霊使の誤認誘拐から時は少し遡る。
「ふぅ…。」
「どうしたのですか?いきなり溜め息だなんて…。貴方らしくないですよ?奈楽。」
「…そういうものなのかい?」
「ええ。」
奈楽は今、窮地に追い込まれていた。
理由は至って簡単だ。
多くの追手が奈楽を追っているからだ。
ただ、自分はアロメルスとクラリア、この二人の蟲惑魔とを新たな仲間に引き込んだだけだ。
引き込み自体は相当上手くいった。アロメルスと最近こちらにやってきたというクラリア。
この二人に改めて仲間にならないか聞いてみたところ、あっさりと了承された。どうやら、前のタイミングで断ったのはフレシア達をどれだけ御すことができるか、かつ、その中でどれだけ蟲惑魔の力を上手く扱えるかを見るためだったのだという。
最もアロメルスに小さい蟻を仕込まれていたことに全く気付いていなかった奈楽は察しが悪い、と思われていたようだが。
問題はその後だった。
アロメルス達を仲間に引き入れたのは、かつて、奈楽が蟲惑魔達と出会った場所と全く同じだった。つまり、奈楽達以外にその場所の存在を知る存在は居なかったはずなのだ。
おまけに、その場所は知っていても蟲惑魔が張った落とし穴ばかりで、蟲惑魔達の案内が無ければ突破できないはずだ。
しかし、どういうわけか男たちは数多くの落とし穴を搔い潜り、そこにやってきていた。
そしてその男たちはこう言い放ったのだ。
『Give it to me!』
と。
奈楽は語学に堪能な文系の人間である。
特に英語は得意中の得意で海外の学校程度のディスカッションならば、一人で論破できる程度の実力を持っているのだ。
つまり、この男たちが何を言い放ったか。
その意味を知った奈楽は珍しく激昂した。
男たちはこう、奈楽に言い放ったのだ。
『それを寄越せ』
と。
もちろん奈楽はそんな事を言われて「はい、そうですか。どうぞ。」と差し出すような真似はしない。
そもそもアロメルスとクラリア、おまけにフレシアをまとめて「それ」呼ばわりしたのだ。自身の長年の相棒を「それ」呼ばわりされては激昂するのも当然だ。
激昂した奈楽は外人には最大級の侮辱であるジェスチャー、中指を立てるという行為を平然とやってのけた。奈楽はこの男たちをそこまで侮蔑したのである。
おまけに男達と遜色ない流暢な英語でこう言い返した。
「
それほどまでに、奈楽は激昂していたのだ。
直後、額に青筋を浮かべた男達は
まさかと思って確認すれば既に安全装置は外してある模様で引き金をひけば簡単に奈楽を射殺できるだろう。
「ええ…?」
その容赦のなさにおもわず困惑してしまう奈楽。しかしそんなことはお構いなしに男は引き金に指をかける。
「…フレシアッ!皆ッ!避け―――!」
「…全く!余り自然破壊をしないで欲しいわね…!」
「マスターは…こっち。」
「…行きますよ、皆さん…!」
先に敵意を向けたのはあちらだ。
故に、殺さない程度に懲らしめるのなら、精霊たちの力の行使の範囲内―――つまりは正当防衛が成り立つのである。
臨戦態勢を取る男達をフレシア達蟲惑魔が自らが仕えるマスターを守るために迎え撃つ。
その先は言い表しようがない地獄だった。
悪いのは先に手を出してきた向こうとはいえ、ハエトリグサにつかまり、巨大なウツボカズラに落とされ、クモの糸や太い蔓で巻き取られたり、花に誘われるように落とし穴に落下したりと精霊の力の強さを改めて思い知る結果となった。
だが、それでも仲間を盾にして蟲惑魔の包囲網を突破してくる者たちもいる。
だが、突破してきた者たちもアロメルスの作り出したアリの巣に落下していくばかりであった。後は、襲ってきた連中からほんの少し
しばらくすれば動けるようになるだろう。
問題は報復の可能性だが―――見たところカメラやICレコーダーと言った記録媒体は持っていないため、全力で撃退して、あとは、知らぬ存ぜぬを貫き通せばどうとでもなるだろう。
だから、まずは、この場を全力で生き残る。
