衣舞紀はサンセットステージを見て楽しんでいる一方で、一つの悩みで葛藤していた。というのも、サンセットステージが始まる前に、デネボラとアルタイルの二人から急に警戒していた存在のLeiaがスピカを連れ去ったということを聞かされ、一緒に探しに行こうとしていたのだ。だが折角のサンセットステージと後夜祭を楽しませたいという二人の決断から仕方なく見つかるまでの報告を待っている状態であった。勿論のことながら咲姫も同じことを思っていた。
サンセットステージのライブは遂にハピアラとピキピキとの直接対決が始まろうとしていた。フォトンのメンバーとはピキピキが勝つんじゃないか?とか意外とハピアラが勝つんじゃないかな?とどっちが勝つかで話が盛り上がっていた。その時の衣舞紀と咲姫はいつものような振る舞いをしてはいたのだが、やはりスピカのことをずっと考えていた。Leiaのことを特に衣舞紀は二人から詳しくは知っているが、過去にスピカとLeia...彩芽との間に何があったのかは教えてくれなかったので、それについては知らなかった。
「衣舞紀?大丈夫?」
ボーとしていた衣舞紀を見て気にかけた乙和が声をかけてくれた。やはりずっと気にかけていたこともあって、どうしても気になって仕方なかった。
「ならさ、直接対決が終わったタイミングで一回探しに行ったらどう?少しの時間ならある程度は探せれるはずだし」
ノアがそう言ってくれたおかげもあって、少しの時間だけ衣舞紀は校舎内を探しに向かった。それに着いていくように咲姫も一緒に...。
30分が経過し、高等部の校舎内を全て探してみたが二人の姿は見ることができなかった。衣舞紀も咲姫はやむを得ずにサンセットステージの会場に戻ることにしたのだが、スピカに対する感情は次第に大きくなっていった。
(何だろうこの気持ち、焦っているのかな...スピカが誰かの物になるのは絶対にヤダ)
(スピカさんは私が分からなかったことを色々と教えてくれた。だから私...スピカさんのことが好きなのかもしれない)
衣舞紀と咲姫がお互いの顔を見るとお互いがスピカのことを好きなのだと認識し、急いで見つけようと思えた。その時、衣舞紀のスマホに1件の通知が届いた。連絡をしてきたのはデネボラだった。内容にはスピカと彩芽がいる場所が分かったこと、後夜祭までの時間までに行ける時間を開けておいてほしいと書かれていた。その通知を見た二人はある決断をした。それはサンセットステージ最終対決が終わったタイミングすぐにその場所である中等部練習スペースに向かうことを決めた。勿論の事ながら自分がスピカのことが他の人よりも好きなんだという気持ちでいっぱいになっていた。
彩芽に媚薬入りの飲み物を飲まされ、身体が火照てしまっていた。彩芽によって服を軽くはだかされ、息遣いも段々とおかしくなっていっているのが分かった。身体が言うことを聞かず、熱っぽいような感じにどうしようもなくなったスピカは成す術を無くしてしまった。
「これでスピカは私の物、誰にも譲るつもりはないよ。それがあの二人だろうともね」
そうしていたら彩芽がスピカに昔話を始めた。それは中等部の頃の話だった。
サンセットステージが終わり、サンセットステージの勝者は圧倒的王者のピキピキが優勝をして幕を閉じた。終わってライブの話をして会場を後にしたフォトンの4人だが、衣舞紀と咲姫は後夜祭が始まるまでの間に中等部の練習スペースに急いで向かうことにした。二人ともかなり焦った感じで急いで向かっていて、息を切らしながらも早くスピカの救出をしなければという思いで二人ともは中等部の練習スペースに向かっていった。
「お願い、無事でいてほしい。今ならスピカに私の気持ちを伝えれるなんだから」
「衣舞紀さん、私も実は同じ気持ちなんです。だから、スピカさんに選んで欲しいんです。私か衣舞紀さん、Leiaさんの3人の中から。だから今のままで独り占めしようとするLeiaさんが許せないんです」
そう強く言った咲姫に衣舞紀は何も言えなかった。でもそれは的を得ていることで、最終的にはスピカが選ぶもの、独り占めをしようとすることに憤りを感じるのは納得がいった。
「なら急いでスピカから答えを聞かないといけないね。咲姫、急ごう!!」
「はい!!」
短いですが、次回に続きます。次回はちょっとした過去編となります。