ありふれたFGOで世界最強   作:ヘルメス・トリスメギスタス

60 / 72
to the beginning

 次元境界穿孔艦ストーム・ボーダーが空を駆ける。

時速2万9000kmの超高速・超音速で飛べる艦である。

その性能の凄まじさに雫達は絶句した。

飛行性能もさることながら、潜水艦でもあり、

虚数空間という特殊な空間も移動できるという。

なによりこれは地球の魔術で作られたという点で、

クラスメート達を驚かせたのだ。

ハジメの宝具も地球の物だから、驚きだが、

ストーム・ボーダーは次元が違った。

原子力潜水艦以上の大きさの物体が空を飛ぶ異質さ。

全力を出す必要もないだろうとのハジメの命令の元、

旅客機のスピードで、ストーム・ボーダーは空を飛んでいた。

 

 「こんなのが地球で作られているなんて凄いですね」

愛子は雫に話しかけた。

「ええ。UFOの正体ってこれなのかしら?」

雫は疑問に思った。

今回はクラスメート達全員をハジメは連れて来ていた。

王都の守りは大結界の復旧と、ハジメ製作アルテミス・レプリカで大丈夫と判断した。

このアルテミス・レプリカ。FGOの本元には及ばないが、それでも十分な威力がある。

クラスメート達全員を連れて来たのは、ひとえにハジメの猜疑心である。

 

 「雫・・・ここにいたのか」

「光輝・・・」

「しかし、凄いなこれ」

「そうね。光輝一人?」

「龍太郎や近衛の騎士達はシアさんの料理を食べてるよ。

鈴はリリィとおしゃべり。南雲は艦長席で指揮を取ってる」

南雲の名が出た途端、苦々しい表情に変わった。

「ハジメが気に入らないの?」

「これだけのものを持っていて、あれだけ強くて、

何でこの世界を救わないんだよ。おかしいだろ」

「天之河君、南雲君もギリギリの精神状態なのよ」

愛子の言葉に光輝は訝しむ。

そこで愛子は現在のハジメの状態を語った。

「そこまで追い詰められていたなんて・・・・・・」

ハジメの精神状態を知り、衝撃を受ける光輝。

「確かにハジメは強いわ。でも、精神まで鋼じゃないの。

私達はやれることをしないと」

雫が言葉を続ける。

 

 不意にストーム・ボーダーが進路を変えた。

三人は顔を見合わせる。

帝国へは一直線で行けるはずだ。

三人は急ぎ艦橋へと向かった。

艦橋ではハジメが指示を出していた。

「砲雷長、対地ミサイル発射用意!」

「アイ、キャプテン!」

「ハジメ、どうしたの!?」

雫が尋ねる。

他のメンバーも勢揃いしていた。

「画面を見てくれ」

雫達は正面のディスプレイを見る。

二人の兎人族と帝国兵とのリアル鬼ごっこが始まっていた。

また、その後方には帝国兵の馬車が見えた。

「目標帝国兵。外すなよ砲雷長!」

「アイ、キャプテン!。対地ミサイル撃て!」

対地ミサイルが発射され、帝国兵達を跡形もなく吹き飛ばした。

呆然とする兎人族の二人。

「着地態勢に入る。慎重に降ろせ」

「アイ、キャプテン」

ストーム・ボーダーは兎人族の前に着地した。

 

 「久しぶりだな。健康そうでなによりだ」

「「団長!」」

「余計かと思ったが、実地テストも兼ねて兵器を使った。

おとり作戦を壊してすまないな」

「「「「「「恐縮であります。Sir!」」」」」」

待ち伏せていたメンツも合わせて、唱和した。

ハジメやユエは慣れているが、他はドン引きである。

シアがパルに色々尋ねるが、中二病全開である。

仕方なく他のメンツに尋ねるが、こちらも中二病全開であった。

ハジメにも付けようとする始末である。

ハジメは変な二つ名をつけられると嫌なので、第六天魔王を名乗った。

 

 そんな中、森人族・・・アルフレリックの孫が尋ねて来た。

手枷足枷が痛々しい。

本来守られているはずのアルフレリックの孫が、

捕まってこの状態ということは、

どうやら樹海で異常事態が起きたようだ。

ハジメはそう推察し、亜人達を樹海に送ることにした。

アルフレリックの孫・・・アルテナの枷を全て外し、

鍵を錬成し、パルに全員の枷を外すよう指示を出す。

 

 全員の枷を外し終えると、全員をストーム・ボーダーに乗せ、

樹海に向けて飛び立った。今回も厄介なことになりそうだ。

ハジメはそう思った。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。