「どういうことだこれは?」
ハジメの眼には信じ難い光景が広がっていた。
香織が檜山に抱かれて死んでいる。
死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。
死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。
死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。
死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。
死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。死んでいる。
それが理解した瞬間、ハジメの姿が消えた。
檜山を壁へ気絶しない程度に蹴り飛ばし、香織を抱きかかえる。
「ティオ!。頼む!」
「うむ。任されよ!」
香織をティオに渡し、恵里達と相対する。
そして、濃密な殺気を纏い、咆哮する。
「フリード。そして、恵里!。ここまで来た以上覚悟は出来ているだろう!
お前達に我が権能を見せよう!。我の怒りを見るがいい!」
そして、ハジメは魔力を集約し始めた。
魔力の集約量から途轍もなくまずい何かとフリードも恵里も判断。
ハジメに攻撃を始めた。
だが、通らない。魔法も斬撃もあらゆる攻撃が通らない。
ハジメの魔力がドンドン肥大化していく。
そして、十分な量に到達したのだろう。魔力の収束が止まった。
フリードも恵里も信じられないものだった。
アレが炸裂すれば大陸全土、いや世界が滅ぶクラスの魔力量だった。
「廻剣駆動!。星の灯火は消え、諸人は運命を裁かれる。
我は神の力を継ぎ、その役割を果たす。 世界は廻り、悪は滅する!
『帰滅を裁定せし廻剣(マハー・プララヤ)』!! 還るべき場所に、還るといい・・・・・・」
そして、世界が真っ白に覆われた。
ティオたちが眼を開けると真っ白な空間にいた。
他にいるのは香織、愛子、ユエ、シアだった。
そして、ハジメが何か作業をしていた。
「ご主人様!。ここはなんじゃ!。なんで我等だけおるのじゃ!」
ティオの声に無機質な声でハジメは答えた。
「トータスは滅びた。今、我が再構築を行っている。我の権能だ」
「・・・・・・!」
ユエ達は絶句する。
遂にハジメが自身の権能を使ったのだ。
「ここをこうして・・・・・・よし、戻すぞ」
ハジメがそう言うと皆が元いた場所に戻った。
「な・・・・・・」
フリードがまず絶句した。自身の率いた軍勢がいなくなったのだ。
恵里も絶句した。自身が操っていた兵がいなくなっていたのだ。
「驚いているところ悪いが、二人に質問だ。さっき俺が蹴り飛ばしたのは誰だ?」
「誰ってそんなの・・・・・」
言いかけて恵里の顔が青ざめる。名前が出てこない。
いや、蹴り飛ばしたというのを見た記憶がない。
「まさか・・・・・・!」
「そのまさかだよ。さっきの大軍の指揮してた奴等の名前は?」
「・・・・・・存在そのものを消したのか!」
「ご名答。我が権能は創世と滅亡。然るにこれ表裏一体。
存在自体なかったことにしたんだよ」
「・・・・・・!」
フリード達は絶句する。ここまで規格外なのか。
「ではなぜ我らを生かした?。貴様なら消すのは容易だったはずだ」
「フリードには我の恐ろしさを伝えてもらわねばいけなかったのでな。
恵里を連れて疾く失せろ。次はないと思え」
冷え冷えとした声でハジメが応じる。
ハジメが人間性を無くしたら、こうなるのではと思わせる声だ。
これ以上の交戦は無意味と判断したのか、恵里を連れ撤退を始めるフリード。
ハジメは敢えてこれを見逃した。
「ユエ、シア、神山へティオと共に行ってくれ」
「・・・・・・わかった」
「了解です!」
ユエ達に指示を出すと、雫に駆け寄る。
「雫。神水だ。天之河に飲ませろ」
「ハジメ・・・・・香織が・・・・・」
「大丈夫だ。俺達に任せろ。俺達を信頼しろ」
そう言ってハジメはユエ達の後を追った。