番外編にふさわしい混沌を見せてやる…!
(本編ネタバレがあります。先に最新話まで読んでからこの話を閲覧することをお勧めします。)
(この話はメタ発言、著しいキャラ崩壊などが存在します。それが嫌だという方は本編の更新をお待ちください。それでもいいという方はこの世界観も何もかもぶち壊したカオスな空間をご堪能下さい。)
それでもOK!って方はどうぞ。
では、番外編、始まります
「おい、王様ゲームやろうぜ。」
ある日、唐突に克己がそう言い始めた。
何を言っているんだ。お前は。
霊使は思わずそう突っ込みたくなった。
確かに、この場には結や咲姫を含めた8人とそれぞれの相棒たる精霊が居る。
今、実体化している人数は17人。
キスキルとリィラがともに顕現しているからだ。
そもそもの話なのだがこの精霊の顕現率がおかしいという点については触れないでおこう。
「…で?何故王様ゲームなん?」
「え、いや、ほらだってこの小説発表されて一周年だし。記念日位カオスで良くない?」
「おおう、メタいメタい。克喜、ステイ。」
何気に次元の壁を突破しないで欲しいのだが。
克喜のいう事が正しければ色々な意味で大丈夫なのかと突っ込みたくなる。
そもそも第四の壁を突破している時点で色々とおかしいのだが、幸か不幸かその事に気づくものは居なかった。
「いや、でも…これギャグストーリーがメインだったはずなのに…。」
「その通り。でも今じゃシリアスな話が続いているんだもん。」
天使であるクーリアも、儀式屋であるエリアルも第四の壁を天元突破している。
この場で唯一第四の壁を突破できない霊使はその事に困惑するばかりだ。
「そもそもねぇ!このお話自体、霊使君とウィンのイチャイチャを目的として書かれてるのにそれが全然ないのがいけ好かないの!」
「ちょっ…?お姉ちゃん何を言って…!?」
「霊使君は本編で洗脳されるし、その前は一人で抱え込んでたウィンが勝手に消えようとするし!」
「「うぐ…」」
「というわけで王様ゲームという名の公開処刑よ!いい?ちゃんと読者の皆様にこの小説の本質を見せる事!」
「あーあ…お姉ちゃんまで壊れちゃったよぅ…ワケワカンナイヨー!」
とうとうウィンまでがさじを投げた。
どうやらこの場においてはメタ発言の自重ナシ、おまけにキャラ崩壊は当たり前らしい。
「というわけで、ここにウィッチクラフト謹製のくじを用意した!この中で一つだけあたりがあるぞ!」
「ウィッチクラフトの技術がこんな形で使われるなんて…。」
「今回は特注だったので割と楽しかったですよ?」
この話、ウィッチクラフト達も乗りに乗ったようだ。
ウィッチクラフトのまとめ役であるハイネがそういうあたり思考のネジが二、三本ほど飛んでいるのかもしれない
最早作為的な何かまで感じるようになった霊使だが、そこはもう気にしないことにした。
この空間でそれを口にしたら何かがマズイ。
霊使は、抗うことのできない激流に身を任せ、王様ゲームを始めてしまった。
それが地獄の幕開けだとは何一つ知る事なく。
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王様ゲームとはくじを引き、王様とそれ以外を決める。
王様は適当な番号と命令を言い、その人物、又は人物たちにその命令の内容を行わせるというゲームだ。
だが。
思い返してみればこの王様ゲームは仕組まれたものだったのだ。
まともな内容ではないと覚悟していたが、まさかあそこまで大掛かりな仕掛けがあるとは思いもしなかった。
ただいま7回目。3回目までは何の変哲もないただの王様ゲームだったのだ。
だったのだが。
4回目から何故かピンポイントで自分が引いたくじ番号を言い当てられるようになってしまった。
これまで4,5,6回目と三回連続で命令されている。
が、まぁ命令自体は普通だったので霊使も「まぁ、運が悪かったな」位で済んだのだが。
「王様だーれだ?」
その号令と共にくじからバイブレーション音が響く。
特定のワードに反応してランダムにバイブレーションするそれは克喜の手元で役目を果たす。
「お、俺だな」
霊使はウィッチクラフト謹製のくじに備え付けられた液晶から今回自分に振り分けられた番号を確認していた。
液晶に表示された番号は「3」。
「そんじゃ、3番の人が自分の
「ウソダドンドコドーン!!」
克喜にピンポイントで当てられてしまった。
しかも中々に恥ずかしい行為を目の前でやらなくてはならない。
「じ…じゃあ、失礼、シマス…。」
「あ…うん。」
顔を羞恥に染めたウィンがおずおずと霊使の膝上に腰を下ろす。
ウィンの身に着けているスカート越しでも、ウィンのぬくもりを感じてなんか、意識してしまう。
何かがむらむらと湧いてくる。
いや、だめだ。
この欲望に負けては色々と制限を受けてしまう。
(鋼の意志ィイィイイイイィイ!)
