GBD:ドレスアップ・ドールズ   作:朔紗奈

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取り敢えず区切り良さげだし初投稿です

端末がイカれたりモンハンしたりしてたらこんな時間経ってたよ


チェリー・ラヴ18:精算。その1

「あれは、あのガンプラは……何で!!」

 

 白と褐色がメインのカラーリング。

 紫色の炎を纏い、オールレンジ兵器を伴いながら改造された右腕から大型のビームサーベルを出力している、手の込んだ改造でありながら、ベースはアストレイ系統の改造機である事が見て取れるデザイン。

 

 そう、驚愕よりも困惑の色が強い声を上げたリクとその乗機ダブルオースカイメビウス、そして彼と共にいた少女、サラの目の前に現れたのは、かつて、彼が仲間の思い出のガンプラを取り戻す為に初めてGPDで戦闘し──満身創痍になりながらも、当時の愛機ダブルオーダイバーエースと共に勝利を収めた強敵という、過去の出来事から因縁のある機体。

 

 当時こそGBNに恨みを抱えていたものの、今はGBNの運営側、新たに生まれてくるELダイバーの保護などを担当するELバースセンターで職員として働いている以上、当時すらする事はなかった、ダイバーに対して直接──ましてや、ELダイバーのサラを、ガンプラで襲うなんて事は万が一にもする事は無いはずの人物、シバ・ツカサ/アンシュの愛機。

 

『ガンダムアストレイノーネイム』

 

 その姿が、そこにはあった。

 

《────消えろ!》

 

 初撃の奇襲を済んでのところでいなした、リクが乗るダブルオースカイメビウスのコックピット、そして、リクが咄嗟に機体を呼び出した事でリクと共に乗れていない、その背後に守られるように立っているサラに狙いを定め、オールレンジ兵器を射出。

 

 しかし、

 

「──サラッ!!」

「リク!!」

 

 GBNだからこそ出来る荒技、機体を一瞬で粒子化してリクがサラの元へ跳び、手を繋いだ瞬間に機体を再構成する事でサラをコックピットに保護する事に成功したリクは、しかし、それを優先したが故に、左肩の太陽炉を破損させられてしまうという事態に陥ってしまう。

 

「くぅっ!?サラ、あの機体って……!」

「分からない……」

「分からない?」

「ガンプラの見た目も声もノーネイムだけど、でも……なんだか変なの。

 なんだか、違うガンプラをノーネイムに見えるようにしてるみたいに……」

「見える、ように……?」

 

 サラの言葉に、リクが思考を巡らせるのも束の間。

 

「リク!」

「こ、のぉッ!!」

 

 迫るビーム刃に対してビームサーベルを手に取るも、上段からの振り下ろしに対して不安定な体勢から振り返って咄嗟に受け止めた事で、直撃こそ避けられたものの押し込まれていく。

 

「……っ!ツカ、アンシュさん!貴方なんですか!?どうしてこんな、サラを狙うような事!!」

《ハッ……!分からねえか?よぉく考えて……ぐぅっ!?》

 

 鍔迫り合っていたビームソードを横に払われ、ビームサーベルでのガードを剥がされた瞬間に機体の腹部を蹴り、距離を開けることに成功したダブルオースカイメビウスは体勢を立て直す。

 

 モニターに映る、よく見知った暗い紫色の目つきの悪いハロの先程の言葉に、訳がわからない、という表情のリク。しかし、

 

「……違う」

《なんだと?》

「サラ?」

 

 確信を持った様子で、サラが続ける。

 

「貴方は、アンシュじゃない。その子も、やっぱりノーネイムじゃない……

 ……もしかして、あなた」

《何を言ってやが──》

 

 

 

《正解、だ。よく分かってるじゃねえか》

 

 

 

 不意に相対している機体に襲いかかるビーム砲撃、そしてその機体の主の言葉に、砲撃をした機体が居るであろう方向を振り向くダブルオースカイメビウス。そこに佇んでいたのは、

 

《よぉクソガキ?

 コーイチから聞いて、念の為にそいつらを探してみりゃぁ……よくもまぁ、好き勝手やってくれたな》

「アンシュさん!?」

「アンシュ!」

 

 ノーネイムユニットをBスマートガン形態に変形させて構えている『ガンダムアストレイノーネイム』、そしてその主のハロ型のダイバー、アンシュがそこにいた。

 

《このガキが迷惑かけたな、後は俺が受け持つ。

 フォースネストで待ってろ、後でコイツに頭下げに行かせる》

「ガキ、って……?」

「……やっぱり、ビスクなの?」

《……やはり、気付かれますか。まぁ、ファーストが居る時点で長時間騙す事は期待していませんが。

 奇襲で仕留め切れず、ダディが来たとあってはこの姿の意味もありませんね》

 

 アンシュではない、しかしアンシュと同じ姿のハロがつまらなそうにフィンガースナップをすると、機体にノイズが走る。

 

