赫き彗星が白兎と共にダンジョンに行くのは間違ってるだろうか   作:エルにー

44 / 100
42 白兎の決意

ベルside

 

僕は春姫さんと別れて竈火の館に帰ってきた。当然神様達に見つかり、僕は正座をさせられている。

 

ヘス「で?散歩に行ったと思ったら朝帰り。しかも歓楽街に行ったて?」

 

ベル「で、でも!これには訳が……」

 

ヘス「問答無用!行ったのも許せないけど、興味を持った事自体許せない!」

 

ベル「えぇ……」

 

せめて言い訳でも聞いてくれても……

 

ヘス「まぁいい、それで?何故歓楽街に?やっぱりそういう事をやったのかい?」

 

ベル「そういうこと…?…!い、いえ!やってません!」

 

ヘス「へぇ…?これを持っていたのに?」

 

と神様はヘルメス様から渡された精力剤を見せながら言う。

 

ベル「ちがいます!称号に誓って絶対にやってません!」

 

ヘス「……嘘はついていないね。まぁこれに関してはいい」

 

ベル「ほっ…」

 

よかった神様もわかってくれて…

 

ヘス「しかし!ベル君には罰として近所の掃除をしてもらう!いいね?」

 

ベル「はい……」

 

 

僕は神様に言われて近所の掃除をしている。掃除をしながら僕は春姫さんのことを思い出していた。

結局僕は春姫さんに何も言えなかった。これじゃぁ英雄なんて到底名乗れないよ……。バル兄なら僕がどうすればよかったかわかるかな?

頭の中にその事ばかりがぐるぐるする。

 

ヴェルフ「おい、ベル」

 

ベル「あれ、ヴェルフにリリ?どうしたの?」

 

声のする方を見るとヴェルフとリリが箒を持っていた。

 

ヴェルフ「何、ベルだけにさせるわけにはいかないんでな」

 

リリ「リリもベル様が歓楽街に行った事は怒ってます!」

 

ベル「あはは……」

 

リリ「しかし、ベル様が興味だけで行くとは到底思えません。ヘスティア様もその事はわかってると思います」

 

ベル「悪いのは僕だけどね……」

 

ヴェルフ「それで?何があった」

 

ベル「あぁ、それは……」

 

僕は好奇心から桜花達を追っていた事から、春姫さんの事まで話した。そして僕の後悔も話した。

 

ヴェルフ「タケミカヅチファミリアの奴らの行方不明の友人ねぇ……」

 

リリ「しかし、その……ヒキガエルの擬人化みたいな人?ってイシュタルファミリアの【男殺し(アンドロクトノス)】フリュネ・ジャミールですよね?よく逃れましたね。まぁベル様なら当然ですね」

 

ヴェルフ「そいつを罵倒して逃げて、逃げた先に会った狐人(ルナール)の娼婦と朝まで話をしていたと」

 

リリ「その方を救えなかった事が悔しいと」

 

ベル「うん…彼女から十分救われたと言われたけど…。僕は救ったとは思ってない。どうすればよかったのかな…?」

 

僕はバル兄に聞いてみようと思ったことを2人には聞いてみた。

 

ヴェルフ「知らん」

 

リリ「それはベル様が決めることです」

 

ベル「え……」

 

2人が想像より何も言わなかった事に僕は唖然とした。

 

ベル「な、なんで……」

 

ヴェルフ「リリ助と同じ事を言うが、これはベルが決める事だ。俺たちは干渉できん。言うなればここがベルの特異点(ターニングポイント)というやつか?」

 

リリ「そうですね。バル様風に言うと成長するための試練ですね」

 

ヴェルフ「確かに言いそうだな。という事だ、ベル」

 

ベル「僕の特異点(ターニングポイント)……成長のための試練……」

 

つまりこれは僕が解を導くしかないって事……。

 

ヴェルフ「だが、これだけは言っとく。ベルがどういう解を出そうが、それが悪の道でない限り俺達はついていくからな」

 

リリ「そうですね。ヘスティア様もベル様の解を尊重するはずです」

 

ベル「2人とも……」

 

僕がどんな解を出そうが2人はついてくる。もちろん悪の道じゃない限り。おそらくバル兄も僕の解を尊重するだろう。アイさんもバル兄にならどこまでもついていくから、間接的に僕にもついてくる。

ならみんな、神様のためにも僕が解を出さないと。

僕はそう決意した。

 

ベル「ありがとう2人とも。頑張って解を出すね」

 

ヴェルフ「おう!待ってるぞ!」

 

