最高の1日を過ごすが良い!
我が許そう! By何処かの英雄王
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─────12月24日。
クリスマスイブである今日。街では色々なイベントや子供達へのプレゼント配布等、色々な行事が行われている─────はずだった。
「寒いぃぃぃぃ!!!!」
ひまりは体を震わせながら、蘭達と商店街を歩いていた。
「まぁ、今日は確かに冷えるな」
「冷えるってレベルじゃないでしょ!?」
「モカちゃんも流石にこれは無理……」
「……寒い」
運悪く今日の天気は冷たい突風が吹く程風が強く、気温も零度を下回る程、寒冷化していた。
お陰で外でやるイベントは中止、商店街でも客の通りが極端に少なくなっていた。けれどイベント自体はショッピングモールの方に移り決行するらしく、子供達の楽しみだけは守られたみたいだった。
「うぅぅぅ、巴ぇ〜暖めて〜!」
「ハイハイ、あと少しで着くから頑張ろうな」
「蘭〜引っ付いていい〜?」
「ちょ、モカ離れて、歩きにくい」
4人は冷たい風に吹かれながら、ようやく目的の場所に辿り着いた。
そして、扉に手をかけ開ける。
「あ、いらっしゃい─────って、どうしたの皆!?特にひまりちゃん!大丈夫!?」
彼女達が目指した場所は、羽沢珈琲店。
今日は店を貸し切りにしてもらい、クリスマスパーティーをしに集まったのだ。
「うぅぅぅ、つぐ〜!温かい物を恵んでください〜!」
「う、うん!分かったから席に座って待っててね」
そう言ってつぐみは厨房の方へ行き、蘭達も席に座り心を落ち着かせる。そのタイミングで声をかけられる。
「寒い中、お疲れ様です」
「あれ?もう来てたんですか?紗夜さん」
「えぇ、私達も巴さん達が来る数分前に来たところなんです」
紗夜が振り返る先には友希那達が座っていた。多少体を震えさせながら……
「えっと、そちらも寒い中、お疲れ様です」
「えぇ……ありがとうございます……」
店の中は暖房が着いており暖かいとはいえ、外の寒さを耐え忍びながらやって来た代償は大きかった。
「それに私達の他に、もう来られてる人達もいますよ?」
「え?」
すると、裏からエプロン姿のつぐみ─────ではなく
「ヘイ!ラッシャイ!!」
「イヴちゃん!それ違うから!てか今のわざとだよね!?」
「おー!流石ツグミさん!ノリツッコミです!」
パチパチと手を叩き、イヴは褒め喜ぶ。
「イヴちゃん!?来てたの?」
「はい!アヤさん達も一緒です!」
イヴが言うと蘭達が座っている席から見えなかったが、チラッと日菜が顔を出して手を降ってくる。
「あちゃ〜、バレちゃった☆」
「バレた、というよりイヴちゃんが教えたのだけどね」
そして、それに続いて他のメンバーも顔を出す。
「もう声を出してもいいかしら!」
「やっほー!皆元気ー?」
「息を潜め、そしてスポットライトの様に目が集まった瞬間に華麗に登場……あぁ、なんて儚いんだ……!!」
こころ達が彩達の後ろの席から顔を出し、場を明るく盛り上げる。
3人の後ろで頭に手を当て、困った顔をしてる美咲を置いて……
「もうほとんどメンバーが揃ってるね」
「あとは─────」
そう言いかけた時、扉が開かれる。
『寒いぃぃぃぃ!!!!』
そんな一声と共に、中へと入ってくる。
「うぅぅぅ!寒いよぉぉぉ!!」
「なんで今日はこんなに寒いだよ!」
「あはは、まぁ冬だし、ね?」
「つ、つくしちゃん!?大丈夫!?」
「だだだだだいじょうぶぶよ」
「完全に壊れてる!?急いで暖めないと!」
「パパパレオ!温かい飲み物!」
「はい!頼んでおきますね!」
ぞろぞろと体を震えさせながら、空いてる席にグループ同士で座る。
「これで全員集合、かな?」
「みたいですね」
香澄が有咲に引っ付きながら、辺りを見渡す。
「士郎さんは?」
その疑問に他のメンバーも思い、同じく辺りを見渡す。
「士郎さんなら─────」
「ここにいるぞ?」
つぐみが答えようとすると、裏から士郎が顔を出てきた。
「って、大丈夫か?」
「大丈夫じゃないですよ!今日めっちゃ寒くて!」
