識を集中すると光の刃を形成してシャドーの脇腹を斬りつける。シャドーは火花を散らしながらゼットから離れた。ゼットは反撃のチャンスを見逃さず、拳に金色の電撃を纏って殴り付ける。シャドーは少し後退するもすぐさま態勢を立て直してゼットに拳を向ける。
「ジェアッ‼︎ジェアッ‼︎」
ゼットはシャドーが放つ拳を受け流して、電撃を宿した蹴りを2度、横腹に叩き込む。少し崩れるも態勢をすぐに立て直したシャドーは鋭い拳からの蹴りを放つ。ゼットはそれの軌道を読んで回避し、距離を取る。シャドーは拳のメリケンから放つミサイル『シャドーメリケンミサイル』を放つ。
ゼットはバク転でシャドーの攻撃から逃れる。そして右腕に力を溜めて強力な電撃の拳でシャドーメリケンミサイルに迎え撃つ。シャドーメリケンミサイルを電撃を纏ったパンチのラッシュで相殺していたその時、気を失っていたコッテンポッペが目を覚まそうとしていた。
「グオオオ・・・。」
『怪獣が目覚めた・・・ウルトラヤバいぞ‼︎』
(何とかしてこのウルトラマン擬きを倒さないと‼︎)
ハルキとゼットが焦った声を出したと同時にコッテンポッペは再び起き上がろうとする。その時、キングジョー・GIRLSカスタムが上空から降りてくると同時にペダニウムハンマーをコッテンポッペの頭に振り下ろした。
「悪いけどまた眠ってもらうわよ‼︎」
操縦席にはガッツ星人(マコ)が操縦桿を握っていた。実は今回の任務において怪獣が出た時のために近場にGIRLSカスタムを待機させていたのだ。そして瞬間移動が使えるガッツ星人(マコ)はすぐさま地上に出たと同時にGIRLSカスタムに乗って現場に向かってやってきて今に至るのだ。
パワーと重量に長けたキングジョーのハンマーを受けたコッテンポッペは再び気絶して地面に倒れ込む。それを見たガッツ星人(マコ)はゼットとハルキに向かって叫んだ。
「ハルキ‼︎ゼット‼︎コイツの事は任せて‼︎また意識を取り戻しそうになったらわたしが気絶させてやるからアンタはそのニセウルトラマンを倒しなさい‼︎」
(マコ‼︎ありがたい、助かるぜ‼︎)
ゼットは未だにパンチのラッシュでミサイルを相殺する。やがてシャドーがミサイルを撃つのを止めると再び拳を向けてゼットに突撃する。ゼットも自身の手に拳を電撃を集めたままシャドーに向かって走り出す。そしてお互いの拳が激突し、そのままゼットのシャドーの小競り合いに発展する。お互い互角ながらもロボットであるシャドーと違ってゼットもハルキも必死な様子で張り合う。
『(ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ‼︎)』
それでもデビルスプリンターで強化されたシャドーの拳はじわじわとゼットを追い詰めていく。その時、GIRLSカスタムからミサイルが放たれ、シャドーに命中する。横からミサイルを受けたシャドーは大きく吹っ飛んだ。
GIRLSカスタムの援護もあってシャドーの拳から逃れられたゼットは今のうちにベリアロクを回収する。シャドーは立ち上がるとシャドーメリケンパンチを放つ構えに入った。それを見たゼットはベリアロクの引き金を引く。
『デスシウムクロー‼︎』
ベリアロクから放たれた爪状の黒いエネルギー波がシャドーメリケンパンチと激突し、シャドーメリケンパンチを相殺する。そして残った爪状のエネルギー波がシャドーの体に命中すると同時にゼットはベリアロクを構えて突撃する。そしてベリアロクでシャドーを右肩から大きく斬り付けた。火花を上げながらシャドーの表面が切り裂かれ、機械でできた中身が明らかになる。
