意図せず長くなったので、自分でも少しビックリしてます。笑
無駄話が過ぎましたね、それではどうぞ!
★CiRCLE
「どうして……」
俺は受付に立ちながら、1人でボヤいていた。
「どうしてこうなったんだ……」
───昨日…
「おーい!衛宮ー!」
「お?どうした?」
部活が終わり、今から帰ろうとしていた時、大輝ともう1人の友達の中井達也に呼び止められた。
「さぁ、行こうぜ!」
「は?」
大輝は元々国語が苦手とは知ってたけど、ここまで酷いとは……
まるで内容が頭に入ってこない
「ごめん、どうゆう事だ?」
「えー、今ので分かろうぜ 」
「無茶言うな、あんな説明で分かる訳ないだろ!」
「いやーこれを手に入れてな!」
そう言うと、1枚の紙を手渡してきた。
そこには─────
CiRCLE
受付、機材点検できる人募集!
履歴書不要!証明書だけ!
面接だけ!
と、書かれていた。
「へー、こんな所があったんだ」
「何!?お前知らなかったのか!?」
「お、おう。今初めて知ったよ…」
「かぁ〜遅れてるね〜!」
「悪かったな!遅れてて!」
大輝が手で目元らへんを押さえながら、ヤレヤレと頭を振っていた。
何かムカつく…
でもこのバイト先結構いいほうだと思う。
給料もそこそこ良いし、機材点検や受付はやっていく内に覚えられるから、とても働きがいのある場所だと思う。
でも何する場所かわかんないな…
「なぁ、ここはどんな所なんだ?」
「俺が説明しよう」
先程から黙っていた達也が、眼鏡をクイッと上げ説明を始めた。
達也は容姿通りに頭は良い方だ。
だが実はコイツは─────
「ここはあの有名なバンドグループ【Roselia】が、いつも練習に来ていると言われる店なんだ!他にも色々と─────」
そう、達也はバンドやアイドル系が大好きで、俗に言うアイドル系オタクという部類の人間だ。
だから、毎度毎度俺に色々アイドル系の物を提供して俺にも達也と同じ道を歩ませようとしてくる。
悪いヤツじゃないんだけどな…
「────という店なんだ、わかったか?衛宮」
「お、おう。説明ありがとう」
「よし、じゃあ早速CiRCLEに向かうぞ!」
「あ、ごめん。俺普通にいつものバイトがあるからパス」
「「ダニィ!?」」
息ピッタリで反応してる…
スゲェ…
「お、おい衛宮、お、俺達…友達…だよな?」
「お、おう」
「じ、じゃあ、一緒に…行くよ…な?」
「…ハァ……わかったよ、明日土曜日だし1人で受けに行くよ」
「おぉー!心の友よぉぉぉ!!」
「フッ、俺は信じてたぜ!衛宮なら来てくれるってな!」
「そ、そうか。まぁお前達は面接頑張れよ!」
「当たり前だ!必ず受かってみせる!」
そう言い、俺は2人が受かる事を祈りながら彼らの行く末を見守った……
───土曜日ッス
「よし、行くか!」
俺は自分の証明書を鞄の中に入れ、CiRCLEに向かう準備を終わらせる。
「…士郎さん?出掛けるんですか?」
玄関で靴を履いていた時、後ろから声をかけられ振り返る。
そこには、蘭が眠そうな目を擦りながら立っていた。
「あぁ、バイトの面接に向かうんだ」
「…つぐみの店で働いているのに、増やすんですか?」
「まぁ、学校の友達に行こうって言われたからな…断る理由もなかったし、1度受けてみようと思ったんだ」
「…ちなみに何処に行くんですか?」
「んー?確かCiRCLEだったかな?」
「──え?」
靴を履き終え、立ち上がり蘭を見る。
蘭は何故か驚いたような顔をしていた。
「どうかしたか?」
「な、なんでもないです…」
「?じゃあ、行ってきます」
「…行ってらっしゃい」
俺は愛用のチャリに乗り、目的地までそこそこスピードを出しながら向かった。
◆
「……」
蘭は士郎を見送ったあと、すぐにLINEでいつものメンバーに報告した。
《速報。士郎さんがCiRCLEにバイトの面接を受けに行った。》
LINEでそう送ると、一瞬で既読が4になり返信が返ってきた。
《嘘!?それマジ!?》
《おーマジですか〜》
《じゃあもし士郎さんが受かったら、受付で出会う事になるね》
《まぁ士郎さんなら確実に受かりそうだけどな》
《それわかるー》
《ん〜もしかしたら士郎さん、シフト減らすかな?》
《それはありえる》
といったように盛り上がっていた。
それよりもっと重要な問題があった。
《どうする?多分士郎さんの事だから、他のメンバーの女の子とも仲良くなるかもしれない》
《シローさん、女たらしだからねー》
《モカ、それ絶対士郎さんに言わないでね》
《おっけー》
《確か今日あこが練習しに行くって言ってたから多分いるとおもうぞ?》
《まぁいるよねー》
そう、士郎は優しすぎる故に女の子に懐かれやすい
そして運悪く今回、CiRClEにはあのグループがいる…
蘭は悩み抜いた末────
《今回は早くCiRCLEに集合しよう》
《了解!》
《おっけー》
《わかった》
《了解》
蘭は急いで自分の部屋に戻り、着替えに行った。
◆
自転車を漕ぎ続け、CiRCLEの前に到着した。
「ここか…」
自転車を駐輪場に置き、店内へと足を踏み出す。
「いらっしゃい!」
