赫き彗星が白兎と共にダンジョンに行くのは間違ってるだろうか 作:エルにー
こういう場所で作品名出したの初めてだな……。
結構前にあった「
バルside
予知は見終わった。まさか、こんな土壇場で予知を見るとはな。だが、アルテミスを救う方法は思いついた。
考えをまとめた俺は目を開いてベル達を見る。
バル「方法は思いついた。それを行うには俺一人じゃできない。もう一度聞くが、手を貸してくれるか?」
俺は真剣な目でみんなに頼む。
ベル「バル兄の頼みを断るわけないじゃん!」
アイ「当然」
リリ「数少ないバル様の頼みですからね!」
ヴェルフ「頼みじゃなくて団長命令でもいいのに」
全く、こいつらは。
バル「ありがとうな」フッ
「「「「うん(はい、おう、ん)!」」」」
バル「お前達にはアンタレスの攻撃を引きつけて欲しい。その隙に俺が突っ込む」
「「「「了解!」」」」
ヘス「バル君」
予知と同じように、ヘスティアが矢を持って俺に近づいた。
ヘス「アルテミスの愛したこの世界をを、泣いているアルテミスを救ってくれ!」ポロポロ
ヘスティアは涙を流しながら俺に言う。
今度は予知と同じようにさせない。
バル「任せろ。俺を誰だと思ってる」
ヘス「あ……っ」ゴシゴシ
ヘスティアは乱雑に装衣で涙を拭いて俺を真っ直ぐ見る。
ヘス「ボクの最強の団長で、最高の義兄だよ!」
最強で最高ね……全く、ヘスティアも言うようになったな。
でも、まぁ。
俺はアンタレスに向き直す。さぁ、アルテミスを返して貰おうか。
バル「行くぞ!」
「「「「おおぉぉっ!!」」」」
キエェェェアアアァァァァァァァ!!
リュー「風弾!」
ドンッ
ベル「シッ!」
スパンッ
ヴェルフ「そりゃ!」
ガキンッ
アスフィ「爆鱗!」
ドオォンッ ドオォンッ
リリ「とりゃあっ!」
ドゴンッ
キエェェェアアアァァァァァァァ!!
ほぼ予知通りにみんながアンタレスの出す触手を相手している。
さらに
バシャン
アイ「痺れろ!」
ギェアアァァァァァァ!!
アイがアンタレスをずぶ濡れにして、からの電気の矢を放って痺れさせた。
ベル達が足止めをしてくれている。
……
バル「『龍氣超暴走活性』」
ヒュウウウゥゥゥ
俺は、我は翼脚を出して体の中の龍氣の流れを強制的に早くした。
この状態で使うとどうなるんだろうな。もしかしたら人化を解いた状態より負担がでかいかもしれない。使った瞬間に体が吹っ飛ぶかもしれない。
だがまぁ、アルテミスを救えるのなら大した事じゃない。
チュッ
着火する音が辺りに静かに響いた……
ドオオオォォォォォォォ……
体が今までで一番熱く感じる。腕を見ると血管、いや神経ていうのか?が赫く輝いている。おそらく体全身そうなっているのだろう。
後で聞いた話では、髪も先端が赫くなっていたそうな。
あまりの気配にアンタレスとベル達は硬直した。
バル「ありがとう、みんな。危ないから下がっていてくれ」
皆は頷いて我の後ろに下がった。
さあ
バル「その命、狩らせてもらうぞ、
キ、キエェェェアアアァァァァァァァ!!
恐怖ゆえか、アンタレスは乱雑に光線を発射する。我はそれを無視してアンタレスに接近する。矢に龍氣を込めるのも忘れずに。
ギイイィィィン
当たりそうな光線を避けながら走る。そしてアンタレスの目の前についた。
魔獣アンタレス。我は貴様を一生忘れないだろう。我が、危うく敗北を認めるところだった魔獣。さあ、アルテミスを返してもらうぞ。
我は矢を構える。アンタレスも予知通りに最高の技を撃つ準備に入った。
キエェェェアアアァァァァァァァ!!
