赫き彗星が白兎と共にダンジョンに行くのは間違ってるだろうか   作:エルにー

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52 天彗龍の逆鱗に触れた愚かな邪神

バルsaid

 

フィーがフィルヴィスと戦い始めて1時間以上。ドンドンフィルヴィスの自我が戻りつつある。

 

レフィ「フィルヴィスさんが珍しくはしゃいだ時、いつもの私みたく先走って転んだことありましたよね?あの時のフィルヴィスさん可愛かったですよ!」

 

フィル「ギャアアァァァ!!///」ブンッ  ガッ

 

レフィ「高台のベンチで話した時、学区にいた頃しょっちゅうおねしょをして怒られたことを話してくれました!」

 

フィル「いやああぁぁぁぁ!!///」ドッ バキッ

 

レフィ「あ、後!幽霊が怖くて大規模な騒動になった事も教えてくれました!」

 

………これはただフィルヴィスの羞恥心を煽ってるだけだな。それはやめなさいフィー。見てる俺とディオニュソスも笑いそうになってるから。

 

ディオ「何を……ブフッ…やっても……フフ……無駄……だよ」プルプル

 

あ、結構我慢してるみたいだ。

 

レフィ「それでも諦めません!何がなんでもフィルヴィスさんの自我を呼び覚まします!まだまだ思い出はあります!」

 

フィル「ギャアアァァァ!!///」

 

フィルヴィスにとって恥ずかしい事は言うなよ?

とりあえず俺はディオニュソスから色々聞き出さないとな。

 

バル「一応聞くぞ。その精霊はなんだ?」

 

ディオ「あれかい?たまたま見つけたものだよ。意外にも従順だね。名前をニーズホッグとつけてる。本当の切り札、六体の精霊より強いよ」

 

バル「色々情報を教えてくれるんだな」

 

ディオ「作戦は必ず遂行されるからね。せめてものの冥土への土産だよ」

 

バル「それが油断にならないと思ってるのか?」

 

ディオ「ないね。タイムリミットは日付の変更と同時、つまり1時間もないよ?」

 

なんでこうも俺が関わった、いわゆる悪役みたいな立ち位置の神は愚かなのだろうか……。

 

バル「それが油断につながるんだよ。そこを理解しとけ」

 

俺はそうディオニュソスに言ってフィーの方を見る。そろそろこっちの決着がつくはずだ。

 

レフィーヤside

 

レフィ「フィルヴィスさんが初めてバルさんに会った時、バルさんが帰った後私が羨ましいと言ってましたよね!?」

 

そうフィルヴィスさんはあの時私が羨ましいと言いました。

 

フィル「黙れぇぇぇ!!」ザンッ  ガキッ

 

後少し!本当に後少しで!!

 

レフィ「理由を聞くと、フィルヴィスさんは恋をしや事がない。そう言いましたね」

 

フィル「や、やめろぉぉ……」

 

レフィ「その後私は『ならフィルヴィスさんもバルさんに恋しますか?』と聞きました」

 

フィル「う……グウゥゥ……」

 

レフィ「フィルヴィスさんには『馬鹿か』と言われましたが、『バルさんは例えハーレムというものであっても一緒に居たいと思う人!』と私は力説しましたね」エヘヘ

 

あの時は少し熱くバルさんの良さを周りが見えないぐらい語ってしまいました……。

 

レフィ「フィルヴィスさんは呆れて『ウィリディスがそこまで言うなら関わってみる』と言いましたね。私は嬉しさではしゃいでしまいましたが」

 

フィル「ぐ……ううゥゥ……」

 

レフィ「つい3日前、友達なので呼び名を考えましたね。その時フィルヴィスさんは私を『レフィーヤ』と呼んでくれて嬉しかったです。本当なら友達っぽくあだ名が良かったですが…」

 

フィル「ぬ……ぐ……」ウズクマル

 

レフィ「私が考えたあだ名で呼ぶと顔を赤く染めてやめてと言いましたね。恥ずかしかったのでしょうか」

 

フィル「うぅ……レ……フィー……ャ……」

 

レフィ「その時のあだ名でこれからフィルヴィスさんを呼びます」

 

私は一息ついて

 

レフィ「戻ってきてください。フィルさん……」ポロ

 

私は涙を流しながらフィルヴィスさん、いやフィルさんを呼ぶ。

すると

 

フィル「レ……フィーヤ……レフィーヤ……なのか……?」

 

レフィ「フィルさん…!自我が戻ったんですね……!」ポロポロ

 

よかった!フィルさんの自我が戻った!