「確かに今日は寒いよな」
と、士郎は喉を鳴らし、全員の注目を集める。
「えー、今日は寒い中集まってもらってありがとう。今日はクリスマスイブだからケーキを作ってみたから、みんなに食べてほしいと思ってる。今日集まった事に後悔させないように、とはいってほしいなとは思ってるけど、楽しい日にはしようと思っている」
そして士郎は裏に戻り、つぐみとイヴも一緒に裏に入り、料理を持って帰ってきた。
「今日は腕によりをかけてみんなに振舞おうと思っている。存分に召し上がれ」
そして、席に色々な料理が置かれ、クリスマスパーティーが開始された。
「ふぅ、美味しかった!」
「いや〜、心も体も温まっちゃった!」
それぞれ談話していると、
「さて、ならもうシメの物を持ってくるか」
士郎はそう言って、席を立ち厨房に向かう。
─────彼女達が店に来る前。
「さて、始めるか」
つぐみの父─────この店の店長から食材や調理器具を好きに使って良い、との許可を貰っているので、士郎は早速料理を始める。
まず初めに準備として、型の底と側面に、オーブン用の紙を敷く
そしてあらかじめオーブンを160℃に温める
フライパンの深さの1/3程まで水を入れ、中火にかけて鍋肌がフツフツとしてきたら火を止める
シロップの材料は合わせてよく混ぜ、砂糖を溶かして冷ましておく
最初に作るのはスポンジの生地
ボウルを卵、砂糖を入れてハンドミキサーで軽くほぐす
約80℃の湯を入れたフライパンで湯煎にかけながら、ハンドミキサーで泡立てる
卵液が温まったら湯煎から外す
ハンドミキサーを持ち上げた時に生地がモッタリと落ちて、重なるくらいまで2~3分間泡立てる
その後、ハンドミキサーを低速でさらに1分間泡立てる
薄力粉の半量をふるい入れ、ゴムべらで底からすくい上げるように混ぜる
粉っぽさがなくなったら残りの半量をふるい入れ、同様に混ぜ、粉っぽさがなくなったら、更に10回混ぜる
プレーンヨーグルトとごま油を別のボウルに入れ、馴染むまで泡立て器で混ぜる
その後、先程作ったものをゴムべらで1すくい分加え、泡立て器で馴染むまで混ぜる
混ぜた後、ボウルに加え戻し、ゴムべらで底からすくい上げるように、全体にムラがなくなるまで混ぜ合わせる
型に流し入れ、10cm程上から台の上に落として気泡を抜き、160℃のオーブンで30分間焼く
焼き色がつき、真ん中に竹串をゆっくり刺して生地がつかなければ、すぐに型ごと10cm程上から台の上に落とす
型から外して網にのせ、側面の紙を外して冷ます
底の紙も外してポリ袋に入れ、涼しい場所か冷蔵庫で2時間以上休ませる
冷ました後、スポンジは厚みを半分に切る
いちごは洗ってヘタを除き、2/3量を縦半分に切って紙タオルで水気を拭く
続いてクリームを作る
ボウルに生クリームと砂糖を入れ、底を氷水に当てながら、ハンドミキサーで垂らした時に重なるくらいの堅さ、七分立てに泡立てる
別のボウルに1/3量を移し、ツノが柔らかく立つくらいの堅さに泡立て器で整える
スポンジの断面にシロップを1/3量ずつ小さめのスプーンで塗る
下半分の断面に1/3量にしたクリームを適量を薄く塗って、縦半分に切ったいちごを適量に並べる
上からもクリームを適量に塗りいちごで覆う
スポンジの上半分をのせ、1番上に残りのクリームを塗る
ケーキの上に七分立てのクリームの半量をのせ、ナイフで広げる
はみ出したクリームは、側面にも広げるように均一に塗る
ジッパー付き保存袋を角から折り込んで三角形にし、テープでとめて絞り出し袋を作る
残ったクリームを泡立てて入れ、袋の先を1cm程切り、ケーキの上に丸く絞り出す
残りのいちごを飾り、30~1時間冷蔵庫で冷やす
「そして、出来上がったのがこちらでございます」
『おぉ〜!』
出来上がったケーキに彼女達は感嘆な声を上げ、順番に切り分けたケーキを受け取り、席に着く。
「それじゃあ、改めてもう一度─────」
『いただきます!』
肌寒く風が強い日……それでも、友達や家族と迎えるクリスマスは、どこか温もりを感じる日になるかもしれない……
そんな1日を過ごしたのだった
寒い!以上!!