トリガーの方は総集編が元なので省きましたがこちらではそうはいかないのでこれまでの簡単なあらすじをザックリと紹介します。
怪獣の魂を宿した怪獣娘がいる宇宙の地球で怪獣娘の1人、ガッツ星人こと印南ミコは偶然にも幼馴染であり、主人公である冬河ハルキと再会する。2人は再開を喜ぶも平和な時間は束の間だった。
何と宇宙から突然怪獣ゲネガーグが襲来したのだ。ハルキはゲネガーグを追ってきたウルトラマンゼットと一体化し、ゲネガーグを撃退する。
ハルキはGIRLSに入隊し、怪獣娘達と力を合わせて次々と現れる怪獣や宇宙人に立ち向かう。しかし戦いの裏では知能の高い宇宙寄生生物セレブロが暗躍していた。
そして現在、度重なる怪獣災害に対して新兵器D4が開発される。ハルキ達は島一つ消し飛ばすその兵器に対して異議を唱えるも既にキングジョー・GIRLSカスタムに装備されるのが決まっており・・・。
宇宙凶険怪獣『ケルビム』登場
インナースペースの中でゼットの口から出てきた言葉はハルキにとって驚く事だった。
『地球人の手でこの星を守れるようになるのはいい事だと思うぜ。』
「え⁉︎ええっ⁉︎」
ゼットの口からまさかのD4に対して肯定的な意見が出たとは微塵も予想していなかったハルキは大いに困惑の表情を浮かべる。ハルキは思わずゼットから目を背けて口を開いた。
「で、でも・・・あんな危険な力・・・本当に使うべきなのか・・・。」
『それはこの星の人間が決める事だ。俺達ウルトラマンはあくまで守るのが使命。星の出来事に対しては干渉しない。お前達で決めるしかないんだ。』
ハルキは再びヒーローズゲートを開くとインナースペースから出る。そこにはハルキとゼットの答えを待っていたミコ達が待っていた。
「ハル、どうだった?」
「・・・これに関しては俺達が・・・この星の人間達が決める事だって・・・だから関われないってさ。」
「そっか・・・。」
ゼットから期待した答えが返ってこなかった事で怪獣娘達の空気は一気に暗くなる。そしてハルキがキングジョー・GIRLSカスタムにD4レイが完全に装備されるのを見て思わず呟く。
「本当に・・・これで大丈夫なのか・・・。」
その頃、D4レイの発射実験が行われた鳥島に向かって空から隕石が落ちてきた。その隕石は墜落すると同時に突然光り出す。すると隕石は驚くべき変化を遂げた。その隕石は怪獣になったのだ。宇宙から落ちてきた隕石の正体は宇宙怪獣の卵だったらしい。
その怪獣は全身が青い体表に覆われ、頭頂部に長い角、長い尻尾の先に棘が付いた棍棒、そして長くて鋭い爪を指に備えた両手といかにも攻撃的な体つきに加え、その顔は般若の面から黒目だけを抜いたような正に子供の悪魔に出てきそうな恐ろしい顔付きをしている。過去にも地球に現れたその宇宙凶険怪獣『ケルビム』が卵から孵ると島の中心で雄叫びを上げた。
「ギャオオオオオオ‼︎」
その頃、GIRLS東京支部でも烏島にケルビムが落ちてきた事が伝わっていた。現在、GIRLS東京支部内に警報が鳴り、司令室に変身した怪獣娘達にハルキを含む主要メンバーが集まっている。
「一体どうしました⁉︎」
「烏島に隕石が落ちました‼︎」
「しかもその隕石が怪獣に変異したそうです‼︎」
「映像を出せ。」
ヘビクラの命令でオペレーター達が烏島のリアルタイム映像を見せる。映像に映ったケルビムを見たヘビクラは思わず苦い顔になった。
「キンキン‼︎過去のドキュメントアーカイブに照合を‼︎」
「任せて下サイ‼︎・・・過去のドキュメントに記録を確認しまシタ‼︎あの怪獣は・・・。」
「いや、大丈夫だ。奴ならよく知ってる。ケルビムか、厄介な奴が現れたな・・・。」
「ヘビクラ隊長、どういう事ですか?確かに過去の記録によればケルビムは凶暴な怪獣らしいですが・・・。」
「それだけじゃねえ。奴は強力なエネルギー波を求めて星を襲い、寄生、繁殖するんだ。」
