ある日手元に送られてきたビデオレターには、見ず知らずの男女がズッコンバッコンしている不埒にも程がある映像が!
果たしてこのビデオレターの本当の受取人は誰なのか? 自分はこのビデオレターをどうすればいいのか?
…………面倒くさいことは置いといて、まずは自分のムスコを抜こう!
たいへん頭の悪い短編ストーリー、爆誕!
「な、なんだこれ…………!?」
俺は目の前の水晶に映し出された映像を見て愕然とした。
この水晶は『記憶水晶』といって、映像を録画していつでも再生できるマジックアイテムだ。1つ金貨10枚は下らないだろう超高級マジックアイテム。これが俺の家の郵便受けに入ってた時はビックリした。片田舎の村落で雑貨屋を営んでいる独身男性が、間違っても持ってていい代物じゃない。これ届けた人、絶対に送り先間違っt――
【レラトネ村 アンディ 宛て】
――俺の名前が書かれてるってことは間違ってないわこれ。
この村でアンディって名前は俺しかいない。ということはやっぱりこの記憶水晶は俺に向けて送られたモノってことになる。
こんな高級品を発注した覚えはない。ということはコレの中には俺に向けた誰かのメッセージ映像が録画されてるってことになる。
……気になるな。
記憶水晶を気軽に送ってこれる知人に心当たりはない。この村にはそんな金持ちなんていないし、地元から外に出たことがないから王都に知り合いもいない。
なんにせよ、中身を見てみれば分かることだ。数年前、1回だけ行商人の若い兄ちゃんから見せてもらった操作方法を思い出しながら再生するために水晶の表面を触る。たしか、ここをこう――
――お、きたきた!
水晶が緑に輝き始める。これで少し待てば、録画された映像が再生されることになるだろう。
さてはて、いったいどこの誰が記憶水晶を送り付けてきたのやら――
『…………あっ♡ アンディ、見てるぅ?♡』
……………………誰?
いま水晶の中では、見ず知らずの男女が全裸で絡み合っている様子が映し出されている。
そう、俗にいうセクロス――子作りである。
『クックック……。なぁケイト? 愛しのアンディとやらに自分の今の状況を教えてやれよ!』
『う、うん♪ あのね、アンディ。いまアタシ、敵国の大将軍ジャレットと、セッ〇スしてるのぉ!♡』
どっちも誰だよ。
いや、う~ん。でも俺の名前を呼んでるしなぁ。やっぱり人間違いかと思ったけど、まさか村を間違えて送られるってことはないと思うから、俺のことで合ってる……んだよな?
首をひねっている間も2人の行為はより一層、激しさを増していく。こちらを見せつけるように広げられた女性の秘所には、男性の逸物がそれはもうズッコンバッコン。
控えめに言ってめちゃくちゃエロい。喘ぎ声も、髪を振り乱す女性――ケイトとやらの痴態も、接続部から飛び散る白い汁も、何もかもがめちゃくちゃエロい。
あまりのエロさに、気付けば俺のムスコもそそり立ってそりゃあ見事な漢に大変身。ズボンの中から大脱出を試みている。
こんな有り様ではまともな思考などしていられない。送ってきたのが誰かっていう推理は置いて、とりあえず水晶のメチャシコ映像をおかずにして1発抜いておくことにしよう。
オホ~……。ケイトちゃ~ん……。
そこから072にスッカリ夢中になってしまい、気付けば映像が終わるまで3発連続で致してしまった。
無駄撃ちでベトベトになってしまった手と身体を洗い流すべく風呂に入る。もちろん記憶水晶も一緒だ。水ごときでは壊れない丈夫な商品の映像をもう1回再生しながら、欲望を抜いたことで冴えわたっている頭で推理を再開する。
しかしこのケイトとかいう女性。なかなか鍛え上げられた身体をしている。
まず腹筋は綺麗に6つに割れている。全身には無駄な贅肉がついておらず、健康的な象徴でもある小麦色に焼けた肌は、銀色に輝く髪と対照的でよく映える。紅く光る眼は悦楽に潤んでいて、この行為が如何に気持ち良いかを想像させる。
それでいて女性的な魅力も兼ね備えている。見よ、この胸に蓄えられたパイ=オツ(享年081年)。目算でもD、いやEはあるか?