店内に入ると、受付に女性が立っていた。
「えっと、バイトの面接をしに来たんですけど」
「おぉーじゃあ今から面接するね!」
「え!?ここでですか!?」
俺がいる場所バイト普通にロビー…
明らかに客が目立ち、何より俺が恥ずかしい
「じゃあ証明書を見せてくれる?」
「は、はい」
言われるままに証明書を渡し、受付の女性からくる質問等に答えられるよう準備する。
「あれ?君、昨日来た子達と同じ学校なんだね」
「はい、2人に言われてここを知りましたので」
「なるほど、じゃあ君も彼らと同じ理由かな?」
「同じとは?」
アイツら何言ったんだろう?と気になり、質問してみると、とんでもない返答が帰ってきた。
「え?ここなら可愛い女の子が来るからって」
「………」
あまりの衝撃に口開けたまま固まってしまった。
アイツら…馬鹿だろ…
「あれ?君は違うの?」
「当たり前ですよ!俺はそんな目的の為に面接受けに来た訳では無いですよ!」
「なるほど〜」
ハァ…これは落ちたかな…
第一印象…いや風評被害によりバイト落とされるって何か悲しいな。
アイツら絶対許さねぇ…
俺は学校で大輝と達也を懲らしめることを決め、証明書を返して貰ったら帰ろうか悩んでいた時────
pururu……と電話が鳴った。
「はい……あ、わかりました。はい。はーい」
女性は電話を切り、俺に証明書を返してきた。
返って来たので、帰ろうかと立ち上がり
「じゃあ、俺はこれで────」
「じゃあ衛宮くん、受付よろしくね」
「…え?」
帰りますと言う前に女性に言葉を遮られた。
更には受付を任された。
「え?ちょっ────」
「これが今日来る人達ね。で、この人が来た時は部屋の番号が書かれた鍵を渡せばおkね。あとはドリンクとかはこの説明書にあるから読んでおいて」
「え?いや、あの」
「あ、そうそう忘れてた。私は月島まりな、まりなって呼んでね!」
「いや、だから」
「じゃあよろしくね!」
そう言い、まりなさんは奥に入っていった。おそらくさっきの電話でのやり取りの事だと思うけど…
「……」
────そして今に至る
「ハァ…」
まりなさんが有無を言わさずどっかに行ってしまったので、仕方なく受付にいるが
「……」
やることが無さすぎて、少し暇を持て余している。
すると店の扉が開いた
「いらっしゃい」
店内に入ってきのは5人組の女の子達だった。
「貴方は?」
銀髪のロングの子が俺を見ると、誰?といった顔をしていた。
「えっと、ここでバイトすること?になった衛宮士郎だ。よろしく」
「何で疑問形か分からないけど、よろしくお願いするわ」
俺はまりなさんから貰った紙を確認する。
「えっと、予約してた湊友希那さん、今井リサさん、氷川紗夜さん、宇田川あこさん、白金燐子さんで間違いないですか?」
「えぇ」
「えっと、7号室の鍵です」
「ありがとう」
そう言い、彼女達は部屋の方へと向かって行った。
それと同時に少し思った事があった。
「どっかで見た事あるような…」
いくら思い出そうとしても、思い出せないのでその内思い出すだろうと思い、掃除することにした。と言っても、コップを拭くことしかないけどな…
しばらくして、コップを全てを拭き終わり次の仕事をしようと席を立った時、湊さんが部屋から出てきた。
「どうしたんだ?」
「えぇ、少しお腹が空いてしまって…」
「なるほど」
すると湊さんのお腹から可愛らしい音が鳴った。
「……」
湊さんは顔を赤くして、顔を逸らす。俺は少し笑みを浮かべながら、彼女の髪を撫でる。
「え?」
「少し待っててくれ」
俺は奥に入り、厨房に立つ。
「さて、丁度昼頃だし、アレを作るか」
まず和辛子とバターを混ぜ合わせ、パンを塗るようの辛子バターを作っておく。
マヨネーズ、粒マスタード、蜂蜜、粗挽き胡椒を混ぜ、これはサンドイッチ用のソースにする。
お湯に塩をひとつまみ
葉物野菜は火の通りにくい茎の方から入れ、1〜2分茹でる。
茹でたら氷水にさらし、しっかり水気を取っておく。
玉子は塩で下味を付け、スクランブルエッグに
ベーコンは少し多めの油をひき、弱火〜中火でこんがりと
焼き終わったら余分な油はキッチンペーパーなどで取る。
そして食パンの片面に辛子バターを塗り、中身をのせていく。
出来たらすぐに切らず、パンが乾燥しないようラップなどをかぶせ、平らなもので軽く5〜10分ほど押さえて具材同士を馴染ませる。
最後に包丁で好みの大きさに切って…
「サンドイッチの完成っと」
結構作ってしまったけど、まぁ彼女のメンバー達にもあげればいいかな…
「さて、持っていくか」
サンドイッチが乗っている皿をロビーにいる湊さんの所まで向かう。
するとロビーが少し騒がしいことに気付いた。
理由は────
「「…」」
「ちょっと蘭?湊さんと何で睨み合ってるんだよ!?」
「…別に睨んでない」
「私も睨んではいないわ」
「いや、睨んでたよ?」
「に、睨んでましたよ?」
「蘭も睨んでたよ〜」
「結構マジの睨みだったぞ」
「あこもそう思った!」
「「だから睨んでないって!」」
湊さんのメンバーの子達と蘭達がいた。
てか、蘭達もここの常連なのか?