バル「うおおおぉぉぉ!!」
キイィィンッ
アンタレスの技と矢はぶつかった。予知のように均衡を保つと思いきや、
パキンッ
矢は容易くアンタレスの技に打ち勝った。
ドオオオォォォォォォォンッ
矢を撃ち込んだことでアンタレスは、ほぼ瀕死。アルテミスのいるコアの部分も剥き出しだった。
ここまでは予知とほぼ同じ流れだ。
我はコアの前まで足を進める。
アルテミス、その名は純潔を司る女神の名であり、我が愛した女性の名前だ。
生真面目で、恋愛アンチで、ポンコツで、キャラがいまいち掴み辛い神だった。だけど、他の神同様に好奇心旺盛で、可愛らしいところもあった。そして、我を一番悩ませた女性でもあった。
恋というものは簡単で難しい。アイ達がいながら我はアルテミスに恋した、してしまった。恋をしたならアタックすればいい。だが、アルテミスの場合はそうはいかない。理由は言わなくてもいいだろう。
あぁ、本当にお前は我を悩ませる。
我はコアの前にたどり着いた。そしてコアを翼脚を包むように触れた。
バル「帰ってきてくれ、アルテミス」
我が翼脚に力を入れると
パリンッ
コアが割れてアルテミスが倒れてきた。我は倒れてくるアルテミスを抱き止めた。
ダキッ
バル「目を覚ませ、寝坊助」
我がそう言うと、アルテミスはゆっくりと目を開けた。
アル「オリ……オン……何故……」
バル「言ったはずだ。お前を救うために精一杯動くと」
アル「だが、このままでは……」
バル「心配するな。あれを撃ち勝てばいい」
我は空に浮かぶ、今にも放たれようとしている矢を見る。
アルテミスを取り込んだアンタレスが地上に放とうとした矢。その威力は計り知れない。世界が滅ぶと言っても過言ではない。
それがアンタレスの最後の抵抗か、こちらに向けられている。
アル「……そうだったな。オリオンはそういう人だったな」
アルテミスは微笑みを浮かべて言う。
バル「アルテミス」
我はアルテミスにポーチから出したローブを被せる。
バル「アルテミスは自分が罪を犯したと思っているか?」
アル「……それはそうだ。私がアンタレスに取り込まれなかったら……」
バル「なら、自分の手で償ってみるか?」
我はアルテミスに提案する。
バル「己の手で己の矢を止める。どうする?」
アル「そんな方法があるのなら、当然やる」
言うまでもなかったな。
アル「だが……」
バル「弓はこれを」
我はポーチから随分前に作った弩を取り出した。大きさは優に3Mを超える巨大な弓だ。形も変わっていて、X状になっている。
バル「獲物は……」
我はアンタレスの方に手をかざす。すると
ヒュンッ ガシッ
バル「これ、オリオンの矢を」
また使うだろうからと、あの矢が壊れないように投げていた。
バル「物は揃っている。後はアルテミス次第だ」
アル「……ありがとう、オリオン」
バル「礼はあれに勝ってからだ」
我は弓を構えて矢をつがえる、そこにアルテミスが手を添える。
バル「初めての共同作業だな」ニッ
アル「そう言われると嬉しく感じるな」フフッ
矢を引っ張り、標準を合わせる。ついでに矢に龍氣を大量に送る。
アル「いつ見ても不思議なものだな、龍氣というのは」
バル「違いない」
矢を放つ瞬間
バル「 」
アル「!… 」ニコッ
「「『赫月の矢』」」
パシュンッ
ドオオオォォォォォォォッ
バキンッ
放たれた矢は赫い光線となり、空に浮かんでいた矢を貫いて空の彼方に消えていった。
ヘス「アルテミスーーっ!」ダキッ
アル「ヘスティア……」
ヘス「君が無事でよかった!またこうして会えてよかった!」
アル「……ただいま」
ヘス「あぁ!おかえり、アルテミス!」
ヘスティアとアルテミスはしばらくそっとしておこう。
ヘル「バル」
バル「どうした、ヘルメス?」
ヘル「ありがとう、君が矢に選ばれてよかった。アルテミスを救ってくれてありがとう」
バル「よせよ、俺がやりたいからやっただけだ。後、気持ち悪いぞ」
ヘル「なっ!?
