転生して逆行した結果人生イージーモードだった   作:紺南

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8話から書き直しました。
ですのでまず8話からどうぞ。


11話

「ちぃ!」

 

魔力糸が幾重にも襲い掛かってくるのを見て、つい舌打ちを漏らす。

この糸うぜええええええええええええ!!!

 

「おとなしく捕まりやがれ!」

 

「お断り、よ!」

 

魔力弾を撃って、ダメージを与えようとするが腐ってもヴォルケンリッター。

中々に抵抗してくる。

 

「支援職のくせにぃ!」

 

「支援職を舐めないで!」

 

支援職は大切ですよね。分かってます。

 

「でもやっぱり邪魔ああああああああああ!!」

 

あっちは紐で俺を絡めとろうとしてくるが、俺はバインドで縛ろうとする。

SとS。反発必至。仲良く出来そうにないな。

 

「あー、くそ」

 

「はあ、はあ……」

 

しかし本当にしぶとい。

このままじゃ時間切れになりそうだ。仕方がない。

 

「なあ、おとなしく捕まってくれない? 本当に事情が聞きたいだけなんだよ」

 

「……」

 

「別に変なことしないし、なぜこんなことをするのか知りたいんだよ」

 

「……」

 

「そっちにだって何か事情あるんだろ? 手伝えるかもしれない」

 

どうだこの説得力。凄まじいものがあるね。俺がこんなこと言われたらイラッと来て罵詈雑言の嵐だよ。

主にどこかの誰かさんの引用だけれどさ。

 

しかし、敵もさる者。かの魔王の説得をもってしても揺るがない。

 

「ごめんなさい」

 

ただ一言謝って、それでもその瞳は前を向いている。

教える気はないと。まあそれならそれでいい。

 

「話し合うだけ無駄だったな」

 

遠くの方にクロノンを先頭にして局の応援が見える。

これで、少々手荒くなるかもしませんが捕まってもらいましょうか。

 

「ジ・エンドだな」

 

「……く」

 

勝ち誇って見下していると夜天の書がパラパラとめくれ始めた。

んー?

 

「仕方がないわね」

 

シャマルは息を深く吸い込み、通信を開く。

 

『みんな、結界内に広範囲魔法を撃つわ。その隙に撤退を』

 

おいおい。

 

「させると思ってんのか!」

 

速攻で近づいて銃床でぶっ叩きに行く。しかし、

 

「リングバインド」

 

夜天の書が一人でに魔法を使い始めたのにびっくりする。

ちょ、おま!

 

「闇の書よ 守護騎士シャマルが命じます

 眼下の敵を打ち砕く力を 今ここに」

 

「待って待って、話し合おう? 話し合おう? やばいやばいそれやばい」

 

詠唱を聞きながらバインドを壊そうとするがまったく壊れない。

リングバインドって、基本的な捕縛魔法のはずなのに、何これ凄く堅い。

 

「撃って! 破壊の雷!」

 

「ああああ!?」

 

結界の中に放たれた魔法は凄まじい威力で、攪乱には十分だった。

おのれ……!

 

「せめてこの支援職だけでも……!!」

 

そうは思うがバインドがなかなか壊れない。

ていうかいつの間にかあやつの姿が見えない。どこへ行った。

 

『クロノンクロノン逃がした逃がした』

 

『わかってる』

 

分かっているらしい。ちくしょう。

 

「逃がした」

 

誰に言うでもなく、一言つぶやき、結界があった場所に目を向けてみる。

そこでは百合百合娘ズと犬っころが、何をするでもなく浮いていた。

どうやらあちらも逃がしたらしい。

 

今はクロノン達が追跡しているが多分無理だろう。経験値の差を舐めちゃいけない。

無駄に年食ってないさ、あいつら。

 

無駄に快晴な空を見ながら、二度目の敗北をかみしめた。

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