奈楽は銃撃が止んだ数瞬の隙をついて、全蟲惑魔を呼び戻す。
そして、戦場から全力で退避した。
「…チッ…」
その背中を敢えて追わせるように。
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奈楽は路地裏を蟲惑魔達と全力疾走していた。
後を追うのはあの地獄を生き延びたたった一人の屈強な傭兵。
しかし、追うのに銃は不要だと判断したのか収納している。
「一体どこまで追ってくるのかなぁ…!」
そのしつこさはもはや執念の域にまで達しているだろう。
もしかして、アロメルスがなにかやらかしたのではないだろうか。
いや、さすがにそれは無いだろう。
フレシアが言っていたアロメルスの性格からすると、手出しした人間は生きては帰さない。おそらく全員等しくアロメルスの腹の中だろう。
つまり、アロメルス達の情報を持ち帰る方法が無い。
となると、あの男をリーダーとした集団は何故、アロメルス達の事を知っていたのだろうか。
その情報源が何処なのかはっきりとさせてかないとまずいことになる。
そう判断した奈楽は男の方を一度見て、足を止めた。
「…」
男は奈落の狙いを察すると同時に足を止める。
「…初めまして…、だよね。早速だけど君の目的を話してもらおうかな。」
あくまで対話を試みる奈楽。
しかし、男は対話する必要もないと感じたのか、デュエルディスクを投げつけてきた。
どうやら、もはや決闘しか後は残されていないらしい。
「…やれやれ。荒事で解決するのかい?…ま、いいか。…やろうか、決闘。」
男はデュエルディスクを構えた奈楽を見て、満足そうに頷く。
そして、自らもデュエルディスクを装着し、構えると堂々と宣言した。
「…フレア・パルス…。貴様の精霊を連れてくるように命令された…。この決闘で俺を斃せば…これから先、お前に手出しをしないと誓おう…」
「…分かった。星神奈楽の名において、その決闘、受けよう。」
互いに名前を出して決闘するという事は、互いの誇り全てを賭けた決闘を行うということ。
この決闘で負けた方は、自身が呑んだ条件全てをこれからの人生全てをかけて順守しなければならない。
今回の場合は奈楽は自身の決闘者としての誇りにかけて、フレアは自身の傭兵の誇りをかけてこの決闘に臨むのだ。
流石のフレシアも覚悟を決めたようで、奈楽を見て、大きくうなずいた。
「死んでも負けられないな…!」
「では…始めるぞ。」
そして、互いの全てを賭けた決闘が始まった。
「…先攻は…俺だ。俺は、手札の"
フレアのフィールド上に現れたのは二体の究極の名を冠する、伝説の白龍。
さすがに一ターンで二体も出してくるとは思わなかったが、そこは認識が甘かった。
恐らく、"大欲な壺"や"異次元からの埋葬"などを握っているからこそできる行為であろう。
と、なると、次に相手が使用するカードはなんとなく予想できる。
「俺は、速攻魔法"大欲な壺"発動。…除外されている"青眼の白龍"三枚をデッキに戻し一枚ドロー…。カードを一枚伏せ、…ターンエンド。」
フレア LP8000
フィールド 青眼の究極龍
青眼の究極龍
魔法・罠ゾーン 伏せ×1
相手フィールドには攻撃力4500の青眼の究極龍が二体。
正直に言うとフレシア達には荷が重すぎるのだ。
なんなら、詰んでいると言っても過言ではない。
だが。
それはアロメルス達が居なければの話だ。
「…さて、と。僕のターン、だね…。ドロー。僕は"手札抹殺"を発動。互いに手札を全て捨てて捨てた枚数分ドローする。さらに魔法カード"貪欲な壺"。"ジーナ"、"ランカ"、"カズーラ"、"リセ"、"トリオン"の五枚をデッキに戻して二枚ドロー。」
さしあたり、事故していた手札を調整する。
程よい手札に調整できたことに安堵すると、奈楽は改めてカードを動かし始めた。
「まずは"
まずは一枚カードを墓地に送る。そうしなければ何も始まらない。