「えっ⁉︎それって・・・まさか・・・。」
「ああ、奴はD4から放たれたエネルギーに引き寄せられて地球に来たんだろうな。」
「だとすると・・・。」
ピグモンが考えているとオペレーターがモニターに烏島から日本本土へのルートが映し、彼女達に呼び掛ける。
「ケルビムが移動を始めました‼︎時速720キロで北北西に向かっています‼︎約20分後に日本本土に到着します‼︎
「・・・間違いなくケルビムはこっちに向かってきますね。・・・すぐさま戦える者達以外を避難させましょう‼︎皆さん、逃げて下さい‼︎」
「り、了解‼︎」
ヘビクラの話を聞いたピグモンの声でオペレーター達が司令室から出て行く。オペレーターが座っていた机にピグモンも座るとすぐさま放送を流した。
「皆さん、緊急事態です‼︎怪獣がこちらに向かって来ます‼︎今すぐ逃げて下さい‼︎」
「ピグモンさん、俺達は⁉︎」
「勿論皆さんも出撃します‼︎GIRLS出動です‼︎急いで一般市民の救出及び避難に当たって下さい‼︎」
「「「「「了解‼︎」」」」」
「待て。」
怪獣娘達がすぐさま出て行こうとすると司令室に金山が入ってくる。金山はピグモンの隣に立つと衝撃的な言葉を口にした。
「丁度いい機会だ。キングジョー・GIRLSカスタムを出せ。既に機体にはD4レイを搭載している。奴を相手に実戦投入しろ。新兵器の威力、怪獣相手に試す絶好のチャンスだ。」
「「「「「⁉︎」」」」」
金山から出た余りの衝撃的発言にGIRLS東京支部主要メンバーは驚愕の表情を隠せない。その横でただ1人金山を鋭い目で睨むヘビクラの前で真っ先にピグモンが正気に返って金山に反論する。
「な、何言ってるんですか⁉︎まだ市民の避難が終わっていないんですよ‼︎この状況でD4を撃てば多くの命が犠牲になり兼ねません‼︎」
「それにまだ実戦に使うには早すぎます‼︎」
「D4レイを使わなくとも私達でケルビムを撃退してみせる‼︎だから‼︎」
「そんな流暢な事を言っている暇は無いぞ。既に地球に無数の隕石が落ちてきてる。それら全てが怪獣の卵だ。」
「「「「「⁉︎」」」」」
金山の言葉にハルキ達は思わず驚愕する。その後ろで緊急通信を知らせる音が鳴り、ピグモンが応答する。すると金山の言葉を証明する言葉が発信された。
『こちらGAFJ‼︎GIRLS東京支部、応答願う‼︎』
「こちらGIRLS東京支部のピグモンです‼︎一体どうしました⁉︎」
『複数の隕石が東京に向かって落ちてきてる!それも烏島に先程落ちた隕石と同じ物だ‼︎』
GAFJから送られてきた映像がモニターに映し出される。すると金山の言葉を証明する様に東京の街に降り注ぐ無数の隕石が写し出された。
「どうだ?これで分かっただろ。この事態を解決するにはD4レイで奴らを消し飛ばすしかない。」
「しかし‼︎」
「それにお前達の話を聞いた限り、奴らはこっちに間違いなく向かってくる。それを考えたらGIRLSカスタムを出すのが正しい判断の筈だ。」
ピグモンは金山の話を聞いて、ヘビクラに視線を移す。ヘビクラもピグモンの視線に気付いて暫く考えた上で頷くと彼女も決断を下した。
「分かりました、GIRLSカスタムを出しましょう。ただし‼︎D4レイを使うかどうかは市民の避難誘導を完全に終えた上でどうにもならなくなった時に考えましょう‼︎GIRLS出動です‼︎」
「「「「了解‼︎」」」」
「ガツガツはGIRLSカスタムに乗ってケルビムの対処に当たって下さい‼︎但し、D4レイを使用するかは本部からの判断を待ってからお願いします‼︎」
「勿論‼︎」
その頃、GIRLSカスタムの収容庫ではペガッサ星人と多岐沢かGAFJから来た眼鏡をかけた女性『ユウキ・マイ』と口論していた。口論の内容はGIRLSカスタムの出撃についてだ。
