赫き彗星が白兎と共にダンジョンに行くのは間違ってるだろうか 作:エルにー
バルがロキファミリアのホームで暇つぶししてる一方、ヘスティアファミリアではちょっとした騒動が起きていた。
事の発端は今朝のバルが暇つぶしに出かけた後の事。
バルが出掛けた数分後、オシャレをしたアイズがやってきた。
ベル「アイズ?おはよう。どうしたの?」
アイズ「おはよう、ベル。えっとね。デート、しよ?」
ベル「へっ?」
ベルは突然のアイズのデートしよう宣言に硬直した。
アイズ「……ダメ?」
ベル「うぐっ…」
アイズの悲しそうな表情にベルは揺れそうになった。
ヘス「ちょっと待ったー!」
リリ「です!」
そんな時にヘスティアとリリがそれに待ったをかけた。
アイズ「むう……邪魔しないで」
2人に邪魔されたアイズは頬を膨らませながらそう言った。
ベル「か、可愛い……」
アイズ「えへへ…ベルに可愛いって言われた…」
ベルに可愛いと言われて照れるアイズ。尊いですわ!(錯乱)
ヘス「ええい!何イチャイチャしてるんだい!と・に・か・く!デートに行かせないんだから!」
リリ「そうです!」
兎に角2人はベルとアイズにデートに行かせたくないようだ。
原リリ「喧嘩してますね」
原ヴェルフ「してるな」
原リリ「これ、あっちの私とヘスティア様がベル様とデートしたいからアイズ様と行かせたくないだけですよね?」
原ヴェルフ「そうなんじゃねえの?」
命「これまでを見るに、あり得るかと」
原ヘス「むう……ボクならやりそうで否定できない……」
原リリ「それを言うならリリもですよ……」
アイズ達の喧嘩を見ながら原史世界組は呆れたように話している。
ヘス「大体ね、ベル君と一緒にいたいのはわかるけどさ……!」
原リリ「どうせヘスティア様じs「カサンドラ君にも譲ってあげなさいよね!」……はい?」
原リリは予想の斜め上の言葉に硬直した。原ヘス達も硬直していた。
アイズ「あっ……」
「「『あっ……』じゃないよ(です)!」」
思い出したアイズにリリとヘスティアはツッコんだ。
アイ「ベルはそういう所気をつけてるけど、流れやすい」
ヴェルフ「確かにな。頼まれたら断れない所もあるしな」
ベル「えっと……ごめん……」
アイとヴェルフの言い分にベルは小さく謝った。
アイズ「……なら、私とカサンドラとデートは?」
ヘス「ううむ……それなら……」
ヘスティアはそれなら……と了承した。
リリ「ただし、なるべくカサンドラに譲ってあげてください」
それに付け加えるようにリリがアイズに釘を刺した。
春姫「というわけでので」
カサン「え、えっ…?」
ダフネ「カサンドラはお出掛け用の服に着替えよう」
アイ「大丈夫。お姉ちゃん達に任せて」
カサン「ふぇええ!?」
カサンドラはアイとダフネに引きずられるように連れ去られた。
リリ「という事ですので、ベル様。アイズ様が暴走しないようにしっかりと手綱を握っておいてください」
ベル「あ、あはは……ありがとうね、リリ。僕が情けないばかりに……」
ベルは申し訳なさそうに言った。
リリ「ベル様をフォローしないで何が妻ですか。バル様からしたら私たちは未熟ですし、助け合うのが夫婦なんですから」
ヘス「そうだよ、ベル君。神も完璧じゃないんだからさ。ボクもベル君の助けが必要な時も多いだ。そういう時は助けてね?」
2人は励ますようにベルに言う。
ベル「うん。勿論。ありがとうね」
ベルは2人に笑顔で感謝した。
アイズ「むう……私もベルを助けたい。ベルが必要」
アイズはそう言ってベルに抱きついた。
ベル「アイズは何回も僕を助けてるよ?僕にはアイズも必要だし」
リリ「うわあ、さすがベル様。サラッと恥ずかしい事を言いますね」
ベル「もう、リリ!」
はははははは
なんだかんだ仲の良いベル達である。
原リリ「………楽しそうですね」
原ヘス「これがあっちのボクたちの日常なんだろうね」
硬直していた原史世界組は微笑ましそうにベル達を見ていた。
数分経つと。
ダフネ「お待たせ」
アイ「妾は満足じゃ」
ダフネと変な事を言って満足そうなアイが戻ってきた。
カサン「ど、どうでしょうか……?」
その後からオシャレな服をきたカサンドラが現れた。
ベル「うん。すごく似合ってるよ」
カサン「あ、あうう……」
ベルに褒められてカサンドラは恥ずかしそうに俯いた。
アイズ「じゃあ、デート、行こ?」
ベル「うん。行こうか。さ、カサンドラ」
ベルはそう言ってカサンドラに手を差し出した。
カサン「は、はい!」
カサンドラはその手を取った。
ベル「それじゃあ、僕達は出掛けてくるね」
リリ「了解です」
ヘス「しっかりと楽しんできてね」
春姫「行ってらっしゃいませ」
ヴェルフ「楽しんでこいよな」
アイ「土産話を期待する」
