とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのは編)。 作:SUN'S
ふと俺は仲間の傍を離れて遠くに見える平行世界の地球を見上げ、あの宿敵とも言える悪のウルトラマンの息子と力を合わせて、数多くの怪獣や異星人と死闘を繰り返した思い出す───。
突如、吐き気を催すほど薄気味悪いヤツが出てこようとする次元の切れ目にバルキーコーラス共に消えていったベリアルは最後に何かをウルトラマンジードに伝えようとしていた。
しかし、今はベリアルを後ろから羽交い締めにして次元の狭間へと引きずり込んだヤツのことも気になる。俺の第六感が、ウルトラマンとして戦ってきた経験と言っても過言ではないものがヤツは危険だと知らせてくる。
そして、なにより、なによりだ。
あのベリアルまで俺と協力してまで次元の切れ目へと押し返そうとしていた。それほど危険な存在、もしくはベリアルの計画にとって邪魔となるやつだったのかもしれないが、今となってはベリアルの計画を調べることも出来ない。
「ああ、ちくしょう…!」
ずっと頭の中で纏まらない考えを振り払うように頭を左右に揺さぶり、俺の目の前に現れたギャラクトロンのエネルギー光線を放つ部位を蹴り潰し、ゼロスラッガーで輪切りにする。
俺の記憶の中で悪の帝王として君臨していたベリアルの最後の行動は明らかに子供を守ろうとする父親そのものだった。かつて光の国を滅ぼそうとした男が、自分の息子を助けるために戦うなど有り得ないと思っていた。
まあ、俺もウルトラセブンが父親だと知ったときは驚いたよ?それでも今では良好な親子関係を築いているはずだ。
そう考えて、小さく頭を振るう。
こんなことを考えるほど俺はガキじゃねぇ。
「ゼエェアッ!!」
自分の甘ったれた考えを切り捨て、次々と現れるギャラクトロンをゼロスラッガーで切り裂き、豪快にギャラクトロンを蹴り飛ばしてエメリウム光線を撃ち込んでゼロスラッガーを納める。
「おいおい、ずいぶんと気合いの入った光線じゃねぇか。なにかアイツに言われたのかよ」
ポンポンと俺の右の肩を叩いて、そんなことを聞いてくるグレンファイヤーに小さく「いや、そんなんじゃねえよ」とだけ答える。どうやら柄にもなくホームシックってやつを体験してるみたいだ。
もっとも俺の場合はホームシックというよりか、単純にベリアルのせいで光の国に帰る機会が減っていたのも理由に加えても問題ないくらいだが、それだとジードの最初で最後の親子の会話も紡がれようとした絆もバカにしてるみたいで嫌だな。
まあ、あれだ。
俺も久しぶりに親父に会いに帰ってみるのもありか?と考えているとウルティメイトブレスレットを通して、ウルトラマン達の指令を伝える声が聞こえてきた。
さっさとギルバリスとかいうヤツをブッ倒して、親父たちと久しぶりに顔を見て仲間との冒険や今までに戦った怪獣や異星人のことを話す、仕事もあるが親父と話すことを絶対に優先する。
「テメーら、気合い入れろよッ!」
俺はグルンッと右腕を大きく回転させながらギルバリスの目撃された平行世界まで通じる次元を越える穴を作り出して、平行世界まで一気に次元の穴を使って飛び越える。