とあるオタク女の受難(魔法少女リリカルなのは編)。 作:SUN'S
¢月∴日
早朝、私は理子のお使いを見守るためにビデオカメラを構えながら隠れて撮影しているとウーノさんとトーレに見付かってしまった。
二人とも気まずそうに顔を反らし、手に持ってる買い物袋を私には見えないように隠しているけど、私は人の買ったものを見たりしないよ?
そう言ってから買って欲しいものを書き記したメモを何度も見ては首を傾げる理子をビデオカメラに納めながらお菓子コーナーを行ったり来たり…。
少し立ち止まったかと思えばシュンとする理子を抱き締めたくなるのを我慢して、ベリアルにも理子の勇姿を見せるためにビデオカメラを構え続ける。
がんばれ、がんばれ、理子ならお使いなんて簡単に出来るよ。私は小さな声で理子を応援しながら店員さんに娘の初めてのお使いなんですと説明すると納得してくれた。
みんな優しい人ばかりだ。
そんなことを考えながら理子を見る。私が買ってきて欲しいと頼んだリンゴを買い物籠の中に入れる理子もキュートで可愛い。
まあ、そっとチョコレートを買い物籠の中に入れたのは見逃してあげよう。あれは理子が大好きなお菓子だし、ちょっとだけ不安そうにしてる理子も可愛いので問題ないのだ。
むしろ理子が可愛すぎてカメラを壊し掛けた。
¢月∩日
みんなが眠ったことを確認してから理子のお使いを密かに録画したビデオをベリアルと一緒に見ながらお菓子コーナーで行ったり来たりする理子が可愛すぎると語り合って、みんなが起きないように声を押さえて笑う。
こうして平和な生活を送れるのもベリアルとリクくん達のおかげだよ。それにベリアルが居なかったら私は理子とリクくんのお母さんにも成れなかった。
私はベリアルの奥さんになれて幸せです。
そうベリアルに伝えたら「そうか」とだけ呟いたかと思えば僅かに耳が赤くなっているのが見えた。ベリアルの意外な一面にクスリと笑いながら「ここ、赤くなってるよ」と指摘する。
いつも私を子供扱いしたりするのに照れちゃうなんてベリアルも可愛いところがあるね。私の言葉に反論しようとして、不貞腐れたように顔を反らすベリアルの頬っぺたを指で軽く押す。
少し前に星雲荘のモニタールームでウーノさんがスカリエッティさんにしてるところを見たから真似てみたけど、なんだか恥ずかしいことしてるような気がするのはなんでだろうか?
¢月Ο日
ふと気配を感じて目を開けると私のお腹の上に理子が落ちてきた。ふぎゅっと変な声を出しながら理子の落ちてきたお腹を押さえながら起き上がり、あんまり危ないことは止めるように言い聞かせる。
そういうのはベリアルやリクくんにやってあげると喜んでくれるよと言いながらパジャマ姿の理子を抱っこして、私の隣で眉間に皺を寄せて眠るベリアルの上に理子を降ろす。
ちょっとだけベリアルと遊んでてねと伝えてから朝御飯を作るためにキッチンへと向かう。そろそろ理子も保育園に入れても良い頃かな?等と考えながらエプロンのボタンを留める。
まあ、私は理子との時間を楽しみたいから保育園に入れるつもりはないんだけどね?と寝惚けたまま理子を抱えるベリアルに話したら「…ぉお?…」と言葉が返ってきた。
とりあえず、私が理子を預かるからベリアルは顔を洗ってきたら?と言ったらフラフラとした足取りでキッチンを出ていってしまった。
ベリアルも威厳のないところをスカリエッティさんに見られるのは嫌だと思うけどさ。いったい、いつまで理子のお使い動画を見ていたのか、それが気になって仕方がない。
私はベリアルに眠れって言われてから記憶は残ってないけど、流石に朝まで理子のお使い動画を見てたとか言わないよね?