リリ「ベル様の解を出してください。待ってます」

 

ベル「うん!じゃぁ掃除を再開しようか」

 

ヴェルフ「そういえばそうだった……」

 

リリ「リリも忘れてました……」

 

僕たちは昼まで掃除を続けた。掃除を終え、今日は僕が担当だったからネロと一緒に昼を作った。

昼食中に

 

ヘス「さっきはごめんね、ベル君」

 

神様が謝ってきた。

 

ベル「いえ僕が歓楽街に行った事が悪いので……」

 

ヘス「君たちの話は来てた」

 

ベル「……はい…」

 

どうやら神様は僕たちの話を聞いてたみたいだ。

 

ヘス「僕は君の出した解を尊重する。君が悪の道に行きとは思わないが、それじゃない限り、ボクは君から離れるつまりはないよ。だから悩みに悩んで解を出してね!いつものベル君戻るの待ってるよ!」

 

ベル「神様……」

 

ははは……。僕は神様に救われてるな……やっぱり僕はいろんな人に支えられてるよ。だから神様達のためにも

 

ベル「…はい。悩んで解を出します。だから少しの間待っていてください」

 

ヘス「もちろん!頑張ってね!ベル君!」

 

ベル「はい!」

 

神様のおかげで僕は解に一歩近づけた気がした。昼食を食べ終え、僕はタケミカヅチファミリアに向かった。命さん達に春姫さんの事を報告するためだ。

タケミカヅチファミリアのホームにつき

 

コンコン

 

ガチャ

 

タケ「はい、っとベル君。どうしたんだい?」

 

タケミカヅチ様が扉を開けて出た。

 

ベル「はい、桜花さん達はいますか?」

 

僕がそう聞くとタケミカヅチ様は顔を顰めた。何かあったのだろうか?

 

タケ「あぁ、いるよ。少し罰を与えてる途中だけどね」

 

ベル「もしかして、昨日の夜の事ですか…?」

 

タケ「何か知ってるかい?彼ら、何も言わなくてね…」

 

タケミカヅチ様が困った表情で言う。まぁ流石に言えないかもね。

 

ベル「はい、その事も含めて桜花さん達に報告がありまして」

 

タケ「なるほどね、入って、俺も主神として知る必要があるから立ち会うよ?」

 

ベル「もちろん」

 

僕はタケミカヅチ様の案内で桜花さん達のところに向かう。着くと桜花さん達は両膝にデカめの石を置いて正座をしている。これが罰なのかな?

 

桜花「おぉ、ベル殿か。申し訳ない、こんな格好で……」

 

ベル「いえ、それで昨日に事ですが……」

 

千草「ですがタケミカヅチ様が……」

 

タケ「主神として知る必要がある。このまま俺は聞くよ」

 

桜花「……分かりました。タケミカヅチ様には隠せません」

 

ベル「早速言いますね?」

 

僕は春姫さんの事を言った。オラリオに行き着いた経緯も話した。

 

命「あの純粋なお方が……」

 

千草「そんな……」

 

タケ「彼女か……」

 

ベル「知っていたんですね」

 

タケ「噂程度だったけどね。しかしそうか……」

 

タケミカヅチ様も含めて春姫さんの事でショックを受けていた。

 

ベル「すみません…。僕は英雄と言われているのに救えませんでした……。英雄を名乗る資格はありません……」

 

命「ベル殿は悪くありません!もっと早く見つけれなかった私たちのせいです……」

 

タケ「ストップだ。負のループにしかならないからそこまでにしなさい」

 

タケミカヅチ様に止められ自分の不甲斐なさを言うのを止めた。

 

タケ「さて、君たちはこのことを聞いてどうしたいだ?」

 

命「もちろん助けたいです!」

 

ベル「僕は……まだわかりません……。春姫さんは助けたいです。でも僕の我儘で神様達に迷惑をかけるのは……」

 

僕は弱々しくそう言う。

 

タケ「ふむ……、ベル君、これだけ言っとくよ。君のしたいようにしなさい。やらずに後悔するよりやって後悔しなさい。これが俺から言えることだ」

 

やらずに後悔するよりやって後悔する……。やらずに春姫さんを助けなかったと後悔するより、春姫さんを助けて後悔するかもしれないけど、助けたという事実は残る。

そういう道もあるのかな……。

 

ベル「…ありがとうございます。まだ決断しきれませんが、その事を踏まえて決断します」

 

タケ「うん、さっきよりいい目をしている。君がどういう決断を下すかわからないけど、応援してるよ」

 