そういえば蘭の部屋を掃除しに行った時、ギターあったな…
蘭達もバンドやってるのかな?少し聴いてみたいし聞いてよう。
「パンの匂い〜!」
「お、よくわかったなモカ」
「あ!やっぱりいた!」
「やっぱり?」
「蘭から聞いたんだよ」
「なるほど」
「シローさん、そのパンはー!」
「ん?サンドイッチだけど」
俺は湊さんの前に置く。
「はい、お待ちどうさま」
「食べてもいいのかしら?」
「そのために作ったんだよ、作りすぎたしみんなで食べてくれ」
「…じゃあ頂くわ」
サンドイッチを全員に2個ずつ渡し、皆で手を合わせ───
『いただきます』
全員が同時にサンドイッチを齧り、モグモグと食べる。
「美味しい!」
「確かに美味しいです…」
「とても栄養バランスが整っていて美味しいです」
「これは山菜が入ってるの?」
「あぁ、丁度冷蔵庫に入ってたから使ったんだ 」
「……」
湊さんは黙々とサンドイッチを食べていた。
「お口にあいましたか?」
「…えぇ」
「それは良かった」
俺は美味しそうに食べている彼女達を見て、笑みを浮かべ、蘭達の所にいく。
「まさか蘭達が来るとは思わなかったよ」
「そういえば言ってませんでしたね」
「何を?」
「あたし達【Afterglow】ってバンドグループなんだ」
「へー、そうだったんだ」
「…黙っててすみません」
「別に気にしてないさ」
そう言って蘭の頭を撫でる。
「バンドっていう道を選んだのは、蘭だ。なら俺は全力でそれを応援するまでだ。頑張れよ!」
「…はい」
何故か耳を赤くして顔を逸らす蘭。
改めて言われて恥ずかしかったのか?
「シローさん、その応援は蘭だけー?」
「そんなことないさ、みんな応援してるよ」
「任せて!私がリーダーらしく皆を導くから!」
「え〜?ひーちゃんがリーダーなの?」
「ちょ!モカ!?」
ハハハっと笑い、湊さんの所まで戻る。
「少しは元気出たかな?」
「え?どういう…」
「湊さん、元気がなさそうだったからね。余計なお世話をしちゃったね、ごめん」
「いえ、そんなことないわ」
彼女は笑みを浮かべ、後ろをみる。
「私は少し焦っていたのかもしれないわ…本当にこのままでいいのか?って、そして紗夜達に当たって自分でもどうすればいいか分からなくなって…」
彼女は頭を下げ、氷川さん達に謝った。
「ごめんなさい」
「…頭をあげてください、湊さん」
「でも…」
「私はそんなの気にしてないよ」
「あこも気にしてないよ!」
「わ、私もです!」
「リサ、あこ、燐子…」
「湊さん」
氷川さんは湊さんに笑顔で────
「私は…いえ、私達は湊さんと一緒に上を目指したい。だから、一緒に悩み抜きましょう」
「紗夜…えぇ、そうね。ごめんなさい、私は1人で悩み込もうとしていたわ。でも…それじゃあ意味がない」
「そうそう、皆一緒でそれを突破していこーう!」
「おー!」
湊さん達が仲直りをしている所を遠目で見ていたら、まりなさんが帰ってきた。
「やっぱり君に任せてよかったよ」
「そうですかね?」
「うん!衛宮くん、これからよろしくね!」
「はい、お願いします」
俺はCiRCLEの面接に合格し、新しいバイトを始める事になった。
これが後に、色々な個性的なメンバーと仲良くなる始まりの日とは、まだこの時は知らなかった…
余談(?)です
戦闘系の物を書こうと思います!
(だがいつから書くか決まってないぜo(`・ω´・+o) ドヤァ…!)