「そんなんじゃ出撃させられません‼︎」
「如何に地球外物質で構成されたペダニウム金属でもD4レイを撃てば持ちません‼︎」
「我々のコンピュータではD4は充分耐える事が出来ると結論づけられています‼︎」
「それはどうやって結論付けたというんですか⁉︎」
「その結論を上げた人を出して下さいよ‼︎その人から詳しい話を」
「多岐沢博士‼︎」
多岐沢達が口論する中、ガッツ星人(ミコ)が収容庫に降りてくる。彼女はGIRLSカスタムの方に視線を向けると、多岐沢の顔を見て決意したように口を開く。
「博士、GIRLSカスタムを出して‼︎」
「出来ません‼︎危険すぎます‼︎」
「あの怪獣はD4から放たれるエネルギーが目当てなの‼︎このままここにGIRLSカスタムを置いておいたらケルビムがこっちに向かって来る‼︎だからお願い‼︎」
多岐沢はペガッサ星人と顔を見合わせて同時にモニターに映る日本に飛んでくるケルビムを見る。2人は数秒程考えた後、顔を見合わせると仕方ないと言わんばかりの表情で周りの人間に指示を出した。
「・・・やむを得ませんか・・・皆さん‼︎GIRLSカスタム、出撃準備に入って下さい‼︎」
「博士‼︎」
「責任は僕が取ります‼︎」
「・・・皆さん、キングジョー・GIRLSカスタムの出撃準備をお願いします‼︎」
ペガッサ星人の言葉で収容庫の作業員達はGIRLSカスタムの出撃準備に入る。ガッツ星人は操縦用のグローブを嵌めて出撃の準備をすると後ろからマイが声を掛けてきた。
「印南ミコさん・・・だったかしら?半獣人みたいな貴方達怪獣娘でも分かるわよね。頼んだわよ。」
マイの明らかに怪獣娘を差別したような発言にガッツ星人は決して彼女に向かって振り返らず、何の返事も返さずにGIRLSカスタムに向かって走っていった。
その頃、外では空から無数の隕石が降って来るのが目に分かった。ハルキ達はGIRLS東京支部を出ると目の前の光景に思わず足を止めて、空を見上げる。
「凄え数の隕石が・・・。」
「これ全部・・・怪獣の卵なの・・・。」
「急いで向かうぞ‼︎こんな数の卵が孵ったら間違いなく東京・・・いや、日本は全滅だ‼︎」
レッドキングの言葉でハルキ達は市街地に向かう。ハルキ達が到着したすると既に街に隕石が無数落ちてきており、市民は逃げ惑っていた。ハルキ達は状況を確認するや即、突然落ちてきた隕石に逃げ惑う人達を誘導する。
「皆さん、慌てないで‼︎落ち着いて避難して下さい‼︎」
「キングジョー・GIRLSカスタムも間もなく到着します‼︎私達の誘導に従って避難を」
「ギャオオオオオオ‼︎」
避難誘導が完全に終わっていない状況の中、最初に孵化したケルビムが東京の市街地に降り立つ。ケルビムは降りると同時に街に落ちた隕石の正体である同族の卵に向かって耳から音波のような物を放つ。音波を受けて卵が光り始めた。それを見たミクラスは思わずそちらに目を向ける。
「アイツ、何やってんの⁉︎」
「さ、さぁ・・・。あ、見て‼︎」
アギラが空を指差すとガッツ星人(ミコ)が乗るキングジョー・GIRLSカスタムが到着する。左腕には殺傷能力の高いペダニウムドリルが備えられており、D4レイを使わなくとも怪獣を仕留められる仕様になっている。
『皆、お待たせ‼︎』
「ガッツ‼︎」
「ミコ‼︎」
『ケルビムは私に任せて‼︎』
キングジョー・GIRLSカスタムは左腕のペダニウムドリルを回転させてケルビムに突撃する。ケルビムは自身に突進して来るGIRLSカスタムを見て敵だと判断し、口から吐く3000℃の火炎弾『弾道エクスクルーシブスピット』を放ち、迎撃する。元よりウルトラセブンのエメリウム光線を寄せ付けないペダニウムで出来たキングジョー・GIRLSカスタムは火炎弾をものともせず、ケルビムに前進しペダニウムドリルを怪獣の腹に突き立てる。回転するペダニウムドリルがケルビムの肉を削る音が響くと怪獣の悲鳴が響き渡った。
