衛宮さんの今日のごはん   作:パーカス

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最後のパーティー!!

ハロー、ハッピーワールド!だぜ!


逝くぜ!!



GW5日目 ハロハピ

「士郎!今日は笑顔がないわね!どうしたのかしら!」

 

「そ、そうか?そんな事ないと思うけど……」

 

商店街

いつもの買い出しで商店街を歩いているといつの間にか隣にいたこころと会話を交わす。

 

「えぇそうよ!士郎はいつも笑顔だったわ!でも今日は何か違うみたい」

 

「こころの気の所為とかじゃないのか?」

 

「そんな事ないわ!あたしはいつも士郎の顔を見てたから気の所為なんてないわ!」

 

「お、おう……」

 

何の恥ずかしも無くそう宣言するこころに少し気圧される。

 

「それで士郎は何に悩んでいるのかしら?」

 

士郎はその発言を聞くと驚き、こころの方へ顔を向ける。こころは純粋な目で士郎を見続ける。

しかし士郎にはこころの目が何故か自分の考えている事全て見通されている気がして、生きた心地がしなかった。

 

「なんで……そう思うんだ?」

 

「んー」

 

士郎は何故そう思ったかこころに問いただすとんー、と唸りながら考え出した。そして出た答えが────

 

「分からないわ!」

 

「───え?」

 

笑顔で返ってきた応えに士郎は呆然とする。

 

「なんでそう思ったかは分からないわ!でもそんな気がしたの!」

 

「なんじゃそりゃ……」

 

士郎は微笑を浮かべながら呆れる。まさか自分でも分かっていないとは予想だにしてなかったようだ。しかしこころに指摘された通り、士郎はまだ悩んでいた。

 

どうすれば彼女達の世界に足を踏み入れる事ができるのか?

 

Roseliaの彼女達にはバンドの事を学べるとして、本当にそれだけいいのか?まだ何か足りないような気がする……

といった感じで士郎はまだ足りないピースを埋めるため悪戦苦闘をし続けている。

 

「……別にこころが気にするような───」

 

「それでも話してみたら、何か変わるかもしれないわよ!」

 

言い切る前に、言葉を遮られる。そして先程までの笑顔とは違い、真剣な面持ちで士郎を見ていた。そんなこころを見て、観念してこころに明かした。

 

「ハァ……そんな対した悩みじゃないよ、ただ……アイツらの世界に入る為には、何か足りないものがあるような気がして」

 

「アイツら?」

 

「蘭達の事だよ」

 

士郎は何故こんな事を思い出したのかこころに正直に話出した。

 

「───てな感じで、ココ最近悩む事が多くなってな」

 

「そうだったのね……」

 

「まぁこれは俺の問題だし、こころが悩む事はないさ」

 

「……」

 

士郎が抱えた悩みを打ち明けたるとこころは黙り込み、その場に留まる。

 

「こころ?」

 

士郎はこころの傍まで駆け寄り、名前を呼び続ける。

 

「こころ?おーい、こころー」

 

すると──────

 

「閃いたわ!!」

 

「うおっ!?」

 

突然大きな声を出し、士郎の手を掴む。

 

「待ってて!すぐ準備するから!」

 

「え?え!?何を!?」

 

「それじゃあ行くわよ!!」

 

「ちょ、まっ、うわぁぁぁ!!!!」

 

こころに引っ張られそのまま連れて行かれる。

 

 

 

「……なぁ、ここって……」

 

「わたしの家よ!」

 

そう、こころに連れていかれた場所は、目の前に正しく金持ちといった家があり、そして表札には『弦巻』と書いてあった。

士郎は呆然とその家を見上げていた時

 

「あれ?士郎さん?」

 

名前を呼ばれ振り返ると、花音と美咲がいた。

 

「やぁ、2人共こんにちは」

 

「こんにちは」

 

「こんにちは。士郎さんはどうしてここに?」

 

「いや、それがこころに連れてこられて何が何だか……」

 

「…………こころがご迷惑をおかけしました」

 

美咲は何かを察し、頭を下げ謝罪する。

 

「いや、別に迷惑だなんて思ってないから大丈夫だよ」

 

顔を上げて、と士郎に言われ美咲は顔を上げる。そこでやっと本題に入った。

 

「それで2人はどうしてここに?」

 

「私達はこころちゃんに呼ばれて……」

 

「そうよ!」

 

こころは笑顔のドヤ顔で応える。

 

「ねぇ、こころ。グループLINEであたし達を呼んだって事は……」

 

「えぇ!今日やるわよ!」

 

「……意図は分からないけど、今日の客は1人なんだね」

 

「何の話だ?」

 

「後々分かりますよ」

 

「あとは薫とはぐみだけね!」

 