このたわわに実った果実が、男性が下から突き上げる度にそれはもうブルンブルンとけしからん。これはムスコの情操教育にも影響出まくりですよ全く!
男の方――ジャレットにも目を向ければ、こちらもなかなか引き締まった身体をしている。ケイトのたわわをこれでもかと揉みしだきながらズッコンバッコンしてだらしなくニヤニヤ笑っている。羨まけしからん! これは童貞憲兵総出動待ったなしですよコンチクショウ!
……………………おかしい。ここまで映像から情報を抜き出して整理したというのに、エロいという以外に何も見つからない。
ムクムクムクッ
おいちょっと待て我がムスコよ。さっき3連発もしただろう? 今日はもう疲れたはずだ。大人しくしておけ。
《ボク、まだ頑張れるよ!》
ム、ムスコよ……。なんて健気なんだ……。
仕方ない。ここは再び興奮してしまったムスコをなだめつつ、このケイトとジャレットとかいう男女と何処かで出会ったことがあるか、改めて思い出すことにしよう。
ということで、風呂場に常備してある『スライムの粘液』をたっぷりムスコにかけまして。
オホ~……。ケイトちゅわ~ん……。
……………………う~ん。
日を改めて映像を確認してみたが、それでもサッパリ思い出せん。
やっぱりどこか別のアンディさんと間違えて送ってきたとしか思えない。
それにしても、この2人はこんなメチャシコ映像を送ってきて、何がしたかったんだろう?
『最初は……っ、この人に犯されるのがたまらなく嫌だったのっ』
『でもっ、何回もいっぱい気持ち良くされてっ! もうこの人ナシじゃ生きていけなくなっちゃったのぉっ!!♡』
『クックック、そういうことだアンディ。この肉便器はもう俺のモンだからよ! 取り返そうとしても無駄だぜぇ?』
!! この会話を聞いて、俺の脳内に電流が走る!
分かった。ついにこの事件の真相が分かっちまったぜ!
まず、このアンディってのはやっぱり俺とは別人だ。それは確信した。
そしてアンディとケイト、ジャレットって3人は知り合い――それもただの知人じゃない。
それはズバリ、三角関係だ!
そう、アンディとやらはジャレットに好きな女を奪われたんだろう。きっとジャレットの激しいアプローチ(股間的な意味で)にケイトがメロメロにされたんだ。
そしてアンディにこの事実を伝えようとしたが、2人はこの伝え方に迷った。直接伝えれば、逆上したアンディが暴力行為に及ぶかもしれないからだ。
そこで2人は、アンディにこの記憶水晶を送って自分たちの仲を示すことを思いついた。アンディから遠く離れた地で愛を営み、アンディには2人が本当に愛している証明としてこの記憶水晶を送って見せつける。
きっとアンディって奴はしつこく付きまとってくる粘着質で陰湿な奴だったに違いない。そういう輩は追い詰められた時に何を仕出かすか分かったもんじゃないからな。俺も苦い過去があるからよく分かる。
フフフ、分かった。分かってしまったぜ。この俺の天才的頭脳を持ってすれば、楽勝だったなこの難問は。
ただ、問題はまだ残っている。それも肝心なのがだ。それは――
「結局、この『アンディ』ってどこのどいつだよぉぉぉ!!!」
それが分からないと、本当の受け取り主に記憶水晶を返してやれないだろうがぁ!!
………………仕方ない。ひとまずこの記憶水晶は俺の手元に保管しておくことにしよう。きっとこうした物品や手紙を送り届ける運び屋も、配送ミスに気付いてそのうち回収しに来るだろう。
それじゃ、これは割らないよう布に包んで玄関に置いとくかね。
それにしても……………………
『あっ♡ あんっ!♡ もっと突いてぇ!!♡』
『オラッ! もっと締め付けろやこのエロ騎士が!!』
自分の服を捲って、腹部をジッと見つめる。2人のムキムキに鍛え上げられた肉体とは対照的に、服の下に隠れた自分の腹のなんと弛んで醜いことか。
「……………………鍛えるか」
未だに童貞、未だに独身。俺もこのケイトさんみたいな美人を嫁にする為に、まずは身体から鍛えることにしよう。