 

フィル「私は確か……ディオニュソス様に考え直して欲しいと嘆願して……」

 

レフィ「フィルさんは神酒で自我を眠らされ、従順な駒にされてました」ポロポロ

 

フィル「そうか……結局私は最初からディオニュソス様に利用されていたのか……。それにこんな醜い異形の身になって……」

 

レフィ「フィルさーーん!!」ダキッ

 

フィル「れ、レフィーヤ!?」

 

レフィ「フィルさんが戻ってきて本当によがっだでずぅぅぅ!」ワァァァン

 

私はフィルさんに抱きついて泣いてしまいました。

 

フィル「全くお前は…」ダキッ ナデナデ

 

フィルさんは私を抱きしめ返して私の頭を撫でてくれました。フィルさんの怪人(クリーチャー)の姿は私より背が高く、撫でるの丁度いい位置にあるみたいです。

本当にフィルさんが戻ってきてよかった…。

 

side out

 

 

バルsaid

 

ディオ「まさか……神酒で壊したはずの自我が蘇るなど……」

 

バル「正しくは深く眠らさていただがな」

 

ディオ「チッ、まぁいい。まだニーズホッグが残っている!六体の精霊はやられてしまったがこれはそうはいかない」

 

バル「ほう、そうだといいな」

 

俺はそうディオニュソスに言い捨て精霊ニーズホッグに近づく。

 

「あらあらあら、獲物が自分から来るなんてね」

 

バル「精霊って思ったよりしっかり自我を持ってるんだな」

 

「そりゃぁそうでしょ。だって生きてるもの」

 

あぁ……こいつはなかなかにキャラが濃いやつか。

 

バル「倒れてる奴らを救出するのが目的だったが…」

 

人質になってる4人のデメテルの子供は息絶えていた。やっぱり遅かったか……。

 

「ふふふ、この子たちかしら?」

 

精霊はそう言って蔦で4人を持ち上げる。

 

「でも残念。もう私が養分を吸い切ってしまったわ。だからこうするわ」

 

精霊はうちの1人を頭まで運び

 

バク バキバキ

 

食べてしまった。

 

「まだ3人もいるわね。思ったより美味しいわね」

 

そして残りの3人を一気に食べた。

 

バク モグ バキ

 

「ざーんなーん。死体もないから火葬もできないわね。キャハハハハ」ケラケラ

 

バル「……れ……」

 

「ん?聞こえないわねぇ。なnーー」

 

バル「黙れ」

 

久々にこんな怒ったよ。1人目を食べた時からキレていたな。俺は気配を全開にして精霊を黙らせる。

 

「な……ま、まさか……!」

 

バル「隠してたとはいえ、精霊も大した事ないな」

 

リミットは後十分か。

 

「ひ、ひっ……!」

 

とりあえず俺は人化を解き龍状態になる。

 

ディオ「そんなまさか……だ、だがそれなら今までの余裕も……」ブツブツ

 

バル「貴様も覚悟しとけよディオニュソス」

 

ディオ「ひ、ヒィぃぃ!!」

 

我は精霊に向き直り。

 

バル「まずは貴様からだ。闇に堕ちた精霊よ」

 

我は一歩ずつ精霊に近づく

 

「ま、待って!術を中止するから……!」

 

バル「そういう問題ではない」

 

「な、なんで体が……!」

 

バル「貴様の過ちは我の住むオラリオを破壊する術を構築している事。デメテルの子供から養分を吸い殺した事。その死体を我の前で無惨に喰らった事。そして」

 

精霊の目の前につき

 

バル「それによってデメテルを悲しませる事だ」

 

「あ………ぁ……」

 

バル「消えろ

 

ボオオオォォォォ

 

「ギャアアァァァ……ァ……」シュウウゥ

 

我は龍氣で精霊を中心に竜巻を起こし精霊は跡形なく消える。

後は

 

ディオ「く、来るなぁぁ!!」

 

我は愚かな邪神ディオニュソスを見る。

 

バル「貴様の過ちも言おう」

 

一歩近づき

 

バル「一つ、オラリオの破壊を企んだ事」

 

また一歩近づき

 

バル「二つ、デメテルの子供を人質にした事」

 

また一歩近づき

 

バル「三つ、我の忠告を無視し精霊の養分にして殺した事」

 

また一歩ディオニュソスに近づく

 

バル「四つ、それによりデメテルを悲しませる事」

 

また一歩近づき

 

バル「五つ、フィルヴィスを騙してあまつさえ自我を眠らせフィーと戦わせた事」

 

レフィ「バルさん……」

 