耐える。
耐えなばならぬ。
耐えなければウィンに軽蔑されてしまう。
もしそうなったら自分はいとも簡単に死ねるだろう。
『霊使、最低…。』
なんて言われた日にはもうこの世界に自分は居ないだろう。
それくらいのダメージを受ける自信はある。
(こいつ…ッ!なんて意思の硬さッ!絶対に
一方の克喜は霊使のガードが余りにも硬いことに驚いていた。
霊使はウィンの誘いには確実に乗ると踏んでいたのにこの様である。
そんなにイチャイチャしている所を見せたくないのかと勘ぐってしまう。
もちろん霊使もウィンもそういう姿を見られるのが嫌なだけでいちゃつく時は普通にいちゃつく。
まぁ、今の霊使が見られたくない理由はもう一つあるのだが。
「次、やろうぜ。…あ、霊使はそのままな。」
「ナニイッテンダ!フザケルナ!」
「…霊使は、この体制…イヤ?」
「いや、イヤじゃないけどさぁ…。これなんて公開処刑?」
そんなこんなで8回目。
これは霊使が王様になることで何とか切り抜けた。
しかし、真の地獄は最後に残っていたのだった―――。
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(そろそろ頃合いか…)
克喜は最後の命令を下すタイミングを伺っていた。
そう、この王様ゲームの目的は飽くまで霊使とウィンのいちゃつきにある。
が。
回数を絞らなければ神がかりな運命力で王様のくじを引き当てられ、強制終了されてしまうだろう。
それでは
そのようなものではまったく意味がないものになってしまう。
(…だが、もういいだろう。)
だが、もう十分ぐらいに彼らのイチャイチャは見た。
否。
というか見ているこちらの口の中が甘くなってくる。
「王様は―――俺!―――5番はこの部屋に24時間精霊と共にいてもらう!食料やガスコンロもあるから安心しろ!」
「よし、霊使、克喜を殴ろう。」
「やっちゃえ!ウィン!」
「残念だったな!ここに居るのは全員ウィッチクラフト製の人形だ!カメラは切ってやる!ではな霊使!サラダバー!」
「ウソダドンドコドーン!」
なんということか。
霊使は余りに精巧に―――否、人間そのものの見た目をした人形に騙されてしまったというわけだ。
恐らくくじは人形を通してだれがどの番号なのかということが分かるようになっていたのだろう。
出来レースであったのだ。
「ああ!鍵も全部ウィッチクラフト製だ!対応する鍵じゃないと開けられないよ!?」
「…なるほど。ツインサイズのベッドやこの備え付けの冷蔵庫も…」
つまりは二人きりの空間で一日過ごしてね!というわけである。
普通ならば監禁罪でお縄についてもらう所だが―――こともあろうか霊使は深く考えるのをやめた。
「―――いや、もう互いに互いの全てを知ってるからイチャつきようもないんだけどな!」
「そーだね!」
なのでここは大人しくウィンを抱き枕にして眠ることにする。
何たったの24時間だ。
寝て、起きて、二人で話せばあっという間に過ぎていく。
言葉にはしないけれどこの思いは確かにウィンに伝わっている。
四遊霊使と風霊使いウィンの絆は二人がどれだけ変わっても不変のものだから。
二人が抱く思いも、互いを愛しているのも同じだから。
だから、霊使はいつものようにこの言葉をウィンに紡いだ。
「おやすみ、ウィン。」
「うん。」
そしてゆっくりと息を立て始める。
だが、二人の旅はまだ始まったばかり。
休むにはまだ早い。
そして新たな一日が始まるのだった。
この作品ももう一周年!
気づけば早い物ですね!
この一年は色々なことがあった気がします。
皆さんはこの一年の目標は達成できましたか?
私は―――よくわかりません!
そもそもこの小説は週一投稿が目標だったわけで。
蓋を開ければ本編60話越えと…相当頑張った気がします。
レポートとかで忙しい日もありましたがそれでも平均してみてみれば週一投稿ですね!
はてさて今年は第一部完結目指して頑張っていきますよ!
とりあえず「相棒」、二年目もよろしくお願いいたします!
水樹君のデッキ強化
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