シャドーが火花を上げながら倒れるとゼットは再びコッテンポッペに目を向ける。そしてベリアロクで宙を切り裂き、次元の裂け目を作るとコッテンポッペに向かっていく。そしてコッテンポッペを持ち上げるとそのまま次元の裂け目に突入する。そして裂け目の中でコッテンポッペを放り投げるとベリアロクの引き金を3回引いた。
『デスシウムスラッシュ‼︎』
紫色に輝くZ字型の斬撃波がコッテンポッペに向かって放たれる。ゼットは時空の裂け目が閉じる前に異次元から抜け出し、現実世界に帰還する。裂け目が閉じると同時にZ字の斬撃波がコッテンポッペに命中し、異次元で大爆発が起こった。その爆発は裂け目が閉じた事で現実世界に影響を及ぼす事は無く、無事にコッテンポッペを仕留める事に成功する。
「やった‼︎」
「なんと⁉︎異次元にゴルドルボルムスを追放するとは‼︎」
「こうなったら・・・シャドー‼︎シャドリウムエネルギー全開よ‼︎」
レディベンゼン星人が再び起き上がったシャドーに命令を出す。するとシャドーはベンゼン星人の夫婦に視線を向ける。するとシャドーはベンゼン星人夫婦に向かってシャドーメリケンパンチの構えを取る。
「シャドー⁉︎一体何のつもり⁉︎馬鹿な事はお止め‼︎」
レディベンゼン星人の制止も虚しくシャドーはシャドーメリケンパンチをベンゼン星人夫婦に向けて放つ。思わずベンゼン星人が妻を抱えてその場からジャンプし、シャドーメリケンパンチから逃れる。
『うわああああああ⁉︎』
「何だ・・・あのロボット・・・何が起きてるんだ・・・⁉︎」
シャドーは狙いを外した事を確認すると再びベンゼン星人の2人に目を向け、シャドーメリケンパンチを連続で放つ。自分達の命令に忠実な筈のシャドーに攻撃されている事に2人のベンゼン星人は戸惑いながら逃げ回っていた。
「どうして⁉︎どうして私達を攻撃するの⁉︎私達はお前を作った創造主よ‼︎」
「ハニー、多分だが・・・奴は自我を持ちつつあるぞ。」
実はベンゼン星人の言う通り、デビルスプリンターを投与された影響で自我を持たないロボットである筈のシャドーに自我が芽生え始めていたのだ。そして自我が明確になり始めたシャドーは自身に命令してくるベンゼン星人夫妻を忌々しく思い、攻撃を始めたという訳である。
「何で・・・シャドーに自我が・・・まさか・・・⁉︎」
「デビルスプリンターの影響かもしれん・・・・・・ハニー、もうシャドーは駄目だ‼︎我々だけでも逃げるぞ‼︎」
「・・・仕方ないわね・・・ゼットちゃん‼︎地球を爆破する事なくゴルドルボルムスを退けたその強さに免じてシャドーの事は任せるわよ‼︎」
ベンゼン星人夫妻はテレポートでその場から消え去る。忌々しいベンゼン星人夫妻を仕留めきれなかったシャドーは苛立ちを隠せない様子で近くの崖を殴り付ける。そして自身に向かって構えるゼットに目を向ける。ゼットと睨み合ったシャドーは両手の拳を握り、エネルギーを集め始める。
ゼットもそれを見てベリアロクを地面に突き刺すと必殺技であるゼスティウム光線を放つ溜めに入る。ゼットがチャージを終えてゼスティウム光線を放ったと同時にシャドーも右手の拳を握りながら両腕をL字に組んで放つ必殺技『シャドリウム光線』を放つ。
『(ゼスティウム光線‼︎)』
2つの光線はぶつかり合うと同時に2人のウルトラマン(片割れはロボット)による光線の力比べが始まる。初めはデビルスプリンターを投与されたシャドーが優勢であり、ゼットが追い詰められていた。そこでゼットとハルキにガッツ星人(ミコ)が声援を送る。
「ハル‼︎ゼット‼︎2人とも頑張って‼︎」
