衛宮さんの今日のごはん   作:パーカス

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あけましておめでとうございます!
今年もいつも通り頑張っていきます!





大晦日の年越しそば

大晦日

 

 

「大掃除も終わったし、あとは年が変わるのを待つだけだな」

 

士郎がそう呟き、隣にいた蘭とセイバーが反応する。

 

「ランの家はとても広いですからね。掃除が少々大変でしたが」

 

「ごめんなさい、掃除のお手伝いをしてもらって……。助かりました」

 

「いいえ、お安い御用です」

 

士郎達は商店街を歩きながら、のんびりと談話をする。

 

「さて、年明けからしばらくこの辺の店も閉まっちまうし、今のうちに買い物しておかないと」

 

「荷物持ちならおまかせを」

 

「あたしも持ちます」

 

しばらく歩き続けていると、人混みが多くなっていき、セイバーはその人混みを不思議そうに見ていた。

 

「今日はなんだか人が多いですね」

 

「ん?あぁ、まぁ目的は俺たちと一緒だろうな」

 

「私達と同じ、といいますと、正月の為の準備でしたか」

 

そしてセイバーは少し考えことを始め、そして質問をする。

 

「そういえば正月というのは具体的には何をするのですか?」

 

「確か……新年を祝うための行事、だったと思います」

 

「それで合ってるぞ。正月飾りに門松っていうやつとか鏡餅なんか飾ったり、あとおせち料理を食べたり……」

 

「おせちは知っています。タイガが教えてくれた事がありました。多種多様な料理が重箱に詰められているあれですね」

 

「そう、中に入れる豆だったり数の子……かまぼことか一つ一つに意味があったりするんだよ」

 

スーパーに入った士郎は買い物をしながら、説明を続ける。

 

「例えば豆だったら、“まめ”に働けるように健康であれ、とか」

 

「なんと、正月という祝いの日に相応しい料理なのですね。頂いてみたいです」

 

「まぁおせち料理は明日、その前に今日の夕飯はこっち」

 

士郎は手に取った商品をセイバーに見せた。

 

 

 

「ただいま」

 

家に帰ると、聞き覚えのある笑い声が聞こえ、居間の方へ向かうと

 

「あ〜おかえりなさい、士郎さん、セイバーさん」

 

「ただいま、てもう溶けてるな……」

 

コタツに取り込まれたひまりに、若干呆れ顔で見つめる。

そして、コタツを囲むように座っている巴とつぐみも同じ意見なのか、苦笑いを浮かべていた。

 

「あはは……まぁ寒い中頑張って歩いてきたから、その、今回は許してあげてください」

 

「まぁ、いいけど……そういえばモカは?」

 

士郎がそう言うと蘭が下を指さす。

その指した先に、頭だけ出してコタツに入り込んでいるモカがいた。

 

「ん〜」

 

「……まぁ、こうなる事は大体分かっていたけど」

 

士郎はキッチンに向かい、セイバーにコタツで休憩、と提案し、ものの数秒でコタツに取り込まれた。

 

「さて……」

 

士郎はエプロンを身につけ、袖を捲る。

(今日はこれ一択、かえしは先にやったんでOK)

 

 

“かえし”とは麺つゆの素になるものの事

鍋にみりんを入れ、沸騰させてアルコールを飛ばし、弱火にしてざらめ糖を入れて溶かす

醤油を加え、弱火で焦がさないように加熱し、鍋縁の醤油が小さく泡立ち、表面にアクが現れたら取り、火を止めて自然に冷まして完成

 

(で、昨日から浸けといた昆布と)

 

出汁昆布は水に浸けておき、その水ごと鍋に入れ、沸騰寸前になったら昆布を取り出す

弱火にしたら鰹節を入れて30~40分煮出し、こし布等でそれをこせば出汁の完成

続いて長ネギは小口切り、小松菜は茹でて食べやすい長さに切り、かまぼこは8mm幅程度に切る

海老は殻と背ワタを取り、尾の剣先を少し切り水を出す

塩、片栗粉、酒少々で海老をもんだら水で洗い、キッチンペーパーで水気を取ったら、腹側に5ヶ所程1/3程度の深さまで切り込みを入れ、腹を下面にし、上から押して“ブチッ”と筋が切れる感触がなくなるまで伸ばす

卵、冷水をよく混ぜ、薄力粉を加え、縦に切るように混ぜる

海老に打ち粉をし、余分な粉を叩き落としたら、海老の尻尾を持ち衣をつけ、170~180℃の油で揚げていく

具材から出る泡が小さく多いから、大きく少ない量になっていき、パチパチと大きな音に変わってきたら揚げ上がりの合図

油をよく切り、海老を立ててバットに取り出す

出汁とかえしを合わせて温めて味を調整し、少し固めに茹でたそばを冷水にさらし、水気を切る

お湯でそばを温め、器に盛り、つゆをはり、海老の天ぷら、長ネギ、小松菜、かまぼこ、柚子皮を添えて……完成!

 

 

「よし」

 

出来上がった料理を持っていく。

 

「はい、年越しそば」

 

「トシコシソバ?普通にそばと違うのですか?」

 

「そうだよ!」

 

「年越しそばはおせち料理みたいに意味があるからね」

 

「そうなのですか?」

 

「あぁ、そばは他の麺類よりも切れやすいんで今年の“厄”を断ち切る……とか、細く長く伸びることから健康長寿とかの縁起担ぎだな」

 

「なるほど」

 

セイバーは年越しそばを見つめながら、

 

「では、これを食べて皆が健康であるように」

 

『いただきます!』

 

麺をすする音、咀嚼音が部屋に鳴る。

 

「う〜ん!美味しいー!」

 

「おぉ〜生き返るね〜」

 

「やっぱり年末最後は年越しそばだな」

 

「このスープ美味しいです!」

 

全員楽しそうにそばを食べていた時、士郎はふと思い出した。

 

「どうかされましたか?シロウ」

 

「いや、そういえば年越しそばの由来って色々あるんだが、その中に1つにこんなのがあってさ」

 

 

“末永くそばにいられますように”

 

 

士郎に注目が集まり、その視線に気付いた士郎は頬を掻きながら

 

「っていう……まぁ、その……来年もよろしくな」

 

「……えぇ、こちらこそ」

 

「よろしくお願いします、士郎さん」




良い年を(`・ω・)bグッ!
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