ベル「はい!」

 

僕はタケミカヅチ様に感謝を述べ、桜花さん達にもあいさつをしてイシュタルファミリアの事を知るためにギルドに向かった。

向かっている途中

 

アイズ「ベル?」

 

ベル「あ、アイズ」

 

偶然アイズさんに会った。手には僕もたまに食べるじゃが丸君がある。アイズさんもそれ好きだったんですね…。

 

ベル「偶然ですね。会うのは一週間ぶりでしょうか?」

 

アイズ「そうかも、あえて嬉しい」ニコッ

 

ベル「僕もです」ニコッ

 

相変わらずアイズさんの笑顔は素敵だねぁ…。

 

アイズ「所で、どうしたの?何か悩んでるみたいだけど…」

 

ベル「やっぱわかりますか…。実はですね……」

 

僕は歓楽街の事をふせて、ある女性と会って助けたいけど僕の我儘で神様に迷惑がかかると説明した。それで僕はどうすればよかったのか、アイズさんにも聞いた。

 

アイズ「……わたしにもわからない」

 

ベル「アイズさんでもわかりませんか……」

 

アイズ「けど」

 

アイズさんは一拍置いて

 

アイズ「ベルの好きにすればいいと思う。わたしもファミリアの皆に色々迷惑をかけてきたけど、みんな気にせず接してくれた。また抗争になってもベル達なら大丈夫。わたしはベルを信じてる」

 

少し違うけどアイズさんに前例みたいなものがあった。なら僕も迷惑をかけてしまったもいいのだろうか?

 

ベル「……ありがとうございます。おかげで参考になりました」

 

アイズ「なら、よかった」ニコッ

 

そのあとアイズさんからじゃが丸君を一つもらい、悩みが晴れたら一緒にダンジョン潜る約束をした。

ギルドにつき

 

エイナ「あ、ベル君」

 

ベル「エイナさん」

 

エイナ「今日はどうしたの?」

 

ベル「まぁ少しありまして…」

 

エイナ「…談話室を使う?」

 

ベル「お願いします…」

 

僕はエイナさんに談話室に案内されて、そこで今回の事を説明した。

 

エイナ「へぇ…、人探しとはいえ歓楽街にねぇ…」ジト

 

ベル「うっ、はい…」

 

エイナ「ベル君もそういう事に興味あるんだ…」ジト

 

ベル「否定はしませんが、決してそういう事をしに行ったわけではありません!」

 

エイナ「ふふふ、わかってるよ。ベル君がそんな事するなんて思ってないよ」ふふふ

 

ベル「もう…、からかわないでください…」

 

エイナ「それで、その春姫さんを救えなかった事が悔しいんだね?」

 

ベル「はい……、僕はどうすればよかったんですか?」

 

エイナ「わからないわ」

 

エイナさんにも来てみたけど、エイナさんもわからなかった。

 

エイナ「聞いてるかもしれないけど、ベル君が決める事だよ」

 

ベル「そう…ですね…」

 

エイナ「でも、わたしはベル君がどんな決断をしようと君の味方だよ」ニコッ

 

ベル「エイナさん……」

 

エイナ「この機会に言うね。わたしは君が好き。好きな人の味方でいたいの」

 

エイナさんは僕を好きと告白をした。

 

ベル「でも…」

 

エイナ「ヴァレンシュタインさんが好きなんだよね?」

 

エイナさんにもわかってしまうか……。

 

エイナ「わかってるよ。でもそれでも好きなの。君は半龍で途方もなく生きる、それも知っている。わたしは二番目でもいい、そう思うほど君が好き。確かに抵抗はあるけど、ベル君といれるのなら私はいいよ」ニコッ

 

ベル「エイナさん……」

 

この笑顔を見たら悩んでなんていられないな……。

 

ベル「ありがとう。最低な事言ってる自覚はありますが、待っていてください。絶対迎えに行きます」

 

僕はそう真剣に言う。

 

エイナ「うん、待ってるね」ニコッ

 

ベル「はい」ニコッ

 

そのあと僕はエイナさんからイシュタルファミリアの情報を聞いた。主神のイシュタル様はフレイヤ様に次ぐ美の女神で魅了の力も持っている。

 

エイナ「まぁ、君には効かないけどね」

 

とエイナさんに言われながらも続きを聞いた。他にフレイヤ様をライバル視していて、それが過激で街中を歩くフレイヤ様を襲撃する事もあるとそうだ。あとギルドもある事で手を出せないほどの存在とも聞いた。因みに春姫さんの情報はなかった。流石にギルドもそこまで知らないみたい。

