とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのは編)。 作:SUN'S
┃月ю日
私は晴れやかな気持ちでリクくんの暮らしていた別世界の地球に来ている。もっともレムちゃんの宇宙船と、私の次元を移動する力を使わないと平行世界の壁を越えることは出来ないんだけどね。
あとリクくんが地球に帰ってきたことをいち早く察知して、彼の幼馴染みの愛崎モアが星雲荘を隠している展望台まで走ってくるのがレムちゃんの映し出したモニター越しに見えた。
みんなリクくんのことを心配してたんだよ。
とりあえず、愛崎さんに会いに行こうか。私も一緒に謝ってあげるから大丈夫だよ、それにママとしてもリクくんと仲良くしてくれる女の子にも挨拶しておきたいんだよ?
そうリクくんに伝えたら「先ずは俺が話してくるから、母さんは後から来てよ」と言いながら展望台の前に飛び出していき、愛崎さんに思いっきり飛び付かれていた。
むう、私もリクくんをぎゅーってしたい。
私の言葉を聞いていたのか、すごく悲しそうにパパが項垂れているけど。私も立派な大人なのでパパを慰めるために抱っこされたり、頭を撫でてもらうことを要求したりしないのです。
まあ、そのせいで理子がパパに抱き着かれてナデナデされているのですが、しっかりと理子と仲良くしているので私は嬉しい限りだ。
┃月▲日
私の目の前に背筋を正して座る愛崎さん、それを真似して座るレムちゃんと鳥羽さんを見る。いきなり、私は展望台の近くにある公園に連れてこられたけど、この展開は予想していなかった。
もしかして、これって息子さんを私に下さいというやつなのだろうか?なんて思いながらも愛崎さんに呼び出した理由を尋ねる。
こほんと咳払いした愛崎さんは「りっくんのお母さん、私にりっくんを下さい!」と人目も気にすることなく、公園の芝生の上に土下座した。
ふむ、どうしましょうか?
私はベリアルのフュージョンカードを見ながら少しだけ考えてみる。私とベリアルの子を幼馴染みというだけで渡すのは筋違いなのは分かってるけど。
レムちゃんが小さく挙手したまま「モア、リクは年下好きです」と話した一言で空気が凍り付いた。はやてさんに鈍感とか言われてる私だけど、この不穏な空気は簡単に分かったよ。
そっと離れようとする鳥羽さんの腕を掴み、彼女の答えを聞いてから三人の誰に渡すのかを決めますと顔を近付け合っている二人に言ったら姿勢を正して、鳥羽さんのことを見ている。
なんだか恥ずかしそうに顔を俯かせて話す鳥羽さんは二人よりヒロインっぽい。いや、三人ともリクくんの大切なヒロインなんだけどね?
とりあえず、私の結論はリクくんに自分のことを女の子だって理解させて、しっかりとリクくんのハートを射止めた人なら問題ないです。
┃月ヰ日
のんびりと星雲荘を掃除しながらレムちゃんに料理を教えていると、すごい地響きと共に怪獣が都内に現れたとテレビで報道されていた。
これは私も行った方が良いのかな?とレムちゃんに聞こうと振り返ったらリクくんがジードライザーを構えたまま固まっていた。
べつにヤプール星人の攻撃を受けた訳じゃないですけど、さっきの地響きで倒れたレムちゃんの胸の中にリクくんが思いっきり顔を埋めてるだけというシュールな光景があるだけ…。
えと、ママとしては不純異性交遊はダメとは言わないよ?それでも節度とか守るようにしないとダメだからね?と動かないリクくんに伝え、私もフォスキアナイザーを取り出す。
あまりこっちでさフォスキアとして出ない方が良いんだろうけど、大切な子供の暮らす世界を守るためにママは頑張って怪獣を宥めて来ます。
今日の夕御飯はリクくんの大好きなカレーです。