衛宮さんの今日のごはん   作:パーカス

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お弁当の定番 玉子焼き

「うー、やっと今日でテストが終わるー!」

 

「あと午後のテストをやり終えたらな」

 

彼女達は、羽丘女子学園の屋上に集まり、昼休憩をしていた。

 

「蘭はテストどうだった?」

 

「……やれるだけの事はやった」

 

「そっか、なら心配なさそうだな」

 

巴の問いに蘭はそう答えると、巴は笑みを浮かべる。

 

「そんなことより早く食べようよ〜、モカちゃんお腹空いたー」

 

モカはお腹を押さえながら、昼食を急かす。

 

「はいはい、じゃあ食べよっか!」

 

各個人、自分の弁当を取り出し手を合わせる。

 

『いただきます』

 

弁当の蓋を空け、中身を確認する。

 

「あ……」

 

蘭がそう言葉を漏らす。その声を聞き、4人が蘭の弁当の中身を見る。

 

「どうしたの?」

 

「え、いや、玉子焼きが入ってる、て思って」

 

まさかの答えに驚き、そして彼女の弁当はいつも中身が違う事を思い出した。

 

「何か玉子焼きに思い出とかあるの?」

 

「特にないけど……士郎さんが作る玉子焼きはとても美味しいから」

 

 

 

 

朝起き、リビングに向かうと士郎がキッチンで自分のと蘭の弁当を作っている最中だった。

 

「おぉ、おはよう蘭」

 

「……おはようございます」

 

 

蘭の存在に気が付き、挨拶を交わす。

 

「テーブルの上に朝ごはん置いてるから、先に食べておいてくれ」

 

「はい」

 

士郎の言う通りテーブルには朝ごはんが置かれており、それを食べながら士郎の方を見る。

 

「これとこれは出来たから、あとは……」

 

 

卵を割り、泡立てずに白身を切るように溶いて、塩、醤油、みりん、水、お好みで砂糖を加え入れ、これを混ぜて《卵液》を作る

玉子焼き器を中火にかけ、サラダ油をひく

卵液の1/4量を玉子焼き器の全体に広がるように入れ、ある程度火が通ったら手前に寄せ固め芯を作る

芯を再び奥に持っていき、空いた部分に油を吸ったペーパーで軽く油をひいたら、卵液1/4量を入れる

焼いた芯の下にも箸を入れて卵液を流し込んで、7~8割くらいの半熟具合に焼けたら、折りたたむように巻く

これは卵液が無くなるまで繰り返す

最後は玉子焼き器の手前の角を利用して形を整えつつ、焼き目をつけて完成!

弁当に入れる時はすぐ切らず、余熱で完全に火を通し粗熱が取れてから切る

 

 

「完成、と」

 

「ご馳走様でした」

 

弁当が完成したのと同時に蘭が朝ごはんを食べ終え、食器を渡しにきた。

 

「ありがとう、それとこれが今日の弁当だ。テスト最終日、頑張れよ!」

 

「はい、士郎さんもテスト勉強頑張ってください」

 

「おう!」

 

蘭がそう言い、弁当を鞄に入れようとした時、ある違和感に気付く。

 

「そういえばセイバーさんは?」

 

「セイバーならさっき出て行ったぞ。なんか探し物があるらしい……なんだろうな?」

 

 

 

 

今朝の士郎との会話を思い出し、少し微笑む。

 

「へー、てかやっぱり蘭の弁当作ってたの士郎さんだったな」

 

「蘭〜、その玉子焼きを一口恵んでくだされ〜」

 

「別にいいけど」

 

蘭はそう言って玉子焼きを半分に切り分け、分けた半分をモカの弁当の中に入れる。

 

「ありがと〜」

 

「ずるい!私も一口欲しい!」

 

「いいよ」

 

半分になった玉子焼きをひまりにあげると、嬉しそうに目を爛々と輝かせていた。

 

「巴とつぐみは?」

 

「アタシは別にいいよ。また今度士郎さんに直接お願いするから」

 

「私も大丈夫だよ。それに蘭が1番楽しみにしてたんでしょ?」

 

2人にそう答えられ、蘭はようやく自分の弁当に手を付け始めた。

 

「……」

 

玉子焼きを口に入れ、頬を少し赤らめながら美味しいそうに食べる蘭だった。

 

「そういえば、最近セイバーさんって何かバイトでもしてるの?」

 

何か思い出したかのようにひまりは蘭に質問する。

 

「どうして?」

 

「この前、薫先輩から聞いたんだけど、なんか接客してるセイバーさんを見たんだって」

 

「アタシもあこから聞いた事あった!でも確かあこが言うにはセイバーさんの妹さん?がいる、て言ってたな」

 

「セイバーさんに妹さんなんていたの?」

 

「聞いた事ない」

 

その話はモカもつぐみも持っていた。

モカの話では、やまぶきベーカリーでパンを買って行ったらしい。更に沙綾が言うにはセイバーさんだったけどセイバーさんじゃなかったと混乱していたらしい。

つぐみの話では、自分の店にきたらしいが、あまりにも別人感があり話をかけに行けなかったらしい。

 

「一体どういう事なんだ?」

 

「セイバー似の人がいたって言っても声色(こわいろ)も同じなんて事はないと思う……」

 

「そういえば今日セイバーさん、何か探し物しに朝早くから出掛けたって士郎さんが言ってた」

 

「探し物?なんの?」

 

それは分からなかった蘭はその問いに首を振り、分からないと答えた。

 

 

 

 

 

セイバー似の話は、彼女達だけでなく、他のガルパメンバー達の間でも話題になっていた。

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