GBD:ドレスアップ・ドールズ   作:朔紗奈

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ちょっと時間空いたけど書き始めたら筆がノリノリのりこさんだったので初投稿です

ゲストもいるよ
あとサブタイ付けてみたよ

ちょっとゲストのセリフ調整したけどどんなもんじゃろか


桜野恋愛01:お披露目の後と朝のとある一コマ。

「……まぶし」

 

 カーテンの隙間から漏れて来た日の光で目を覚ました私ーーサクラノ・レアはのそりと体を起こしてベッドから這い出ながら、寝ぼけた頭で昨日の夜の事を思い出す。

 

「楽しかった……けど、ねむぃ……」

 

 それは、アナトのウェディングユニットをお披露目した配信を終えた後の事。

 

 

 

 あのミッションでの、最後のビットでの魅せプレイの成功にテンションが上がっていた私は、配信を終えてから真っ先にGBN内の『La Rencontre』へと向かっていた。

 

 その時の私はそれはもう上機嫌。ドアをスイングドアかと言わんばかりに勢い良く開けて飛び込んで、マギーちゃんにデコピンされて注意されるくらいには上機嫌だった。

 

 流石に少し反省した所で、まあまあ、と宥めるような声がかけられたのが聞こえてそちらを見てみると、そこに居たのはカウンターの席に座って苦笑しながら座っている男性。

 

 配信でも言った通り、ウェディングユニットの調整に何度か付き合ってもらったダイバーのーーなお全敗したーーGBNのチャンピオン、キョーちゃんことクジョウ・キョウヤがそこに居た。

 

 どうやら配信を見てくれていたらしく、是非完成したガンダム・アナトフルドレスウェディングと戦ってみたい、と言われてしまって、テンアゲ状態の私は一も二もなくそれを承諾。

 

 何とか善戦はしたと思いたいけど割とあっという間にビットを全て撃破され、普段開いているウェディングユニットをつぼみのように窄めるように閉じて8門のハイパーメガ粒子砲を一点集中させて発射するという取り敢えず思いついてやってみた新技も簡単に凌がれ。

 

 ウェディングユニット、フルドレスユニットの武装どころかユニット自体とフルドレスユニットの奥の手すら処理され、いざ『トライアームソード』でアナト本体が撃墜されるという瞬間に『マリッジリング・ウェディング』を発動させるという最高のタイミングで使えた事で、キョーちゃんは再構成されたウェディングユニットにぶつかって弾き飛ばされ、同時にその効果で『トライドッズライフル』と『TRYファンネル』の遠距離武装2種類を分解すると言う最高の引きをしたのを知った。

 

 私は配信では使わなかったもう一つの効果、『自分のランクと同程度の強さのNPDガンダム・バエルを召喚する』というものも利用して、吹き飛ばされたキョーちゃんを追撃する為に全て合わせれば200を優に超えるビットを総動員させ、包囲しての集中攻撃を試みた。

 

 しかして結果はと言うと、必殺技を発動する事に意識を割いていたのもあって私は気付けていなかったけれど、そもそもトドメとして近寄っていた事自体がブラフだったらしく。

 

 必殺技を使用する事を読んだ上で、出現するであろうウェディングユニットごとダメージを与える為に、トライエイジシステムで巨大なタイタスの拳をぶつける準備をしていたようで。

 

 アナト本体に直撃こそしなかったものの、ビットを展開仕切る前に強すぎる衝撃を与えられてビットの制御が途切れ、半端に展開してそのままとなったビット達は『トライアームソード』で一瞬で細切れにされた。

 

 それからと言うもの、近接武器しか無くなったキョーちゃんは、曰く「出来る事が少なくなった分、やる事が単純になって考える事が減ったから集中できる」との事で。

 

 ビットというビットを避けて寄って切る、を繰り返し、ウェディングユニットでメガ粒子砲とハイパーメガ粒子砲を撃った直後に最大まで広げて目隠し兼質量弾として切り離し、フルドレスで奇襲を仕掛けたものの、全ての作戦を見破られて突然目の前に現れたTRYAGEマグナムにまんまとアナトを切り捨てられる結果となった。

 

 キョーちゃんには「楽しかった、オールレンジ武器への対応の練習にもなるからまた手合わせして欲しい」とは言われたものの、ウェディングユニットを気軽に使えるのは楽しいとは言え流石にこんな事を頻繁にすると疲れるので、「偶にならね!」と返しておいた。それでも嬉しそうだったけど。

 

 

 

「(すごいよなぁ……アレがチャンピオンかぁ)」

 

 武器構成的に中〜近距離を得意とするのであろうキョーちゃんの機体、TRYAGEマグナムはウェディングユニットとは根本的に相性が良くない(そもそも、ベースのテラ・スオーノに関してはその護衛の為にデスパーダとシクスードが用意されているくらいな訳で)とは言え、ああも一方的な戦いになると最早呆れすら感じる。

 ……まぁ、必殺技の効果で護衛役になるNPDガンダム・バエルは出て来ては居たのだけれど。歯牙にも掛けられなかっただけで。

 

 ぼんやりとしながら思い出していた間に、トースターに放り込んでいた食パンが焼き上がり、電気ケトルのお湯が沸いている音で現実に意識が引き戻される。

 

「さっさと朝ごはん食べて、お店行かなきゃなぁ」

 

 

 なお。

 現時刻は朝と言うよりは昼であり、その直接の原因となったのはそのバトルではなく、「対オールレンジ武器の練習になる」という発言から、アナトフルドレス、或いはウェディングを用いた対オールレンジ武器の練習用に調整したクリエイトミッションを作ろうと思い至ったが最後。気が乗ってしまい、

