ありふれたFGOで世界最強   作:妖怪1足りない

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平和主義者

 フューレンに入ってすぐ冒険者ギルドにある応接室にハジメ達は通された。

待つこと五分、支部長のイルワが現れた。

ウィルとの再会を喜ぶイルワ。

そして、ハジメ達と会話を始めたが、驚いたことにウルで起きた騒動を知っていた。

「ずいぶんと長い耳をお持ちですね」

ハジメがそう応じると、イルワは理由を話した。

どうやら長距離連絡用のアーティファクトを用いたらしい。

そこからはステータスプレートの話に入った。

ここに記すまでもないが、全員が異常値である。

なお、ハジメのステータスは相変わらず一部を除き全て?である。

まあ、神をステータスで測ること自体無意味なのだろうが。

なお、ランクは全員金ということになった。

 

 その後ウィルを伴ったウィルの両親とも面会した。

面会は終始和やかに行われ、ウィルの両親はお礼を言って帰っていった。

「さて、シアと観光区へ行く約束だったな。しかし、買い出しはどうするか・・・」

「・・・・・・買い物は私とティオでしておく。シアを連れて行って」

「・・・・・・いいのか?」

「ん・・・・・・その代わり・・・・・・」

「代わりに?」

ユエはハジメの耳元で囁く。

「・・・・・・今夜はたくさん愛して」

ユエの言葉はハジメにとって破壊力抜群であった。

なおその夜、行為の前にシアとティオの気配に気付いたハジメが、

二人を大晦日恒例の番組であるタ〇キックを、二人の尻に見舞ったのは蛇足である。

 

 翌日、ハジメはシアと一緒にメアシュタットとという観光区の水族館に訪れていた。

そして出会ってしまった。ハジメの記憶の中にあるシー〇ンである。

ちなみに説明文では念話が出来、名前はリーマンであった。

それからしばしリーマンと念話で会話するハジメ。

傍から見ればシュールな光景である。

しばし会話した後、別れるハジメ。

数分後、リーマンが突然居なくなるという事件が発生したが、些末なことである。

 

 一方その頃、ユエとティオは買い出しのため、商業区を歩いていた。

話の中心はハジメとシアに関するものだった。

その時、建物の壁が轟音と共に破壊され、二人の男が吹き飛んできた。

もはや屍状態である。建物からは壮絶な破壊音が響き渡っており、

よく見ると黄金の波紋から武器が射出されていたりする。

やがて建物は音を立てて崩れた。

「やっぱり二人の気配か」

「・・・・・・ハジメ何やってるの?」

「ん? 人身売買の裏組織と喧嘩。というより拠点を潰して回ってる

ちょうどいい。一人では面倒だ。手伝ってくれ」

そうしてハジメは事情を説明し始めた。

 

「むう」

「どうしましたハジメさん?」

ハジメはシアと散策していたのだが、『直感』が引っかかり、『千里眼』を使用。

「・・・下水道に子供がいる。恐らく3~4歳」

「大変じゃないですか! 早く助けましょう!」

ハジメ達は移動を開始する。

そしてある地点で止まった。

「ここだな」

ハジメは地面に手をついて『錬成』を行った。

そういえばほとんど使わないスキルだなと思いつつ穴を開けた。

ハジメは子供を助け出すと穴を塞いだ。

「とりあえず別の場所に移動しよう」

ハジメは子供を蔵から出した毛布で包むと、

神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)を出し、空中へ走り出した。

「この子、海人族の子ですね。どうして、こんなところに・・・・・・」

「まあ、まともな理由ではないのは確かだな。とりあえず宿に戻るぞ」

宿に戻ると少女は目を覚ました。ミュウと名乗り、とりあえずハジメ達はミュウをお風呂に入れた。

その間にハジメは服をパパっと作成。お風呂から出てきたミュウの髪を乾かす。

「ハジメさん、なんだかミュウちゃんに甘くありません?」

「・・・・・・昔、女、子供に甘いと言われたことはある」

落ち着いた所でミュウから話を聞く。

「・・・・・・裏オークションの類か」

ハジメは苦い顔をした。

「・・・・・・ハジメさんどうしますか?」

「本来なら保安署がベターだが・・・・・・」

ハジメは少し考えて告げる。

「俺達でミュウを連れて行こう。シア、ちょっとミュウを頼む」

そう言ってハジメは出かける準備をする。

「ハジメさんどこへ?」

「ちょっとその馬鹿共と話し合う。俺は裏の連中と違って平和主義者だから」

そう言ってハジメは出かけた。

 

 「・・・・・・まあ、そういうわけで話合い出来ずに拠点潰してるんだが数が多くてな。手伝ってくれ」

「よいぞ。で、場所は?」

「ああ、この地図の丸がついている所だ。千里眼で確認した。俺はオークション会場へ行ってくる」

こうして各自がそれぞれの場所を目指した。

ハジメはオークション会場の地下にいた。

子供達がいるのでこれが今回の商品なのだろう。

「何だてめえは!」

「邪魔だ雑種。目の前から消えろ」

警備していた男達を、王の財宝で吹き飛ばす。

そのまま牢の鍵を破壊。子供達を逃がす。

「さて、フィナーレは派手にいくか」

そう言ってオークションの舞台に立つハジメ。

「紳士、淑女の皆様。ようこそ会場へ。そしてさようなら」

そう言って蔵からM61A1バルカンを取り出し、騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)を発動。

そしてぶっ放した。

たちまちの内に阿鼻叫喚の地獄絵図が展開される。

客は逃げようとするが、ハジメがあらかじめ張った結界の為に逃げられない。

客が全滅したのを見たハジメは、オークション会場から姿を消すと、

今度は空の上に転移する。

今度はFー15を蔵からだし、騎士は徒手にて死せずを使用。

オークション会場にミサイルと爆弾を全弾叩きこんだ。

見事なまでにオークション会場は吹き飛んだ。

「汚い花火だ」

ハジメは呟くと、Fー15を町の外に向けた。

 

「ところで何か言うことはないかい?」

フューレンの支部長イルワが頭を抱える。

建物の損壊、死者・行方不明者多数。

イルワが頭を抱えるのも無理はない。

そして、主犯であるハジメはというと、

「俺は裏の連中と違って平和主義者ですから」

平和主義者だから先手を打って潰しましたとハジメ。

「ミュウちゃんはどうするのかね?」

「俺達で送りますよ」

「では依頼という形で送還するよ」

「ありがとうございます」

子連れ狼ならぬ子連れ神の旅が始まる。

 


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