とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのは編)。 作:SUN'S
А月β日
昨日、漸くティアナさんとナカジマさんの訓練を一通り終わり、二人ははやてさんの待っている機動六課へと配属される。
ランスターさんは未だにティアナさんと一緒に働きたかったと言ってるけど、あんまり近寄りすぎると嫌われちゃうよ?
地上本部の廊下の真ん中でピシリと固まったまま動かないランスターさんを置いて医療室に戻る。最近のランスターさんは動かなくなったりすることが多いので、彼が動くまで待つより仕事を終わらせる方が効率的だと思うのです。
そんなことを思いながら医療室の半分を遊び場にしている理子を見詰める。やっぱり、私に好きなところが似てるのか。
いつも私が作ったアークベリアルの縫いぐるみを抱っこしていて可愛い。我ながら素晴らしいものを作ったと自負している。
そういえば私のことをツツモタセーとか言ってた人に言葉の意味を聞こうとしたらゲイズさんが「まだ、君には早すぎる」なんて言ってるけど、これでも私は一児の母なのですよ。
あとではやてさんにでも聞こうかな。
А月&日
今日は高町さんに頼まれて機動六課の訓練を見学しますと伝えたらティアナさんとナカジマさんがブルブルと震えながら「お願いします、二人は子供なんです!?」と叫んできた。
私は怪我した人を治すために来てるだけだよ?と言ったら安堵したように溜め息を吐き、苦笑いを浮かべてる高町さんの号令に従って隊列の中に戻る。
ちょっとだけ二人の顔色の悪さが気になるけど、二人とも高町さんの指示を真面目に聞いてる。それにしても私の試験の時より動きが良く見えるのは気のせいだよね。
そう考えて、二人の動きを観察する。ティアナさんとピンク色の髪の毛を揺らす小さくて可愛い女の子、確かキャロ・ル・ルシエだったかな?
ティアナさんの使ったバルキーコーラスと合わせて他者の強化を行っている。私も他の人を助ける技を使うことは多いけど、本格的に筋力や速さを底上げする技は使ったことがない。
ナカジマさんも赤い髪の男の子の直線的な動きをカバーしたり、建物や路地の中に逃げようとするガジェットの行く手を予測して一ヶ所に溜め込み、赤い髪の男の子に止めを任せている。
ティアナさんもナカジマさんも自分が頑張らなきゃって考えず、初めて会ったばかりの二人の動きをサポートしている。
私が訓練を見ていた頃は一人だけでも倒さないとなんて考えたりすることが多かったのに、今は他の人を頼った戦い方を覚えてくれた。
やっぱり、二人は良い子だ。
А月▼日
私のデバイスというか、フォスキアナイザーを解析したいと話すシャリオ・フィニーノの執着を侮っていた。
どうやら彼女はフォスキアナイザーを解析したいという思いだけで機動六課への配属を承諾しているらしく、はやてさんも少しだけでも触らせることは出来ないかと聞いてくるのです。
そんなことを言われてもフォスキアナイザーの修理やアイテムの増加は一人でも出来るし、なにより自分の心臓みたいなものを他の人に預けるのは凄く抵抗あるんだよ?
私の言葉を聞いても「触りたいな~っ、解析したいなぁ~っ」と言いながらすり寄ってくるフィニーノさんを椅子に座らせて、シグナムさんのデバイスカプセルを手渡す。
これはシグナムさんのデバイスを解析して作ったウルトラカプセルのデバイスバージョンなので、使おうと思えばカートリッジでも使えることを話して理子の傍に座る。
お母さんは疲れました。
ちょっとだけギューッてさせてね?