ダフネ「デートの時くらい積極的になりなよ」
それぞれベル達を送り出した。
「「「行ってきます」」」
「「「「「いってらっしゃい」」」」」
こうしてベルはアイズとカサンドラとデートする事になった。
ヘス「………さて、尾行しようか」
「「はい!」」
「「「「ちょっと待てーー!!」」」」
ヘスティアの尾行しよう宣言に同意したリリと春姫だったが、まぁ、止められますよね。
結果的に尾行する事になりますが。
竃火の館から出た3人はベルを真ん中に町を歩いていた。
ベル「街の感じが懐かしいな〜」
アイズ「うん。あの戦い以降、すごく変わったわけじゃないけど、建物はほぼ全部新しいから」
カサン「ミアハファミリアはあれを機に作り替えたそうです。ナァーザさんが笑顔で言っていました」
ベル「そういえばそうだったね。ミアハファミリアはいつの間にかバル兄と関わってたもんね」
カサン「確か、数年前にヘルメス様がバルさんから、バルさんの血の有効活用を見つけるようと言われたのですよね?」
ベル「うん。それでヘルメス様が色々と探して、魔道具とポーションに使える事を見つけたんだよね」
ベル達は懐かしみながらバルがヘルメスに渡した古龍の血の事を話していた。
カサン「なんでミアハファミリアだったのでしょうか?医療系のファミリアならディアンケヒトファミリアもあったはずですが……」
ベル「なんとなくらしいよ。まぁ、悪用されても困るのでミアハファミリアに任せてよかったと思うけど」
アイズ「それは正しいと思う」
カサン「そうなんですね!」
3人はそんな事を話しながら歩いていた。
カサン「……え、えいっ」
ベル「カ、カサンドラ……?」
そんな時に突然カサンドラがベルの左腕に抱きついた。
カサン「え……あ、あわわわ!ま、間違えちゃった……!」
どうやら手を繋ぐはずが勢い余って腕に抱きついたようだ。
アイズ「えい」
ベル「アイズも!?」
続くようにアイズも右腕に抱きついた。あれ?腕を組む?どっちでしたっけ?まぁ、いいでしょう(ダメ)。
ベル「はぁ、まぁ、僕も嬉しいけどさ。このまま歩こうか」
アイズ「うん」
カサン「は、はいぃぃ」
プシューと可愛らしい音がしそうな程顔を真っ赤にするカサンドラに、ベルとアイズは微笑みを浮かべた。
ベル「(視線が痛いなぁ)」
ベルはずっと感じる周囲の人、主に男からの視線にそう思った。
男の醜い嫉妬は放っておきましょう。
ヘス「今は順調かな」
リリ「ですね」
原ヴェルフ「………なんで俺たちがこんな事やってんだ?」
ヴェルフ「………さあな」
離れたところからヘスティア達はベル達を尾行していた。
原ヘス「……子供の初めてのおつかいじゃないんだから……そこまでする必要あるのかい?」
春姫「必要です」
原ヘス「うおっ!?」
春姫「カサンドラさんは初心でございます。それはベル様と何回も繋がった今でもです」
リリ「カサンドラ様は言ってしまえばベル様ハーレム会の妹枠です」
ヘス「カサンドラ君の恥ずかしそうにする姿が可愛いんだよね〜」
カサンドラは他のベルのハーレムから妹的扱いをされてる。あのオドオドして小動物みたいな姿が庇護役を唆られるのだろう。
ヘス「む!このままじゃ見失ってしまう!追いかけるよ!」
「「「はーい……」」」
ヘスティア達の尾行はまだまだ続くのであった。
だが、他にも尾行している組があった。
原ティオナ「うわあっ!やっぱりあっちのアイズ表情がコロコロ変わるね!」
ティオネ「隣の子誰だ?見た事ないね……」
原ベート「あの野郎……!あっちのアイズを……!」
原アイズ「………」
ベート「………はぁ…」
ティオナ「楽しそうだな〜。あーあ、私もアルゴノウト君とデートしたかったなー」
………まぁ、原ベートが何かしなければ問題ないでしょう。原ロキも居ませんですし。
アイズ「ジャガ丸君……!」
アイズはジャガ丸君を見つけてキラキラした目で見ていた。
カサン「アイズさんジャガ丸君好きですよね」
ベル「ふふ、そうだね」
アイズ「むう」
2人の言葉に馬鹿にされたと思ったアイズは頬を膨らませた。
ベル「馬鹿にした訳じゃないよ。僕も好きだし」
カサン「ジャガ丸君、買いましょうか」
アイズ「!うん!」
パアァ、と音が聞こえそうな程表情を明るくしたアイズが元気に答えた。そんなアイズにベルとカサンドラは子供みたいで可愛いと心の中で思った。
アイズ「ジャガ丸君小豆クリーム味一つ」
ベル「んー……僕はコンソメ味で」
カサン「私はカレー味でお願いします」
「あいよ!チッ」
露店の店員の舌打ちをベルは逃さなかった。近さ的にアイズとカサンドラも聞こえたようで、カサンドラはビクッと震えた。
少しすると3人は店員からジャガ丸君を受け取った。
アイズ「あむ、ん。美味しい」