 ノイズが落ち着き現れたのは、クリーム色の、アストレイ系ベースなのが見て取れる機体。ノーネイムユニットにも似ていながら、リボーンズガンダムの背面部をも思わせるユニットを装備したその機体は、

 

《『アストレイミラージュリバイブ』──やはり、本来の姿の方が色々と楽ではありますね》

 

 本来の姿になった機体と共に、意味を成さなくなったから、と自分自身のダイバールックも本来の姿に戻しながらビスクは呟く。

 

《さて、邪魔をしないでください、ダディ。ファーストは、マミィの活動の妨げになります。そんな存在、排除しないといけませんので》

《よりにもよってノーネイムに化けてやりやがって──いや、俺で良かったと言えなくもねえのか。だが……仕置きは、してやらねえとなぁ?》

《邪魔をするなら────》

《大人しくしねえなら────》

《ダディとはいえ、排除します!!》

《力尽くだァ!!》

 

 

 

 

 

「やばっ、間に合わなかっ……た?」

 

 事態を元々把握していたらしいコーイチ君から飛んで来たメッセージを頼りにリッ君とサーちゃんが居る場所を探し、ようやく辿り着いたと思えば、ガンプラ同士の戦闘音。

 

 でも、その機体はダブルオースカイメビウスでも、ましてサーちゃんのモビルドールでも無く、一機は私もよく知っている、そして、もう一機は知らない──けれど、ブランカに似た機体色もあって察する事が出来た。

 

「ビスクちゃん!ツカサ!」

《っ、マミィ!?》

《──逸らしたな?意識を、俺から!!》

 

 私の声に反応したビスクちゃんの機体──『アストレイミラージュリバイブ』と言うらしい──に、ガントレットセイバーから出力された大型ビームサーベルで容赦無く切り掛かるノーネイムに、ビスクちゃんは一歩遅れて反応したものの、受け止めようとしたビスクちゃんの機体の大型ビームサーベルを握る腕ごと袈裟懸けに切り裂かれてしまう。

 

《く、ぁぁぁっ!!》

《これでっ!!》

 

 元々私が来た頃には損傷が重なっていたミラージュリバイブに対して追い討ちとしてノーネイムユニットのブレイドドラグーンを四肢に突き刺し、動けない様にして大型ビームサーベルでトドメを刺す為に足を踏み込むノーネイムの肩に、流石にこれ以上は、と手をかける。

 

「ちょ、ちょっとちょっとツカサ!?そんなトドメまでしなくても」

《邪魔すんなサクラノ!コイツは撃破しきらねえと面倒な──》

 

 

《────『ジョーカー・イマージュ』、コール・No.2》

 

 

《チッ……!離さねえならッ!!》

「あっ、ちょっと!?」

 

 左手でビームサーベルを抜き、ミラージュリバイブに向けて投げ付けるノーネイム。寸分違わずに飛ぶそれは、しかし、そのビームサーベルが突き刺さる事はなかった。

 

 突然現れた、ガンダム・バエルに弾かれる事によって。

 

「……え?」

《くそ、余計な事を……!》

 

 

《────『マリッジリング・ウェディング』》

 

 

 突然現れたバエル、バラける様に消滅したブレイドドラグーンとノーネイムの右腕でもあるガントレットセイバー、そして、損傷が完全に修復されたミラージュリバイブ。

 

「アナトの、必殺技……?」

《だから言ったんだ、面倒になるってな!!》

 

 縫いとめていたブレイドドラグーンと損傷が無くなったことで立ち上がったミラージュリバイブは、大型ビームサーベルを天に掲げるようにして持ち上げる。

 

「……え、まさかだけどもしかして」

《そのまさか、だ。聞いただろ、今のは『No.2』だ。

 マイリストみてえに他人の必殺技を登録、模倣して再現するのが、アストレイミラージュリバイブで手に入れたアイツの必殺技──『ジョーカー・イマージュ』、だ。効果が継続してる状態で他を使ったら消える、クールタイムがあるから同じものを連発は出来ねえし、本来の持ち主なら使える応用は使えねえって制限も一応あるがな》

 

 掲げられたビームサーベルに、フィン・ファング4基が寄り添うように近付き、刀身がとてつも無く長く──それこそ、アナトをウェディングユニットごと両断出来るほどの長さの、良く知る見た目になった瞬間、ツカサの言葉もあって確信してしまって、思わず顔が引き攣ってしまった。

 

「逃げるよツカサ!」

《お前が止めなけりゃこうはなってねえんだよ!》

「分かってるけど!こんなの聞いてない!!」

 

《コール・No.3──》

 

「来る来る来る来る!!来ちゃうって!!」

《うるっっせぇ!!》

 

《──『EXカリバー』》

 

 GBNワールドランク不動の一位、『チャンピオン』、クジョウ・キョウヤの機体、『ガンダムAGEⅡマグナム』の必殺技。ビームサーベルの刀身と言うよりは最早柱という表現の方が相応しい、叩き潰す様な斬撃が振り下ろされた。




はやく決着つけてあげたい(こなみ
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