フィル「少しレフィーヤが惚れた理由がわかった」

 

フィーらが何か話してるが気にせずまた一歩近づく

 

バル「六つ、それによってフィーが辛い思いをした事」

 

レフィ「もう、バルさんたら……」

 

フィル「ここで惚気ないで欲しい……」

 

そしてディオニュソスの目の前につき

 

バル「そして最後、我の逆鱗に触れた事だディオニュソス(愚かな邪神)

 

ディオ「ぁ……ぁ……」

 

バル「そんな貴様を生かすわけにはいかない」

 

ディオ「は……はっ、神は神にしか殺せない。お前に消せるわけがない」

 

バル「残念ながらそうでもない」

 

我は翼でディオニュソスを掴む。

 

ディオ「は、離せ!」

 

バル「離さん」

 

ディオニュソスを口に咥え、口と翼に龍氣を溜めブレスの準備をする。威力は全開でいいだろう。

 

ヒュウウウウゥゥゥ

 

ディオ「離せ!私はまだ目的を……」

 

バル「黙れ。貴様の都合で、願望のために罪のない者を殺させん」

 

我の動きを察した討伐隊の皆が集まる。

そして龍氣が溜まりに溜まり。

 

バル「ディオニュソス、貴様を消滅する。天界に帰れると思うな」

 

ディオ「な!?がっ!」

 

私はディオニュソスを天井に投げ

 

バル「『天彗龍の怒号』!!」

 

ガアアアアァァァ  ズガガガガガッ

 

ブレスを撃ちディオニュソスから金色の、おそらく昇天だな。金色の光が天に向かって登るがすぐに我の赫いブレスが飲み込む。

 

カラカラ

 

ブレスのよって上まで大穴が開く。我は人化し

 

バル「ディオニュソスを消滅させた。精霊も倒した。オラリオの破壊を止めたぞ!!」

 

「「「「おおおおぉぉぉ!!!」」」」

 

side out

 

 

フィンsaid

 

待機をしていると大きな揺れを感じた。おそらくバルの方で動きがあったんだろう。

 

フィン「バルが動いたみたい。合流しよう」

 

リヴェ「わかった」

 

僕たちはバルのいる所に向かった。途中他の討伐隊と合流する。

そしてバルの所に着くと

 

バル「ディオニュソス、貴様を消滅する。天界に帰れると思うな」

 

ディオ「な!?がっ!」

 

バルは邪神ディオニュソスを天井に投げ、そして

 

バル「『天彗龍の怒号』!!」

 

バルは邪神ディオニュソスに赫い極太のブレスを吐く。邪神ディオニュソスから昇天時の金色の光が天に登るが、それはすぐさま赫い天に登る光線によって飲み込み大穴ができた。

バルは人化し

 

バル「ディオニュソスを消滅させた。精霊も倒した。オラリオの破壊を止めたぞ!!」

 

「「「「おおおおぉぉぉぉ!!!」」」」

 

バルの合図で僕たち討伐隊は勝利の雄叫びを挙げる。

 

フィン「おつかれ」

 

バル「まだ終わってないがな」

 

バルの見てる方を見ると、レフィーヤと異形の女性、おそらく彼女がフィルヴィスだろう、がいた。

 

バル「元に戻す方法はなくはない。それを試す」

 

フィン「僕からは頑張ってとしか言えないね」

 

バル「ありがとうな」

 

バルは僕に感謝の言葉を告げて彼女達の元に向かった。

 

side out




今日はここまで。
前半フィルヴィスの自我復活で精霊の討伐、クソ神の消滅でした。
なんか自分が書く悪役って馬鹿なのしかいない気が……。
と、とにかく次回は結局一つの章にしたこの章の最終話です。その次はラキアの侵攻になります。これはすぐ終わる気がする……。いや、その前にヒロイン回を入れてみるか?
とりあえず次回予告どうぞぉ
ヒャイイイィィィ ヒュウウウウゥゥゥ
よって、こちらでは初めてだな。バルを慕っているハイエルフのリヴェリア・リヨス・アールヴだ。早速次回予告に行こう。
精霊ニーズホッグを倒し、邪神ディオニュソスを消滅したバル。しかし、ことはまだ終わっていなかった。
レフィーヤの友人、フィルヴィス・シャリアがまだ怪人の姿のままであった。
バルはこれを治す術があるが。
バルはこれをどう治すのか。そして治ったフィルヴィス・シャリアの処遇はどうなるか。
次回黒妖精のその後と帰還
楽しみしてくれ
シュドオオオオオォォォン
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