衛宮さんの今日のごはん   作:パーカス

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絶景にぎり

とある休日の日、家で家事をしていた士郎の元に香澄達と一緒に紫髪の長身長髪の女性が立っていた。

 

「久しぶりですね、士郎」

 

その女性は爽やかな笑顔と共に、士郎に語りかける。

 

「ラ、ライダー!?」

 

 

 

★美竹宅

 

「ここが今の士郎の家ですか」

 

「まぁ、俺の家っていうか居候させて貰ってる家だな」

 

士郎は人数分のお茶を居間にもち入り、机に置いていく。

 

「お茶しか出せないけど、いいか?」

 

「お構いなく」

 

そう言うと紫髪の女性────ライダーはコップを手に取り、お茶を啜り飲む。

 

「はい、香澄達のお茶」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

士郎からお茶を差し出され手に取るが、それよりももっと気になる事があり、お茶を口にしようとはしなかった。

 

「あ、有咲、聞いてみてよ!」

 

「は!?何で私なんだよ!香澄がいけよ!」

 

「おたえちゃん、聞きにいける……?」

 

「んー、紗綾いける?」

 

「えぇ!?私は、む、無理かな〜?」

 

香澄達は部屋の隅で小さな声で話し合い、それを離れた所からライダーは微笑みながら見ていた。

 

「何してんだ?」

 

キッチンから出てきた士郎は、香澄達が固まって話し合ってる光景を目の当たりにして、率直な感想を述べる。

 

「なぁ、ライダー。香澄達は何やってるんだ?」

 

「さぁ、私にも分かりません。ですが、彼女達は元気で優しい子という事は分かります」

 

ライダーはここに来るまでの過程を士郎に話す。

 

 

 

 

「困りましたね……」

 

ライダーは1号機からおり、手で押しながら商店街を歩いていた。

 

「確かランサーの証言ですと、もう少ししたら着くはずなんですが……」

 

ライダーは商店街に並んでる商品に目を向けながら、目的地を探す。

ライダーが辺りをキョロキョロと見渡していた時

 

「あの!何かお困りですか?」

 

後ろを振り向くと5人の少女達がそこには居た。

 

「実は人を探していまして、その人の家まで行く道のりが分からず……」

 

「そうなんですか……その人の名前って教えてもらえませんか?」

 

「衛宮と言います。衛生の衛に宮城の宮と書きます」

 

「え?」

 

ライダーがそう言うと、5人の少女達は何か思い当たる節があるのか、お互い顔を見やりそしてライダーの方へ見る。

 

「それって下の名前に士郎ってつきますか?」

 

「士郎を知っているのですか?」

 

「はい!士郎さんにはいつもお世話になってます!」

 

真ん中に立っていた少女は嬉しそうに話を始めようとして、ツインテールの少女に止められる。

 

「香澄の話はどうでもいいから、早く士郎さんの所へ案内した方がいいだろ」

 

「それもそうね、じゃあ有咲には香澄の相手を任せるわ」

 

「は?え?ちょっま────」

 

有咲が何か言う前に香澄に抱き着かれ、それを放置してたえはライダーに話しかける。

 

「という訳で私達が士郎さんの家まで案内します」

 

「それは嬉しいですが……あちらはほっておいていいのですか?」

 

「あれは日常茶飯事なので気にしないでください」

 

たえの発言に後ろにいた2人はハハハと笑いながら、香澄と有咲の方へ目を向ける。

 

「有咲〜」

 

「ちょっ、くっつくな!離れろ!」

 

引っ付く香澄を頑張って剥がそうとしている有咲を見て、ライダーは微笑みながら

 

「仲がいいんですね」

 

と呟いた。

 

 

 

 

「なるほどな、だから香澄達と一緒に来たのか」

 

「彼女達には感謝しかありません」

 

ライダーと士郎は未だ部屋の隅で話し合ってる香澄達に目を向けながら話し合っていた。

 

「じゃあ俺は1号機のメンテナンスをしてくるわ。どうせこの後も漕いで行くんだろ?」

 

「助かります」

 

そう言って士郎は居間を後にし、1号機のメンテナンスに向かった。そこでやっと話し合いが終わったのか部屋の隅に居た香澄達がライダーの方へ向き直った。

 

「あれ?士郎さんは?」

 

香澄は先程までいた士郎がいなくなってる事に気付き、部屋を見渡す。

 

「士郎なら先程、1号機のメンテナンスに向かわれましたよ」

 

「そ、そうですか」

 

