Vibes Star   作:Crina

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 もう少ししたらTour Anthem編は終わります。


2-7話 福島ノア

 翌日の朝、朝が弱いスピカにしては珍しく朝から公募の曲の最後の仕上げを行っていた。DAWが落ちることが今回はなくて、何とかして曲を作り終え、これをスピカがやっている音ゲーの楽曲募集サイトに応募して、そのことをディグッターに載せた。丁度良い時間になっていたので、甘いものを求めてノアとの待ち合わせに行く前に偶然見かけた和菓子屋に入った。

「いらっしゃいませ...て、スピカ。どうしたの?待ち合わせまで時間まだあるでしょ?」

「うん、楽曲作成が終わって、甘いのが欲しかったからね」

 そう言いながら和菓子を一つ購入し、店内で購入した和菓子を食べていた。それがとてもおいしかったので、また来ようと思った。その姿をノアは見ていて、内心で暴走していた。そして一緒にノアが一緒に行きたいというカワイイものハンティングというものに一緒に向かっていた。昨日乙和から精神的なところはしっかりねとアドバイスを貰ってはいるのだが、どういうことは分かっていなかった。

 

 そしてノアが行きたいと言っていた最初の場所というのが、ぬいぐるみが置いてある場所だった。スピカ自身も可愛いぬいぐるみは何個か部屋に置いてあるので、新しいものを見る丁度良い機会だった。その時ノアの方を見ると、案の定暴走していたので、アハハ..と苦笑いが出た。折角だからと一つだけぬいぐるみを買って次の場所に向かった。

 次の場所もまた同じようにぬいぐるみとかある場所かと思ったらショッピングビルの中にあるゲームセンターだった。ノア曰く、「めっちゃ可愛いぬいぐるみが今あるんだけど、一人だと上手く取れなくて...だから手伝って」とのことらしい...。普段からゲームセンターに行くと音ゲーしかしないスピカだが、決してUFOキャッチャーとかしないわけではなくて、音ゲーをし始める前とかはゲームセンターに行くと必ずUFOキャッチャーをしていたのだ。ただ、ここ何年もやっていなくて上手くできるか不安にはなっていた。

「どういけそう?」

「おそらく次で行ける。後はこれをずらせば...」

 500円投下しての5回目、残り1回で終了のところで景品のぬいぐるみが入口手前の所まで持っていき、あとはずらすやり方で落ちるところまで来ていた。久々のUFOキャッチャーではあるのだが、やり方は忘れていなかった。アームの強さも程よく、次で行けるという確証がスピカにはあった。

「行くよ...」

その一言を言ってアームを動かし始めたスピカは景品の片側にアームが刺さるように動かした。アームがスピカが思っていたように刺さり、持ち上げたタイミングで景品が入口の方に動き、そのまま入口に落ちていった。

「凄い、これ欲しかったのよ、ありがとうスピカ」

「いいってことよ、昔よくやっていたからある程度は知っていたのよ」

「へえ、スピカってゲームセンターでしたいことってあるの?折角だしスピカがやりたいことも見たいなぁ」

 そう言っていたので、UFOキャッチャーのエリアを歩いていたらチラッとスピカがやっている音ゲーが置いてあるのを確認取れていたので、それをプレイしに向かった。

 

「スピカ、それって音ゲー?」

「そうよ、昨日衣舞紀には見せたんだけど、私って音ゲーマーという顔を持っていてね、トップランカーでもあるのよ」

 そう言って一発目から高難易度をプレイし始めたスピカだった。勿論いつものところとは違う筐体だったので、メンテ状態とかボタンの重さなどが違っていたが、まだできる方だったので一発目からPerfectを叩き出した。それが初だったからかスピカは物凄いテンションになり、相当喜んでいた。肝心のノアに至ってはそのやっている姿に驚いてはいたが、その終わった時の笑顔に大変満足していた。

「意外とスピカってこんな顔するんだね、めちゃくちゃ可愛い」

 

ノアのカワイイものレポート:4000

真珠星スピカ

 今日はスピカと一緒にカワイイものハンティングに向かった。意外にもスピカもカワイイものは好きだったみたいで、ぬいぐるみを見ていたスピカはとても可愛いかった。

 その後にUFOキャッチャーをスピカがやってくれて欲しかったぬいぐるみを取ってくれて嬉しかったが、UFOキャッチャーのやり方がとても上手すぎた。

 その後にスピカが音ゲーをプレイし始め、音ゲーでランカーということに驚愕したが、DJでライブしているときと同じようにその姿は可愛いというよりかカッコよかったし、そのギャップがめっちゃカワイイ。まじでこの娘の存在自体本当に可愛く思えたので、まだまだスピカの可愛いところが見たいからまた一緒に出かけたいと思えた。

 

 咲姫が待っている場所というのがスピカの家の前にしているので、ノアとのファミレスでの昼食を済まして家に向かった。咲姫には家の住所は伝えているので、間違えることはないと思っている。その後ろにはスピカを見ている存在がいた。

「はあ、こいつはいつまで私をつけてくるのかしらね...。いつかは決着をつけないといけないのかも」

 そう言って家に着き、スピカの家の前に咲姫が待っていた。




つけている存在は次の章にて正体がわかります。

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