そう言ってこころの家の前で待つこと数分後に、薫とはぐみが現れた。

 

「おまたせー!」

 

「やぁ、待たせたね」

 

「これで集合ね!」

 

こころは門の扉を黒服の人達に開けてもらい、士郎達は中に入っていく。

 

「薫にはぐみも来てたんだな」

 

「私はこころに呼ばれて来ただけだよ」

 

「はぐみもそうだよ!こころんが今からある人を笑顔にしたいから来て欲しいって言ってたから来たの!」

 

「ある人?」

 

士郎はある人とは誰か分からず考えていると、薫が少し意味深な事を口にする。

 

「なるほど……確かに笑顔がなくなっているね。それを今から私達の演奏で笑顔にする、という事か……あぁ、儚い……」

 

「どういう事だ?」

 

薫の言って意味が理解出来ず、聞いてみるが全て儚い……が返って来たので、聞くのをやめた。

 

こころに案内された場所はCiRCLEのスタジオによく似た施設だった。

 

「さぁ、始めるわよ!」

 

こころがマイク前に立ち、他の彼女達も各々準備を始める。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ!もしかして今から───」

 

「えぇ!ハロー、ハッピーワールド!のライブを始めるわよ!!」

 

「マ、マジか……」

 

士郎が彼女の行動力に驚いていると、美咲が士郎の肩に乗っける。

 

「諦めてください、こころはやると言ったらやる人ですから」

 

「全くこころには驚かされてばかりだよ、みさ……き?」

 

しかしそこに立っていたのはピンク色の熊だった。

 

「どうかしましたか?」

 

「え?あ、いや……え?」

 

士郎はどう言えばいいか分からず、率直に聞く。

 

「美咲……だよな?」

 

「ミッシェルです」

 

「え?いやだから───」

 

「ミッシェルです」

 

「え、」

 

「ミッシェルです」

 

「あ、はい」

 

有無を言わせない程の圧力を感じ、士郎は大人しく引き下がる事にした。

 

「それじゃあ早速行くわよ!!」

 

こころの元気の良い返事と共に、演奏が始まった。

 

 

ド派手なパフォーマンスでこころが幾度か危険な動きをしていて、士郎は何度か助けようと動き出した事があったが、彼女達の演奏には人を笑顔にさせる力があるみたいだった。最初こそ心配な面持ちで見ていたが、徐々に聴き入っていくと、曲と共に楽しそうに笑顔で歌いそして奏でている彼女達を見てつられて笑顔になっていた。

ただこころは士郎が笑顔になるのを見たら、歌の途中なのに─────

 

「あら!素敵な笑顔ね!!」

 

なんて話し掛けてきて、士郎は集中しろよ、と笑顔で指摘する。そんな彼女の自由すぎる演奏が終わりを迎えた。

 

「どうだったかしら!」

 

こころはステージから降り、士郎の元まで駆け寄る。

 

「あぁ、とても良かったよ。けど、何回か危険な動きしてたけど、あれ怖いから出来るだけやめてくれないか?」

 

「そうかしら?ちょっとはっちゃけすぎたわね!」

 

「はっちゃけすぎてアレなのかよ……」

 

こころは笑いながら仲間の元まで戻って行き、士郎は椅子に座る。その隣で誰かが座ってきた。

 

「悩みは解消したかな?」

 

「薫……」

 

まさか薫にもバレているとは思っても見なかった士郎は、どうしてわかったのか聞いてみる。

 

「何で、分かったんだ?」

 

「私は演劇をしているのは知っているだろ?それのお陰か人の感情を読み取るのが得意になってね」

 

「……凄いな」

 

と薫と会話してると

 

「やっぱり悩み事があったんですね」

 

後ろからいつの間にかミッシェルの着ぐるみを取っていた汗だくの美咲がいた。

 

「やっぱりって、美咲も分かってたのか……」

 

「確信はなかったですが、多分悩んでいるな〜って思って」

 

「そんなに俺ってわかりやすいか?」

 

「いや、士郎は分かりにくい方さ。ただ士郎の場合は隠せる領域を超えてしまったらわかりやすくもなるけどね」

 

「つまり今の俺は───」

 

「隠せる範囲を超えてしまった、という事さ」

 

薫にそう告げられ溜め息を零す。だから監督さんにも紗夜やリサにもバレてしまったんだな、と士郎は心でそう呟く。

なら隠しても仕方ないなと思い、士郎は悩みを口にしようとした瞬間─────

 

「ただ私は士郎が何に悩んでいるかは聞かないさ」

 

「え?」

 

薫にそれを止められてしまった。

 

「人は悩みを抱える生き物だからね、何も珍しい話でもないさ。でも私はこうも思ったりもするんだ、悩んでいる時間を作る位ならもっと別の事に時間を割いてやることの方が利口ではないのか?ってね」