ベル「やっぱり美味しいね」
カサン「あ、あのベルさん!」
ベル「どうした?」
カサン「あの……その……」
カサンドラはモジモジしながら言い淀む。
カサン「その……ベルさんの……一口、いいですか……?」
カサンドラは若干涙目でベルを見つめて言った。
ベル「!うん。はい、あーん」
ベルは一瞬驚いたけど、すぐに了承してあーんと言ってジャガ丸君をカサンドラに近づけた。
カサン「あ、あーんっ!あむ。お、美味しいです……」
ベル「それなら良かった。カサンドラのもくれるかな?」
カサン「は、はい!あ、あーんっ!」
ベル「あーん。うん。美味しい。ありがとうね、カサンドラ」
カサン「は、はいぃぃ……」
ベルもカサンドラからあーんしてもらい、笑顔でありがとうと言った。カサンドラはいつものように恥ずかしさで俯いている。
アイズ「むう!ベル!私も!」
それに嫉妬したアイズも頼んだ。そんなアイズを可愛いと思いながらベルは同じ事をした。
なお、原ベートが飛び出しそうになったのでベートが気絶させて引きずっている。ヘスティア達も微笑ましそうに見守っている。尾行している事実に変わりはないけど。
そんな感じにデートは続いていった。本屋に寄ったり、レストランに寄ったりして3人は楽しんだ。持って帰れるとは限らないから食べ物以外を買うことはしなかったけど、心から楽しんでいた。
時間は進み夕方、3人は時計塔に登っていた。
カサン「うわあ!綺麗ですね!」
アイズ「綺麗……」
ベル「バル兄から教えてもらったんだ。近いうちに元の世界に戻れると思うから、こっちのオラリオの全貌を見ておきたかったんだ」
ベルは2人にそう説明した。
アイズ「そうなんだ」
カサン「もう少しで戻れるんですね。そう言われますと、少し寂しくなりますね……」
ベル「ここはここで楽しかったな〜……」
アイズ「うん。楽しかった」
寂しく思うも、楽しかったと3人は話す。
ベル「………僕はさ」
ベルは語り始めた。
ベル「元々は昔からの夢で英雄になりたくてオラリオに来たんだ。その夢は黒竜の事やあの時の戦いで達成した。今や僕達は英雄と言われている」
アイズ「……うん」
カサン「そうですね……」
ベル「最初はその夢が達成されて何をしようか、何をすればいいのかと。ちょっと無気力症候群っていうかのかな?になってたんだ」
アイズ「ベル……」
カサン「ベルさん……」
2人はベルの裾を掴んだ。
ベル「でもね、それはすぐに去った。昔にバル兄と話した事があるんだ」
ベルは昔を思い出すように言った。
数年前
バル『ベル、お前は英雄になる夢を叶えた後、何をするんだ?」
ベル『え?うーん……大切な人を守る!』
バル『ずっとか?』
ベル『うん!ずっと!』
バル『そうか。その事、忘れるなよ』
ベル『勿論』
ベル「そんな事をバル兄と話してた事を思い出したんだ。僕の大切な人。それはアイズ、ヘスティア、リリ、カサンドラ、リュー、シル、エイナ、ティオナ、春姫。そしてオラリオ。でもやっぱり、1番はアイズとカサンドラ達かなぁ」
「「っ、ベル(さん)!」」
ベル「え、うわっ!?」
ベルはアイズとカサンドラに抱きつかれて後ろに倒れた。
ベル「いてて……どうしたの、2人とも……?」
アイズ「私も守る……!私には黒竜に復讐することしかなかった。討伐した後、何をすればいいのかわからなかった……。でも、リヴェリアに気づかせてもらった。私には仲間がいる。無くさないようにする。失いたくないから守る。それが今の私。でも、他にもあるの。ベルと、ずっと一緒に居たい」
アイズは涙目で強くそう言った。
カサン「私は、私は鈍臭くて……何やってもダメで……目標なんてなかった……でも、今はベルさんと一緒に居たい。力のない私は守られる事しか出来ないけど……せめて一緒にいる時はベルさん達を癒します。ベルさん、ずっと一緒に居たいから」
カサンドラも涙目で強くそう言った。
ソッ
ベル「ありがとう。アイズも、カサンドラも。2人を愛している。勿論、ヘスティア達もだけどね。今更だけどさ、ずっと一緒に居てください」
「「うん(はい)!!」」
3人は口付けを交わし、しばらくの間原史世界のオラリオを並んで眺めた後に一緒に竃火の館に帰った。
その日、ベルと添い寝したのはアイズとカサンドラとの事らしい。
休日を満喫バルとベルは気づかなかった。バル達にあまり良くない影が近づいている事を……
ここまで。少し遅くなってすみません。
私にオシャレのセンスはないので服装はご想像にお任せします。すみません。
「あ・ま・り、よくない影」危機ではないですけど、嫌だなあと思うものですかね。例えるなら……“G”?
多分ですけど。
今回も予告はなしで。
それでは、また会いましょう。