Vibes Star   作:Crina

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 Leiaがどう動くか楽しみですね


3-6話 恐れていた事態

 衣舞紀と咲姫にLeiaが接触してくる2時間前、衣舞紀がスピカがいる屋上にやってきた。その手にはスピカのためにと買ってきてくれた屋台の食べ物がタッパーに入られていた。

「スピカ、なかなか動けないんでしょ?ほら、食べ物買ってきてあげたわ」

「ありがとう。衣舞紀、今日は楽しい?」

そうスピカは衣舞紀に問うと、衣舞紀は「楽しいよ、今日は折角だし羽目を外そうと思っているの」と答えた。

「そう...ずっと今までのような幸せが続けば良いのだけれどね」

 スピカは少し焦燥とした顔と声をしながら答えた。その時のスピカは少し震えていた。冬の寒さによる震えではなく、何かに怯えるような感じで震えていた。そのことは衣舞紀にもすぐに分かった。

(こんなスピカは初めて見る。ずっとストーキングしていた存在というのが、これほどにまでスピカを苦しめていたなんて、私がスピカにできることはないのだろうか...)

 そう思った衣舞紀はそっとスピカの後ろに座った。こうしていることがスピカの心を落ち着かせれるのならば、こうしたほうが良いもかもしれないという考えだった。そうしているとスピカの震えは落ち着いて、いつものようなスピカに戻っていた。

「ありがとう、衣舞紀。私のことはいいから楽しんできなよ」

「ええ、そうさせていただくわ。スピカ、無理だけはしないで」

その姿を咲姫が扉越しに見ていた。

 

 衣舞紀がスピカと別れて数分後、今度は咲姫がスピカの前にやってきた。食べ物はなかったが、屋台で取った仮面を着けてやってきたので、スピカも最初は驚いた。咲姫はスピカのいまの状況を共感覚で見ていたので、スピカが怯えているのは直ぐに分かった。

「スピカさん、大丈夫ですか?」

「大丈夫とはいわないかな、アイツがもう陽葉学園にいるんだから」

「...衣舞紀さんのようなことはできないですが、これを」

そう言って咲姫は音楽プレイヤーをスピカに渡した。その中にあった曲は、スピカが初めてアルバムで出したボーカル曲のカバーが入っていた。

「これ、咲姫ちゃん一人が作ったの?」

「ええ。暁のリミックスを作った後に私一人でアレンジとボーカルをしました。励みになればと思ったのですが」

 それに対してスピカは少しクスっと笑っていた。

「ありがとう咲姫ちゃん、あのリミックスを出した後というのに、かなり良い感じに出来上がっているよ。おかげで元気が出た気がする。もう大丈夫だよ」

元気になったスピカの笑顔を見て咲姫は安堵した顔をしてまたフォトンのメンバーのところに合流しに行った。

 

 そして現在、Leiaはというと、デネボラと一緒にトイレに来ていた。デネボラは用はないからさっさと済まして来てとトイレの前で待っていた。だが、違和感を覚えた。それはLeiaがトイレに入ってから3分以上もずっと出てこなかったからであった。

「まさか!?Leia、アイツ!!」

 そう言いながらデネボラがトイレに入ると、個室のカギは全て空いていた。そしてトイレの奥の窓が空いていた。1階トイレということもあって、容易に逃れることを忘れていたのだ。

「緊急事態かもしれない。急いでスピカに連絡を...」

 連絡をしようとしたデネボラを後ろから首に強い一撃が入り、デネボラは気絶してしまった。

「すまないね、私からスピカは奪わせない。スピカは私の物なんだから当然よね?...屋上にいるのね」

 デネボラのスマホを奪い、スピカがいる場所をすぐに特定したLeiaは急いで屋上の方へ走り出した。持ってきていた鞄の中には上履きが用意されており、それに履き替えた。

「マッテッテネワタシノスピカ、アナタハワタシノモノ、ダレニモワタシハシナイワ」

 その様子を一人の少女が隠れて見ていた。まずいことになっていると判断したその少女はスピカに一つの連絡を入れた。

【スピカ、屋上から離れて、アーが屋上に向かっている。このままでは危険よ】

 

 スピカは屋上で時間になるまでずっと待っていた。二人がいなくなった後にまた震えが始まっていた。そしてスピカのスマホに2件の通知が来ていた。一つはデネボラからで、今会いに向かうねと書いていた。それに対して安堵をしたもの束の間、もう一つの通知、ある少女からの通知だった。

【スピカ、屋上から離れて、アーが屋上に向かっている。このままでは危険よ】

この文章だけでスピカから動揺と恐怖がおぞめき合い、そしてスピカは動けなくなっていた。

「どうしようどうしようどうしよう....やばいやばいやばいやばいやばいやばい」

 そう言いながらスピカは頭を抱えてその場で俯いてしまっていた。Leiaが来る、そのことに対してスピカは何もできなかった。そして屋上の扉にLeiaが居座っていた。恐れていた事態が起こってしまったのだ。

「ヤット、ヤットデアエタワネスピカ、ズットコノヒヲマッテイタワ。ワタシトスピカハイッショノホウガヨイノヨ」

「れ、Leia...いや、彩芽」

 そしてスピカはスタンガンで気絶させられ、どこかへ連れ去られてしまった。

 

 少女は気絶から起き上がったデネボラとデネボラと一緒に連れてやってきたアルタイルと一緒に屋上へ向かっていた。Leiaがスピカと接触してしまうという恐れていた事態が起きてしまった。そして屋上に着いた頃にはスピカの姿はなく、そこにはスピカが食べていた串が入ったタッパーが転がっていた。更にはそのタッパーには一枚の付箋が貼っていた。

【スピカは誰にも渡さない】

 それを見た3人は二手に分かれて行動をすることにした。デネボラとアルタイルはフォトンのメンバーもとへ、少女は青薔薇こと、葵のもとへ急いで向かうことにした。

「アー、スーに何かあった時は元ユニットのメンバーとしても僕は絶対に許さないよ」




 Leiaは一体どこへ向かったのでしょうか

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