蟲惑魔は自分から能動的に特殊召喚できるモンスターは"ジーナ"しかいない。
だが、墓地などから召喚するというのであれば話は別だ。
"ティオ"という蟲惑魔が居る。
"ティオ"は自身の召喚時についでに墓地の蟲惑魔一体を復活させるカードだ。
「…僕は"ティオの蟲惑魔"を召喚。"ティオ"の効果で、"トリオン"を守備表示で蘇生。…さらに"トリオン"の効果でデッキから"時空の落とし穴"を手札に。続けて、"トリオン"が特殊召喚に成功した場合、相手の魔法、罠カード一枚を破壊できる。僕は、その伏せカードを破壊するよ。さらに、カードを一枚伏せ、そのカードを墓地に送ることで"ジーナ"の蟲惑魔を特殊召喚。」
現れた蟲惑魔は何処か気怠そうにしている"ティオ"、地面から現れたと思ったら何かに伏せカードを貪らせたトリオン、さらにこれまたどこかティオと違っただらしなさを醸し出す"ジーナ"。
この三体がフィールド上に姿を現した。
「まだまだ。僕は"リセの蟲惑魔"を召喚。"リセ"の効果で一度"リセ"をリリース。そしてデッキから"奈落の落とし穴"を、墓地から"時空の落とし穴"をセット。…さらに僕は"リビング・フォッシル"を発動。"リセ"を蘇生して、このカードを装備する。…"リビング・フォッシル"を装備したモンスターは攻撃力及び、守備力が1000ポイント減少し、フィールドから離れた場合に除外されてしまうけど…関係ないね!」
そして、リセ。
一度休めると思ったら、引っ張り出されたので余り、機嫌はよくなさそうだ。
というか、リセが伸ばした蔓が奈楽の足に絡まって無言で抗議してくる。
「…ま、すぐに休めるさ。…俺は"リセ"と"ジーナ"の二体でオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!
リセとジーナの力を受け継ぎ、その姿を現す奈楽のエースモンスターにして、長年の相棒であるフレシアが姿を現す。その瞳は何処までも怒りに燃え、故に、何処までも嗜虐的な笑みを浮かべていた。
「…どういう風に吸い殺してあげましょうか…」
「…まぁ、こっちの故郷も…思い出の場所も全部荒らされたんだ。キレたくなるのは分かる…。でも、
フレシアは分かっている。
あの場所に最も思い入れがあったのは奈楽本人だと。
あそこにたまたま迷い込んでしまったからこそ、今の奈楽が居るのだ。
「…分かり、ました…。」
「…ありがとう。」
フレシアの答えに奈楽は満足そうに頷くと、フレアの方を見る。
その目はいつもの飄々とした態度からは想像できないような怒りを宿していた。
「…まだ、終わっちゃいないさ。…僕は、"トリオン"と"ティオ"の二体でオーバーレイ!」
「…何?」
「二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!X召喚!惑わし堕とし、魂奪う穴があく。蠱惑の穴へと誘いこめ!おいで…!"アロメルスの蟲惑魔"!」
その怒りは見せぬままに、アロメルスをX召喚。
アロメルスも奈楽の抱く怒りのことは察していながらも、その事には敢えて触れない事にした。
「…"フレシアの蟲惑魔"のX素材を一つ使い、使用条件を満たしている"落とし穴"通常罠カード、もしくは"「ホール」通常罠カード一枚を墓地に送ることで効果を発動するよ…。僕は"狡猾な落とし穴"を墓地に送る…。」
「…それで?なんだというんだ?」
「この効果は墓地に送ったカードの発動時の効果と同じになる。…"
墓地に送ったカードは"狡猾な落とし穴"。
このカードは墓地に罠カードが存在しないときにのみ発動でき、フィールド上に存在するモンスター二枚を破壊できる、落とし穴系の中では最もピーキーだが、最も強力な効果を持つ一枚である。
「…!」
究極であるはずの伝説の白龍はあっさりと罠に嵌った。
こうなってしまえば、王者だろうと何だろうと関係ない。
その穴に落ちたものは皆等しく蟲惑魔の糧となり、そのすべてを蟲惑魔達に貪られるのだ。