普通のビーム限定のフルドレスのドラグーンを1分間避け続けるか全て撃破する、E〜Dランク推奨のイージー

ウェディングのストライカー・ビット20機を2分間避け続けるか全て撃破する、D〜C推奨のノーマル

ウェディングのストライカー・ビット25機に加え、リフレクター・ビットが10機加わるなか3分間避け続けるか全て撃破する、B〜A推奨のハード

チャンピオンやマギーなどのランカークラスとの対戦データを元にした、フルドレスの奥の手以外全装備開放、必殺技もアリの時間無制限でアナト本体を破壊すれば勝利のエクストラ

と、4種類のクリエイトミッション、ミッション名『高嶺の花嫁』をノリノリで製作していたら気が付けば朝になっていた、と言うのが真相である。

 

 これらのミッションはあくまで練習用という事で報酬こそ無いものの、チャンピオンには好評だったらしく、チャンピオンが配信などで感想を言っていた事でそれなりの人数が挑戦するようになったとか。

 

閑話休題。

 

 何はともあれと、冷蔵庫から取り出したジャムとバターを適当にこんがりトーストに乗せ、お気に入りのマグカップに入れたインスタントカフェオレの粉にお湯を注ぐ。

 

「ん、おいし」

 

 やっぱジャムはいちごだなぁ、と考えながらも時間もない事だし、とさくさくもそもそとトーストを食べてはカフェオレを一口飲み、またトーストを齧り、と繰り返していき、さっさと食べ終える。 

 

 身嗜みを変じゃない程度に軽く整え、部屋での普段着であるジャージからあまり体のラインが出ない地味目のゆとりのあるサイズの服に着替えて、目元が軽く隠れる程度には長い前髪はヘアピンを着けずに敢えて垂らし、赤いフレームの伊達眼鏡をかけていく。GBNでは兎も角、リアルで外出する時は必要以上に目立つような服装をする気はないのだ。

 良くも悪くも他人と違う、目立つ、と言うのは、良いことばかりではないと知っているから。

 

 その代わり、GBNでは服も自分の好きな事も全力で楽しんでいく。自分で言うのもなんだけれど、顔は整っている方の自覚もあるし、この体はネットで注目を得るのに有利なのは理解している。

 着る服に割と困るこの体型も、GBNでは全く関係ない。好きな服を着て、好きなように好きなガンダムヒロインのコスプレができる。

 初恋がラクスという女性キャラであったり、その後もガンダム作品を見ては男女のキャラ問わずそう言う目で見ていると言うのも、GBN、特にG-tuberとしては話題のネタになるし、受け入れて貰える。

 こんなに嬉しい事はない、というやつだ。

 

「さて、行きますかぁ」

 

 準備を終えた私は、ドアの鍵を閉めてバイト先である店、リアルにある方のマギーちゃんのバー、『アダムの林檎』へのいつもの道を歩き出す。

 とは言え、大した距離でも無く、ぼんやり歩いてたら着くくらいには本当に徒歩圏内の距離だけれど。

 

「……ん?」

「……あ、こんにちは。えぇと、マギーさんのお店の……さくらさん、ですよね?」

「えぇ、合ってます。こんにちは、ヨノモリさん。今お帰りですか?」

「そうですね、さっき軽くごはんを食べてきたところです」

 

 視界に入った、私と同じくらいか若干高いか、という身長に見覚えのある青みの混ざった銀色の髪の女の子に思わず反応すると、彼女も気付いたようで、お互いに軽く挨拶。

 可愛いかよ!!と抱きしめたくはなるものの、気軽に世間話をするような仲とは言え、現状の関係としては店員と常連客というものである以上、リアルでそこまで攻めることはしない。GBNでならしてた。

 

 彼女の名前はヨノモリ・レイ。

 良質な塗料を扱う事でGPD全盛期時代からファンが多い『ヨノモリ塗料』の娘さんらしく、彼女自身もGPD、GBNのプレイヤーなのだとマギーちゃんから伝え聞いている。何でも、相当な実力者なのだとか。

 ちなみに、『さくら』というのはお店での私の源氏名のようなもの。念の為プライベートを守る為にも、一応こういうものがあった方が良いのだとか。

 

 じぃ、っと視線を感じてヨノモリさんの視線を辿ると、その先は私の顔よりも下。

 そう言えばお店でも私を見てから視線を落としてぺたぺたと自分の胸を触っていた事があったなぁ、と思い出し、ハハーン、「同じくらいの身長なのに」とかそういうやつだな?とあたりを付ける。

 

「触ってみます?」

「!?!?い、いいいいいですっ!!すみませんジロジロと…っ!」

「別に構いませんよ、女の子同士ですし」

 

 割と本音だったし何ならどんとこいだったのだけれど、まあ流石に冗談だと受け取られたようなので、大人しく引き下がる。まあ、天下の往来であまり長く続けるような話題でもなし。

 

「ではすみません、お店に行かないといけないので。またお店でお会いしましょう」

「あ、はい。また今度お店でーー」

「……待ってますから、ね?」

 

 すれ違い様に耳元に少し口を寄せて囁くように言い残すと、ひゃぁ!?という可愛い悲鳴が聞こえてきた。

 

 んぎゃわぃぃぃぃぃぃぃ!!!!とはどうにか口からは出さずに納めて、改めてお店への道を歩き始める。

 

 今日もいい一日になりそう。なんならもうなってる。と思いながら。




チャンプはさぁ(挨拶

と言うわけでゲストは青いカンテラさん家のクオンちゃん(リアルのすがた)だよ

許可感謝感謝です
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