とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのは編)。 作:SUN'S
〇月+日
なぜか目の前にウルトラマンベリアルが座ってる。テレビや映画で見たことのある普段の巨大な姿じゃなくて人間の大人ぐらいの大きさでだけど。ボーッとベリアルの顔を見ていると「いつまで見てやがる」と言いながら睨まれた。
やっぱり、ベリアルはかっこいい。
私はウルトラマンも怪獣も好きだからベリアルを嫌いとは思わない。むしろ悪の異名を冠するウルトラマンの中では一二を争うぐらい好きです。
それを本人に話すのは告白と同義なのでは?と考えながらベリアルに答えを聞いたら「俺様が知るか」と溜め息を吐かれたけど。
しっかりと質問に答えてくれるところも好ましいので高得点をあげましょう。なんて笑顔で言ったら頭を掻き毟りながらデスシウム光線を適当な場所に撃ち始めた。
なにか私は変なことを言ったのだろうか?と聞こうとベリアルを見たら私の首に掛けていた筈のコスモスの輝石を持っていた。
いったい、どうやって盗んだんだろ…。
〇月±日
私がベリアルと出会ってから何時間か何日か経過してるとは思うけど。この真っ暗な場所の出口を見付けることは出来ていない。
それとベリアルは意外なことに女の子を殴ったり叩いたりしない紳士的なウルトラマンでした。やっぱり悪の美学というものを知るのは難しいです。
私の独り言を聞いていたのか。
ベリアルは「悪の美学と言えば聞こえは良いが、分かりやすく言えば自分の考えていることを相手に押し付けているだけだ。俺様の考えに賛同するものも居れば、その考えに反発するものもいる。いくら善と語ろうと他の者からすれば悪と言われることもある」と話しながら私の前に立ち、私に言い聞かせるように大袈裟に手を振り上げる。
私を見下ろすベリアルは片膝を地面につけて「一つだけ聞いておく、お前は俺様の話を聞いて賛同するか?それとも反発するか?」と答えを求めるように聞いてきた。
そんなこと知らない。
私は他の人がベリアルを悪だって言ってても大好きだからベリアルと話せて嬉しかったよ?私が勝手に握った手を怪我させないように握り返してくれて嬉しかったよ?
どれだけ悪いことをしていてもベリアルがいるから私は真っ暗な場所でも怖くないもん。
私はベリアルの言葉に答えたのに何も言わず、そのまま歩いて行こうとするベリアルを追い掛ける。さっきの言葉で怒ってるのかな?と思いながら不安を消し去るように頭を左右に振る。
〇月→日
私はベリアルの膝の上に座りながらボーッと真っ暗な場所の空とも天井とも分からないところを見上げ、ベリアルの大きくてギザギザした手を握る。
この手は悪を成そうと何人ものウルトラマンや怪獣と戦って傷付いたよね。
今の私は理由は分からないけど、ウルトラマンの力を使えないけど、少しでも傷が癒えますようにとお願いしながらベリアルを抱き締める。
ベリアルは鬱陶しそうに身体を捻るけど、私を突き飛ばしたりしない。私はウルトラマンジードみたいにベリアルの気持ちを分かってあげることは出来ないけど、少しでもベリアルに安らぎを渡したい。
そんな私の身体を軽く押し退けるように持ち上げながらベリアルは立ち上がると空とも天井とも分からない場所を見上げた。
なにか居るのかな?と私も同じようにベリアルの見ているところを見たらネオバトルナイザーに似たものがあった。金色の部分は銀色に変わってるけど、ネオバトルナイザーの中は空っぽだ。
なんで、こんなところに在るのかな?と首を傾げながらベリアルを見上げる。ゆっくりと差し出されたベリアルの手の中にはコスモスのウルトラカプセルとベリアルのフュージョンカードが握られていた。
成る程、この色違いのネオバトルナイザーはジードライザーと同じ機能を持っているのか。あれ、それって凄いことなんじゃあ…。