「ギャオオオオオオオオオ⁉︎」
ケルビムは思わずGIRLSカスタムから離れて距離を取ると腹を削られた痛みに耐えながらGIRLSカスタムを睨む。ケルビムは自身が安全な距離にいると確信し、再び耳から音波を放った。すると近くに落ちたケルビムの卵が孵り、新たなケルビムが産まれた。
「嘘⁉︎卵が孵った⁉︎」
「まさか・・・耳から放つ音波で卵を孵せるの⁉︎」
『早めにケリを付けなきゃマズそうだね・・・。』
GIRLSカスタムに乗ったガッツ星人は新たに孵ったケルビムに向かってペダニウムドリルを向けて突撃する。すると1番最初に現れたケルビムがその行手を阻む。ケルビムは肉を削られて血まみれになった腹の痛みに耐えながらGIRLSカスタムに向かって長い尻尾を振るう。尻尾の先に付いた棘付きの棍棒がGIRLSカスタムに直撃すると機体に火花が生じた。
「ああもう、邪魔しないでよ‼︎」
ガッツ星人はペダニウムドリルを攻撃してきた方のケルビムに突き立てる。ドリルが怪獣の腹を掘り進め、肉を削る音が響く。先程の傷を更に抉られ、ケルビムは再び悲鳴を上げた。
「ギャオオオオオオオオオオ‼︎ギャオオオ・・・オオ・・・オオ・・・。」
ケルビムの雄叫びが弱々しくなり、地面に倒れ込む。やっと怪獣を一体撃破するもこの戦闘時間の間に、GIRLSカスタムの後ろでは先程誕生したケルビムが放った音波で新たなケルビムが産まれていた。そして新たに産まれたケルビムが再び音波を放つと卵からまた新たなケルビムが誕生する。更に産まれたケルビムがまた音波を放ち、新たなケルビムが孵るという正に悪魔と言ってもいい負のループが続いていた。
「よし、これで1匹・・・後は・・・嘘でしょ⁉︎」
「またケルビムが‼︎」
「ヤバイヤバイヤバイヤバイ・・・これ絶対にヤバイって‼︎」
「おい本部、聞こえるか‼︎ケルビムが次々と増えていく‼︎どうすればいいんだ⁉︎」
レッドキングからの通信を聞いてピグモンとエレキング、多岐沢が分析を行なっている。モニターには先程の負のループがどういう理屈で行われているのか分析が進められていた。
「こちらも確認しています‼︎現在対処法を検討中です‼︎多岐沢博士、どうなっていますか⁉︎」
「待って下さい‼︎‼︎今、解析しています‼︎もう少し時間を下さい‼︎」
「博士、急いでくれるかしら。」
「勿論です‼︎」
多岐沢とピグモンが解析する横で、金山が動く。金山はモニターを険しく見るヘビクラに命令を出した。
「ヘビクラ、これ以上は無意味だ。D4レイを使え。」
「待って下さい金山さん‼︎まだハルハルやアギアギ達が現場にいます‼︎それに市民の避難誘導が完全に終わっていません‼︎」
「ピグモン、見てみろ。怪獣が音波を放つ度に次々と怪獣が増えていってる。これ以上の宇宙怪獣大進撃を防ぐにはD4レイを使うしかない。」
「・・・各怪獣娘は市民の避難を行いつつ、戦いの経験が長い奴らはミコを援護しろ。」
『『『『『了解‼︎』』』』』
「ヘビクラ、何を言ってるんだ。これは命令だぞ。」
「黙ってろ‼︎」
突然金山に対し、目の上の人間に対する態度とは思えぬ言葉で一喝したヘビクラに思わずピグモンと多岐沢は驚きを隠さずにいる。エレキングも表情には出さなくても驚きを見せていた。
ヘビクラは金山に近付くと、冷淡に口を開く。
「この戦闘において、指揮があるのは私とトモミです。D4レイを使うかは私達が判断する。貴方には口を出さないで貰いましょう。」
「・・・いいだろう。責任はお前に取ってもらうからな。」
ヘビクラと金山はお互いに睨み合う。そして金山が退くとヘビクラは再びモニターに目を向けた。
実はウルトラマンとは違う新たな作品を考えています。
詳しい概要は後に活動報告で発表します。もし興味があればそちらもどうぞ。