『蜥蜴マスク、どうかしたのか?』
『鶏マスク……実はよぉ、面白そうな人材に会ってよぉ』
夜。
【マスカレード】の共用チャット。
『面白そう人材?』
『翁の面を被った忍者でなぁ。分身の首を跳ねた上にナイフが当たんねえんだぁ』
『お前クランで一番腕立つ方だろ。優秀な奴だな…………』
『だろぉ? 探したいから蚊マスク貸してくんねぇ? 弱み探って下に付けてぇ』
『いいだろう。味方は多い方が戦いやすい』
【マスカレード】のメンバーはマスクしてコードネームで呼ばれてるクラン。
互いに誰かは分からない。
『【雨谷剣術道場】の奴らがしつこいしな。味方が欲しい』
『兎マスクが襲われたってなぁ。なんで犯行がバレてんだろぉ?』
ちなみに初日に犯罪行為を行ったが、バレて妨害されてしまった。
『多分予知能力者がいるんだろうな。スパイがいるならガサ入れしてくるだろうし』
■
「あーあ。寝ときゃよかった」
夜、色々会って完徹した。
眠いなぁ。ふぅあ。
まあ、朝飯は要らないな。
コーヒーだけで十分。
少し時間あるしシステムを見てみるか。
掲示板システムを見てみよう。
あ、被害とかの報告があるみたいだ。はええな。
まず【悪龍】【マスカレード】【レッドロウ】って所が悪質なクランみたいだ。
【悪龍】は強盗とか殺人とかもやってるみたい。
【マスカレード】は詐欺や窃盗とかの室内犯罪。
【レッドロウ】密輸や窃盗団みたいなのやってる。
…………疑問が出てくる。
なんでもうこんなに人が集団になってるの? 2日後だぞ?
まさか……皆修行してる時にコミュニティを作ってたって事?
もしくは元々顔見知りだとか? 有り得る。
類は友を呼ぶと呼ぶからな。
さて…………賞金稼ぎのシステムを見てみるか。
「あら?」
賞金首の情報はあるのだが。
【悪龍】のクラン名のメンバーしか指名手配が無いぞ?
トカゲ野郎が裏技があると言っていたな。
まさか、強盗や殺人以外は何やってもいい……とか?
うわっ、迷惑だぁ。
「でも悪いやつばかりでは無いだろ」
良いクランも探してみよう。
えっと、評判のいいクランは【金剛財閥】【雨谷剣術道場】【警視庁能力者部隊】【自衛隊能力者部隊】【明桜高校文芸部】か。
【金剛財閥】は聞いた事ある。日本有数の財閥だったはず。
【雨谷剣術道場】か、剣士とか武闘派とか多そうなイメージだな。
【警視庁能力者部隊】と【自衛隊能力者部隊】か、公務員も能力持ってるだろう。対能力者戦との戦いとか勃発しそう。
【明桜高校文芸部】? 聞いた事ない学校だな。文芸部だし、オタクとか居そう。
あれ? クランを作るのに1億いるよね?
剣術道場とか高校生がそんな大金用意出来んの?
さ、時間か。
大学行こう。
■
「聞いて聞いて〜知り合いが念能力者になったの〜」
は? ろくでもなさそうな話だな。
どうせ纏しか出来なそうだけど。
「ねーねーブス山君〜」
「…………」
「何? その顔? 話しかけたのに何その態度?」
「…………何?」
「やっぱ話すの止めた。信じられない」
…………僕が悪いの?
この前嘘告白してきた女だぞ? 僕の名前すら覚えてすらいないんだぞ?
だが能力者になって世界が変わった。
あまり動じてないけどね。
■
「それでは体育はテニスです」
体育の授業か。
本当に楽勝だな。修行した僕にはイージーモードだ。
「最後には試合をやってもらいます」
「よし、俺やります。誰かやろう」
確か菅田は国体行ったとか言ってたような。
負けると分かってるのでやろうとは皆しない。
「あれー? 誰かいないの?」
「ふむ、誰かやる人いませんかね〜」
面倒事だからやらん。
「ねぇ、ブス山君? 良かったらどう?」
「試合したらどうなるの?」
「…………別にどうにもならないけどさ」
適当にやって負けてやるか。
「いいぞ」
「よし、やろう」
少し走り込みをしてラリーをする。
そして試合時間がやってきた。
「行くよ、ブス山君」
「…………」
地面にボールをポンポンとバウンドさせ、サーブを打ってくる。
シュン
「…………」
「きゃあああああああ凄い!」
「俺テニス部だけどあんなサーブ全国レベルだぜ…………」
「顔良くて頭良くて運動神経あるとか羨ましいや」
ゴメン、俺には凄く遅く見えるんだ。
師匠の手裏剣を見慣れてるので、そこまで驚かない。
「いやぁ皆ありがとう」キラン
歯を見せたスマイル。
あの旅団四天王のマジタニの方が凄く見えるんだが?
「さあ、そっちの番だよ?」
「…………」
テニスとかやった事ないんだけど。
まあ見よう見まねでやって見るか。
「…………」
ドバン
「…………へ?」
「…………あ」
周は使ってないけど高威力だ。
手加減しとけば良かった。
「…………」
ん? 菅田君が地面を見て…………あ。
「おい、あれ見てみろよ」
「なんでボールが破裂してるんだ!?」
「地面が抉れてる!?」
ボールが壊れるのはテニスの王子様でもあったな。
どんだけ力強かったらこんなこと出来んの?
「…………続きやろうか」
「あ、うん」
その後、サーブを返したり決めたりして手加減しながらやるのだった。
ゲームは僕が勝ったが、菅田君は悔しそうでバツの悪そうな顔をしていた。