最後にエイナさんから

 

エイナ「ベル君達のファミリアは大丈夫だけど、なるべく気をつけて。イシュタルファミリアは見た目以上に怖い派閥だから」

 

と釘を刺された。

エイナさんに感謝の言葉を告げ、ホームに戻った。するとヘルメス様が来ていた。

 

ベル「ヘルメス様?」

 

ヘル「お、おぉベル君。昨日は大丈夫だったかい?」

 

ベル「あの時は人探しをしていたので、まぁ逃げていたので、ヘルメス様の質問には無事でしたと答えます」

 

ヘル「何やら複雑な事情があるそうだね?」

 

ベル「……まぁ…はい……」

 

僕は春姫さん事を伝えた。

 

ヘル「なるほどねぇ……、ま、僕からはベル君のやりたいように、後悔しない道を選びなさいと伝えとく」

 

ベル「やっぱそれですよね……。でも解は出します」

 

ヘル「うん、いい返事だ。それと娼婦なら身請けという手もある」

 

ベル「身請けですか?」

 

ヘル「そう。高い金額を払って引き取る事だよ。イシュタルファミリアでも戦闘能力の高いものじゃない限りできるはずだ」

 

ベル「なるほど……、ありがとうございます!それも加味して考えます!」

 

ヘル「頑張ってね」

 

そう言ってヘルメス様は帰っていった。

そういう方法もあるのか……。僕は早速神様に報告をした。しかし何故胸騒ぎがするのだろうか?いや、もしかしたら…

とにかく神様に報告した。

 

ヘス「なるほどね。その狐人(ルナール)の子を身請けするつもりと」

 

ベル「彼女を助ける方法の一つです。僕にその資格があるかわかりませんが、やらずに後悔するよりやって後悔した方がいいので」

 

僕はそう決意した事を言った。春姫さんは助ける。彼女は儚い夢と言ったが助けて欲しいと暗に言っていた。だから助ける。

 

ヘス「けどそう簡単に行くのかい?」

 

ベル「いえ、行きません。先程ヘルメス様から殺生石という言葉が出ました。どういったものかわかりませんが、おそらく春姫さんと関係するものだと思います。ですので身請けはおそらく不可能だと思います。けど諦めません。これは僕の我儘なので僕を退団しても構いません。それでも僕は春姫さんを助けます」

 

僕は僕の決意を神様に伝えた。これは絶対に譲れない。

 

ヘス「……はぁ……、全く君は……。わかったベル君。君のやりたいようにやるなさい。ボクは君の味方だよ。例えオラリオを追放されてもね」

 

ベル「神様……!」

 

僕は嬉しさのあまり神様に抱きついた。

 

ベル「ありがとうございます!神様のファミリアでよかったです!」

 

ヘス「べ、ベル君…!そ、そう言ってくれると嬉しいよ……」

 

するとドアが開き

 

ガチャ

 

ヴェルフ「水臭いじゃねぇかベル。俺たちも参加するぞ」

 

リリ「リリもです」

 

ベル「ヴェルフ!リリ!」

 

ヴェルフ「追放されても忍び込んでオラリオに入れるしな」

 

リリ「ヘファイストス様に会う為ですか?」ニヤニヤ

 

ヴェルフ「…まぁな///」プイ

 

リリ「リリもベル様にどこまでもついていきますよ。皆さんとならどこでも大丈夫ですしね」

 

ベル「確かにね、バル兄もいるからね」

 

ヴェルフ「だから俺たちに」

 

リリ「リリ達に」

 

ヴェルフリリ「「頼れよ(ってください)」」

 

ベル「2人とも……」

 

僕を信用しすぎだよ……。でも

 

ベル「ありがとう。春姫さんを助けるために手伝ってくれる?」

 

ヴェルフとリリは顔を見合わせ

 

ヴェルフリリ「「もちろん!」」

 

ベル「ありがとう!」

 

こうして僕は春姫さんを助ける決意をし、ヴェルフとリリが手伝ってくれる事になった。

 

side out




という事でベル君の決意でした。意外にもすぐに決意を固めましたね。
書いている途中、シルが=フレイヤと知りましたが、この話には関係ありません。そもそもフレイヤはオリ主に惚れてますからね。
久しぶりにアイズたんが登場しました。そしてエイナがベル君に告白しました。健気ですね……。
次回春姫さんの見受けの為ダンジョンに潜っているとまたも襲撃された。襲撃に飽きたのは僕だけだろうか?
お楽しみに〜
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。