 

そして薫は士郎に振り向き、笑顔で告げる。

 

「私の知っている士郎はお人好しの士郎だ。何かに悩み続け時間を浪費している間に、私はその先に進ませて貰うよ。それが嫌なら悩み事の時間を作るよりもっと違う事に時間を使ったらどうだい?例えばそうだね、私と一緒に演劇でもやってみるか?士郎なら才能もあるし、何より私と同じ舞台に立てるよ」

 

「遠慮しておくよ、俺には演劇は向いてないしそれに演劇で薫に追いつこうなんて夢のまた夢だよ」

 

「ハハハ、儚いね!」

 

そう言いながら薫はこころ達の所へ戻る。

 

「薫さんの意見にあたしも賛成ですね」

 

「美咲……」

 

「士郎さんが何に悩んでいるか知りませんが、もし美竹さん達でのバンドの手助けをしたいって言うなら悩んだって無駄だと思いますよ。多分美竹さん達は貴方が居てくれるだけで励みになっていると思いますから」

 

「……」

 

答えを突かれ、何も言えなくなる士郎に美咲は言葉を続ける。

 

「それでも士郎さんが納得しないのでしたら、一旦その悩みを置いて別の事した方がいいですよ?悩み過ぎると逆に答えが見つかりにくいですから」

 

「……」

 

「何ならミッシェルやってみます?2代目ミッシェル、多分こころは喜んで採用してくれますよ?」

 

「い、いや、それは遠慮しておくよ」

 

「残念です。まぁあたしが言いたいのは悩み事は一旦忘れて何か楽しい事やってみたらいいと思いますよ。その為に多分こころはこのライブを開いた訳ですし」

 

「そう……だったのか……」

 

美咲もこころの所へ戻って行く。

士郎は1人椅子に座りながら、考える。

彼女達の意見はごもっともだ。確かに悩み過ぎると答えが出にくくなり、永遠に悩み続ける事になる。

頭に過ぎるのは美咲の言ったあの台詞

 

“その為に多分こころはこのライブを開いた訳ですし”

 

何故自分の為にこんな大掛かりなセットまで用意したのか……

 

そんな事を思っているとふと思い出す。

 

 

彼女と初めて会った時の会話を──────

 

 

『貴方は何か夢とか持ってるの?』

 

『ん?あぁ、俺は“正義の味方”に憧れているんだ。おかしいだろ?』

 

『そんな事ないわ!素敵な夢よ!』

 

『そ、そうか、ありがとう』

 

『あたしはね、世界を笑顔にする事が夢なの!』

 

『へぇー、いい夢じゃないか』

 

『ありがとう!それにあたし達の夢って似てるわね!』

 

『似てる?』

 

『そうよ!貴方は正義の味方、あたしは世界を笑顔に、ほら似てるわよ!』

 

『ま、まぁ、似てる部分はあるな』

 

『ならあたし達で協力していきましょ?そしてもっと素敵な事になると思うの!』

 

『ハハハ、じゃあ正義の味方らしくこころの夢の手伝いをしていこうかな』

 

『あら!じゃああたしも士郎が笑顔で居続けられるようにするわ!』

 

 

 

士郎はそうか、と納得する。

彼女はあの時の約束を守ろうとしている。俺から自然に出てくる笑顔が無くなったから、俺を笑顔にしようと頑張ろうとしていたんだ。

 

「ハハハ、全く、情けないな……」

 

あの野郎がいたら今頃、完膚無きまで罵倒されつづけられていただろう……

 

士郎は自分の頬を叩き、気を引き詰める。

 

悩みがなんだ、これが俺の……“正義の味方”の壁になるんだったら、何度だって乗り越えてやる

俺は約束したんだからな、“正義の味方”が“世界を笑顔に”したい少女の手助けをするってな

そして、AfterglowやPoppin’Party、RoseliaにPastel✻Palettes、そしてハロー、ハッピーワールド!の皆んなの手助けをして行く。

 

それが今の俺に出来る“正義の味方”だ

 

士郎は立ち上がり、こころ達に近付く。そして、笑顔で告げる。

 

「ありがとう、悩みが吹っ切れたよ」

 

彼女達は皆んな笑顔で答えてくれる。そしてこころは最上級の笑顔で──────

 

 

 

 

──────素敵な“笑顔”よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴールデンウィーク5日目 ハロー、ハッピーワールド!の笑顔




ゴールデンウィーク投稿週間、終了!!


自分なり頑張りました
ぶっちゃけ、文章力がないのでしんどかった……


次回からいつも通り日曜日の20時で不定期投稿が続きます!

え?何故不定期かって?ふふふ……


チ───(´-ω-`)───ン
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