「相棒」   作:ダンちゃん1号

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幕間:決死(物理)の告白

「止まるんじゃねぇぞ…」

「霊使ィーッ!」

 

霊使はものの見事に希望の花を咲かしていた。

左腕はウィンがこのことを気にせず前に進めるようにかその先を指さしている。

 

「ちょっとお父さんストップ!ストォォォップ!これ以上はホントにレイジ君が死んじゃうって!」

「しかし!それでもだ!この男はここで殺さなければ!ウィンに幸せは訪れん!」

 

ウィンダは自身の父親であるウィンダールをなんとか引き留めようとするが、力に差があるせいで虚しく引っ付いているだけになっていた。

 

「貴様ァ!一体どんな手を使ってウィンを洗脳したぁ!」

「気絶しているから無理なんだって!」

 

(こうはならないだろ)

(なっとる!やろがい!っていうか早く颯人も助けてよー!)

 

なんで、こんな事になってしまったのか。

颯人は頭を抱えて全ての始まりを思い出していた。

 

 

 

事の発端は一時間前。

珍しく、ウィンと霊使が自分の家を訪ねてきたことだった。

 

「おう、颯人。ウィンダ居るか?」

「…ウィン絡みか?」

「あぁ…まぁ、ね。」

 

霊使は颯人にウィンダが居るかどうか、聞いてきた。

 

「まあ、居るが…」

 

確かに家に居るのだ。居るのだが――――

 

「今、俺の部屋の掃除をしてくれていてな…」

「都合が悪い、と」

「そういうことだ。」

 

都合が悪い。単純にして、シンプルで、納得せざるを得ない理由だった。

 

「それにしてもウィンダが掃除…ねぇ。」

「…?」

 

しみじみとしたように、感心したように話すウィン。

しかし、「それはどういう…?」という、二人の疑問は次のウィンの発言によって消滅することになる。

 

「あのずぼらなウィンダが、ねぇ…」

「!!?」

 

颯人は驚いた。いつも整理整頓とかを行っていてくれたのはウィンダだったはずだ。

手伝おうとしたら、「いつも自分で置いておいて把握できてないからだめ」と拒否してきたあのウィンダがズボラだった。

 

「嘘…だろ…?」

「…残念だけど、これが現実ッ…!ウィンダは…ズボラッ…!」

 

霊使には若干ウィンの輪郭が尖がったように見えた気がしたが気のせいだろう。

リアルで作画崩壊を起こせる者なんてそれこそ、どこぞの特撮の神を名乗る不審者しか思い浮かばない。

そんな他愛のない話をしていると―――

 

「それは内緒にしておいてほしかったなぁ!」

 

顔が真っ赤っかに染まったウィンダが飛び出してきた。

 

「いや、でも、事実だし…」

「事実でも何でもよ!だって、好きになっちゃった人にズボラだなんて思われたくないし…。

 

急にしおらしくウィンダを生暖かい目で見守るウィン。

 

「…まあ、今はウィンダのお陰で色々助かってるんだ。いつもありがとなウィンダ。」

「ふぇ!?う…うん。……って生暖かい目で見てるそこの二人!アタシになにか用があるんじゃないの!?」

 

恋を知ったウィンダを眺めていた二人はウィンダに言われるまで、すっかり用事を忘れていた。

 

「あー、えっと。その。俺達…」

「付き合う事になりました」

「へぇーおめで………えっ?」

 

付き合う。付き合うと言ったのか?

目の前の二人が?

たくさんのはてなマークが浮かんだ脳内で辛うじてウィンダが紡いだ言葉は────

 

「お赤飯炊かなきゃ…?」

 

色々と錯綜した物であった。

確かにめでたいモノではあるが。

 

「…………ウィンダ。付き合うぞ。」

「あ、ありがと、ハヤト。」

 

ただ、颯人もそれに悪乗りして、本当に赤飯を炊く準備が始まってしまう。

 

「後で赤飯は届けてやる。だから、帰れ。」

「…ああ。ウィンダールにばれたらこの世から消滅させられるだろう――――」

 

ぬっと現れる黒い影。

 

「し…な…」

「…貴様、そんな風に俺の事を見ていたのか。」

 

そして掴まれる後頭部と、命。

 

「ところで、お前、ウィンと付き合うと言っていたな―――。俺は認めんぞォ!」

 

ウィンダールに、ばれた。

ばれてしまった。

 

「お義父さん安心してください!清いお付き合いです!」

 

もはや隠す必要がないと堂々と交際を宣言する霊使。

 

「貴様…それは俺に対するおちょくりか!?…よし、殺そう。」

 

そして、その発言がウィンダールの逆鱗に触れた。

その瞬間――――

霊使の股間にウィンダールの足がめり込む。

 

「―――――――ッ!?!?!?!?」

 

「ゴシャアァッ!」と鈍い音が昼間の住宅街に響き渡った。

 

 

「…おい、ウィンダール。ストップ。」

「ならん!今ここで、殺さなくては!」

「いや、殺すなよ。」

 

そして、冒頭に戻るのである。

この後、この子煩悩な父親を落ち着かせるまでに数時間かかった。

 

ウィンのウィンダールに対する好感度が激減して、「家出してよかったかも」と思わせるにはこの出来事は十分だったとしか言いようがなく、ウィンはしばらくの間、ウィンダールとはまともに口を利かなかったことは言うまでもない。

 

 

 




ウィンダール→ウィン  心配で仕方がない。(好感度:高)
ウィンダ  →ウィン  再開できてホッとした。(好感度:高)
ウィンダール→霊使   ゆ゛ る゛ ざ ん゛ !(好感度:最低)
ウィンダ  →霊使   まあ、大丈夫でしょ! (好感度:中)
ウィン→ウィンダール  ないわー (好感度:失望)
ウィン→ウィンダ    再会できてちょっと嬉しい (好感度:中)
ウィン→霊使      最愛の人で最高のマスター (好感度:愛)
霊使→ウィンダール   お義父さん!娘さんをください!  (好感度:普通)
霊使→ウィンダ     義姉さん、これからお願いします!(好感度:中)
霊使→ウィン      最愛の人で最高の相棒   (好感度:愛)

水樹君のデッキ強化

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