香澄達は意を決したのか、真剣な顔でライダーに質問を問い掛ける。

 

「ラ、ライダーさん!質問いいですか?」

 

「構いませんよ」

 

「士郎さんとライダーさんって、どういう関係なんですか!?」

 

「私と士郎の関係、ですか……」

 

ライダーは目を瞑り、そして優しい笑みと共に応えた。

 

「士郎との関係は食を共にし、そして時には桜や凛、そしてセイバーと一緒に買い物に行くくらいの関係ですかね」

 

「桜?凛?セイバー?」

 

「私と士郎の知り合いですよ」

 

なるほど、と香澄達は納得しそして『士郎さんって女性知り合い多くない?』と思ったが、それはそっと心の底に沈めておいた。

 

「じゃあ次の質問です!ライダーさんは士郎さんの事をどう思っていますか?」

 

「私は士郎の事を、面倒みがいい弟と思っていますよ」

 

そうライダーが応えた時、士郎が居間に帰ってきた。

 

「メンテナンス終わったぞ、あと香澄達は時間大丈夫なのか?」

 

「へ?」

 

香澄達は時計に目をやると、時刻はもうすぐ14時に指しかかろうとしていた。

 

「あ!!もうすぐ予約した時間だ!」

 

「急いで行けば間に合う!!」

 

「それじゃあ士郎さん、ライダーさんお邪魔しました!」

 

そう言って慌ただしく香澄達は家を出て行った。

 

「本当に元気な子達ですね」

 

「あぁ、それが香澄達の良いところでもあるけどな」

 

2人して笑い合い、そしてライダーがお茶を飲み干し立ち上がる。

 

「私もそろそろ行きます」

 

「わかった……あ、ちょっと待ってくれ」

 

そう言って士郎はキッチンの方へ向かい、包みをライダーに渡す。

 

「これは?」

 

「おにぎりだ。休憩する時にでも食べてくれ」

 

「ですがこのおにぎりは─────」

 

「あぁ、俺が後で食べる用に作ったやつだ」

 

「なら私が食べるのは……」

 

「気にするな、それにお腹空いてるんだろ?」

 

ライダーは頬を赤らめ、否定しようとするが

 

「バッチリ聞こえたよ、ライダーが喋っている時にお腹が鳴っているのを」

 

士郎に完全に聞かれており、否定することが出来なくなった。

 

「遠慮しなくていいよ、まだ余ってるし後から作るよ」

 

士郎に笑顔で言われ、ライダーは断れなくなり包みを受け取る。

 

「では、有難くいただきます」

 

「おう!」

 

そしてライダーは1号機に跨り、ペダルを漕ぎ出した。

 

 

 

しばらく漕いで行き、ライダーは山の山頂でおにぎりを食べていた。

 

「……美味しいですね」

 

そんな後ろから長身の男性が近寄って来た。

 

「よぉ、やっぱりアンタも来たか」

 

「それはこちらのセリフですよ、ランサー」

 

そう呼ばれたランサーは、ライダーを通り過ぎ、柵に凭れ掛かる。

 

「何か用ですか?」

 

「なに、アンタが来てるって事はブリテンの王様が来てると思ってな」

 

「残念ですが、セイバーは来ていませんよ」

 

「見りゃわかる、でもどうせそろそろ来んだろ?」

 

「……」

 

ライダーは押し黙る。

 

「やっぱりな」

 

その沈黙にランサーは何か納得し、歩き出す。

 

「別にお前の勝手だが、坊主にはちゃんと言っておいた方がいいぞ」

 

そう言ってランサーは立ち去った。

 

「……勿論です」

 

ライダーはもう一度景色を眼に写し、おにぎりを食べ続けた。

 

 

 

 

 

士郎は蘭と共に晩御飯を食べ終え、食器を洗っているとチャイムが鳴る。

士郎は手を拭き、早足で玄関に向かいドアを開ける。

 

「はーい?」

 

「こんばんは、士郎。包みを返しに来ました」

 

「ライダー!別に返さなくても良かったのに」

 

「いえ、貴方に言っておきたいことがありまして」

 

そう言うとライダーは、士郎に先程までの笑顔を消し、少し苦しそうな顔で言葉を告げる。

 

「セイバーが近々この街に来ます。お願いです。セイバーを止めてください」

 

「セイバーを止めるって……何を……」

 

「今のセイバーは───────

 

 

 

 

 

 

 

 

─────貴方の知るセイバーではありません

 

 

 

 

 

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