それは、魂でさえ例外ではない。
どれだけ高潔な魂であっても、どれだけ強力な魂であっても、蟲惑魔に魅入られたならば等しく弄ばれ、彼女達の一部となる。
だが。
アロメルスはその魂を変質させ、
「さあ、楽しい狩りの時間だよ…!自分のカードの効果で相手モンスターがフィールドを離れ、墓地に送られたとき、または除外されたときにX素材を一つ取り除き破壊されたモンスター一体を対象とすることで発動できる!そのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する!俺は"青眼の究極龍"を対象として効果発動!これが"アロメルス"の効果、"魂の誘蛾灯"!―――現れろ!"青眼の究極龍"!」
アロメルスに導かれて破壊されたはずの究極龍が姿を現す。
しかし、その姿はまるで究極龍の魂を植物で編み上げた器に入れたような姿だった。
ただ、それでも究極龍としての力は健在であり、生身の究極龍と同じ威圧感を伴っていた。
「…バトルだ。"青眼の究極龍"で攻撃!"アルティメット・バースト"!」
「…ッ!」
フレア LP8000→3500
やはり、「究極」と名の付くことだけあってか、非常に攻撃力が高い。
一撃でライフを半分以上持って行った。
「続けて…、アロメルスで攻撃!」
「…。」
フレア LP3500→1300
「…ターンエンド。」
フレシアは守備表示であるために攻撃することはできない。
これで、ターンエンドになる。
奈楽 LP8000
フィールド アロメルスの蟲惑魔(X素材×1)
フレシアの蟲惑魔 (X素材×1)
青眼の究極龍
「…俺の、ターンだ…。ドロー。…俺は、…"ブラッド・ヴォルス"を召喚…!」
「…なら再び、"フレシア"と"アロメルス"の効果発動。"落とし穴"をデッキから墓地に送り"落とし穴"の効果を"フレシア"の効果として発動。そして、今破壊された"ブラッド・ヴォルス"一体を"アロメルス"の効果で蘇生。」
モンスターを盾とすることでで巻き返しを狙ったフレア。
だが、二人の蟲惑魔の圧倒的な力によってモンスターの召喚さえも許されることはない。
もはや、フレア・パルスという人間に勝ち目など無かったのだ。
「…ターン、エンド」
「僕のターンだ。ドロー…。僕はフレシアに"団結の力"を装備して、攻撃表示に。」
団結の力―――このカードを装備したモンスターは自分フィールド上のモンスター一体に付き攻撃力・守備力を800上昇させるカード。今の奈落のフィールド上にはモンスターが四体いる。
つまり、今のフレシアの攻撃力は3500。
フレアの残りのライフポイントを明らかに上回っている。
「…バトルだ。フレシアでプレイヤーにダイレクトアタック。」
どこまでも、感情を殺した目でフレシアはフレアの全てのLPを吸い上げた。
フレア LP0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「…殺せ。」
「…断る。…確かに奪う覚悟を持ったなら奪われる覚悟もあるんだろうね。…そんな君のなんてどうでもいいものなんだよ。…だから、死ぬなら、僕のいないところで勝手に野たれ死ね。」
決着がついた後、フレアの横を通り、振り返ることなくその場を後にする奈楽。
その足取りは重い。
彼が向かう先はつい先ほどまで地獄となっていた、蟲惑魔達との思い出の地だった。
生い茂っていたはずの木々は弾痕が残り、誰かが火炎放射器でも使ったのか、辺り一面が焼け野原となっていた。
「覚悟は…してたけど。…もう、無くなっちゃったんだね。」
「…そう、ですね。」
幼い頃、純粋な気持ちで蟲惑魔達と遊んだ思い出の場所。
アトラの張った蜘蛛の巣にからめとられたり、カズーラのウツボの中で遊んだり、ティオと一緒に眠ったり、ランカにドッキリを仕掛けられて気絶したり、リセやジーナと一緒に水浴びをしたり、トリオンと一緒に泥まみれになるまで遊んだり、フレシアの張った落とし穴を超えて彼女の下に会いに行ったり。