バル「はいはい」
ヘル「やっぱり君、俺の扱い酷すぎないかい!?(でもまぁ、君は物語を最高の形で終わらせてくれた。泣いている女の子の涙を拭い、共に強敵に打ち勝った。本当に君がいてくれてよかったよ)」
アイ「バル、体は大丈夫?」
バル「大丈夫だ。少し体に違和感が残ってるが、そのうち治る」
アイ「ダメ、帰ったらアミッドのところに行って」
アスフィ「必ず行ってください」
バル「……わかったよ」
うん、やっぱり嫁には勝てないな。自業自得な部分もあるが。
アル「フフッ」
バル「笑うところあったか?」
アル「すまない、オリオンにも勝てないものがあるのだな」フフフ
ベル「そこそこありますよ」
余計なことは言うなベル。
バル「それより、オラリオに帰ろう」
ヴェルフ「そうだな。あぁ、早くへファイストス様に会いてぇ」
リリ「相変わらず仲がよろしいようで」
ヴェルフ「まぁ、お前らに負けないくらいにはな」
バル「一週間以上離れたからな、俺とベルは覚悟しないとな」
ベル「えっ?なんで?」
バル「分かると思うんだけどなぁ。俺は8人、ベルは6人」
ヴェルフ「あぁ……頑張れ」
ベル「……うん」
話を終わらせた俺たちは遺跡から出た。その前に、俺はアルテミスを連れて少し道草をする。
アル「どうしたんだ、オリオン?」
バル「改めて言おうと思ってな」
俺は一拍置いて切り出した。
バル「アルテミス、俺はお前が好きだ。生真面目だけどどこか抜けてる、そんなアルテミスを」
アル「オリオン……」
バル「バルと呼んでくれ」
アル「バル……」
バル「一万年、いや、それ以上の時を恋しよう」
この言い方が合ってる気がした。あの予知では「一万年分の恋をしよう」だった。残念ながら俺はそれだけでは足りない。何年も、何万、何十万年も共に生きたい。
アル「私は面倒くさいぞ?」
バル「一人増えたぐらいで気にしない」
……うん。あいつらには失礼な言い方だな。
アル「またミスしてしまう」
バル「誰にでもあることだ」
アル「私で……いいか……?」
バル「アルテミスがいい。まぁ、ハーレムの時点で説得力はないが……」
アル「バル」
俺はアルテミスを見る。
アル「こんな私だが、よろしく頼む」ニコッ
バル「あぁ、必ず幸せにする」
side out
こうして、バル達はアルテミスと共にオラリオに帰った。ヘルメスファミリアとレンとも合流して。
アンタレスが討たれたことで死んでいた森は元に戻った。レンが地脈を確認して不自然な点はないと証明しました。
オラリオに戻ったバルとベルが大変だったのは言うまでもないでしょう。その流れにアルテミスも参加したのは驚きでしたが。
またも波乱な日々を過ごして平和な日々が戻ってきた。いつもと変わらない日常、その中に月乙女も入ってさらに賑やかになった。
英雄が泣いている女の子を助ける物語。私はあえてこう言いましょう。赫銀の龍神と月乙女の恋の物語と。
この物語にお付き合いいただきありがとうございます。また、どこかでお会いしましょう。
つ・い・に終わった。
なかなか創作意欲が出なくて時間がかかりました。
さて、劇場版 ダンまち オリオンの矢も終わりました。次は原作介入編ですね。こちらも不定期ですが、12月中には終わらせたいなーと思ってます。自身はありませんけど。
他の作品も投稿できるように頑張ります。
それでは。