その声を聞いて負けられないと感じた2人が体の底から残った力を振り絞る。その結果、ゼスティウム光線の威力が上がり、シャドーのシャドリウム光線を押し返し始めた。
『(うおおおおおおおおおおおおおおお‼︎)』
そして2人の意地で強化されたゼスティウム光線がシャドリウム光線を完全に押し戻す。そしてゼスティウム光線を受けたシャドーは体を構成する部品を辺りに撒き散らしながら大爆発を起こした。
コッテンポッペを異次元に追放して倒し、シャドーも完全に破壊された事が確認されてから数時間後、すっかり夕方になり、ハルキはテーブルで突っ伏していた。
「あ〜、疲れた〜。」
「怪獣だけじゃなく、ウルトラマンに似せたロボットとの戦いもあったもんね。ハル、お疲れ様。」
ハルキがミコに労られるその横でピグモンは作業員達に全ての事柄を説明していた。
「やっぱり怪獣がいたんだな・・・。」
「はい、怪獣が掘ったトンネルや私達が調査のために穴を掘った事で地盤が崩れやすくなっているかもしれません。皆さんが安全に作業出来る為にも地面を掘り進むのが得意な怪獣娘達によるチームで鉱山内の修復作業を行います。」
「その作業はいつまで掛かるんだ?」
「大丈夫です。怪獣娘が集まってやれば1週間も掛かりません。さほど時間をかけず、すぐに仕事出来る様になりますよ。」
「ありがてえな。あんまり待たされると体が鈍っちまうからよ。」
ピグモンと作業員のやりとりを見ていたハルキは隣に座るミコに話し掛ける。
「なぁ、ミコ・・・。」
「ん?」
「ピグモンさん、凄えよな。怪獣被害があった後のアフターケアまで努めてよ・・・。俺、そこまで考えてなかったぜ。」
「まぁ、日本は地震大国だからね。怪獣が掘った穴が後に与える影響を考えたら当然だと思うよ。」
「そうか・・・。」
「でも、ハル・・・今回も1番頑張ったのはハルじゃん。ハルが意地を張って戦ったから上手く解決したんだよ。だから、自信持ちなよ。」
「ミコ・・・。」
ハルキとミコが夕日の中、顔を見合わせている。そんな中、ガッツ星人(マコ)がやってきた。
「ハルキ、ミコ、アンタ達まだここにいたの⁉︎そろそろ帰るわよ。」
「うん。じゃ、行こっか・・・。」
「ん?・・・ああ。」
「ほら、さっさと歩く‼︎さもないとおいて行っちゃうからね。」
ハルキはミコに支えられながら立ち上がる。それを見たマコは不満そうに頬を膨らませるもそれを隠して歩き始める。ハルキとミコもその後をついて行った。
その日の夜、GIRLSの調査員がゼットに破壊されたシャドーの残骸作業に入っている。そしてその様子を防犯カメラで眺めていたアサノに取り憑いたセレブロがほくそ笑んだ笑みで眺めていた。
ハルキ「ハルキと」
メカギラス「メカギラスの」
ハルキ&メカギラス「「ウルトラナビ!!」」
ハルキ「今日紹介するのはコレだ!!」
〈SHADOW〉〉
メカギラス「ウルトラマンシャドー。かつてレディベンゼン星人が作ったウルトラマン型のロボットだ。」
ハルキ「凝った格闘術が得意で両腕に仕込まれたメリケンを展開して放つシャドーメリケンパンチが凄く強烈なんだ。」
メカギラス「おまけに今回に関してはデビルスプリンターの影響を受けているから更に強くなっていた・・・ただでさえ強いウルトラマン型ロボットが更に恐ろしく強くなったものだ。」
ベロクロン「次回は私が担当するわ。」
「「「次回もお楽しみに!!!」」」
次回予告(CV:ウルトラマンゼット)
『地球防衛軍によって開発された対応怪獣用新兵器『D4』。その凄まじい威力に兵器の使用を反対するハルキ達。そんな時、厄介な怪獣『ケルビム』が現れた!次回!!
ウルトラ増えるぜ‼︎』