本当にたくさんの思い出が眠る場所だった。
今はもうあとかたもなく破壊されてしまっている。
「…なんにも無くなっちゃったんだ…。」
「…奈楽…。」
フレシアは奈楽の事を思い返していた。
確かに彼は優しかった。
いつでも、どこでも。
だが、その優しさが、フレシアにはとても辛かった。
「…最初は…貴方も餌にするつもりだったんですよね、私。」
「…知ってるさ。でも子供の頃からどこか、世界に諦観を持ってた僕にとっては、あそこで終われるなら終わっていいとさえ思ってた。」
互いに倒錯した感情を抱えてたからこそ、二人は相棒になれた。
どちらかが、鬱屈とした感情を持ってなかったら。
どちらかが、すぐに見切りをつけていたら。
この奇妙な感情は持ちえなかったのだろう。
誰かを惑わし、糧とし続けた自分達が特定の人物に対して恋愛感情を持つなどと。
その時はいつもは引っ掛ける側だった誘蛾灯に、自分が引っかかってしまったような気がして―――苦しかった。
この感情は決して認められていいものではないのに。
油断すると口に出してしまいそうになる。
「…私は。」
「ねぇ、フレシア。…ごめんね。君たちにとってもここは大切な場所だったろうに…。」
「…貴方が謝る必要なんて…」
「あるんだよ。…これはある意味、僕なりの気持ちの整理の付け方なのかもしれないけれど…」
悲し気に笑う奈楽がどこかに消えてしまいそうな気がして。
気づけばフレシアは奈楽を抱きとめていた。
「…フレシア…。」
「…大丈夫ですよ。私は、貴方に仕えると決めたあの日からずっと…貴方を慕ってましたから。」
「…そう、か。…僕はいつも誰かと比べられてて…初めてだよ。誰かに直接"「慕ってる」なんて言われたのはさ…。」
「…全く。二人とも…。互いに一人、だって思ってたんじゃないの?」
気づけば。
二人の間にアトラが入り込んできていた。
「あのねぇ。言っといてやるけど、
「皆…」
「それにね…これは、フレシアから言っちゃいなよ。多分私達のマスターはそういう事に疎いだろうし」
ばっさりと言いきるアトラにそこまで言われる筋合いはあったのかと頭を抱える奈楽。
その様子を見ながらフレシアは笑っていた。
確かに、この人は行動の一つでもしなければ、この気持ちに気づくことはないだろう。
例え、それが認められない感情だとしても。
もう、これ以上、自分に嘘なんて吐けない。
「…アトラの言う通り、貴方も、私ももう、一人じゃありません。…だって。」
顔を真っ赤にしながらもフレシアは言う。
もう、誰にも奪わせなどさせない。
「だって、私達は貴方の事が――――好き、ですから。」
「…へ?」
――――思わず間抜けな声が出た。
※絶対に真似しないでください。死にたくはないでしょう。
登場人物紹介
・星神奈楽
幼い頃から蟲惑魔達との縁があった。
なんだかんだで、「恋愛感情」に未だ気づかないポンコツ。
・フレシアの蟲惑魔
奈楽を餌にしようとしてた人。
許されるべきではないと思っていたが、それ以上に奈楽を好きになってしまう。
・アロメルスの蟲惑魔
なんだかんだでフレシアの決断に身を委ねるつもりの人。
多分一番激しい(偏見)
・アトラの蟲惑魔
幼い頃から奈楽の友人だった。
口は悪いがそれ以上に、同族には優しさを秘めている。
・フレア・パルス
使用デッキは【青眼の白龍】。
傭兵であるが決闘者でもある。
実は蟲惑魔達の始末を請け負っていた。
奈楽に敗れたその後は一人故郷で晴耕雨読の生活を送っている。
というわけで奈楽君の主役回でした。
この作品にのシリアスは彼ともう一人の肩にかかってます。
水樹君のデッキ強化
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ネクロス
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リチュア